トップページ山行リスト(日付)>本間ノ頭南東尾根_記録20060923


本間ノ頭南東尾根

 山行日
2006年9月23日(土)  曇時々晴        単独行
 コース
三叉路〜御殿森ノ頭〜金冷シ〜本間ノ頭〜(南東尾根)〜?〜?〜唐沢川出合〜三叉路〜宮の平
 今回は、大失敗でした。南東尾根の下りで見事、ルートを間違えました。
 ということで、下記をご覧下さい。 

 5:16に家を出発。まだ薄暗い中、駅に向かって歩く。8月に比べて、日の出が明らかに遅くなっているのがわかる。また、気温もだいぶ違う。涼しいのである。長袖でも暑く感じない。

 本厚木、6:24着。ちょっと早めに着いた。ホームのベンチで、朝食用のオニギリを食べる。バスは、6:55発なので、まだ時間はたっぷりある。バスは、定刻通りに出発。乗客は、早朝にもかかわらず、13人。そのうち、登山者は、自分を含めて2名。あとは、一般のお客さんだった。
 今日は、終点近くまで乗るため、寝過ごすこともないだろう。そんな気持ちでいたせいか、自然と寝てしまった。
 目が覚めたのは、坂尻手前だった。
 既にもうひとりの登山者(中高年の男性)の姿は、なかった。坂尻で4人の乗客が降り、客は、自分一人となってしまった。

 7:40、三叉路にて下車。(写真下左)
 見上げると、上空は、相変わらず雲だらけ。ちょっと雲行きが怪しい。
 ちょっと戻って、自販機の所まで行き、炭酸飲料を買って飲む。(今回は、途中、山小屋がないし、ザック内の飲料は、貴重である)
 7:44、出発。すぐにぶつかる三叉路を左折する。
 ヤビツ峠に向かう車道を2、3分歩くと、登山口に到着した。(写真下右)
[三叉路バス停] [登山道入口]

 登山口の立札のある箇所から山道に入る。こちらから山に入るのは、久しぶりだ。(帰宅後、調べたら、2000年9月以来だった)
 山道に入ってすぐ、前方に何やら建物が現れる。近くに寄って、登山者カードの投函箱だと知る。そういえば、仏果山の登山口にもあったのを思い出した。
 今回のコースを記入して、投函する。
 よく見れば、ここにもヤマビルファイターのスプレーが。
 せっかくなので、使用させて頂く。仏果山の時は、すでにカラだったのだが、こちらは、意外に中身がしっかり入っている。このスプレーが、シーズン2本目以降とは考えにくく、どうやら、ここから登る登山者は、殆どいないようだ。
[登山者カードを投函]

 こんなに緩い登りだったっけ・・・、以前の記憶が全然、残っていない。御殿森ノ頭までは、緩やかな山道が続く。
 今日は、特に涼しいこともあり、歩くピッチは、順調である。比較的、早足で歩ける。
 途中で、ストック(1本)を取り出す。
 さすがにこのコース、今の時間帯だと、誰にも会わない。

 8:50、道標[丹沢山:9.1km、宮ヶ瀬:1.9km]通過。(写真下)
[緩やかな登りを進む]

 8:55、御殿森ノ頭着。ザックを置いて、ピークを往復する。以前に比べてピーク周辺の木が少なくなっているような気がした。

 9:30、左手の樹林が伐採され、視界が広がる箇所があった。(昔は、このような場所は、なかったと思うが...)ちょうど高取山、仏果山、経ヶ岳などを眺めることができる。ここで、中型カメラを取り出し、撮影する。(9:30〜9:53)
 この撮影中にダブルストックの単独中高年男性に追い越される。(今日は、結局、この男性しか、山中で会わなかった)
[樹林が伐採された箇所から仏果山方面を望む]

 10:01、高畑山分岐。(写真下)
 今回は、時間の関係上、高畑山の山頂は、パスする。
 
 10:13、青宇治橋分岐。このあたり、ヤマビル危険地帯のはずだが、今日は、気温が低いせいか、遭遇せず。
 青宇治橋分岐を過ぎると、山道は、北側斜面となる。結構、足場が悪い。
[高畑山頂上への分岐]

 10:24、木の間から宮ヶ瀬湖方面を眺める。(写真下)
 宮ヶ瀬虹の大橋が見えた。涼しい風が吹きつけてくる。今日は、本当に凌ぎやすい。
[宮ヶ瀬湖方面を眺める]

 細いヤセ尾根を行く。今度は、南側の斜面を進んでいく。
 10:29、遠くに三ノ塔が見えた。(写真下)
 
 10:36、道標 金冷シ[丹沢山:6.1km、宮ヶ瀬:4.8km]
[長尾尾根の向こうに三ノ塔]

 ちょっとスリルのある橋を渡ると、山道は、再び北側斜面になる。山側にはクサリが付いていた。
 反対の谷側は、視界が広がり、栂立尾根が見えた。(写真下)
 地図で見ると、長い尾根だなと思っていたが、実際、ここから見ても、長く感じる尾根である。
 このヤセ尾根地帯(金冷シ)を過ぎると、再び尾根巾は、広くなり、歩きやすくなった。
[栂立尾根を望む]

 10:47、2本の木がくっついていた。珍しいので、デジカメ撮影。(写真下左)
 モミジと栂?のようだ。根の部分も覆いかぶさるように2つの木が重なっている。
 時の経つのも忘れて、じっくり観察し、デジカメでパチパチ撮影。(写真下右)は、根の部分。
[栂?とモミジが隙間無くピッタリ!] [根までも]

 11時を過ぎると、登りがきつく感じるようになってきた。
 気がつけば、左手に南東尾根が見えた。しかし、南東尾根と合流するには、まだまだ程遠かった。

 12:10、特別保護地区のカンバンあり。(ここから、今回の目的地:南東尾根に下っていくのだが、まずは、本間ノ頭に登って、引き返すことにした)
 山頂近くになると、ブナの木が目立つようになった。
[丹沢山の頭に雲がかかる]

 ようやく着いた本間ノ頭のピーク。(12:24〜12:39)
 ここで、昼食とした。一つだけあるベンチに腰掛けて、ロールパンを取り出す。
 本間橋に下るルートには、入口に多くのテープ類が、結ばれていた。そのルートの先に見えるブナの樹林が印象的だった。
 食べ終わる頃には、手が冷たくなっていた。やはり、標高1300m以上となると、気温がだいぶ低いようだ。
[本間ノ頭に到着]

 同じ道を下り、先ほどの特別保護区のカンバンまで戻る。(12:50)
 ここで、靴の紐を締め直して、右手の斜面に入っていく。
 下り始めは、ルートが曖昧だったが、10mも進むと、尾根の下り道がはっきりしてきた。
[南東尾根入口]

 木の幹に掴まらなければならないレベルではないが、ちょっとした斜面を下っていく。(写真下)
 この頃は、未知の領域にワクワクだったのだ。
[樹林帯を下っていく]

 尾根が広くなった。樅?栂?の木が大きい。
 下っていくうちにジワジワと感動を覚える。すばらしい樹林帯だ。登りの時より、はるかに大木が目立つ。幹の太さといい、高さといい、キョロキョロしながら進んでいく。
 このあたり、目印の赤杭や、黄色テープが付いており、進む方向もクリアだった。
 但し、上空は、雲が厚くなり、薄暗くなっていった。
[樅、栂の林の中を下る(振り返って撮影)]

 13:18、前方に大木を発見。
 これは、立派なブナだった。丹沢でもBEST10に入るブナではないだろうか。高さといい、枝振りといい、見事だ。デジカメを取り出し、アングルを変えて撮影する。
 (デジカメは、首にぶら下げており、取り出しやすくしているが、この下りでは、頻繁に立ち止まって、撮影している)
 周囲を見渡す。ここは、1日、撮影していても飽きないだろう。時間があれば、じっくり撮影しながら下って行きたいと思った。
[立派なブナの大木に出会う]

 ブナ撮影を終え、下り斜面に入る。左手が自然林、右手は植林となり、その境界付近を下っていく。地面がやわらかく、足の裏も痛くなく、気持ちよく下っていける。
 13:26、特別保護区のカンバンを発見。
[やわらかい地面の上を歩く]

 下り斜面を終えると、小広い場所に出た。ここも木が高い。(写真下)
 見上げるようにして木を眺める。

※この先から、注意して右手の尾根の分岐を探さなければならなかった。(ここで現在位置を確認しなかった)
[このあたりも樅?、栂?の樹林が美しい]

 緩い斜面を下っていく。このあたりも樹林帯が続く素晴らしい光景だった。(写真下)

※右手の尾根の分岐を探さなければならなかったが、光景に見惚れて下っていった。デジカメで相変わらず、頻繁に撮影。
[素晴らしい林だった]

 斜面が急になった。ピンクのテープと赤頭白杭の箇所で、小休止。(13:46)

※完全に右手の尾根に分岐することを忘れている。メインの尾根を下ってしまった。
 この時点で、完全に下るルートを間違えているのだが、この先に続くピンクのテープにより、誘導されていった。
 それにしても下り始めは、真っ赤な杭、黄色テープだったのに、いつの間にか赤頭白杭、ピンクテープに変わっている。そのことに全然、気がついていない。
[急斜面に入る]

 小休止の後、正面の下りにテープが、見つからず、右手方向にシフトしていく。このとき、地図を取り出して、場所を確認している。(13:50〜13:55)
 すると下方にピンクのテープを発見。
 ピンクのテープに誘導され、細い尾根を下っていく。前方は、木が密集していて、はっきりしない。

※完全にピンクのテープを信じてしまった。
[細尾根を下っていく]

 細い尾根が終わる頃、尾根の左がガレ場であることに気がつく。そのうち、右側も細い沢になっていく。いくらなんでも細すぎると思っていたら、右手の沢に出てしまった。
 14:22、ルートを間違えたことに気がついた瞬間だった。

 さて、どうしようか。沢の斜面で、しばし立ち尽くした後、冷静になって、1/25000地形図を取り出し、現在場所を確認する。どうも金山沢の方に出てしまったのは、間違いない。ちょっと頭が混乱する。・・・ なんでこんな所に来てしまったのか。
[沢に出てしまった]

 この時、比較的冷静でいられたのは、「明日も休み」ということだった。

 幸い、天気は何とかもちそうだ。まあ最悪、暗くなったら、どこかでビバークして明日帰ればいいやと思った。ビバークといえば、以前、早戸大滝から瀬戸沢ノ頭に向かう途中、したことがあるが、あの時は、別にルートを見失った訳ではなく、日没となるため、やむなくツェルトを取り出したのだった。だが、この経験は、大きく、真っ暗な山中、一人で一夜を過ごすというのが、どういうものか身をもって知った。
 そんな経験もあったので、山中で一泊というのは、この季節、特に気にしなかった。

 問題は、どう進むかである。地図で見るとざっと300m程度、間違った下りを行なっている。(自己ワースト記録達成!)登り返しても1時間半は、かかるだろう。登り返して、正規のルートに乗ったとしても、日没が気になった。
 なるべくなら、戻らずにできないものか...といってもこの先、未知の沢を下っていくほど、危険なものはない。
 考えてみたら、今回、ピンクのテープに誘導されたのだから、この先も続くのではないかと思った。
 よし、テープの先を探してみよう。そして、どう見ても先に進めない状況に陥ったら、引き返して、ビバークということにした。
 正面の小沢の対岸(左岸)にピンクのテープがあった。これは、何を意味するのか。左岸にもルートがあるのだろうか、ちょっと頭をひねる。小沢の下流方向を眺めると何となく右岸は、人が歩けるような道に見えた。(写真下)
 さて、下ってみるか。
 傾斜がそれほど急ではないので、歩くこと自体は、問題なかった。
[小沢を下ってみる]

 沢を下り始めて約5、6分後、何と、右岸に作業道?を発見。やはり、道はあったのだ。小躍りして、沢から土の斜面に足を踏み出す。
 この先、小沢は、本流の金山沢に合流するようだった。これで、自分の位置が明確になる。地図上だと、最長で1kmぐらい、金山沢沿いに歩いていかなければ、車道に出ないことが判明する。
[右岸に道が現れた]

 しかし、現実はそんなに甘くなかった。
 小沢から作業道?に渡り、進むとすぐにザレ場に出た。沢の上に土砂が流れてきて、一面、土の平らな斜面になっていた。掴まるものが何もないスキーのジャンプ台を横切るような状況である。対岸を見ると道らしい跡が見えるが、この斜面には、全く歩かれた形跡がなく、ツルッとしている。
 恐る恐る第一歩を斜面に踏み込む。足が滑っていくようだったらどうしようかと思ったが、意外に硬めで、グリップ力もあったので、一安心。ストックを短くし、右手に持って進む。(このとき、ストックのバスケットの部分を外し、深く刺さる様にした)
 冷や冷やしながら、どうにか斜面をパスする。

 その先、木立(そんなに太くない)の中を進んでいくが、簡単に直進できない状況だ。 
 数分後、またしても同じようなザレ場に出た。しかし、2回目ということで、だいぶ慣れてきた。斜面がもう少し急だと、スリル満点だろう。

 その後、植林帯に入る。ここで、左下の沢に近づくように少し下りながら進んでいく。下の沢は、小滝が連続しているように見えた。

 14:52、ピンクのテープ発見。やはり、これがルートなのだろう。しかし、道らしい道とは言い難く、単に進む方向を間違えないように付いているように思えた。

 14:59、左下の沢に最も近づく。5mも下れば、沢だ。ここで、ルートは、沢に下って歩いていくのかと思えた。(今までのような高さで沢と並行して歩くようなルートは、見つからなかった)しかし、敢えて今まで通り、沢に並行して行くように無理矢理、進んでいくと、やはりというかピンクのテープを発見。これが、ルートととは思いにくいが、沢に下りなくて正解だった。

 15:07、赤頭白杭、およびピンクのテープのある場所で小休止。(写真下)
 ペットボトル2本目を飲む。
 地図上での自己位置は、間違いない筈だが、こんな道(実際は、道とは言えない)なので歩くのに時間がかかって仕方がない。すでに30分ぐらい金山沢沿いに歩いている筈なのだが、沢沿いの風景は、全く変わらない。このペースだと、日没の方が気になりだした。
 15:14、出発する。
[斜面で小休止]

 沢には、下りないように進んできたが、ついに右岸の斜面がきつく、左下の沢に下る時がきた。仕方なく、沢を歩いていく。
 すると、足を濡らさずに歩けるような箇所が無くなってしまった。どう見ても両足(片足では届かない)が、水面下(20cm)ぐらいに入らないと進めない箇所に出た。
 この時、いちいち靴を脱ぐ時間がもったいないので、そのままジャブジャブと沢に入ってしまった。一番緊張した時であった。ひょっとしたらテープのルートから外れているのではないかと思えたからだ。

 足を濡らした3分後、正面にピンクのテープ、そして右岸にもテープが。
 再び、ここから右岸に上がれた。やれやれ、ルートは、外れてなかったということで、ホッとする。
 
 15:35、三度目のザレ場トラバース。しかし、今度は、ちょっと違った。幅は、それほどなく、ザレ場の下もそれほど遠くない。(7、8mぐらい?で、下の沢に当たる)だが、水平にトラバースするのではなく、3mぐらい下の場所が対岸のルートだった。(そこにピンクのテープがあった)
 ということで、ザレ場をわざと少しずつ滑りながら、下っていく。このときも短くしたストックが役に立つ。

 15:40、ピンクのテープに到着。本当に、まともな形で歩かせてくれないルートだ。
[沢に出た後、正面と右岸にテープがあった]

 地図上では、最長1km程度だと思ったが、本当に遠く感じる。
 いったいいつまで続くのかと思っていると、すぐ前方が、植林帯となった。しかし、トラバースするような道がない。植林帯ならば、作業道があってもいいのにというワガママな思いを懐きつつ、強制的にトラバースしていくと、15:46、ついに作業道に出た。
 久々の道らしい道である。
[植林帯に出た]

 作業道を歩いていくと、並行していた沢に出てしまった。この先のルートを確認。よく見てみると、沢にハシゴが置いてあった。どうやら、沢を渡るのがルートのようだ。
 沢は、本流とは、思えないほど、水量が少なかった。

 15:50〜15:56、沢を渡ったところで小休止。どうやら、この先がゴールのようだ。ここまで来ると、沢の下流が開けているのがわかった。
 2本目のペットボトルを空にする。
[右側のハシゴを利用して、沢を渡る]

 左岸の作業道を進んでいく。ちょっと登っていくと、丁字路に出た。ここは、右折する。(写真下)

 16:02、右側に分岐していく道があった。沢に下っていくようである。ここは、どっちに進むべきか悩む。とりあえず直進してみる。直進して、道が登りになったら、引き返すこととした。

 16:05、右下に木立の間から、車道を歩く人影を見る。ようやく出たことに一安心。
 作業道は、何のことはない。そのまま下りになって、車道の前に出た。
[左岸の立派な作業道に出る(右折方向を撮影)]

 車道に出る前に振り返って沢をみると、高い堰堤が見えた。
 さっきの分岐した道を下っていくと、あの堰堤の上に出たのではないかと推察。
 直進して大正解だった。
[堰堤を振り返って撮影]

 金網があったが、扉は、開閉できたので、無事、車道に出た。
 時刻は、16:07。まだ明るい。どうにか日没前に出られたことで、思わず感動の声が出るかと思ったが、そんなパワーもなかった。
 結局、補助ロープは、使わなかったが、ヒヤヒヤした斜面のトラバース3回。沢でのジャブジャブ1回。木に掴まり、確保しながらの歩行だったので、珍しく両腕の筋肉を使いまくる。
[ヤビツ峠と宮ヶ瀬を結ぶ県道に出た]

 すぐ右手には、桶小屋橋があった。ここは、金山沢のはずと思い、橋のどこかに沢の名前が書かれてないかと思ったら、案の定、「金山沢」と書かれてあった。
 結局、塩水橋ではなく、250mぐらい宮ヶ瀬寄りに出たことになる。

 ここで、1/50000地図の「山と高原 丹沢2006」(昭文社)を見ると、沢の名前は、金山沢ではなく、「桶小屋沢」となっていた。(1/25000地形図では、「金山沢」である)
 ここから宮ヶ瀬方面に向かって車道を歩く。ゴールまで約7km。まだまだバス停は、遠い。
 山から下りた後の車道歩きは、普通だと、充実した気分なのだが、今回は、違った。どうして間違いに気がつかなかったのか、その反省、反省ばかりで、「反省」という文字が、頭の中を駆け巡る。
[県道に出た所の橋には「桶小屋橋」とあった]

 今回の反省点を歩きながら考える。
 1)事前情報の確認をじっくり行なっていなかった。
 西丸・東丸のときなど、1/25000地形図上に分岐点のチェックポイントなどのメモを全部、書き込んでいた。今回は、そこまで実施していなかった。(帰宅後、インターネットで調べたら、丹沢写真館さんのHPで、今回の尾根の分岐点情報などは、簡単に得られた。いくらでもチェックできた話だった)
 2)実際の分岐点のポイントチェックを怠った。
 もう少し、分岐点は、先だと思っていた。そのため、チェックのタイミングが遅れた。
 とにかく、何かに憑かれてかの如く、尾根の地形に沿って下ってしまった。ルートについて軽く考えていたフシがある。
 3)目の前にあったテープ・杭をルートと信じてしまった。
 今回の最大の原因は、これだろう。目の前のテープ、杭をそのまま、歩くルートと安易に信じてしまったことにある。(間違えたピンクのテープは、何のためのテープだったのか、分かっていない) 
 4)もっと頻繁に地図と磁石を利用し、予測した歩行をすべきだった。
など、いろいろ出てきた。

 一方、良かった点も挙げてみる。
 1)明日も休みだし、今日だけで解決しようと思わなかったこと
 今回は、これに尽きる。さすがに今日中に戻らなければならないという心理的圧迫は、強烈である。強行突破になりかねない。この時間的余裕が非常に重要である事を痛感した。
 2)ルートを間違えた地点で、現在位置を地図と磁石で、ある程度把握できたこと。(GPSは、持っていなかったけど) この結果、冷静になれた。
 (だが、その先、なかなか県道にぶつからなかったので、時間的に焦りが出てきた。この時の心理状態は、要注意だ。)

 17:58、ちょうど暗くなった頃、バス停に到着。
 ようやくゴールだ。
 バスのダイヤを見る。エ〜と、思わず声が出てしまった。バスは、17:52に出て行ったばかりだったのだ。仕方がないので、その先にある店に入る。
[宮の平バス停に到着]

 まず、生ビールとオデンを注文する。本日、無事に下山できたことに対し、一人で乾杯。その後、山菜天ぷら付うどんを注文する。この山菜天ぷらが美味しかった。
 小一時間、過ごし、店を出る。
 バス停に戻っても、誰も居なかった。一人、ポツンとバス停で待つ。
 定刻の18:52に対し、ほぼ1分遅れで、バスがやってきた。
 こうして今回の山行も帰路についた。
 [生ビール、おでんの後、山菜天ぷら付うどんを食べる]


 【後日談】
 帰りのバスが、街灯もない、真っ暗な土山峠を通過していきました。この時、外を眺めて、ひょっとしたら、今日、こんな暗闇の中で一夜を明かすことになっていたかもしれないなと思ったら、再び神経が高ぶってきました。帰りのバスの中でも、なかなか興奮が治まらなかったのは、事実です。

 最近読んだ山岳書のタイトルが思い浮かびました。・・・・・「山は真剣勝負」 山田哲哉(東京新聞出版局)

 コース
三叉路(7:44)〜(8:55)御殿森ノ頭(9:03)〜(10:36)金冷シ〜(12:24)本間ノ頭(12:39)〜<南東尾根>〜(14:37)金山沢出合手前〜(16:07)桶小屋橋(16:18)〜(16:47)唐沢川出合〜(17:54)三叉路〜(17:58)宮の平



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。