トップページ山行リスト(日付)>大室山・茅ノ尾根_記録20080105


大室山・茅ノ尾根

 山行日
2008年1月5日(土) 曇→霰→曇→晴  単独行
 コース
大室指(8:07)〜(9:59)椿分岐(10:00)〜(10:55)雨乞石(10:56)〜(11:32)大室山(11:38)〜(茅ノ尾根)〜(12:53)久保分岐(13:08)〜(13:40)久保吊橋(14:05)〜(15:30)月夜野
 昨年末、訪問しました大室指からのリベンジです。この大室指からの大室山ルートは、山と高原地図28丹沢(昭文社:2007)では、赤点線でルートが書かれてありますが、初めてこのルートを訪れた場合、非常に迷いやすいルートだと思いました。そんな訳で、今回は、詳しくUPしました。

 そもそも、今回は、前回の反省です。1/25000地形図で、じっくり予習し、前回のルート推察を検証する意味で臨みました。(事前に「大室山_記録2007-12-22」に目を通しておきますと、今回の事情が理解しやすいかと思います)

 後半は、茅ノ尾根を下りました。初めてのルートでしたが、感想は、如何に。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 橋本駅に6:00到着。まだ外は暗い。
 三ヶ木行きのバス停に向かう。6:20、三ヶ木行きのバスが出発。今回は、登山者らしき服装の人たちが、4、5人乗車。
 どうやら、今日は、三ヶ木から先の神奈中バスも一人ではないことを確信する。

 三ヶ木で月夜野行きに乗り換え。(6:51〜6:55)
 登山者は、私以外に5名、乗車。しかしながら、焼山登山口で2名、西野々にて3名が下車してしまい、東野から登る人は、ゼロだった。
 結局、終点月夜野までの乗客は、自分一人。
 
 月夜野にて缶コーヒーを飲みながら、長又行きのバスを待つ。前回同様、一回り小さいバスがやってきた。
 7:50、出発。乗客は、私だけ。今回も運転手さんから下車先を尋ねられる。

 8:02、大室指バス停にて下車。
 バス停横には、「大室登山道」という道標が掲げてある。(写真下)
[大室指バス停にて]

 月夜野方面に上っていく坂道があり、そちらに進む。(写真下左)
 国道の路面が濡れている。雨でも降ったのかなと思ったが、どうやら霜が降りた結果のようだ。

 上りきったところで、車道が、2つに分かれる。(写真下右)
 正面にこれから登る大室山が見える。右手奥のピークが山頂だが、薄く雲がかかっていた
[戻るように進んで、坂を上る] [正面に大室山(右へ)]

 住宅地を抜けていく。8:13、道が二分するが、右側を上っていく。カーブミラー近くの電柱に赤い道標「大室山登山道」があった。(写真下の黄色部分)
[ガードレール沿いに上っていく]

 8:16、前方に丁字路が出現。(写真下左)
 この角に古い道標が立っていた。「大室山登山道」と書かれてあるのは、今までの赤い道標と同じだが、相当、年月が経っている。

 丁字路から5分も歩かない頃、未舗装になる。左手は、道志側山々の視界が広がる。稜線に一箇所、凹んでいる厳道峠が見える。そこには、送電線鉄塔が立っているので、1/25000地形図上から見ても、厳道峠だと判断がつく
[丁字路に到着(左折)] [未舗装になる]

 先ほどの丁字路から6、7分で、林道がY字路となる。(8:24) (写真下)
 右側の方が、荒れている。ここでは、左側の新しい方を進む。沢は、左手であり、右手は、植林の斜面である
[林道がY字路になる]

 8:27、Y字路からほんの2、3分で、沢に出会う。(写真下左)
 幅2、3m程度の沢だが、この沢が地図上の大室沢だった。ここが、最初に大室沢を渡る地点である。
 ※この林道をそのまま進んでいくと、すぐ林道が終わる。

 ここで、大室沢沿い(左岸:沢を渡っていない)に上がってみる。すなわち、右手に登っていく。(8:32)
 (先ほどのY字路の右側の林道は、この大室沢直前で終わっていた)
 すると、すぐ上で、小沢(☆)(本当に小さな流れ)が左側から合流している。
 その小沢(☆)には、先ほどの大室沢と林道の出合い点(写真下左)から、黒いホースのような導水管が、続いていた。
 小沢(☆)の右岸沿いに登っていく。(ここで、大室沢の右岸に渡っている)
 植林帯の中、左手に大きな石を見る。(写真下右)
[沢に出会う] [植林帯の中、左手に大石を見る]

 すると、植林帯の中に踏み跡らしいルートに出会う。(写真下)
 その踏み跡をたどっていくと、先ほどの小沢(☆)を渡る。(8:46)
 小沢(☆)を渡る頃には、踏み跡も山道らしくなっていた
[踏み跡あり(前方がルート)]

 8:49、赤&黄のテープ発見。(写真下左)
 これが、今回のルート上のマークだ。この先、この赤&黄テープが誘導してくれる。

 この山道を進んでいくと、先ほどの大室沢が右手に近づいてくる。
 山道は、大室沢にほぼ並行して続いていく。左手が植林、右手は、自然林。(写真下右 9:02)
 このあと、2、3分で、右手の沢から水流が消えた
[道がはっきりしてきた] [沢(右手)沿いに進む]

 前回、明らかに勘違いしたのは、南西に直進した大室沢沿いに歩いているものばかりと思っていたからだ。
 前回の考察から、このルートは、途中で、大室沢が2つに分かれ、左側の沢沿いに進んでいると推察した。今回の山行では、それを実証すべく、右手の大室沢を注意して見ながら歩く。

 すると、9:12、沢が分かれている地点を発見。やはり、思った通りだった。
 山道から外れて、沢に少し近寄って撮影。(写真下)
 1/25000地形図と照らし合わせて自分の位置を確認する。
 山道は、左右に分岐した沢のうち、左側(手前)の沢の右岸沿いについている。 
[沢の分岐点発見]

 植林帯の登りとなる。(9:20) (写真下左)
 ここで、何やら、霰のようなものが降ってきた。今日の天気予報は、関東地方は、全面的に晴れだったのだが、この地域は、朝から曇っていた。ちょっと嫌な予感がしたのだが、やはりと言うべきか。

 植林帯の急登となる。それほど続く訳ではないが、やはりペースが乱れる。霰が激しく降ってきた。(9:25)
 (写真下右 : 白い点は、霰がストロボに反射して写ったもの)
 雨と違って、濡れることもなかろうということで、雨具は、まだ出さない。(ザックから取り出して着込むと、止んでしまうというのが、最近多いということも理由の一つ)
[植林帯を登っていく] [霰が激しく降ってきた]

 9:28、植林帯を抜ける。その結果、先ほどから右手に続いている涸沢に出た。(写真下)
 このあたり、ルートがはっきりしない。
 涸沢に入る箇所で、赤いテープや、赤&黄テープを発見したが、それ以外には、見あたらない。
 ここで、沢の上流方向に向かって進む。
[植林帯を抜ける]

 正面に赤&黄テープを発見。(写真下)
 上流に向かって進む。よく見ると、左側も涸沢となっている。沢が並行しているような場所だった。
 このあたり、踏み跡らしいものは、見当たらない。

 9:32、正面に見覚えのある赤&黄テープのついた幹を発見。(写真下の黄色の枠内)
 いよいよ、前回の場所に着いた。ここに手製の道標がある。 
[沢の真ん中を歩く]

 手製の道標に到着。(9:33)
 その先をよく見ると、古い道標が細い幹の間に掛けられていた。(写真下:黄色矢印)
 だが、これでは正しく方向を指していないため、役に立っていない。
[手製の道標]

 手製の道標に近づく。(写真下左)
 この道標の「雨乞石 →」の示す先に目を向けると、この涸沢の上流である。(写真下右)
 前回、おバ〇なことに、この道標の向きと、自分の頭で描いていた地点とが、見事マッチし、その結果、何の疑いもなく、そのまま涸沢の上流に進んでしまった。(丹沢を歩いて16年、こんな間違いをしたのは、初めて...本当におバ〇)

 やはり、この道標の向きが悪いのだと、ヤケの自己弁護。
 この道標が、あと90度、沢の流れ方向に対して直角に向きが回転していれば、涸沢を進むことはなかっただろう.....と言い訳。
 (これからは、道標に着いたら、必ず360度、周囲を見渡すということを誓うのであった)

 さて、問題の対岸である。
 ルートは、対岸にありと、前回帰宅後、M-KさんのHPを見て、愕然としたことを思い出す。
   :
   :
   :
 見るのが怖いぐらいだが、勇気を出して(そのくらい、ドキドキだった)、首を向ける。
[手製の道標をアップ] [沢の上流を見る]

 しっかりと、赤&黄テープが!それに山道も

 このときのショックは、書き表すことが出来ない。...○| ̄|_

 しばし、呆然。なんで、あのマークが前回、視界に入らなかったのかと....
 このときは、道標の向きのことなど、頭の中から吹っ飛んでいた。
[沢の対岸を見る]

 9:40、手製道標を出発。涸沢を渡り、植林帯の斜面に取り付く。
 いきなり、急斜面のトラバースで滑りそうになる。(先ほどのショックを引きずっている)
 
 その後、ジグザグに登るようにルートがついていたが、ものすごく急である。登りだから、まだ何とか登っていけるが、下りの場合は、ストックか何か持っていないと、とても足2本だけでは、恐ろしいと思った。
 前回、間違えて涸沢から小尾根を登ったが、それ以上にこちらの方が、急な印象。
[植林帯での急登]

 急な登りで、息が乱れる。休憩がてら、下を向いてデジカメ撮影。(写真下)
 いまだ霰は、降り続けている。
[急登の植林帯(振り返って撮影)]

 登り始めて、約14分、ようやく尾根筋に出そうだと分かる。
 このあたりまで、登ってしまえば、急登というほどでもない。
[もうすぐ尾根筋]

 地面を見れば、霰が雪のように積もっている。最初、雪かと思ったが、よく見ると、氷の小さな粒である。(写真下左)
 
 尾根筋に出る。少し山頂側に進んでいくと、道標が現れた。(写真下右)
 前回、会えなかった椿分岐の道標である。(9:59)
 
 ここで、大室指からここまでのルートについて整理してみた。

 この先からは、踏み跡は、落葉のため、不明箇所が多いが、とにかく高い箇所を目指して登っていけばいいので、見誤ることは無いだろう。
[足下には霰] [ようやく椿分岐の道標]

 10:06、前回と同じ光景を前方に見る。(写真下)
 前回、涸沢から小尾根を登り、尾根筋に出たのは、このあたりのようだ。
[前回、合流したあたり]

 この先は、前回同様のルートとなるのだが、今回は、霰が降っており、視界がより悪くなっている。
 10:19〜10:23、小休止。霰の降る量が多くなってきたため、ここで、ついにザックカバーを取り出す。
 濡れるような雨ではないので、雨具の着用は、やめた。
 ついでにペットボトルで、初めて水分補給。
 
 10:31、前方左側に植林帯が現れる。(写真下)
 とにかく一直線に登っていく。
[気持ちのいい直線登り]

 この先、曲がった木があったことを思い出した。前回、何時に通過したか調べると、10:36だった。
 今回は、ルートを確認しながら歩いているせいで、若干、遅い。ようやく、曲がった木に到着。(写真下左)
 時計を見ると、10:43。これならば、今日も12:00前には、山頂に着けるだろう。

 地面は、だいぶ白くなってきた。落葉の上に霰が積もっている。
 登りの傾斜は、変わらない。
[曲がり木] [白が目立ってきた]

 そろそろ、前方に雨乞石だなと思っていたら、あっさり雨乞石の下に来ていた。
 前回は、このあたり、かなり疲れていた記憶があるが、今回は、一気に登ってきたという感じだ。
 
 10:55〜10:56、雨乞石。今日は、石の上にも登らず、霰の付着した雨乞石を撮影しただけで、出発する。(写真下左)
 出発時刻は、前回と同じとなった。
[前方に雨乞石] [白い雨乞石]

 雨乞石の先が、少し急な斜面となる。だが、そこさえ登ってしまえば、後は、緩やかな斜面上のブナ林だ。
[樹林帯を行く]

 右手斜面には、樹高のあるブナが霧氷状態。
 また、ガスが濃くなってきた。山頂が近づいた証拠だろう。
 霰が地面で凍っており、時々、足が後ろに滑る。蹴り出すパワーをロスしてしまい、軽アイゼンを取り付けようか迷ったが、そのまま歩き続けた。
 踏跡もはっきりしないが、とにかく高い所へ向かう。
[ガスが出てきた]

 前回、このあたりを下りに利用する場合、ルートを間違えずに下っていけるかと考えながら、歩いたが、今回も同様の以下結論。
 「下山時は、踏跡とマーク頼りだけでは、難しい。」
 マークは、間隔が広い。特に今日のような日は、ポリテープも霧氷になっているので、マークになっていない。
 磁石で最初、真北の方向へ進み、その後、地図で確認しながら雨乞石に向かうというのは、結構な技術が必要だと思う。
[霧氷が広がる] [もうすぐ頂上]

 前方に山頂が見えてきた。だが、前回と違って、今回は、山頂付近が一面、霧氷状態となっていた。前回(約2週間前)は、全く霧氷など無かったのに
[一面、霧氷の世界]

 11:32、大室山山頂到着。(写真下左)
 今日は、誰も居なかった。地面は、真っ白。
 この先の天気がはっきりしないので、デジカメ撮影を終え、すぐに下山にかかる。(というか、立止まっていると、寒さのせいで手や顔が冷たくなるため、さっさと出発したくなった)
 下山は、久保へ向かう。大室山の茅ノ尾根を下るコースである。
 11:38、出発
[大室山山頂] [久保に向かう]

 こちらの方は、テープによるマークが多いと感じた。(実際、この先、マークは、間隔が短く、安心して進めた。)
 この茅ノ尾根ルートは、ハイキングコースとして、道志村のHPでも紹介されている。
 山頂付近は、緩やかな斜面で、「尾根広く迷いやすい」と山と高原地図28丹沢には、記されているが、大室指のルートと違って、マークが頻繁に出てくる。

 山と高原地図28丹沢には、久保からの茅ノ尾根ルートも大室指からの今回ルートも同じ赤の点線で記載されているが、ルートの明瞭度合いには、だいぶ差がある。
(※勿論、積雪があり、木の幹についたマークが見えなければ、別だろうが)

 今回は、踏跡の所だけ、霰が薄っすらと白く積もっている。このため、逆にルートの目印になった。
[ガスの中を下っていく]

 11:51、道志村が立てた道標に出会う。(写真下)
 ブナ林を見渡しながら、緩やかな下りを歩いてきたが、この風景も、ここでおしまい。
 この先、少し急になり、右手に植林帯が現れた。 
 磁石と地図で確認しながら進む。
[道標に出会う]

 11:52、広い尾根を下っていく。この辺りも、踏み跡が白くなっており、ルートが分かり易くなっていた。

 11:55、赤・青・黄のテープを見る。ここは、テープの色が様々。
 植林帯に入ったかと思ったら、すぐ抜ける。その先は、カラマツ林となる。
 傾斜は、足に優しい程度のもので、かつ、地面もやわらかいので、とにかく歩いていて楽しい
[幅広い尾根を下っていく] [赤・青・黄のテープマーク]

 12:07、前方がヤセ尾根っぽくなる。
 しかし、道は、悪くない。
 進んでいくと、左手は、急斜面。崖に近い。尾根がここまで細くなったのは、初めてだ。
[ヤセ尾根になる]

 12:17、平坦な尾根になった。(写真下)
 この先、雰囲気のいい樹林の中を歩いていく。
 落葉の上ということもあり、相変わらず、クッションが効いて、足に優しい
[平坦な尾根筋となる]

 12:23、道標[至大室山:約1時間、至大渡:約40分]に出会う。(写真下左)
 よく見ると、道標に大室山の約1時間のところに手書きで「+30分」と追記されてあった。
 このあたりが、1/25000地形図上の1131mあたりだろう。

 12:24、振り返って大室山方面を見ると、もう山頂が高い。だいぶ下ってきたことを認識する。

 12:30、平坦な尾根は、終わり、尾根の先端を右から巻くように下っていく。
 12:36、急な下りが始まった。
 植林帯の中に入り、倒木があり、ルートを見失う。
 あれ、と思い、引き返す。急下降になる前まで戻って、ルートを再確認。
 だが、テープは、やはり先ほどのルートのようだ。結局、引き返した地点まで来てしまった。倒木の先に進んでみる。
 何のことはない。植林の倒木で、山道が崩壊されていたことに気がつく。

 急下降の途中、左手の木立の間から、道志の集落が見える。この斜面が終わったくらいが、分岐点かなと思いながら、小走りに下っていく。
 12:53、道標に遭遇。(写真下右) このあたりで、道標に会わなかったら・・・と思っていただけに一安心。
 ようやく時間的に余裕も出てきたので、小休止とし、パン1個を食べる。
 この「大室山、久保」道標の周囲を見渡す。(午前中の誓いを早速実行)
 すると、反対側に「大渡、大室山」の道標も見つけた。今回の「360度見渡す」ことの効果だった。
 13:08、出発する。 

 「この分岐点は、正直言って道標が無ければ、わからないな。道標が無ければ、おそらく大渡の方に直進してしまうだろう。」
 この尾根から久保への下りを進みながら、そう思った。
 久保側は、尾根の分岐というより、単に尾根の山腹を下っているようなものだった。
 その後、尾根筋に乗る。
[古い道標を見つけた] [久保と大渡との分岐点]

 13:24、毛帽子を脱ぐ。朝からずっと被っていた(耳当ては、今回暑すぎた)が、さすがに暑くなってきた。
 
 13:25、道標を発見。(写真下)
 だいぶ下ってきた。なんと、ここに来て日が差してきた。道志側の山々は、山頂までくっきり姿を見せていた。
 天気予報は、平地部では、当たっていたようだ。
[道標あり(振り返って撮影)]

 13:36、左手に木立の間から道志の久保集落を見る。(写真下左)
 ここでも、まだ赤&黄テープが続いている。その後、赤テープも発見。

 13:43、吊橋に出た。結構な高さだ。床は、鉄板。この間、用木沢の桟道で、鉄板が抜けていたのを思い出す。
 真ん中から外れないよう進んでいく。(結構、揺れるのだ)
[左手に久保の集落を見る] [吊橋を渡る]

 13:40、吊橋を渡って、事実上の下山完了。(写真下)
 目の前には、国道413号線が走っている。予定通りの時間で、下ってこれたことに満足。ゆっくり休憩することにした。
 そばには、トイレもあった。顔や手を洗ったり、上着を脱ぎ、太陽光にあてて内部を乾かす。
 14:05、一段落した後、国道を歩いて月夜野に向かう
[国道に出る(振り返って撮影)]

 昔、この国道をバスで月夜野に向かった頃を思い出す。
 まだ丹沢の山から道志に下っても、月夜野行きのバスがそこそこ走っていた頃だ。
 その時の季節は、秋。紅葉の袖平山に西日が当たり、山がオレンジ色に燃えるような光景に痛く感動したのだ。

 そんな訳で国道歩きでも、風景にちょっと楽しみがあった。
   ・大室山を仰ぎ見る。

   ・袖平山を仰ぎ見る。

 他にも大笄、風巻ノ頭方面の光景も素晴らしい。大笄と小笄の間は、あんなに急斜面だったかと思うほど、落ち込んでいる。
[国道から袖平山方面を仰ぎ見る]

 ゆっくり撮影しながら歩いてきたが、15:25、両国橋を見下ろす場所に来た。(写真下)
 ここで、10mぐらいバックして、国道から離れ、山道に入る。
 崖の横を下っていく。たぶん、国道よりもこちらの方が月夜野への近道になるだろう。
[両国橋が見えた]

 15:30、月夜野バス停に到着。
 バスの時刻は、16:15。土曜・休日の午後は、これ1本のみである。
 (ちなみに土曜・休日の午前中は、7:45に見送った1本のみである)

 まだ時間があるので、バス停の反対側にある食堂で、時間を潰す。
 (山菜みそうどんを注文。アツアツで、うまかった)
 バスは予定通り、16:15、出発。こうして今回も無事、帰路についた。
 
 [再び月夜野バス停に到着]


  今回、大室指からの登りルートについて、詳しく記載しました。ポイントは、
  (1)最初の大室沢を渡る箇所から、大室沢右岸沿いの山道に出るまで
  (2)植林帯を抜けてから、大室沢の涸沢を少し登っていき、手製の道標を見つけるところまで
だと思います。この2箇所をクリアできれば、よろしいかと思います。

 今回の下りで、あまりにもガスが濃かったら、茅ノ尾根の下りは、諦めようと思いましたが、それほどでもなかったので、決行しました。
 結果は、もう大変満足。下山後、ひとり悦に入っておりました。
 あのやわらかな地面、程よい傾斜、それも、その状態が、延々と続きます。それゆえ、いくらでも歩いていけるような錯覚に陥ります。

 大室指からの登りルートも直登ファン(こんな人、います?)には、こたえられないでしょう。標高差1,000m少し。ルートは、分かりにくいですが、無駄のない直登ルートゆえ、山頂には最短で到着でき、山頂付近は、天然のブナ林が迎えてくれます。

 今回、新たな大室山を体験し、改めてこの山が気に入ってしまいました。

 【補足】
 山と高原地図28「丹沢」(昭文社:2007)では、茅ノ尾根の東側、西側の沢の両方が、大室沢と記載されています。
 こんなに近い場所で同じ沢名では、混乱するだろうと思い、ちょっと調べてみますと、
  ●山と高原地図28「丹沢」(昭文社:2003)では、
     西側の大室沢(今回、登りルートに出てきた沢) :「大室沢(彼岸沢)」
     東側の大室沢  :「大室沢(貝沢)」
    と記されていました。
  ●道志村HP内の道志ガイドマップでは、
     西側の大室沢  :「大室沢」
     東側の大室沢  :「大郡沢」    ・・・(「大群」ではない)
    と記されていました。
 インターネットでいろいろ見ますと、どうやら、上記道志村の名称がポピュラーになっていくのではないかと思われます。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。