トップページ山行リスト(日付)>袖平山北尾根_記録20061028


袖平山北尾根

 山行日
2006年10月28日(土) 曇時々晴  単独行
 コース
東野(7:36)〜(北尾根)〜(11:44)袖平山(12:35)〜(12:56)姫次(13:02)〜(13:20)青根分岐点(八丁坂ノ頭)(13:33)〜(尾根ルート)〜(16:08)東野
 完全公共交通機関利用派(現在、自転車すら持っていないので、頭に「完全」が付きます)の私にとって、丹沢北部(国道413号線沿いからのアプローチ)は、三ヶ木〜月夜野間のバス運行本数が減ってしまったため、自然と足が遠退いておりました。(一時期、土休日は、全便運休というケースもありましたが、現在は、1日2便に復活しています。)
 現在、その貴重な朝の1便(月夜野行き)を利用するためにJR橋本駅から入る場合、下記のような乗り継ぎになります。(土休日の場合)
  三ヶ木行き:橋本駅北口(6:20発)→約32分(神奈中バスHPによる)→(6:52着)
  月夜野行き:三ヶ木(6:55発)→(神奈中バス)→月夜野
 ちょっと三ヶ木での乗換えがギリギリですが、早朝ですので、三連休とか混雑するような日以外であれば、渋滞せず、時刻通りに行けるだろうと予想しました。
 しかしながら、ここで問題が....
 自宅の最寄駅(地下鉄)から始発に乗っても、橋本に6:20発のバスに間に合わないのです。
 というわけで、この案は、ボツになっておりました。(橋本駅周辺のビジネスホテルにでも泊まるかという案も考えましたが、実行するまでには至りませんでした)

 先日、自宅周辺の地図を眺めていますと、一番近いJR駅まで歩けば、どうか?という案がふと湧き、調べますと、40分ぐらい歩いた後、JRの始発に乗れば、見事、橋本に6:20前に到着できることがわかりました。(いったい何年、ここに住んでいるんだと深く反省...)

 丹沢北部に朝から行けるのであれば、以前から行ってみたかった袖平山の北尾根を今回、ルートとして選択しました。袖平山は、丹沢主脈から外れているため、東隣の姫次と違って、なかなか訪れる機会がありません。今回が2度目となります。(初回は、1995年12月)
 詳細は、以下をご覧下さい。


 3時半起床。顔を洗ってすぐに出発。今日は、自宅からJRの駅まで歩かなければならない。気合が入っているせいか、たいして寝てない割には、眠気がやってこない。とにかくひたすら歩く。途中、24h営業のコンビニを2軒、通り過ぎた。

 予定した時間より10分早く、JR駅に着いた。
 その後、横浜線に乗り換えても、何故か眠気が来なかった。結局、電車の中では、ウトウトすることもなく、橋本駅に6:00到着。
 上空は、雲で覆われている。ちょっと天気が心配になった。

 三ヶ木行きのバスは、6:20発。まだ余裕の時刻だ。ゆっくりとバスターミナルに向かう。
 バス停に向かう途中の6:10頃、バスが到着した。バスを待つ人は?と数えようとしたところ、意外にも登山者姿の人々が多い。数えたら、登山者9人、一般客10人という乗客数だった。
 「これは、いける!」
 これらの登山者は、皆、三ヶ木で月夜野行きに乗り換えるはずだ。この登山者数の多さで、三ヶ木でのバス接続を確信する。
 6:20、定刻通りにバスは、発車。
[橋本駅北口にて]

 三ヶ木に近づくまで、渋滞はなく、バスは順調に走る。もうすぐ、三ヶ木だと思ったとき、バスが、無人の停留所で停車する。
 「時間調整です。停車します。」
 「えっ」と思う。ちょっと不安な心境。
 再びバスが発車すると、スピードアップして、坂を上っていく。ここまで来れば、三ヶ木は、もう目の前だ。時計は、6:51を指していた。予想通り、32分で三ヶ木到着。
 すぐに月夜野行きのバス停に向かう。相模湖駅からの登山者の人たちだろうか。すでにバス停に登山姿の人が並んでいた。
 6:55、予定通り、月夜野行きのバスが出発した。乗客は、12人。全員、登山者だった。
 焼山登山口、西野々、平丸と登山者が降りていく。
 7:28、東野にて、中年の男性1名とともに下車。
 7:36、靴の紐を締め直して、出発。(写真下)
[東野にて]

 歩きながら、思った。東野を登山口にして登るのは、初めてではないかと。
 今まで、国道413号線沿いからの登山口は、何故か平丸だった。後は、全て下山口としてしか、利用したことがなかったのだ。
 そんな訳で、歩く気分も新鮮だった。1/25000地形図を片手に袖平山北尾根に取り付くための林道を探す。蛭ヶ岳への登山道の途中で右折していく林道があるはずだった。
 たぶん、ここだろうと思っていた場所が予め、記憶にあった。それが写真下の丁字路である。
何の疑いもなく、ここを右折し、林道を進んでいく。
[蛭ヶ岳方面(直進)と右折する林道の丁字路にて]

 1/25000地形図によると、袖平山北尾根に取り付く林道は、小屋戸沢を橋が架かっているように渡っている。今、歩いている林道も小屋戸沢に向かっている。そんな訳で、どんどん進んでいく。すると沢に近づいたものの、沢を渡るようなルートが無かった。
 「あれっ、どうも道が違うようだ。」
 あまり考えることもなく、すぐさま引き返すことにした。そして、左側の沢の方を注意深く、見ながら歩く。来る時、右折するような箇所を見落としたかもしれなかったからだ。
 しかし、結局、写真上の元の丁字路まで、戻ってきてしまった。
 「おかしい。ここまで、右折するような道は、なかったはずだ。」そう思いながら、他に手段がないので、引き返すことにした。
 「てっきり、あの丁字路だと思ったのに」と、地図に裏切られた気分で、ブツブツ独り言を言いながら、戻っていく。

 右にカーブするところで、道が広くなっている箇所があった。 
 振り返って、よく見ると、道がくっついていて、ここでほぼ同じ方向に進み、徐々に分かれていた。(写真下左)
 「おお〜、ここが、分岐点だ。」
 よく見たら、北尾根に続く林道の道端に赤い道標があった。(写真下右)
[ここまで戻ってきた(正しい進路方向に向かって撮影)] [赤い道標]

 ようやく、正しいルートを発見。時計を見ると、8:30。約30分の時間ロスをしてしまったが、気を取り直して、進んでいく。
 歩きながら、1/25000地形図をあらためて見る。ということは、最初の丁字路で右折した、あの立派な林道は、地形図上に載っていない道だったことに気がつく。手許の地形図に不信感が募る。
 やがて、地形図の通り、小屋戸沢を立派な橋で渡る。

 8:40、丁字路に出会う。赤い道標がここにもあった。(写真下左)
 (帰宅後、確認できたが、s-okさんがバイクを置かれた場所だった)
 道標にしたがって、左折する。するとすぐさま、再び丁字路が現れる。ここにも赤い道標があり、左折していく。(写真下右)
[最初の丁字路(袖平山方面は左折)] [赤い道標あり]

 林道は、一直線の緩い登りが続く。
 8:55、林道終点に到着。(写真下左)
 すると左手に赤い道標を見つけた。(写真下右)
[林道終点にて] [ここにも赤い道標]

 林道終点からは、植林帯の中の緩い登りとなる。
 植林の幹には、赤ペンキのマーク(○印)があるのだが、途中で見失ってしまった。
 1/25000地形図の破線部のルートかと思い、広い尾根のやや右手方向を歩いてみたが、赤ペンキのマーキングが見つからず、東側のへシフトしていく。
 すると、再び、赤ペンキを発見。赤ペンキを探しながら進んでいく。 
[植林帯の中をウロウロ]

 登りが段々と急になっていく。しかもルートは、一直線。10歩も歩くと、息が切れる。
 このルートを1/25000地形図で確認すると、どうも地図に載っている破線のルートとは、異なっていた。今、歩いているルートは、地図上の破線ルートよりも、もっと小屋戸沢寄りで、944m地点へ続く細いヤセ尾根を登っていくようだった。
[急登となった(写真だと急に見えないが)]

 急登を終えたと思ったら、そこが小ピークだった。(写真下左)
 地図上の944m地点だ。ここでは、壊れた赤い道標を発見。(写真下右)
 登ってきた北東方向の樹林の幹に赤のペンキマークがあった。しかし、その他に北西寄りの下りにもピンクのテープがあった。このルートを下ってきた場合、赤い道標が壊れているだけにちょっと迷いそうな場所である。(1/25000地形図を持っていたら、赤ペンキよりもピンクのテープを選択しそうである。こっちの方が地形図上の破線ルートに近い。)
[小ピークに到着(振り返って撮影)] [壊れた赤い道標]

 944m地点から、緩い登りの尾根歩きとなった。しかし、それも長くは、続かなかった。再び、急な登りとなる。急登が約8分続き、終わる頃に赤頭白杭(ナンバーは、90)を発見。
 緩い登りになると、このあたり、マツやツガ?の木々が目立ってきた。

 10:27、ピークに到着。(地形図上の1139m)(写真下左)
 ここで小休止。ピーク近くに2本のマツの大木に出会う。枝振りが見事である。
 また、西側にちょっと尾根が見えた。袖平山の北西尾根のようだ。(写真下右)
 10:41、出発。このあたり、ヤマグリ?のイガが目立つ。
[1139mピークに出た] [袖平山北西尾根?]

 10:46、傾斜は、それほど急には見えないが、左手に大きなガレ場を見る。
 このあたりは、落葉の絨毯を歩く。赤っぽい落葉が多かったのが、印象的。(写真下)
 右手の小尾根が近づいてくる。

 11:09、右手の小尾根が合流する。
[落葉の絨毯]

 11:20、尾根の先端に到着。ここから、道は、フラットになった。
 すぐさま、左手にブナの大木を見る。また、その先の左側斜面にも同様なブナが1本立っていた。
 
 樹林帯尾根を進んでいく。(写真下)
 尾根の傾斜が緩いため、歩きやすい。
 その後、別のブナの大木に遭遇する。
[樹林帯の尾根を進む]

 11:35、正面にピークが見えてきた。(写真下)
 このあたりは、ピークを迎えるに相応しい、心地よい山道だ。
 一歩一歩、頂上に近づいていくのが、もったいない気分。
[ピーク手前の緩い登り]

 最後の登りを終えると、視界の広がる山頂に出た。(11:44) (写真下左)
 11年ぶりの訪問である。
 以前は、もっとササが繁っていて、山頂には、一本の木に小さな標識があったのを思い出した。(写真下右)
 11年前の標識は、無くなってしまっていたが、この1本の木は、まだ健在だった。
[袖平山頂に到着] [11年前の山頂標識]

 山頂から南側に少し下って、東海自然歩道に出る。そこには、ベンチが2つあった。
 振り返って、袖平山の頂上を眺める。(写真下)
[ベンチ付近から袖平山山頂を振り返る]

 ここで、頭が雲に覆われた蛭ヶ岳を眺めながら、ランチタイムとした。
 フランスパン、ハム、チーズなどをザックから取り出す。
 食べ終えて、12:35、出発する。
[ベンチの前の道標(バックは蛭ヶ岳)] [ベンチにてランチ]

 姫次に向かって歩き出す。途中、小ピークを越えると、姫次が見えてきた。
 地蔵平あたりの紅葉は、タイミングが悪かったせいか、鮮やかな色とは言えなかった。
 手前の落葉松林が、色付き始めていた。(写真下)
[姫次に向かって歩いていく]

 12:56、姫次到着。
 誰もいない、静かなひと時。(その後、単独行の男性が、蛭ヶ岳の方から現れたのだが、知らない間に去っていた)
 3本目のペットボトルを開けて一口飲んで、出発。(13:02)
 東野のバスは、16:20。まだ余裕の行程だろう。
[誰もいなかった姫次のベンチ]

 東海自然歩道の最高地点を通り過ぎ、緩い下りを進む。
 13:20、青根(東野)分岐到着。
 デジカメで撮影していると、30代ぐらいの女性が焼山の方から登ってきた。聞けば、幼稚園児が蛭ヶ岳を目指して登って来るという。(ちょっとビックリ) 少し待っていると、大人に混じって、3、4人の園児が各自ザックを背負って登ってきた。今日は蛭ヶ岳山荘に泊まられる予定とのこと。まだまだ先は長い。挨拶をして別れる。
 いつもだと、この先の、もう一つの分岐点で左折し、釜立沢にさっさと下るルートで東野に行くのだが、今回は、久々にここで左折する。
[青根分岐点にて]

 八丁坂ノ頭のピーク下を巻くように下っていく。7、8人の中高年パーティとすれ違う。話をすると、これまた、蛭ヶ岳山荘泊まりとのこと。
 この尾根の下りは、それほど急でもないので、歩きやすい。

 13:44、落ち葉の絨毯がここにもあった。(写真下)
 ウリハダカエデの赤い色がアクセントになっている。
[ここでも紅葉の絨毯]

 山道自体は、歩きやすいものの、周囲の景色は、木立で遮蔽され、山道も全く変わらず、いい加減飽きてくる頃、尾根の先端の手前に到着。
 山道は、先端に行く前に右側から下っていくようについていた。その斜面を下っていくと、植林帯の間から林道が見えた。

 14:45、林道に出る。
 林道を下っていくと、下からワンボックスカーがやってきて、中高年男性の運転手から話しかけられた。蛭ヶ岳の登山口を尋ねられ、この先であることを説明する。
 見れば、秋田ナンバーの車だった。なんとなく、全国の山々をこの車で移動し、登山されているように見えた。(百名山行脚だろうか)
[林道に出る]

 15:04、朝、訪れた丁字路に到着。(写真下)
 バス時刻には、まだ時間的に余裕があるので、途中の釜立沢で顔を洗ったり、青根中学の手前で振り返って、山を眺めていたりとかして、時間を費やす。
[再び丁字路に到着]

 まだ時間的に余裕があったので、諏訪神社を訪れる。(写真下)
 神奈川の名木100選に選ばれている「大杉」をデジカメで再度、撮影。
 樹高:45m。胸高周囲:9.5m。樹齢:約700年(推定)等が書かれた説明板を読んだり、境内をキョロキョロしながら、歩き回る。
[諏訪神社の大杉(左側)]

 16:08、東野バス停到着。
 既に2名の登山者がバスを待っていた。
 しかし、予定の16:20になってもバスが来ない。結局、16:26にバスがようやくやってきた。
 車内は、ガラガラだった。
 [東野バス停にて]


 無事、北尾根を歩くことが出来て、とても満足しております。(序盤に道を間違え、焦りましたが)
 さらに今回、この時刻で、丹沢北部にアプローチできることがわかったことが、とても嬉しく、これで大室山の道志側からのルート、袖平山北西尾根など、今まで、ず〜と地図で眺めることしか出来なかった山域にチャレンジできるわけで、とても楽しみが増えました。
 バスダイヤが変更にならないうちに、出来るだけ、この山域を歩き回りたいと考えております。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。