トップページ山行リスト(日付)>大山_記録20060903


大山

 山行日
2006年9月3日(日)    晴        同行者:父
 コース
ヤビツ峠(7:45)〜(9:07)大山(9:12)〜(9:47)見晴台(10:55)〜(11:20)学習センター〜(12:24)日向薬師バス停
 久々に父との山行となりました。父といっても当年78歳の爺サンです。爺サンですが、未だ八ヶ岳や北アルプスに登っています。(今年の夏は、白馬三山縦走) 
 ゴルフでは、ドライバーの飛距離がXXXヤード(とても公表できる数値ではありません)となった父ですが、山歩きでは、信じられないほど現役レベルのパワーを保持しています。
 そうは言っても今回は、まだ暑いシーズンということもあり、行先を手頃な大山としました。
 しかしながら、登り時間が短かったため、午前中からアルコールの入る山行となってしまいました。


 前日に父から連絡が入る。
 「明日、山に行こう。」
 久々の父との山行となるが、さて、どこに行こうかとコースに悩む。丹沢は、まだ暑いし、明日は天気がよさそうなので、熱中症になるのが心配だ。父も私も、塔ノ岳が好きなのだが、今のシーズンでは、ちょっとハードかなと思ってしまう。地図を眺めていて、父とは、大山に一緒に登ったことがなかったことに気がついた。
 よし、大山にしよう。折り返しの電話で、コースを連絡する。父とは、途中の駅で集合することとした。

 当日の朝、途中の駅で、約束の時間通りに父と集合。
 「昨日は、飲みすぎた〜。」と、ぼやく父。
 しかし、ケロッとしている。歩行も全く乱れていない。父の言う事なので、単なる朝の挨拶の言葉と解釈する。

 秦野駅には、7:10に到着。この7月29日から、ヤビツ峠行きのバスが増便され、7:35発が運行されるようになった。(但し、土・休日のみ)
 7:20でもそれほどの行列には、ならなかったが、7:30ぐらいから人が集まってきて、バスは、満員状態で出発した。
[秦野駅 7:20AM]

 8:16、ヤビツ峠到着。
 バスから降りると、意外にも涼しい。今日は、湿度が低いのだろうか。日光を浴びてもそれほど暑く感じない。これならば、条件としては、最高である。ちょっとした準備の後、8:23、出発する。
 やはり、この早めの時間帯だと、大山ではなく、表尾根に向かう登山者が圧倒的に多かった。
[ヤビツ峠にて]

 南側の植林の間から、日差しが入り込む。
 日陰が多いことと、暑苦しくないこと、今日は、荷が軽いこともあり、歩行ペースもそれほど遅くない。
[大山を目指して歩く]

 8:57、ベンチのある箇所で小休止。(写真下)
 このベンチにたどり着くと、とてつもなく涼しい風が、吹き抜けていったので、急遽、小休止とした。
 ペットボトルを開けて、一口、水分を補給する。
 9:03、出発。登山者が少ないので、静かな山歩きとなっている。
[ベンチで小休止]

 樹林が多く、視界が広がるようなコースではないので、おのずと、視線は、近場となる。咲いている花は、ないかと道端をキョロキョロ見ながら歩く。
 すると、花ではなかったが、マムシ草の赤い実(真っ赤ではなかった)を発見。結局、今日は、花らしい花(実も含めて)は、見つけられず、これが、最初で最後の花(実)だった。
[唯一目立った草:マムシ草の実]

 ササが山道の両側を覆うようになり、ジグザグに登るようになってくると、下社からの合流点も近い。その後、溝状となった、一直線の登り道を進んでいく。(写真下)
[溝状の山道を登っていく]

 溝状の山道を進んでいくと視界が広がった。(9:30〜9:38)
 下社からの山道と合流する地点から、少し手前にあるガレ場の上に出たのだった。
 ここからは、東丹沢が一望できる。表尾根から塔ノ岳、丹沢山、丹沢三峰と一連の縦走路が眺められる。大山の中でも、気に入っている場所だ。
 今日は、うっすらと富士山の姿が二ノ塔の上に見えた。
 ここでは、他の登山者の人たちも休憩中だった。登山者の一人に父との記念撮影を撮ってもらう。
[うっすらと富士山が眺められた]

 9:40、下社からのルートとの合流点に到着。ここからは、道が広くなるが、登りもきつくなる。
 驚いたことに山頂から下山してくる登山者が多い。いったい何時に登り始めているのだろうか。
[下社ルートと合流]

 9:54、大山山頂に到着。
 一番高い場所にある奥の院に参拝後、冷えたビールが手に入るということで、売店まで二人して早足で戻る。
 売店で冷えたビールを購入後、どこで飲むか、ちょっと悩む。トイレの手前の広場が日陰でいいのではないかと、そちらに小走りで進んでいく。
[大山山頂にて]

 ちょうど木陰となる、いい場所があった。
 ここで、腰を下ろして、父と冷えたビールで乾杯。(写真下)
 いや〜うまい。
 父は、昨日、飲みすぎたということを忘れたかのようにピーナッツとおかきのつまみを取り出して、ビールを飲んでいる。
[早速、ビールで乾杯]

 ふと、父のザックになにやら怪しいグッズがぶら下がっている。
 某銀行の粗品らしい。クマのような形をしていて、その背中の部分からナイロン製のバッグが取り出せるとの事。実際にバッグを取り出して、見せてもらう。
 「そのバッグの形で持っていれば、いいのでは?」と言うと、
 「それだと、ザックのどこにしまったか、わからなくなる。こうやってぶら下げておけば、すぐに取り出せる。」との返事。なるほど、探す必要がないということかと、妙に納得してしまった。
[父のザックに何だ?〜]

 大山から見渡す風景は、残念ながら、霞んでしまっている。眼下にコブのような山が見えた。鐘ヶ岳だった。
 「昔、鐘ヶ岳に登った後、広沢寺温泉に入って帰ったことがある」という父。
 そんな経験のない私。まだまだ丹沢の楽しみを十分、味わっていないことに気がつく。
 10:19、山頂を出発し、見晴台に向かうことにする。
[鐘ヶ岳を見下ろす]

 10:33、不動尻との分岐点。
 下りということもあって、あっという間に着いてしまったという感じだった。
[不動尻との分岐点]

 下りになったので、父と話しながら歩く。先ずは、今年、父が登った白馬岳について。
 今回のコースは、白馬三山縦走だったが、話は、大昔の父が初めて登った北アルプスの山が、この白馬岳だったという、その時の話となる。20代の父は、単独で、大雪渓を登っていき、白馬岳頂上に到達後、白馬山荘に宿泊。翌日、清水岳経由で、祖母谷温泉、欅平と歩き続け、終電に乗り遅れて、結局、渓谷鉄道のレール道を利用して真っ暗な中、黒薙温泉まで歩いたという。もう50年も前の話だ。
 丹沢についても下記。
 丹沢の沢を登り始めたのは、昭和20年代。そのころ、水無川本谷や新茅ノ沢を遡行したという。 
 当時、新茅ノ沢のF5(12mぐらいある)をザイル無しで登ったという。
 また当時は、丹沢にはゲタで来て、沢でワラジに履き替えるのが粋であったという。そんな話は、今まで書物でしか読んだ事がなかったが、今回初めて人の口から聞く。
[樹林帯の中、見晴台へ下っていく] [下る途中で見かけたモミの木?の植樹]

 11:20、見晴台に到着。
 すでに何組かの登山者が休憩している。ベンチには、日陰がないため、皆、ベンチとは反対側の木陰で休憩していた。
[見晴台で大山を振り返る]

 ここで昼食とする。しかし、各自、ザックから最初に出てきたのは、酒(チューハイ)だった。偶然にも銘柄が同じ。但し、父は、500ml。私は、350ml。
 酒がどれだけ好きかが、この量に表れている。
 ここで、再び乾杯。
 酒と一緒にロールパンで、昼食をとる。父は、オニギリを食べている。
 父のザックから他に出てきたのが、ゆで卵と羊羹。父は、羊羹のような甘いものを普通食べないが、何故か、山だと、酒と一緒にでも胃袋に入ってしまう。(大福の時もあり)
 ゆっくり食事をして、12:13、出発する。
[昼食に再び乾杯]

 日向薬師に向かう道をたどる。
 途中、お地蔵さんの前で、一礼。ここのお地蔵さんは、丸顔で、和む表情をしている。
[お地蔵さんに一礼]

 「日向ふれあい学習センター」の横を通り、車道に出た。
 ここからは、緩い下り道を歩いていく。

 途中のマス釣場やキャンプ場で大勢の家族連れが、キャンプを楽しんでいた。
 キャンプ用に駐車している車のナンバーは、湘南と相模ばかり。県内の人たちの憩いの場となっているのがわかる。
[車道に出た(学習センターにて)]

 日向薬師の裏手に通じる道との分岐点あたりで、狭い谷間の風景から視界が広がった。
 途中、父がサツマイモを購入。片手に持って歩く。(写真下左)
 ジーパンを穿いている案山子を発見。(写真下右)
[バス停への道を歩く(右手にサツマイモの袋)] [案山子]

 13:37、日向薬師バス停に着いた。
 バス停の直前まで来て初めて、バスが既に到着しているのを知る。
 バス停の時刻を見れば、発車は、13:45。まだ少し時間がある。記念撮影を撮り(写真下)、自販機で炭酸飲料を買って飲んだりして、過ごす。
 13:45、バスは、定刻通り出発し、伊勢原に向かった。
 [日向薬師バス停にて]


 今までのパターンですと、この後、途中の駅で、「乾杯!」となるのですが、さすがに、「昨日、飲みすぎた」という父のセリフが帰りの電車の中でも出てきました。ということで、今回は、帰りの反省会を止めとしました。
 そういった意味では、健康的だったと言えるかもしれません。(山の中では、飲んでいましたが)
 まだ父も十分歩けるのを見届けることができました。次回は、秋が深まった頃、一緒に歩いてみたいと思っています。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。