トップページ山行リスト(日付)>鍋割山・栗ノ木洞_記録20070108


鍋割山・栗ノ木洞

 山行日
2007年1月8日(月)    晴        単独行
 コース
県民の森ゲート手前(7:13)〜(7:34)二俣分岐〜(8:32)後沢乗越(8:33)〜(9:39)鍋割山(10:33)〜(11:09)後沢乗越(11:16)〜(11:44)栗ノ木洞(11:48)〜(12:00)櫟山(12:10)〜(13:35)寄
 最近、鍋割山荘で「鍋焼うどん」を食べていなかったことに気がつきました。(先日も来ましたが、時間がなかったので、うどんはパス) 
 ということで、今回は、
  ・「鍋焼うどん」を食べること
  ・櫟(くぬぎ)山を訪れること
を目的として出かけました。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 渋沢に6:44着。薄っすらと空が明るくなってきた。今日は、いい天気になりそうだ。(写真下左)
 タクシーに乗り、県民の森のゲート手前へ。(6:50)
 
 三廻部の林道に入ったら、路上に木が倒れていた。昨日の強風のため、倒れたようだ。そこで、タクシーから降りて、道端に幹を戻すように曲げて、キープ。その間に、タクシーは、徐行して進んでいった。(写真下右)
[渋沢駅にて表尾根を眺める] [林道に倒木が]

 前方をシカ3頭が、連続して林道を横切る。もう少しで3頭めと、接触するところだった。すると、その先でもシカ1頭、また1頭と、タクシーから計5頭のシカと出会う。食物を探しに里に近寄ってきているのだろうか。それにしても多い。

 7:10、ゲート前到着。運転手さんに「一人で、さっきの倒木の箇所を通過できます?」と尋ねたら、「何とかなりますよ」との楽観的な返事。料金を支払って下車。先ほどの倒木のためか、周囲には、駐車している車は、一台もなかった。タクシーが去っていくと、静寂な世界となる。
 7:13、ゲート前を出発。
[県民の森ゲート手前にて]

 いつもの道標。(写真下)
 以前も書いたのだが、ここから鍋割山へ登る場合、栗ノ木洞経由で登ったハイカーも多かったらしく、栗ノ木洞方向には、「鍋割山」の表示が故意に消されていた。そして、新たに「鍋割山近道」の標識が取り付けてあった。
 そういえば、先日、鍋割山荘のHPを見ていたら、注意事項として、やはり、この道標のことが記載されていたことを思い出す。
[道標にて]

 勘七橋を渡り、林道を離れ、直進するように山道に入る。今回は、近道ルートを選択。
 このあたりも以前は、笹がもっと繁っていた記憶があるが、今日は、そんな光景ではなかった。
 道なりに進んでいくと、やがて勘七沢に出る。前方にシカ2頭を発見。こちらに気がつくと逃げていった。これで、今日は、もう7頭も遭遇したことになる。
 適当なところで、対岸に渡る。季節柄、水量は少ない。
 今は廃屋となってしまった訓練所の前を通って斜面を登ると、二俣の分岐点(小丸方面)に出る。(写真下)
[二俣分岐にて]

 朝がまだ早いせいか、登山者の姿が見えない。
 そう思っていたら、急に後ろから単独男性の登山者に追い抜かれてしまった。大倉への始発バスで、この時間だったら、ちょっと時間が合わない。二俣まで自家用車で来られた人だろう。

 朝の斜光線で、自分の影も長い。そんなことに気がついたのは、ミズヒ沢手前のペットボトルが置かれてあるところだった。
 ここで、2リットルペットボトル2本をザックに入れる。 
 今日は、体調もよさそうだし、ダブルストックで登ってみようと2本のストックを取り出す。両手にストックを持つと、今までの経験上、早足になるのだ。
 8:11に出発。
[ミズヒ沢手前にて]

 やはり、ザックに中型カメラが入ってない分、軽い。(+4kgのペットボトルは入っているが) そして、ダブルストックだと、やはり腕の振りが大きくなり、足を運ぶリズムも速くなる。また、上半身の運動量が増えるので、ダイエットにはいいかもしれない。

 8:32、後沢乗越着。ここは、風の通り道。強い西風が全身に当たる。立止まっていると体が冷えてくるので、さっさと出発する。(8:33)
[毎度の後沢乗越]

 8:43、900mの赤ペンキ。
 8:50、1回目のフラットな場所通過。
 8:57、1000mの赤ペンキ。
 9:03、2回目のフラットな場所通過。
 9:11、1100mの赤ペンキ。(写真左)
 ダブルストックで快調に登っていく。
[1100m赤ペンキ]

 9:15、第3のフラットな場所通過。
 先ほどから檜洞丸が姿を現していたが、よく見たら、山頂付近は、雪が積もっていることに気がつく。(写真下)

 9:22、第4のフラットな場所通過。
 9:31、山頂手前の小ピーク着。
[檜洞丸には、雪が積もっていた]

 9:34、第5のフラットな場所通過。(写真下)
 ここからラストスパートだ。
[もうすぐ山頂]

 9:37、鍋割山山頂到着。
 山頂には、誰もいなかった。じっとしていると寒いため、小屋の中に入る。
 今の時間だと、宿泊の登山者も出発した後ということで、小屋の中も静かだった。
 ザックから、下のミズヒ沢から担いできたペットボトルを取り出し、鍋焼うどんを注文。その後、ご夫婦が小屋に入ってきて、やはり、鍋焼うどんを注文。

 草野さんから最初の鍋焼うどんを受取り、小屋の中で食べる。久々に食べたが、ボリューム満点だった。(個人的には、具としてのカボチャの天ぷらが好物) なお、食べることに集中していて、写真を撮るのを忘れてしまった。
 だが、これで今回の目的の一つを達成。
[鍋割山山頂に到着]

 小屋の中でゆっくり食事をした後、外に出る。
 驚いたことに山頂には、ほんの1時間程度で、かなりの人々が集まっていた。
 正面の富士山には、あいにく雲がかかっており、頭の部分がはっきりしない。(写真下)

 10::33、山頂を出発。
 来た道を引き返す。下りの場合、ダブルストックだと、ストックに頼りすぎる歩き方になるため、1本のみの使用とする。

 下り始めてすぐ、すれ違う人の多さに吃驚する。今日は、3連休の最終日。昨日が強風だったため、今日にシフトした人も多いのだろう。すれ違う度に立止まる場合が多いので、時間的には、結構かかってしまった。
 次の写真である植生保護柵の所まで、23人のハイカーとすれ違った。(何となくハイカーの人数をカウントしてしまった)
[山頂からの富士山 (手前に雲がついている)]

 10:50、登りの時、気がつかなかった植生保護柵(写真下)の横を通る。

 この植生保護柵内のササに異変が。
 (写真下)では、わかり難いのだが、よく見ると柵内のササが後退している。柵に近いエリアでは、柵内といえどもササが生えていないのである。
 単純に最初は、シカも相当、食料不足だったのだな〜と考えた。シカが柵の隙間から口を突き出して、柵近くのササを食べている姿を想像した。
 しかし、よく見てみると、柵とササの距離は、シカが食べたと思われる以上に離れている。
 「うむ。これは、何故だろう。」
 結構、深い問題が隠されているのだろうか。
 (それとも柵自体が、後で外側に移動されたのだろうか。・・・・ちょっと推理小説的な発想)
[植生保護柵の中でも笹が後退]

 その後、後沢乗越まで、ノンストップ。
 背中のザックも軽くなり、足の負担も少ないため、快調そのもの。
 結局、保護柵から後沢乗越に到着するまで、18人のハイカーとすれ違った。(ここでもカウント継続)
[後沢乗越に戻る下り道]

 11:09、後沢乗越に到着。ここの道標をデジカメで撮影している間に9人のハイカーとすれ違う。
 結局、山頂からちょうど50人とすれ違ったことになる。

 後沢乗越から少し栗ノ木洞寄りに行ったところで、小休止。振り返って、後沢乗越を眺める。(写真下) やはり、乗越の西側は、えぐれて崩れている。上の岩が崩れ落ちないか、本当に不安。
 11:16、ペットボトル飲料を一口飲んで、出発する。
[後沢乗越を振り返って眺める]

 後沢乗越から、緩く登っていくと、尾根の先端のような所に出た。振り返ると、鍋割山山頂から下ってきた後沢乗越までの斜面が急に見える。

 その後、植林帯の小ピークを過ぎ、少し下って鞍部に到着。(11:27)
 そこから栗ノ木洞への一直線の登りとなる。(写真下)
 「こんな道だったっけ」という言葉が思わず出る。以前、歩いたことがあるのに全く思い出せなかったのだ。ブツブツ独り言を言いながら、急な斜面を登っていく。
[栗ノ木洞への急登]

 栗ノ木洞への登りの途中、ハアハア言いながら、立止まって息を整える。振り返ると、鍋割山稜が高い。(写真下)
[振り返って鍋割り山稜を眺める]

 11:39、ようやく登りきった。ここでも振り返ってデジカメで鍋割山稜を撮影する。

 フラットな植林帯の中を進んでいくと、道標に出会う。(写真下)
 ここが、栗ノ木洞の山頂だった。(11:44〜11:48)
 周囲が植林で囲まれているので、視界は、よろしくない。そんな訳で、水分補給をしただけで、すぐに出発する。
[栗ノ木洞山頂]

 フラットな道が植林帯の中、続いている。山道は、はっきりしない箇所もあったが、何度か通ったことがあるので、迷わず進んでいく。
[[植林帯を進む]

 12:00、櫟(くぬぎ)山に到着。既に2組のパーティが休憩中だった。見覚えのある曲がった倒木にザックを置いて、小休止。
 西側の山々に対し、以前は、手前のヤブの背が高く、殆ど見えなかったと記憶していたが、ヤブの背が低くなったようで、今日は、よく眺められた。
[櫟山にて] [山頂標識]

 ちょっと山頂付近を散策。
 大山、三ノ塔方面を眺める。(写真下左) ここからだと、三ノ塔の長い尾根が印象的。
 相模湾方面を眺める。(写真下右) 秦野盆地の先にうっすらと相模湾が見えた。
 この風景は、いつも登っているような大倉尾根とは違い、久々なので、新鮮だ。櫟(くぬぎ)山に登る理由もここにある。これで第二の目的も達成した。
[三ノ塔方面を眺める] [相模湾方面を見下ろす]

 12:10、櫟(くぬぎ)山の山頂に立つ道標に従って、寄方面の方へ進んでいく。しかし、道らしい道が見つからなかった。「これは、おかしい」と、立止まって周囲を見渡す。すると、5mぐらい左下に山道を発見。斜面を強引に下っていく。
  
 山道に合流した後、植林帯をジグザグに下っていく。(写真下)
[植林帯を下っていく]

 12:38、道標あり。(写真下)
 ここで、表丹沢県民の森から離れていく。
 下っていく最中、右手に冬木立の間からシダンゴ山を見つけた。
[寄方面へ進む]

 12:41、林道に出た。(写真下)
 ザックを下ろして、ペットボトル飲料を飲む。このルートは、本当に静かだ。後沢乗越からは、櫟(くぬぎ)山のパーティ2組以外、誰にも会っていない。
 12:45、林道を横断し、再び、山道に入る。
[林道を横断する]

  山道には、落葉の吹き溜まりがあり、そこに足を入れると、完全に靴がスッポリ、埋ってしまった。(写真下)
 初めて歩く道ではないのだが、完全に忘れている。そんな訳で、ワクワクしながら、下っていく。
[[落葉の中に靴が隠れる]

 連続して2つのシカ柵扉を通過すると、目の前に茶畑が広がる。(写真下)
 ようやく人の気配が感じられるゾーンに入ったようだ。(13:05)

 13:08、分岐点に到着。道標[土佐原集落、宇津茂集落]が立っていた。ここでは、宇津茂集落に向う。ここの分岐点には、何となく記憶があった。
[茶畑に出た]

 さらに進んでいくと、今度は、寄の集落が見下ろせるような場所に出た。(写真下)
 この後、茶畑の脇を下っていく。
 その後、舗装路に出て、道なりに進んでいく。
[寄の集落を見下ろす]

 人家が出てきて、最後の角を曲がると、そこはバス通りだった。振り返ると山道の案内板が石垣に取り付けられていた。(写真下)
[車道に出たところで案内板を見つけた]

 バス通りを歩いていくと、始発の寄バス停は、すぐそこである。バス停に目を向けると何と、既にバスが停車していた。経験上、ここのバスは、着いたら、すぐに出発することを知っていた。早足で、バス停に急ぐ。
 バスに乗る前に(写真下)を撮影。乗ったら、すぐにドアが閉まった。ちょうど発車時刻だったようだ。時計は、13:35を指していた。こうして、幸いにも待ち時間ゼロで、寄を出発したのだった。
 [発車直前のバスに乗る]


 天気は、まずまずで、体調もよかったせいか、気分良く歩くことが出来ました。久々に鍋焼うどんを味わい、櫟(くぬぎ)山での風景を堪能し、満足、満足です。
 しかし、帰宅後も植生保護柵内のササの後退が気になりました。未だ不思議な思いです。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。