トップページ山行リスト(日付)>渋沢丘陵_記録20061224


渋沢丘陵

 山行日
2006年12月24日(日)    晴     単独行
 コース
秦野駅(9:38)〜(10:10)白笹稲荷(10:15)〜(10:41)震生湖〜(?)浅間台〜(11:15)向山配水場〜(12:12)峠配水場〜(12:37)頭高山入口〜(12:40)祈りの丘(13:08)〜(13:11)頭高山入口〜(13:29)堂坂交差点〜(14:42※)渋沢駅   ※ちょっと寄り道
 この12月は、大山に行った後、週末の天気が悪かったり、仕事の都合上、時間が取れなかったりと、ストレスの溜まる日々が続いておりました。ようやく時間が取れたのが、この12月24日。しかしながら、このところ、出張での疲れもあり、安易な山行を計画しました。
 行き先は、渋沢丘陵です。丹沢に登り始めた頃、一度、撮影目的で、バイクで来たことがありましたが、それ以来は、全く訪れていません。
 空気が澄んでいれば、丹沢山塊のパノラマ展望が望める場所ゆえ、期待しましたが、気温が暖かかったこともあり、丹沢も富士山も霞んでおりました。しかし、久々のゆったりとした歩きを満喫しました。


 自宅を出たのは7:41。遅い出発となってしまった。持っていくザックを普段、タウン用に使用しているザックとしたため、詰替えに手間取ってしまった。

 秦野駅には、9:11着。早速、駅の外に出て、丹沢方面を望む。しかし、残念ながらすでに霞がかかっている状態だった。(写真下)
[秦野駅北口にて大山を望む]

 この後、観光案内所で、秦野のパンフレットをもらおうと、再び、改札口の方に戻る。というのも、震生湖までの道がはっきりしないので、パンフレットでもあれば、細かい地図が載っているかなと思ったのだ。キョロキョロしていると、案内所は、1階との文字を見つけた。ということで、改札口の3階から1階に下りる。
  「あった。あった。ここだ。」
 観光案内所の看板を見つけ、ドアを開けて中に一歩踏み込む。(写真下左)
  「....」
 しかし、何となく、雰囲気が違う。
 よく見ると、ここは、観光土産店だった。想定していたパンフレットが置いてある事務所のようなイメージとは違った。さっさと出ようと思ったが、中央のテーブルにバラ売りとして陳列された和菓子が目に入った。
  「バラで売っているのであれば、ちょっと買っていこう。」
 今回は、テルモス持参で、休憩時にコーヒーをドリップして、飲もうと思っていた。その時の菓子として、いいのではないかと、ふと思ったのだ。適当にピックアップして、レジに向かう。
  「あれっ」
 よく見ると、4個の菓子のうち、3つまでが、最中だった。(正直なところ、今までの人生の中で、一度に最中を3つも食べたことなどなかった。)
  「果たして、食べれるだろうか」
と一抹の不安を抱えて、案内所を出る。

 出た所で、クマ出没注意の掲示板を見る。(写真下右)
 松田町寄、秦野市菩提、伊勢原市三ノ宮・坪ノ内の3箇所でクマの目撃があったようだ。こんなに民家に近い山域で、出没しているというのは、さすがに無視できない。
[1Fにあった観光案内所の看板] [クマ出没注意の掲示板]

 さて、自分のイメージしていた案内所は、どこにあるだろうと、再び駅の改札口に戻ろうとしたら、2階の部分に行き先案内板として
  「連絡所(秦野市役所)」
とあった。「これだ」と直感的に思った。2階の奥に進んでいく。
  「ここだ。ここだ。」
とドアを開けて入っていく。(写真下)
 まさにイメージしていた通りの窓口。窓口の手前左にパンフレットが置かれてあった。
  「パンフレットを戴いてよろしいですか。」
  「どうぞ。」
と言われ、ハインキング、観光関係のものを1式戴く。連絡所を出て、パンフレットをそれぞれ広げてみる。だが、残念ながら、それほど細かい地図は、載っていなかった。

 その後、南口に向おうと3階に上がるが、今朝は、朝食が中途半端だったことを思い出し、もう少し食べておこうと、再び1階のソバ屋に向う。(今日は、階段を上ったり下ったり、忙しい)
[秦野市役所連絡所]

 9:38、ようやく秦野駅南口をスタートする。(写真下左)

 歩き始めてすぐに水が階段状に流れるオブジェみたいのがあった。(写真下右)
 立看板を見ると、これは、「荒井湧水のせせらぎ」ということで、
「街が整備されても昔の名残を残し、いつまでも親しまれるように水路から水を取り入れたもの」との記載あり。そう、ここ秦野は、湧水の街。あちこちで水が湧き出ている街なのだ。
[秦野駅南口] [駅前の歩道にて]

 駅前の丁字路にぶつかったら、地図では左折し、すぐさま右折する。そして、住宅街の中の細い車道を進む。
 道なりに進んでいくと、左手に鐘楼が見えた。ここは、太岳院という曹洞宗の寺院だった。住宅地の中にあり、あまり寺という雰囲気ではない。昔は、違ったのだろうけど。
[大岳院入口にて]

 太岳院を過ぎて、すぐ「今泉名水桜公園」の入口に到着。本来の進むべきルートは、歩いてきた道をそのまま直進する方向のようだが、ここは、寄り道して、この公園の中に入ってみる。
 歩道の左に池が広がる。(写真下)
 池を覗くと、大きな鯉がゆったりと泳いでいた。

 ほんの数分で、反対側の公園の入口に到着。ここから、西側への道を適当に選んで進んでいく。(このあたりは、本当に道が複雑)
[今泉名水桜公園に寄り道]

 前方右に何か広場があるなと思ったら、小学校の校庭が現れた。校門には、「秦野市立南小学校」と書かれてあった。
 この校庭、珍しいことに、ほぼ中央に桜の大木が2本、デ〜ンと立っていた。校門のそばに秦野市指定天然記念物「南小学校桜(ソメイヨシノ)」という標柱が立っており、これがあの木を指しているのは間違いない。
 「この学校の卒業生は、皆、このソメイヨシノが思い出として残っているのだろう。」
と、校庭をランニングしている小学生を見ながら、そう思った。(写真下)
[秦野市立南小学校]

 小学校の前を通り過ぎると、車道にぶつかる。左折すると、前方に大鳥居が見えた。白笹稲荷だ。せっかくなので、やはり、寄り道していく。
[白笹稲荷入口の大鳥居]

 大鳥居の先を進んでいくと、奥の本殿に通じる鳥居に出会う。(写真下)
 老夫婦のお二人が、先客だった。参拝して、先を急ぐ。
[白笹稲荷にて]

 南南西の方向へ進んでいき、大通りの「白笹稲荷入口」交差点に出た。
 この交差点を渡り、正面の丘を緩く登っていく。
 前方に中高年ハイカーの団体さんが歩いていた。今年最後の忘年山行だろうか。(写真下)
[団体さん現れる]

 緩く左カーブを登っていくと、視界が広がり、弘法山から大山、三ノ塔、塔ノ岳、鍋割山と丹沢の山々が一望できた。残念なのは、霞んでいることだ。

 丘を登りきった後、西に進む。正面に富士山が大きい。しかし、惜しいかな、これまた霞んでいる。
[大山、表尾根方面を望む]

 丘の左斜面にゴルフ練習場が見えてきた。その後、左に下る道が現れる。
 ゴルフ練習場、及び震生湖に至る道だ。ここは、左折し、下っていく。

 10:40、震生湖に到着。先ほどの団体さんも休憩していた。
 「関東大震災の時、渋沢丘陵の一部が崩壊し、谷川を堰き止めてできた湖で、周囲1000m、平均水深4m、最大水深10m、・・・」といった震生湖の説明板がそばにあった。

 ※なお、この湖は、流入河川・流出河川ともに存在せず、地下水脈で周囲の水系とつながっているとのこと。 出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
[震生湖に到着]

 湖(といっても池ぐらいの広さだが)の対岸の道を歩いていく。長閑な光景だ。ヘラブナ釣だろうか、10人ぐらいの釣り人が対岸で、釣り糸を垂れていた。(写真下)
 湖の南側のルートを選択したら、山道だった。ちょっと注意して歩く。
[[震生湖を望む]

 震生湖から再度、丘を登る。
 そして、西に向って歩き出すと、車道を横切る。
 確か、このあたりで、以前、バイクで来たとき、丹沢を撮影した記憶があった。

 道標にしたがって、頭高山方面に向う。(写真下)
[車道から農道に入る]

 前方に先ほどの団体さんに追いつく。(写真下)

 今日は、天気もよく、暖かい。山シャツの上に薄いウィンドブレーカ1枚で、十分だった。南側の丘陵地帯を眺める。ちょっと大きめの丘陵が曽我丘陵だろう。まさに山を上から押さえつけて潰したような丘である。そんな南側の景色を見ながら歩いていく。

 ※後で気がついたのだが、このあたりのピークが浅間台だった。しかし、ピークのあるような地形でもなく、浅間台という標識もなかった(気がつかなかった?)ため、どこが浅間台であったか、全く不明。
[浅間台の手前]

 畑の横を歩いていく。ここらあたりは、ミカン畑となっていた。(写真下)
 ほぼフラットな道なので、快適、快適。
[畑の横を通っていく]

 11:21、ベンチのある場所に到着。(写真下)
 丹沢側は、残念ながらヤブが邪魔して、よく見えない。
 だが、南側の畑を眺めて休憩するには、ちょうどいい所だ。
[雰囲気のいい散歩道]

 11:37、車道に出た。車道の右側で視界が広がる。(写真下左)
 だが、だいぶ霞んできた。
 
 この後、栃窪会館前に出た。(写真下右)
 右折すれば、渋沢駅、直進は、頭高山近道。ここには、公衆トイレもあった。
 直進していく。
[車道に出たところで、表尾根を眺める] [栃窪会館前]

 直進していくと登り道となる。今回初の本格的な山道という感じ。(写真下)
 でもそんなに長くは、続かなかった。

 結局、車道に出て、緩く坂を下っていく。
[切り通しの山道となった]

 12:07、分岐点の前に出た。(写真下)
 車道をそのまま下っていくと、右に曲がって、渋沢駅の方に下っていく。
 ここは、直進の未舗装路を進む。

 すると、すぐさま、車道が左から合流。12:12、峠配水場の横を通る。

 12:15、左手の斜面の視界が広がる。一面、畑である。この光景には、見覚えがあった。以前、頭高山に登るため、峠バス停から登っていった斜面だった。
[ここは、頭高山に向う]

 12:20、丁字路に出る。(写真下)
 ここから先は、頭高山を訪れた時、通ったルートである。これで、渋沢丘陵の歩行ルートは、震生湖から頭高山まで繋がった。
 よく見ると、以前なかった道標がある。
 「←100m 西端里山」
と書かれてあり、西端里山なる山が気になったので、さらに西に進んでいく。
 しかし、100m先ぐらいに山らしい山もなく、行ったり来たりしてしまう。結局、どこが西端里山なのか、わからなかった。 
[以前、来たことのある丁字路に来た]

 さらに西に進んで行く。
 頭高山の碑を見た後、車道から小道に入る。
 少し登ったところが、祈りの丘。(写真下) 戦没者の慰霊碑がある場所だ。黙祷を捧げた後、丹沢側に設置されているベンチに腰掛ける。(12:40)
[戦没者の慰霊碑がある祈りの丘]

 秦野駅で買った和菓子を広げる。(写真下)
   落花生もなか
   白笹最中
   ピーナッツ最中
   丹沢蒸しどら
 よ〜く、原材料の欄を見たら、全部、何かしら落花生入りだった。さすが秦野名産。
 表尾根を眺め、ブラックコーヒーを飲みながら、和菓子を賞味する。
 結局、4つ全部食べてしまった。(ブラックコーヒーもよく飲んだけど)
[ベンチでコーヒーと和菓子]

 ゆっくり休憩した後、出発。(13:08)
 来た道を少し戻る。
 左手には、落葉した八重桜の林が。来年4月には、再び、枝にビッシリと花を咲かせることだろう。
[冬木立の八重桜]

 頭高山入口まで戻った所で左折し、車道を下っていく。
 東に向って歩いていき、バス通りに出た。
 後は、1本道だ。
 途中、下り坂で大山を眺める。(写真下)
[渋沢駅に向って歩く]

 そのまま駅に向おうと思ったが、R246沿いに有名なラーメン店(なんつッ亭)があることを思い出した。まだ一度も味わっていなかったので、寄り道することにした。
 さすが、有名店。お客の待ち行列が、この時間帯でも出来ている。
 30分待って、「ねぎらーめん」を食べる。
 マー油の味付けは、自分にとって新鮮だ。美味しくいただく。
 また店員さんが、客が入れ替わる度にカウンターのテーブルをしっかりと拭いている姿に好感が持てた。
[ラーメン有名店に寄り道]

 14:42、渋沢駅に到着。(写真下)
 [渋沢駅に到着]


 久々の渋沢丘陵でした。調べたら、1992年5月にバイクでの訪問以来でした。その時は、震生湖の上の丘陵帯に菜の花畑があったのですが、今回は、その場所がよくわかりませんでした。もう、畑でなくなってしまったのかもしれません。浅間台の場所の特定と、菜の花畑の確認のために5月連休あたりに再び、訪れたいと思っています。


 【追記:2007-1-6】
 秦野駅連絡所で得た観光パンフレットの中に「はだのハイキングマップ」というのがあり、これをよく見ますと、「渋沢丘陵に咲く菜の花」という写真が掲載されてました。また、別のパンフレット「県央やまなみ 花ガイドマップ」では、渋沢丘陵の菜の花の時期は、3月頭〜3月末となっておりました。(但し、気候の影響で花の開花期が前後する場合もあり、特に花期の長い花については、開花期間中の気温に影響されるとのことです)
 ということで、
   菜の花畑は、まだ健在
   開花時期は、3月(パンフレット記載上)
ということに訂正し、付記します。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。