トップページ>山行リスト(日付)>大洞山・明神峠_記録20051015
籠坂峠(9:07)〜(10:35)アザミ平〜(11:50)大洞山(11:52)〜(12:43)三国山(13:06)〜(14:19)明神峠(14:23)〜(14:49)三日月山分岐(14:56)〜(15:27)272号鉄塔(西群馬幹線)〜(16:22)奥ノ沢林道入口〜(16:48)変電所〜(17:13)上野 |
この間、「続々丹沢夜話」ハンス・シュトルテ(有隣堂:H7年発行)を読み返していましたら、天狗ブナというブナの大木が籠坂峠からアザミ平に行く途中にあることを知りました。(悲しいかな。最初に読んだ時、この天狗ブナに対する印象がありませんでした)
一度、どんなブナか見てみたいと思っていたところ、この近辺での自己未踏ルートとして、s-okさんが歩かれた三日月山(2005-5-14)のルートがあることに気がつきました。ということで、今回は、籠坂峠から出発して、三国山稜を歩き、三日月山経由で上野に下るルートを計画しました。
さて、結果は如何に。
詳細は、以下をご覧下さい。 |
御殿場に7:58着。本日は、東海道線が遅れたため、連絡していた御殿場線も若干遅れた。でも、今日土曜は、8:30発の急行河口湖行きバスだから問題なしと、トイレに寄ったり、余裕で駅のバス停に向かう。すると、バス停の時刻表を見て、今日も平日と同様、8:00発の河口湖行きのバスがあることに気がつく。あれっ、昨夜、Webで調べた時は、土休日は、運休と記憶していたのに。そうと知っていれば、駅を降りて急げばよかったと後悔。(帰宅後、Webで、富士急バスの時刻表を再度調べたら、確かに8:00発河口湖行きのバスは、土休日でも運行しているのであった。よ〜く見ると、土休日運休なのは、三島〜御殿場間だけだったのだ。)
バス発券売場で、籠坂峠までの切符を買う。ついでに御殿場〜上野間のバスダイヤが載っている時刻表を頂く。土休日の上野発御殿場行きは、9:10の次が、なんと16:21で、次が最終便の17:51となっていた。
8:30、バスが発車。
御殿場からのバスで、丹沢山塊が一瞬、姿を見せる。上空は、相変わらず曇っているが、雲の位置が高いため、山容が全て見えた。
9:04、籠坂峠到着。近くにある気温の電光掲示板では、気温14度を示す。
すぐに道路を渡り、墓地に向かう車道を登っていく。 |
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[籠坂峠バス停] |
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墓地に着いたところで、準備。上着のブレーカや、山シャツを脱いで、Tシャツ1枚になる。 中高年夫婦ハイカーが、墓地入口にタクシーで到着。先に出発していった。
9:18、準備完了。いざ出発。 |
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[登山道開始の墓地内の道標にて] |
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墓地を抜けたところで登山道に入る。そこで、熊出没注意のポスターがあった。この近くで目撃されたようだ。
9:30、分岐点に到着。 右側の道は、以前、道標もないバリエーションルートだったのだが、いつの間にか案内板[畑尾山、太刀山(立山とも)、あざみ平には遠回りです]が立っていた。
今回は、天狗ブナのために左の通常ルートを進む。(9:33) |
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[分岐点(左:アザミ平直進、右:畑尾山方面)] |
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分岐点から進んでいくと、登山道は、溝状になった。天狗ブナは、分岐点から約400m左側ということで、歩数を数えながら、注意して歩く。
9:37、目当ての天狗ブナを発見。周囲にブナらしき木がないので、たぶんこれだろうと、すぐに察した。登山道側から近づいて見ると、恐ろしく根本の幹が太く、どっしりした重量感あるブナである。
上に伸びる枝も太く、力強い。立ち止まり、息を止めて、見上げる。
さっそく、中型カメラを取り出す。だが、ここで失敗してしまった。今回は、この天狗ブナを撮影するのが、目的の一つだったので、広角レンズを持参したつもりだったが、ザックから出てきたのは、中望遠レンズだった。このため、アングルで苦労する破目に。 |
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[天狗ブナ(1)] |
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別の方向から、天狗ブナを眺める。(写真下) 枝振りの良いブナだが、眺める位置から同じ樹木とは思えない程、様相が変わることに気がついた。そんな訳で、アングルをいろいろと探しながら、歩き回ってしまい、結局、30分以上、過ごしてしまった。
10:15出発。 |
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[天狗ブナ(2)] |
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まだ紅葉には、早かったが、自然林の木立の中の気分のいい道を歩く。
10:30、殆ど水平な道となった。(写真下) |
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[アザミ平への道] |
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10:33、アザミ平到着。I翁の道標が印象的。
道標の先から広場に出る。だが、広場は、植生保護の面から立入禁止となっている。
登山道の傍には、白い小花(リュウノウギク?)や青紫の小花(ヤマトリカブト)が咲き乱れ、歩く者の目を楽しませてくれる。
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[アザミ平の翁道標] |
[リュウノウギク?] |
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11:04、富士山を振り返って見る。
いつの間にか雲は、消えて青空が見えた。天気予報では、ここまで晴れるとは、言っていなかったので、何やら得した気分だ。 |
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[富士山を振り返って眺める] |
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アザミ平を抜けて、道は登りになっていく。
この辺りは、ブナの大木が目立ってきた。(写真下) あっちにも、こっちにもという感じで、ブナの大木をデジカメで撮影しながら、進んでいく。
11:36、緩やかな小ピークに到着。ここで、道は、左に90度曲がり、緩く下っていく。 |
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[ブナ大木が目立つゾーン] |
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緩い下りから、緩い登りになった後、登りきった所で、角取神社奥の院入口なる立札を見る。
その後2,3分で、大洞山の頂上に到着。
頂上といっても樹林に囲まれ、視界は、無し。また、ここは、ピークと思えないほどフラットな形状だ。山頂標識が無ければ、間違いなく通過しそうな所だ。
11:52、出発。 |
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[大洞山頂上] |
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大洞山からの下りの後、鞍部に到着。ここは、左手に続く踏跡があった。山中湖方面に下れる道だろうか。
このあたりの樹林は、自然のままなのが良い。(写真下)
その後、I翁の道標を見る。
「静岡県 自然環境保全特別地区 一木一草もとるべからズ」 |
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[心地よい木立の中を歩く] |
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12:32、ヅナサカ峠到着。 翁の道標には、「づな峠」と書かれてあった。
ここは、南側に山道があり、富士スピードウェイの方に下っていけそうだった。いつか、この道を下ってみたいものだ。 |
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[ヅナサカ峠] |
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12:43、三国山頂上に到着。今年の5月にも来た頂上である。 頂上には、中高年パーティが、ランチ中だった。
こちらも昼食とする。 |
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[三国山頂上] |
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13:10、昼食後、山頂から東に向かって歩き出すと、すぐ北側斜面にあるブナ大木に到着。 ここでも撮影する。 |
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[三国山頂上東側のブナ] |
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13:43、東に下っていき、送電線の下に出る。ここから、遠く、檜洞丸や大室山を望む。
手前の権現山(世附)のピークが、目立っていた。 |
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[送電線の下にて] |
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送電線下を通過した跡、ブナなどの樹林帯に入る。ここは、大木が多いので、デジカメで、あちこち、気に入った樹木を撮影する。
14:00、車道に出た。今年の5月、s-okさんと別れた場所である。 ここから、車道を渡り、反対側の山道を歩く。 |
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[車道を横断する] |
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14:19、明神峠着。 ペットボトル(500ml)2本目を一口飲む。
ここからは、気合を入れ、ピッチを上げて歩く。 |
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[明神峠に到着] |
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14:30、送電鉄塔(西群馬幹線No.269)を通過し、その後、急な山道をハアハア言いながら、登っていく。山道を外れて歩いている訳ではないが、明神峠を過ぎてから、やたらと顔に蜘蛛の巣が絡みつく。どうやら最近、誰も歩いていないようだ。
14:47、明神山の道標あり。しかし、この道標の位置は、「丹沢(2005年度)」(昭文社)での明神山より、かなり東側にある。(写真下) |
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[明神山の道標] |
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明神山の道標のすぐ後、上野への分岐点に出会う。いよいよ自己未踏ルートだ。
翁の案内図をメモして、出発。(14:56) (写真下) |
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[三日月山分岐点の道標] |
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ミツバツツジ群落をガイドする立札(No.1)を通過。
その後、ササヤブを切り開いた山道(写真下)を歩く。この辺りのルートは、はっきりしていた。 |
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[ササヤブを切り開いた山道を歩く] |
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15:05、道標No.2を発見。(写真下左) ここから尾根の下りとなる。赤テープは、よくわからず。雑木林と植林の境あたりにあった踏跡を頼りに下っていく。
15:09、道標No.3に出合う。(写真下右) ここから、ルートが分からなくなる。分岐点にあった翁の案内図をメモした手帳を見ながら、やや右側に下ってみる。(翁の案内図では、若干右側にルートが書かれてあったので)
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[道標NO.2] |
[道標NO.3] |
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すると、人の踏跡を見つけた。これは、いい兆候と思い、踏跡に沿って斜面を下っていく。そのうち、植林の中が、あちこちから集まってくる踏跡だらけとなり、ルートを見失う。とにかく斜面を下る方向に進んでみる。
いくつかの植林木に白ペンキが塗ってあるのを発見。辺りに道がないか、キョロキョロしながら下っていくと左右に走る経路にぶつかった。だが、ここで、進む方向が分からなくなった。とりあえず、左手に見える尾根が下っているので、経路を左に進む。
経路を進んでいき、植林の苗木帯に出たのだが、経路がはっきりしなくなった。とりあえず、下っていく方向に進んでいく。
すると苗木帯を抜けたところで、再びはっきりした経路に出合う。これは、ラッキーとその道を下っていく。 |
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[植林の苗木帯を通過] |
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15:25、貯木場に出た。ここは、s-okさんのレポートにもあった場所だったことを思い出す。
(今回、実は、s-okさんのレポートを持参せずにこのルートを歩いている。)
この貯木場の右側に立派な林道が見えた。しかし、翁の道標(NO.4)は、見つけられなかった。
すぐ先で、ものすごいジャンボな送電鉄塔(西群馬幹線No.272)の横を通過する。 |
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[自然教室を5人で出発] |
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林道をしばらく歩く。(写真下左)
そのうち、この林道、緩やかに蛇行して、下っていくことがわかった。そのため、緩い斜面の向こうに林道を見つけると、植林の中を2回、ショートカットして、進む。
15:47、丁字路に出た。(写真下右)
ここで、どちらに進むか迷う。右は、舗装されていた。左は、未舗装だった。しかし、斜面は、未舗装の方が下り道となっており、舗装路は、やや登りとなっていた。手許の1/25000地形図を見ても、この分岐点は、載っていなかった。
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[立派な林道を歩く] |
[丁字路に出た] |
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上野方面は、右なので、とりあえず、右の舗装路を進んでみた。
舗装路を約10分歩いたら、これまた巨大な送電鉄塔にぶつかり、道は、そこで終わっていた。
送電鉄塔の奥まで行ってみたが、道は発見できず。このため、急がば回れということで、引き返すことにした。(写真下)
(帰宅して、s-okさんのレポートを読んだら、やはり、s-okさんも右折されていた。しかし、その後、途中で、南側の斜面を下って行かれたようだ。)
16:14、再び丁字路に戻る。ここで、送電鉄塔の案内棒を見つけた。先ほどの巨大送電鉄塔に対し、「佐久間東幹線No分12」と書かれてあった。 |
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[送電線鉄塔に出て行き止まり] |
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丁字路からこちらもすぐ舗装路に変わった。そして、16:22、左から林道が合流。
ここは、どこだと地図を取り出す前に、I翁の道標に気がつく。(写真下)
道標を見ると、ここが、奥ノ沢林道(今、歩いてきた道)と世附峠に続く湯船林道の分岐点であることが、示されていた。 この場所は、1/25000地形図でも表記されている地点だと判断。 |
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[林道が合流した地点] |
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合流点から、6分歩いたところで、ゲートが現れた。(16:28)
ここまで来たら、安心だった。実は、以前、バイクで、ここのゲートまで来たことがあるからだ。 |
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[ゲートを通過(振り返って撮影)] |
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右手にゴルフ場のコースを見ながら、下っていく。 ゴルフ場コースには、この時間ゆえか、誰も居なかった。
正面の送電鉄塔(写真下)も、1/25000地形図には載ってない。 |
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[ゴルフ場の横を通っていく] |
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16:48、変電所の角に出る。(写真下) ここで、御殿場で入手した上野発のバス時刻を再度確認する。16:21の次は、17:51だった。
まだ時間は、たっぷりある。ゆっくり歩くかと思っていたら、ポツリポツリと雨が降ってきた。ということで、上野バス停まで結局、足早に歩くことになった。 |
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[変電所前での小さな交差点] |
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17:13、上野バス停に到着。
徐々に暗くなっていく中、一人、正面の三日月山や湯船山方面の稜線を眺めていた。 |
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[上野バス停にて] |
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今回、前半の天狗ブナは、なかなか重量感のある、立派なブナであることが、わかりました。周囲に大木がないせいか、孤高のブナという感じです。
後半の三日月山分岐からの自己未踏ルートについては、途中、ルートを見失ったり、ちょっと遠回りしてしまったりと、いろいろ手こずりますが、楽しめました。
【謝辞】
この山行では、s-okさんのレポートを持参しなかった(メモすることを忘れた)のですが、事前に読んだ記憶で何とか歩くことができました。s-okさん、どうもありがとうございました。
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※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。
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