トップページ山行リスト(日付)>大野山_記録20020519


大野山
 山行日
2002年5月19日(日)   晴       単独行
 コース
湯本平(8:03)〜(9:15)湯本平分岐〜(9:29)イヌクビリ〜(9:40)大野山(10:24)〜(10:30?)イヌクビリ〜(10:41)湯本平分岐〜(11:53)湯本平
 今回は、子犬との珍道中になりました。詳しくは、下記をご参照下さい。 


 本日の横浜の天気予報は、晴のち雨。小田原は、曇のち雨。横浜の朝は、予報通り、青空が広がるいい天気。この天気が、午後から崩れるようには、ちょっと思えなかった。
 谷峨に7:36着。青空が僅かに見える程度で、雲が殆ど。しかし、時折、日が射す。大野山自体は、雲で山頂付近が見えない状態だった。
 定刻7:45のところ、5分遅れで、バスが到着。
 バス車内放送では、「ゆもとだいら」と呼んでいた。下車したバス停も「ゆもとだいら」とルビが付いてあった。しかし、反対側のバス停のルビには、「ゆもとひら」と付いていた。また、昭文社の地図(エアリアマップ:丹沢 2002年)では、この地域名の湯本平は、「ゆもとひら」とルビがついていた。いったいどちらの読み方が正しいのだろうか?
 7:55、湯本平にて下車。他に誰も降りず。(写真下)
 8:03、準備を終え、出発する。
 車道を谷峨方面に戻るように歩いた後、左折し、自動車整備工場の間の道を登っていく。
[湯本平バス停]

 少し登っていくと、人家が目立つ。
 その奥のほうの人家の前の道路に子犬が2匹、突然、飛び出してきた。2匹が、じゃれあっているのを見ていると、心が和む。思わずカメラを取り出した。(写真下)
 1匹は、全体的にシロっぽく、もう1匹は、クロっぽかった。
 さて、カメラをしまい、林道を歩き出すと、この2匹が一緒についてきた。追い返そうと声を出して威嚇したら、シロっぽい方の子犬は途中で立ち止まり、追ってこなくなった。
 だが、クロっぽい方は、根性があるのか、相変わらず、ついてくる。このクロっぽいのも追っ払おうといろいろと試してみるが、全く効果がなかった。
 ついに林道から山道に分岐するところまで、このクロ(以降、クロと呼ぶようになった)は、ついてきてしまった。
[子犬2匹と遭遇]

 ここまでついてきても帰れるのかなと、こちらも心配になってきた。山道になっても、後ろ1mぐらいにピタッと追いかけてくる。
 そのうち、山道なので段差のある箇所が出てきた。ここは、乗り越えられるかなと、振り向いて、クロの行動を見ていると、クロは、上半身を何とか乗り出し、段差の上に身体を乗せようとするが、さすがに乗り越えられず、こちらには、頭と前足だけを見せている。
 すると、吠える代わりにフーン、フーンと苦しそうな声を出していた。その顔の表情を見ていたら、憎めないのである。仕方がないなと、もうこっちが諦めの気持ちになった。結局、一緒に歩くハメになる。ここまで、ついてきてしまったら、連れて帰るしかないなと、このとき、帰りのルートも覚悟を決めた。
 植林の中を歩いていき、ついに尾根筋の林道に飛び出した。ここで、カメラを取り出すと、クロが勝手にザックに飛びついた。ザックの上でポーズをとるつもりなのか、必死にザックの雨蓋に上ろうとしている。(写真下)
 この先は林道になったおかげで、クロも障害物がないだけに自力でどんどん歩いていく。
[林道合流点]

 9:29、イヌクビリに到着。(写真下左) 南側の牧場となっている斜面にはあいにく牛は見当たらず、ただ草原だけの光景だった。
 クロは、ヒザの上に顎をのせ、じっとしていた。その表情が、とても愛らしかったので、思わず撮影する。(写真下右) どうも、この目と垂れた耳、そして小さな体を見ていると、愛嬌があって、こちらも何だかとても和んでしまう。
[イヌクビリにて(1)] [イヌクビリにて(2)]

 イヌクビリを出発し、山頂に向かう。
 9:40、大野山頂上に着いた。ここでも子犬のクロは、置いたザックにしがみつくようにじゃれる。そんな訳でしっかり、ポーズをとった写真となっていた。(写真下)
 頂上に着いたら、クーン、クーンと何か興奮したような声を出す。腹でも減っているのかと思い、パンを千切って、与えてみるが、全く食べなかった。そこで、ペットボトルのカルピスを少量、掌の上に落とし、子犬の前に出してみると、ペロペロと舐め始めた。2回目も舐めたが、3回目になると、もう舐めなくなった。
[大野山頂上にてポーズをとる]

 山頂に着いたものの、富士山など周囲の山々は、ガスのせいで見えない状態だった。(写真下) しかし、せっかく中型カメラを持ってきているので、ここで何枚か、近景の撮影を開始する。
[丹沢湖を見下ろす]

 休憩していた家族連れのハイカーが、この子犬に気がつき、近づいてくると、皆「かわいい」と褒めていた。特に小さな女の子に対しては、とても人気があった。(写真下左)
 「このワンちゃんは、・・・ですか?」
と、犬種を尋ねられるが、生まれてこのかた、犬など飼ったことのない自分にとっては答えられず。
 また、この子犬のクロは、別のハイカーについていってしまうという大胆な行動に出ることが発覚する。そんな訳で、撮影している間も気が抜けなかった。
 しかし、そのうち、疲れてきたのか、横になってじっとしていることが、多くなった。(写真下右) これは、チャンスと、その間に撮影に集中する。
 気がつけば、山頂に40分以上も滞在していた。撮影も一段落したので、ボチボチ引き返すことに。
[頂上での人気者(1)] [頂上での人気者(2)]

 帰りの林道でもクロは、スタスタとついて来てくれる。
 10:41、再び、湯本平分岐に到着。ここで、記念撮影しようとすると、どういう訳か、やはりザックの上に登ろうとする。(写真下)
 この子犬と既に2時間ぐらい付き合っていることになる。飼い主の方も心配されているだろう。さっさと出発するにした。
 植林帯の山道に入って、同じようにクロは、ついてきてくれるものと思ったら、行きのときと同じようなフーン、フーンといった声を出す。さっきから見ていると、すぐに足を下ろして、腹を地面につけてしまうので、どうやら疲れているということが犬を飼ったことのない自分でもわかった。
 しょうがないな〜と思い、クロを左腕で抱きかかえることに。全く憎めない子犬である。
[再び湯本平分岐に到着]

 左腕でクロを抱えて山道を下っていくが、その間、クロは、全くじっとして体を動かさない。かなり疲れてしまったのかもしれない。
 この後、山道から林道に出たときも、クロは、左腕で抱かれたままの状態。表情を見ていると本当に憎めないのである。山頂で小さな女の子に人気があったのもよくわかる。(ちなみに、このクロも女の子だった)
[植林帯にて]

 11:30、クロと初めて出会った林道地点に到着。ここで左腕から下ろして、クロを放す。すると、その先のネットの張ってある畑の中から一人のオジサンに声を掛けられる。
 「どこにいましたか?」
 「すみません。朝に出会った後、ついてきてしまって大野山頂上まで連れて行ってしまいました。」
と朝の事情を説明する。
 オジサンは、とにかく子犬が戻ってきてくれたことが嬉しかったらしく、
 「どうぞ、こちらに来てください」
と、畑仕事をやめて縁側に案内して戴く。すると、奥から缶ビールを取り出してくれて2人で乾杯することに。
 聞けば、クロはまだ生後2ヶ月の子犬だった。
 2ヶ月と聞いて、ちょっとビックリ!
 オジサンは、トンビにやられたかと心配されていたとの事。
 ビールを飲みながら、いろいろと話をすると、畑に張ってあるネットは、猪対策であることを聞く。この子犬も狩猟期になれば、その猪をターゲットとして活躍してくれるだろうとの由。今は子犬だが、8ヶ月もすれば、狩猟に対応できるらしい。そして、4、5年間は、立派な狩猟犬になるとの事。
 缶ビールをご馳走になったお礼を言い、オジサンの家を出発する。
[檻の中に入れられたクロ(シロは既に入っていた]

 オジサンの家を出て、林道を歩く。眼下には、湯本平の集落が見えた。(写真下)
[湯本平バス停に下っていく]

 11:53、湯本平バス停に到着。(写真下) バス時刻は、12:29だった。バス停そばの店のベンチに座って、時を過ごす。
 今日は、ちょっとしたハプニングだったな〜と、クロの表情が脳裏に浮かんだ。今回の山行は、おそらく丹沢山行の中でも最も印象深い山行の一つになるだろうなと思いながら、バスを待った。
 [湯本平バス停に到着]


 山行後に出来上がった写真を見たときでも、このクロの印象は、変わりませんでした。私はペットといえば、小学生の頃、カメを飼った事がありますが、犬・猫類は、一切飼ったことがありません。そんな訳で、犬には全く関係のない環境でしたが、今回のような子犬は本当に和ませてくれるとしみじみ感じ入りました。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。