トップページ山行リスト(日付)>天神山・不老山ア_記録20070609


天神山・不老山

 山行日
2007年6月9日(土)   曇→雨→曇→雨 単独行
 コース
山口橋(7:34)〜(8:53)天神山(8:58)〜(9:30)峰坂峠入口(9:50)〜(9:56)峰坂峠(10:00)〜(10:50)樹下の二人(12:00)〜(12:18)世附峠(12:28)〜(13:06)不老山(13:53)〜(15:40)中島貯水池〜(16:09)金時公園〜(16:36)富士見橋(小山町健康福祉会館)(17:53)〜(18:01)駿河小山
 「樹下の二人」付近のサンショウバラを目当てに先週、計画していたのですが、週末に仕事が入り、結局、1週間遅れになってしまいました。天気予報では、曇から雨になるとのことでしたが、この日を逃がしては、サンショウバラは、来年になってしまいます。この週末がリミットだろうと思い、決行しました。
 その結果、やはりというか、久々の雨中山行となりました。 
 でも最後に楽しい出来事がありました。


 7:17、駿河小山からタクシーに乗車。
 すでに不老山方面の山々には、雲がかかっている。今にも雨が降りそうな状況だ。道を歩く人々を殆ど見かけないまま、7,8分で、山口橋に到着。ここまで、歩いても1時間ぐらいの道なのだが、どうも登る前は、体力を消耗したくない動機から、公共交通機関があれば、使用してしまう。
 屈伸の準備運動をちょっとしてから、歩き出す。(7:34)
 山口橋にてザックを置いて記念撮影(写真下左) 
 世附峠に向かって車道を進む。
[山口橋にて] [久々にI翁の道標に対面]

 歩き始めて、ほんの2分程度で、左にUターンするような林道に出会う。ここにもI翁の道標がある。左折して、この林道に進路をとる。

 林道工事が以前より進行していた。緩い登りだと思っていたが、段々と汗が噴出し始めた。
 林道を歩き始めて30分弱、左手にハシゴがあった。
 小さな掲示板があり、ハイカーは、左のハシゴを登るように書かれてあった。(写真下)
[林道から左のハシゴを登る]

 ハシゴを登った後、山道に出た。この道は、かつての山道だと気がつく。林道は、旧山道を少し下がった箇所を並行して進んでいるのだった。
 右下前方は、林道の終点場所だった
[山道を歩く(右下前方は、林道終点)]

 1/25000地形図を取り出し、立止まって天神山への登り口を確認する。このあたりでいいかなと、左手の植林帯を登っていく。(8:23)
 上空からポツリと雨が降ってきた。

 天神山、この山名を見つけたのは、手許にあった「アルパインガイド丹沢」羽賀正太郎(山と渓谷社:昭和51年版)の地図上だった。どんな所だろうか...丹沢に通い始めた頃から気になっていた山なのだ。
山道から外れて、左手の植林帯を登る]

 斜面を登りきって、尾根に乗ると、左右に踏み跡があった。右折して踏み跡を北上する。
 植林帯の端を登っていく。行き止まりになったかと思ったら、ちょっと左斜め前方に進んでいく。このあたりから、踏み跡もはっきりしなくなった。
[植林帯の端を歩いていく]

 前方に石祠を発見。(8:44) ここが頂上かと思ったが、地図を見ると、この先の方にまだ高い地点がある。
 ということで、石祠に手を合わせた後、緩やかな斜面を進んでいく。
[石祠に出会う]

 石祠のあった場所から北東に進むと、最高地点に到着。(8:53)
 地図上の690m地点だ。ここが天神山だろうということで、ザックを下ろす。周囲が檜の植林帯だったのは、予想外だった。(写真下)
 ペットボトルで水分補給後、出発。(8:58)
 北に向かっていくと、下りになった。
[天神山のピーク?]

 9:03、一般登山道に合流。
 ここでもI翁の道標が立っており、下ってきたルートが、天神山への標識になっていた。
 よく見ると、天神山方面には、「頂上に小さな祠あり」と書かれてある。ということは、あの2つの石祠のあった場所が、頂上だったのだろうか。
[一般登山道に合流(ここでもI翁の道標があった)]

 9:11、I翁の青い道標に遭遇。
 ここで、峰坂峠に向かうため、湯船山方面の近道となっているルート(道標の裏手に向かう)を選ぶ。
 植林帯の中、すぐに山道に出るが、これを横切るように進んでいく。すると、その後、すぐにもう一つの山道にぶつかる。これを右折し、植林の中を進んでいくと、1、2分で林道に出る。
[ここでもI翁の道標あり]

 9:16、林道に出た。
 ここで、雨がポツリポツリと降ってきた。
 ここから、峰坂峠への分岐点を見逃さないように右手の斜面を注意しながら進む。
[林道に出た(峰坂峠側を望む)]

 9:30、峰坂峠入口の道標を発見。ちょうど、右手に廃屋のような小屋の先だった。
 さて、小道に入るかと思った瞬間、急に雨足が強くなった。
 少し林道を戻り、木立の下でザックを下ろし、カッパを取り出す。2気室タイプのザックでないので、一番底にあるザックを出すのに苦労する。
 9:50、ようやく出発できた。
[林道脇に峰坂峠への道標を発見]

 本降りの中、峠を目指す。
 ものの5、6分で、見覚えのある峰坂峠に出た。
 デジカメを取り出し、撮影(写真下)する。ベンチは、あるものの、雨の中では、座る気分にはなれず、さっさと歩くことにした。
[雨の中、峰坂峠に到着]

 峰坂峠から10分程度、登っていくと、次第に平坦な道になる。
 やがて、前方の視界が広がる地点に出た。(写真下)
 目の前に不老山が現れる。
 雨は、幾分弱くなっていたが、突如、雷鳴が、南側から聞こえた。
 「これは、まずい。」と思いつつ、山道を下っていく。
[不老山を仰ぐ]

 また鳴るかと雷に怯えながら、林に入っていく。
 すると、目の前にいきなり、ピンクの花が目に入った。
 なんと、サンショウバラの花が4つほど、咲いているのを発見。
 ひょっとして、この花が最初で最後かもしれないという悲観的な見地から、雨の降る中、傘を差しながら、デジカメを取り出し、幾枚も撮影する。(10:19〜10:24)

 さらに進んでいくと、再びサンショウバラの木を発見。(写真下)
 「これは、...」と絶句するぐらい、花が多い。再びデジカメを取り出す。よく見ると、サンショウバラの開花自体は、既にピークを過ぎており、花は、しぼんでいるのが多かった。それでも、2つ、3つ、形のいい花を見つけては、カメラを向ける。
 ここでも撮影に時間を費やす。(10:29〜10:33)
[サンショウバラの花、花、花]

 「樹下の二人」への登り道となる。
 もうすぐピークという少し手前にサンショウバラの小径の入口があった。寄り道して、そちらの小径に入っていく。最初のサンショウバラの木は、ピークを過ぎており、地面に多数の花びらが散っていた。
 その先にI翁による案内板があった。(写真下)
[I翁の作品]

 サンショウバラの小径から再びメインの登山道に戻る。振り返れば、湯船山方面は、ガスの中だった。(10:50)(写真下)

 このガスの光景を撮影しようと、中型カメラをザックから取り出す。傘を差しながら、カメラのレインカバーを取り出し、カメラ本体を濡らさないようにするが、久々の雨中の撮影作業で、思うように進まない。結局、カメラをセットできた時には、湯船山方面が、雲に包まれてしまっていた。そんな訳で被写体をサンショウバラに変更。
 そんなことをしているうちに時間は、あっという間に過ぎていく。
[サンショウバラの小径付近にて(振り返って撮影)]

 振り向けば、すぐ先は、「樹下の二人」。
 ガスの中、「樹下の二人」を撮影。誰も居ない中、デジカメのシャッターを押す。
 12:00、「樹下の二人」を後にする。
[樹下の二人]

 なんと、世附峠に向かっているうちに雨が止んでしまった。これでだいぶ歩きやすくなった。
 「止むことが分かっていたら、あの本降りの中で中型カメラを取り出すようなことは、しなかったのに。」 一人ブツブツ言いながら、歩く。

 12:18、世附峠に到着。
 ここでもサンショウバラの花を発見。
[世附峠にて(御殿場方面を眺める)]

 12:28、世附峠を出発し、不老山を目指す。登りの途中で、息が切れ、3回立止まる。

 12:56、不老山南峰に到着。ここは、晴れていれば富士山が見えるのだが、今は、乳白色の霧しか見えない。

 13:06、ようやく不老山頂上に到着。何と、山頂にもサンショウバラの木が3本あり、3本とも花をつけていた。今まで、花の咲くシーズンに訪れていないため、気がつかなかったのだ。
 ここで遅めの昼食をとる。
[不老山頂上]

 13:53、不老山から南峰に引き返す。
 途中、行きでは、気がつかなかったサンショウバラの木を見つけた。(写真下)
[南峰に戻る途中にて]

 14:00、再び南峰に到着。
 今度は、天気が落ち着いたせいか、西側の風景が一部、見えていた。しかし、湯船山のピークは、残念ながら、雲に覆われていた。(写真下)
[南峰にて湯船山方面の山を望む]

 南峰にて左折し、駿河小山駅に向かう。
 ほんの2、3分で、分岐点に着く。左は、生土経由での駿河小山駅。右は、金時公園経由駿河小山駅。今日は、右を選択した。

 斜面を下っていく。14:31、雨が再び本降りとなった。雨具を着用。
 14:42、林道に出た。I翁の道標では、「不老の千(仙)人広場」と書かれてある場所だ。
 ここから再び山道に入れるのだが、今日は、林道歩きの方を選択。
[林道に出る(不老の千(仙)人広場)]

 林道を歩いていくと、分岐点に到着。(15:19) 林道をそのまま進むコースと、ここで山道に入るコースとの分岐点である。(どちらも最終的には、駿河小山駅) いつもは、林道コースだったが、今日は、山道に入るコースを選択した。
 山道に入るのは、中島貯水経由で、西側に進むコースだ。
[林道から山道に入る]

 細い山道を下っていくと、送電線鉄塔(田代幹線(里)No.337)に遭遇。(写真下)
[337鉄塔]

 そのまま道を下っていくと、また鉄塔に出た。(写真下左)
 さらに進んでいくと、林道(舗装路)に出て、再び山道に入る。すると、また鉄塔に出会った。(写真下右) どうやら下ってきたルートは、送電線鉄塔の巡視路ではないかと推察。
[336鉄塔] [335鉄塔]

 15:40、貯水池の下に到着。ここから、道がよくなった。
[中島貯水池の下に到着(振り返って撮影)]

 
 15:45、車道に出た。周囲に人家が現れる。
 15:55、カッパを脱ぎ、ストックをザックにつける。見上げれば、一部、青空も見えたが、不老山方面は、まだ雲に覆われていた。
 16:09、金時神社の前を通過。
 ここまで来れば、富士見橋も近い。そういえば、何年か前にあの富士見橋の手前で、I翁に声を掛けられ、不老山の状況を話したことがあった。あの時は、話をしているだけで感激してしまい、一人に戻った瞬間、記念に写真を撮らせてもらえればよかったと後悔した記憶がある。

 16:24、富士見橋の交差点手前にあと10mというところで、前方に一人のご老人が立っていた。すると、「私、この辺で道標を立てているIです。」と自己紹介。な、なんと、今日もI翁と話をすることが出来た。
 今回は、季節柄、サンショウバラについて、いろいろ話す。「サンショウバラの小径」や不老山の頂上では、サンショウバラの開花ピークが過ぎていたことや、とは言うものの、まだ綺麗に咲いている花も一部あったことなど。
 「ちょっと待っていて下さい。」
とI翁は、一度、家の方に戻られたかと思うと、再び、こちらに来られ、はがきと金太郎せんべいを戴く。
 はがきには、サンショウバラ小径に立っている道標と同じものが描かれてあった。
 丁寧にお礼を言って、別れる。
 富士見橋を渡り、温泉のある会館の前まで来た時、今回も、I翁の写真を撮らせて頂くのを言い忘れたことに気がつく。
 「まあいいか。まだまだチャンスは、あるだろう。」
 そう思って、会館内の温泉に向かった。

 16:36、会館内の「ゆったり湯」で、一風呂浴びる。
 冬だと、そんなに温泉に入りたいという意識は出てこないが、夏だと汗をかくため、どうしても温泉に足が向いてしまう。
 会館を出たのは、17:53。
 何と雨が降っていた。温泉に入る前までは、いい天気だったのに。
 傘を差しながら、駅に向かう。
 辺りは、雨のせいで、薄暗くなっていた。
 [小山町健康福祉会館にて入浴]


 今回は、サンショウバラという花をこの目で初めて見ることが出来ました。「可憐な花だなぁ」というのが、第一印象です。特に、雨滴をつけた花だった故に余計、そう思えたのかもしれません。
 また、I翁にお目にかかれたのも、いい思い出になりました。戴いたはがきは、大切に保管しておきたいと思っています。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。