トップページ山行リスト(日付)>二ノ塔・岳ノ台_記録20060702


二ノ塔・岳ノ台

 山行日
2006年7月2日(日)   曇後雨        単独行
 コース
ヤビツ峠(9:08)〜(9:25)富士見山荘〜(10:16)二ノ塔(10:33)〜(11:03)日本武尊足跡(11:20)〜(11:52)菩提峠(12:06)〜(12:45)岳ノ台(13:15)〜(13:52)ヤビツ峠(13:56)〜(14:51)蓑毛
 このところ、天候が悪かったり、他の用事があったりと、週末の山行が、なかなか実行に移せなかったのですが、今回は、天候不順でも決行しました。ここ3ヶ月ぐらい西丹沢ばかりだったので、今回は、東丹沢へ。
 また、今回の山行は、いつもと違う山行スタイルとなりました。それは、中型カメラを持ってこなかったということです。1992年3月に初携行して以来、先月まで必ず背負ってきたのですが、今回は、無しとしました。このため、三脚も不要となり、ザックは、11kgと、従来よりもだいぶ軽くなりました。
 久しぶりの雨中の山行となりました。そして、最後にドッキリ。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 サッカーのワールドカップの準々決勝(フランスーブラジル戦)のテレビ中継(LIVE)を見ながら、山仕度を行なう。最後まで見たかったが、それでは、電車に間に合わない。結局、ポケットラジオを取り出し、これで、NHKのTVを選局。歩きながら、試合内容を聞く。
 駅に着くころには、試合が終わり、フランスが勝ったことを聞いた。優勝候補No.1のブラジルが敗れた瞬間だった。

 秦野駅に7:40着。改札口を出た所のコンビニで、朝のオニギリを購入。その後、バス停に向かう。既に10人くらいがヤビツ峠行きを待っていた。
 8:18、バスは、定刻出発。車内は、立客は、10人程度。やはり、今日は、少ない。

 9:00、ヤビツ峠到着。
 9:08、写真下を撮影し、出発する。歩き始めた後、朝、買ったオニギリを食べることを忘れていた事に気づく。結局、歩きながら、2個食べる。
 見上げると、南西から北東へ低い雲が流れていく。上空は、相当、強い風が吹いている。
[ヤビツ峠バス停]

 9:25、富士見橋を通過。富士見山荘の所で左折する。いよいよ二ノ塔への登りが始まる。
 
 10分後、林道に出たが、すぐさま、再び山道に入る。途中、10人強の団体さんが道を譲ってくれた。今日は、曇りで暑くない、風もある、荷が軽いということから、登りのピッチが落ちない。これならば、頂上まで、休憩しなくても一気に登れるだろうと思った。
[富士見橋を渡る]

 10:04、ガレ場に出た。振り向くと岳ノ台付近にガスが湧いていた。(写真下)
 このガレ場をペースを落とさずに通過していく。これが、自信になった。やはり、今日は、調子が良好だ。今回初めて使用した長袖の化学繊維のシャツも効いているようだ。速乾性がよく、心地よい。
[岳ノ台方面を望む]

 ガレ場を過ぎると、緑のトンネルとなる。苦しい時は、ここから山頂までの距離がものすごく長く感じる。しかし、今日は、楽しく歩けた。(ガレ場終了地点から4分で、山頂に出た)
[緑のトンネルを通る]

 10:16、二ノ塔頂上に到着。
 三ノ塔までは、何とか見えているが、その奥の山々は、ガスで全く見えない。
 しかし、よく見ると、三ノ塔頂上もガスで隠れたりして、変化が激しい。また、南西から雲がこちらにも押し寄せてくるのがわかる。どうやら雨雲のようだ。
 ザックカバーを取り出す。雨具は、まだいいかとスパッツだけを取り出し、装着する。
 さっきの団体さんも頂上に到着し、賑やかになった。
 10:33、団体さんとほぼ同時に出発。団体さんは、三ノ塔へ。私は、菩提(葛葉ノ泉)方面へ。
[二ノ塔山頂にて]

 頂上から下って、ものの5分もしないうちに雨が降り出した。
 山道の傍で、ノイバラが咲いていた。その白い花を撮影をしているうちに雨が本降りとなった。

 途中で、ちょっと大きめの木の下で雨具を取り出す。丹沢で、この雨具を使用するのは、久々だ。というのも今までは、天気が悪ければ、山行を延期しているからだ。(また、雨が降っても、雨具を着用せず、傘だけで済ますケースが多かった)

 10:54、日本武尊足跡入口なる標柱を左手に見る。ここで、菩提ルートから外れて、左折し、足跡の方へ向かう。
[日本武尊足跡入口の標柱]

 斜面を下っていくと、再び入口の標柱があった。そこから、標柱の指す方向へ進んでいくと、すぐに何やら平たい場所に出た。
 そこには、1本の標柱が立っていた。近づいてみると、標柱には、「日本武尊足跡」と記されてあった。(写真下左)
 いったいどこが、足跡なのだろうと思いつつ、見回すと、その先に石があり、そこに足跡のような穴があった。(写真下右) 説明板らしきものもない(注1)ので、自信が無かったが、帰宅後、調べたら、やはりそうだった。
 雨の中の撮影だったが、そのうち、雨が止んだ。

(注1)奥の方に白い立札が立っていたが、文字が、完全に消えていたため、書かれてあった内容は、不明。
[日本武尊足跡] [足跡のような穴]

 「日本武尊足跡」を出発し、菩提峠に下る道をたどる。先ほど、二ノ塔頂上に向かって登っていた時、左手にもう一つの尾根が見えたが、今、その尾根を下っている。
 しかし、今度は、ガスが湧いており、左手に登ってきた尾根を見ることは、出来なかった。
 
 11:42、途中、手づくりのベンチがあった。(写真下)
 11:46、そろそろ林道に出るかなと思いながら、下っていたら、前方下に白いガードレールが見えた。
[雨の中を下っていく]

 この山道は、林道にぶつかると思っていたが、11:52、直接、菩提峠の広場に出た。
 雨が、ここに来て強くなった。雨具を着けているが、傘を取り出す。雨の日の撮影は、本当に難儀だ。傘を差しながら、デジカメ撮影する。

 さて、この雨の中、どこに行こうか。当初は、岳ノ台に行くつもりだったが、さっさと車道に出てヤビツ峠に行くか、表丹沢林道に下っていくか、この予想外の大雨のせいで、悩んでしまった。結局、当初の予定通り、岳ノ台に行くことにした。
[菩提峠に出た]

 菩提峠から登り道を行く。登りきると、ベンチがあった。左手に草原状の斜面が広がる。
 左側の草原状の斜面を回るように進んでいく。ここは、風が強く、傘が持っていかれそうになる。
[草原の横を歩く]

 12:45、雨の中、登ってきて、ようやく、岳ノ台の休憩所に着いた。途中、誰にも会わなかった。静かな山歩きとなっている。
 雨具の上着を脱ぐ。どうも、この雨具、機能していないようだ。シールの部分が、剥がれてしまっており、内部も濡れてきていた。そう思って、ザックカバーもチェックしてみると、これまたシールが剥がれており、そこから水が滲みこんだようだ。
 ということで、上半身もザックもビショビショ状態となったが、まあ、夏だし、着替えもあるし、あまり気にしていない。(雨具は、そろそろ新しいのを買おうと思った)
 遅い昼食をここでとる。
[岳ノ台の休憩所に到着]

 13:15、岳ノ台の休憩所を出発する。幸いなことに、雨が小降りになっていた。
 しかし、ガスが立ち込めており、殆ど周囲が見えない状況が続く。また、山道も手入れがされていない箇所があったりして、草茫々の中を歩く箇所もあった。こりゃ、こんな所でも遭難する可能性があるなと思いながら進んでいく。

 この先には、確か送電線の鉄塔があったはずと思って見ていると、ガスが薄くなった時にうっすらと姿を現した。ガスが濃い時は、すぐ先の鉄塔すら、姿が見えなくなっていた。
[ガスの中を進む]

 13:38、もう一つの休憩所に到着。こんな天候なので、屋根があるのは、ありがたい。
 立ったまま、少し休憩した後、出発する。
[もう一つの休憩所]

 ヤビツ峠は、「まだか、まだか」と呪文を唱えるように「まだか」を口の中で繰り返す。
 13:52、階段を下って、ようやくヤビツ峠に出た。
 屋根のある建屋(トイレ)のベンチ部分で、小休止。
 雨が再び、降り始めていた。

 13:50、雨の中を出発。
 蓑毛に下るためにバス通りの舗装路沿いに進んで、山道に入ろうとしたら、道が崩れたため通行禁止となっていた。結局、再び、バス停まで戻り、大山に通じる階段を登る。その先の分岐点で、蓑毛に下る道を進む。
[再びヤビツ峠に]

 蓑毛に下っていく山道は、14時台だというのに林のせいで、薄暗い。
 薄暗い中、右側は、崖という箇所を通過していく。目が慣れていないと、ちょっと危険だ。
 そんな時、何か目の前に動くものが飛び出し、思わず声が出る。よく見ると、20cmぐらいの大人のガマガエルだった。カエルとわかって、一安心。

 道は、比較的、歩きやすい。だいぶ下ったなと思った頃、秦野の盆地が見えた。(写真下)
 盆地の方は、ものすごく明るかった。あれっ、雨は、この山間部だけかと、この時、そう思った。
[秦野の盆地が見えた]

 14:38、春岳沢を渡る。(写真下)
 雨は、だいぶ小雨になった。ここからは、舗装路となり、直線的な下りとなるので、どんどん足が前に出ていく。
[春岳沢を渡る(振り返って撮影)]

 道は、やがて広くなり、左手から蓑毛越から下山してきた登山者が現れた。
 そして、いつのまにか、雨も上がった。

 蓑毛のバス停手前で、前方の山を眺める。三角山から続く山並だ。この山の上空には、なんと青空が見えていた。そして、蓑毛のバス停に出たら、道路は、乾き始めていた。このあたりは、雨がそれほど降っていないようだった。
 振り返ると表尾根側は、ガスで覆われている。やはり、雨は、表尾根あたりだけのようだ。
[雨がようやく止んだ]

 14:51、蓑毛バス停到着。
 バスを1本、パスし、顔を洗ったり、着替えたりして、時間を過ごす。バスを待っていると、日が射してきた。15:30の秦野駅行きバスに乗り、帰路につく。

 秦野駅周辺では、雨が降ったようには、全く見えなかった。盆地は、いい天気だったようだ。
 [蓑毛バス停にて]


 さてさて、その後、家に帰り、ザックから濡れた雨具やスパッツを取り出し、物干にかけていたとき、思わず、ギョッとしたことが。
 雨具のズボンには、サスペンダーをつけていたのですが、そのサスペンダーに茶色いものが1匹付いていました。この一匹、まだ生きておりました。すぐさま、体中をチェックしましたが、幸いにも、どこも吸われた箇所は、ありませんでした。
 どうしてやろうかと思っていると、彼は、塩に弱いということを聞いた事があったので、台所から、食塩を持ってきて、思いっきり、かけてみました。
 すると、ナメクジと同様に体がどんどん小さくなっていきました。
 しかし、完全に息絶えたかどうかは、不明です。そこで、殺虫剤を取り出し、集中砲火ならぬ、集中スプレー。これで、どうやら昇天した模様です。 

 ふと、我に返ると、彼は、どこで付着したのかが、気になりました。雨具を取り出した二ノ塔の下り地点か、雨具の上着を脱いだ岳ノ台での休憩所か、その2箇所ぐらいしか思い浮かびません。(後者は、ちょっと考えにくいですが) いずれにしても、彼は、肩の前あたりにず〜と、あの雨の中、シャツと雨具の間に挟まっていたわけです。それを想像しただけで、背筋が寒くなりました。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。