トップページ山行リスト(日付)>高取山_記録20080518


高取山

 山行日
2008年5月18日(日)         晴    単独行
 コース
 神戸(7:47)〜(7:59)比々多神社(8:03)〜(9:43)454m峰(9:50)〜(10:20)高取山(10:35)〜(10:53)不動越(10:58)〜(12:30※)才戸入口    ※ちょっと寄り道
 1/25000地形図上で破線表示された道を歩くのは、結構ワクワクする歩き方だと思います。と言いますのも1/25000地形図上の破線ルートは、実際のところ、必ずしも記載通りの道があるとは、限らないからです。
 今回、カシミール上の1/25000地形図を見ながら、大山南尾根の枝尾根(454m峰の東側)に破線で記されている道を探索してみようと計画しました。
 結果は、さてさて。
 以下をご覧下さい。


 伊勢原駅のホームに降りたのが、手許の時計で、7:29。
 「こりゃ、だめだな」と思いつつも、階段を急いで駆け上がる。今日はザックが軽いので、駆け足も苦にならない。改札を出て、北口のバス乗り場に向かう。そのとき、前方のバス乗り場から1台のバスが出発していった。

 「やはり、間に合わなかったか」と、足が止まる。どうやら、7:30発の栗原行きが出て行ってしまったようだ。
 だが、すぐ後に別のバスが到着していた。
 7:32発の鶴巻温泉駅行きである。「まあいいか」と、このバスに乗り込む。事前の計画でも、7:30のバスに乗れなかったら、この7:32のバスにしようとしていたのだ。

 バスは、R246を走り、神戸バス停には、7:42着。
 ここで下車するのは、先月以来だ。但し、先月は鶴巻温泉駅から乗って下車したが、今回は、反対方向からの伊勢原駅から来た。
 バス停位置が上りと下りで80mぐらい、ずれているが、今回、「山と高原地図28 丹沢」での神戸バス停の表記位置が実際と異なっていることに気がついた。地図上では、バス停が交差点のすぐ西側となっているが、実際には、東側にバス停はある。(前回、下車した時は、地図上のバス停は、反対側(鶴巻温泉駅行き側)のバス停表記だったのだろうと、後で思ったのだが、今回、どちらのバス停も表記よりも東寄りにあることが判明)
 この交差点の東西のどちら側にバス停があるというのは、極めて重要である。
 なぜなら、その交差点の角を曲がって北に進むのが、比々多神社方面への唯一正しいルートだからだ。
 (と、主張し、前回ここで、いきなり道に迷ったことの言い訳としておこう)

 バス停からほんの少し鶴巻温泉駅側に進み、交差点に出る。反対側の角には、交番がある。この交差点で右折し、進んでいく。
[神戸バス停]

 東名高速をくぐり、目の前に畑地が広がる。畑の一部に青いネットで囲まれている部分がある。どうやら果樹園のようだ。
 そんな道を進んでいくと、比々多神社との分岐点に到着。(前回と違い、なんと早く到着できたことか!!!)
 そのまま直進しようかと思ったが、神社に寄り道することに。

 神社の駐車場近くにある桜の木は、緑葉だらけの木と化していた。
 境内の中に入ると、掃除している方々が居られ、挨拶をしながら進んでいく。参拝後、境内の中央に何やら舞台のようなものに白いカバーが被されていることに気がつく。何だろうと思いながら、境内から出た時、看板が目に入る。
  「まが玉祭」
 開催日は、まさに昨日と今日となっていた。

 ※帰宅後、調査した比々多神社のHPによれば、まが玉祭は、日本文化の伝統継承と地域活性化の祭ということで、雅楽・舞楽の夕べが行われるとのこと。境内にあったのは、そのための舞台だったかと納得
[比々多神社へ寄り道] [比々多神社]

 来た道を戻り、北へと進む。短期大学(現在、このキャンパスは、使用されていない)の横を通り過ぎると、正面に「栗原ふれあいの里」なる案内板が立っていた。(8:08)
 これを見ると、この栗原地区には、ミカン畑とコスモス園がいくつかあるらしい。
 また、「花見山」とか「三段の滝」など、知らない地名も目に入る。まだまだ奥が深そうだ。
[栗原ふれあいの里のカンバン]

 案内板を過ぎ、橋を渡った後、すぐに左折する。
 のどかな里山風景を眺めながら、7,8分歩いたところで、清掃工場への分岐点に到着。
 ここで、今回持参したポケット版1/25000地形図を取り出す。地図によれば、この先で、左折する道があることになっている。
[清掃工場への分岐点]

 このルートは、前回の聖峰でも歩いていたが、そんな道あったかな?と思いつつ進むと、
 「......」
 確かにあった。それも舗装路だった。(写真下の左端部分) (8:17)
[今回のルートへの入口]

 緩やかな上り坂となっている舗装路を進むと、地図と同じように分岐点が現れた。地図上では、2つに分かれていたが、実際は、3つに分岐していた。

 右側に曲がる道のほうが巾が広かったが、進路方向からして地図に載っていないのが、右側の道と判断。よって、真ん中の道を進む。
[道が3つに分かれる]

 道は、林の中へ延びており、今までのような人家は消え、完全に山の中という、ひと気のない雰囲気になる。

 8:27、右手前方の視界が開け、遠く高取山のピークを発見。(白い電波塔が高取山ピークの目印になっている)
[中央奥(右側)に高取山ピークを見る]

 8:32、有害鳥獣の被害対策用の柵に当たる。先月の聖峰に登った際にも出会った柵と同じで、柵自体がまだ新しかった。

 1/25000地形図上では、このあたりぐらいまでが実線となっており、この先が破線となっている。そろそろ道に変化があるかなと思っていたら、8:34、左手に分岐する上り道に出会う。これが、尾根沿いに登って途中、340m峰を経由し、454m峰に合流するルートかなと推察。
 この上り道を登って454m峰に向かってもよかったのだが、その上り道には、何本も倒された植林で道が塞がれており、進もうという意欲が湧かなかった。
 一方、この歩きやすい道は、1/25000地形図には載っていなかったが、まだ水平に続いており、この先が気になるため、直進することにした。
[有害鳥獣用の柵あり]

 8:36、沢を渡り、ほぼ一直線に進んでいく。
 8:38、右手から別の道が合流してきた。(写真下)
 合流した道は、1/25000地形図に載っている実線表記の道(保国寺あたりから続いている道)だと推察。地図の記載通りとすると、この先で破線表記レベルの道になり、そのまま進めば、454m峰の北東側に延びている短い尾根に向かうことになる。
 このルートで454m峰を目指すことにした。

 人里を離れて、そう時間も経っていないのだが、樹林の密度が濃く感じられ、なんだか相当、山奥まで入り込んだような錯覚に陥る。
 「山奥」→「動物」→「シカ」→「イノシシ」→「クマ」→「クマ」→「クマ!!!!」
連想するだけで、ちょっと身震い。ストック、クマ鈴などを再度確認。
[道が合流する。(振り返って撮影:右の道を歩いてきた)]

 合流した道を進むと、左手に沢を見ながらの上り道となる。

 8:45、沢を渡ると、目の前の斜面に対して、左側へ上っていく山道を発見。(写真下:点線部分)
 だが、道の形からしてメインルートは、右手に続く沢沿いの道である。(写真下:黄色の実線) 
 よって、沢沿いに進むことにした。
[左に上る山道を発見]

 道幅は、極端な話、舗装路から分かれた地点から、殆ど変わっていない。
 ところが、山道分岐から歩き始めてすぐに、道幅が極端になくなり、山道に変わってしまった。最近歩いた形跡も無く、山道の左右には、草の葉が道にかかっていた。

 ここで、再び、ポケット版1/25000地形図を取り出す。この沢沿いの道は、地図上にも記載がなく、道幅が狭くなったので、このまま前進するのは、どうかと判断。
 引き返して、先ほどの斜面についていた山道を選択することにした。
[右手に沢を見ながらメインルートを進むが]

 8:50、再び山道との分岐点まで戻り、先ほどの点線部分の山道を登っていく。
 登り始めてすぐに思った通りの尾根登りになった。
 (こっちも沢歩きになったらどうしようかと思ったけど)

 植林帯ということで、作業道らしき踏跡があり、それに従いながら進んでいく。(写真下)

 9:00、左手に植林越しに小ピークを持つ尾根が見える。先ほど、登ろうとした340m峰に連なる尾根のようだ。
[植林帯の登りとなった]

 9:04、植林帯のなかで、踏跡は、Uターンするように方向を変え、上っていく。(写真下)

 尾根の背筋に出ると、右手は雑木林となる。その植林と雑木林の間を登っていくのだが、そのうち、踏跡は、再び植林帯に入っていく。
[植林帯の中でUターンして登っていく]

 9:18、踏み跡通りに進んだら、植林帯内のごく小さな広場で、踏跡が消えていた。どうやら、作業道としては、ここでおしまいのようだ。植林帯を見上げる。(写真下)
 結局、ルートがわからないので、尾根の背筋まで登り、植林帯の最高地点まで上がってみる
[植林帯を見上げる]

 9:23、植林帯の最高地点まで行くと、さらに登っていけるような踏跡が続いていた。(写真下)
 この先は、どうなっているのか、ドキドキしながら進む。
[さてさて、どうなるのかと思いきや]

 しかし、植林帯に変わりは、無かった。
 違いといえば、さっきの植林帯は、下草がなかったが、今度は、アオキ?と思われる低木が、繁っており、単純に直進できない状況に陥る。

 9:28、右手に下っていく踏跡に出た。(写真下)
 だが、右には進まず、ピークを目指して、木立の隙間を選びながら登っていく。
[分岐点の目印?空缶が置かれてあった]

 前方を見ると、何やら植林の密度が濃い。(写真下)
 そして、植林下には、ここもアオキのような低木が繁っている。塀で囲まれた迷路を進むような感じで、上を目指す。

 すると前方にオレンジ色の服を着た人影を見る。オレンジ色=ハンターであるので、思いっきり、連続してクマ鈴を鳴らす。
 近づくと、案の定、ハンターのおじさん2人組だった。挨拶して、ちょっと休憩がてら、話し込む。
 クマ鈴を鳴らしたので、放した猟犬(鈴が付いている)が戻ってきたのかと思われたそうだ。でも、反対方向から聞こえてきたので、不思議に思われたらしい。
 そういえば、来る時、柵のあった場所で、「ただいま有害駆除を実施しております。」という張り紙があったことを思い出した。
 聞くと、やはりシカがメインだそうだ。この辺りでも結構いるらしい。
[迷路のような植林帯]

 おじさんハンター2人組と分かれて、ものの2、3分で、山頂に到着。
 山頂には、銃猟禁止区域と書いてある立札が立っていた。(だが、帰宅後、平成19年度鳥獣保護区等位置図で見ると、ここは、猟銃禁止区域ではなかった)

 立札の柱の部分には、手書きで「六角山」と書かれてあった。
 地元の人は、「六角山」と呼んでいるのだろうか。
[454m峰頂上にて] [六角山?]

 454m峰頂上には、高取山側に下る踏跡と、念仏山側に下る踏跡があったが、敢えて高取山とは反対方向の念仏山側に下ってみる。(9:50)

 踏跡は、途中で不明瞭になるが、倒木を避けながら下っていく。右下の方から人声が聞こえてくるので、合流点は、そんなに遠くないだろうと思っていたら、突如、一般山道に飛び出た。(9:54) (写真下)
 ここで、高取山側に進んでいく。
[一般登山ルートに出た。(振り返って撮影)]

 9:59、454m峰から高取山側に下っていった時の合流点に到着。ここにも道標が立っていた。(高取山側から来た場合、日没後だと、道標に気がつかず、間違えて454m峰に登ってしまうかもしれない)

 10:14、登り終えて、聖峰分岐点に到着。(写真下)
[聖峰分岐点にて]

 10:20、高取山頂上に到着。
 時間が中途半端なせいか、誰も居なかった。ベンチに腰掛け、パンを食べる。
 今日は、あいにく靄がかかっており、伊勢原市街地等、全く見えず。また、手前の木立には葉がついていたので、視界も狭くなっていた。

 10:35、出発する。このとき、南側から単独男性が頂上に到着した。
[高取山頂上]

 高取山から北へと下っていく。
 10:40、右手に分岐路があった。(写真下)
 いつかは、通ってみようと思っている伊勢原カントリークラブに続く山道である。だが、道標には、分岐路として表示されていなかった。
[未踏の尾根筋分岐点(右側の立札には、「山火事注意」と書かれてある)]

 10:53、不動越に到着。
 ここは、鞍部なので、東西から尾根を越す要所だったことは、容易に想像できる。だが、1/25000地形図では、ここから直接、東側への道は表記されていない。本当にないのか、ちょっと東側の斜面を覗いてみると、立派な山道が存在していた。
 でも、そんなに使用されているような雰囲気ではなかった。(今後、ちょっと探索してみたいルートだ)
[不動越にて]

 不動越から西側を下っていく。(10:58)
 道は、結構、巾がある。下の方からティーショットを打つ「カキーン」という音が聞こえてくる。

 11:02、案の定、ティ−グランドのすぐそばを通過。(写真下)

 この後、ゴルフ場に沿った道を下っていく。すると、目の前に何やら動くものが。
 「何だ?」と、思ったら、ヘビだった。すぐさま模様を確認。マムシではなく、色から見ても青大将のようだ。クネクネしながらゴルフ場とは反対側の草の中に消えていった。(はっきり言ってマムシよりはるかに大きかった)
 ゴルフ場のすぐ横だったので、動物は、いないかなと思ったが、意外だった。
[ゴルフ場の横を通過]

 そのまま道なりに下っていき、車道に出た。(11:25)
 久保橋を渡り、左折する。
 ここまで来ると、人家もあり、山を下ってしまったという感じだ。
[舗装路に出た。前方が久保橋]

 一本道の車道を緩く下っていくと、前方左手に蕎麦屋を発見。
 ちょうど昼時ということもあり、立寄ることにした。

 蕎麦とビールなどを注文。天気もいいので、外のテラスで食べることにした。山を下りての蕎麦というものも、なかなかオツなものである。まだ開店したばかりの時間だったせいか、客数も少なかった。だが、ちょうど食べ終わった頃に、昼時になったせいか、ドッドッと客が押し寄せてきた。そんな訳で、すぐさま店を出ることにした。
[蕎麦屋に立寄る(振り返って撮影)]

 蕎麦の食感を思い出しながら、車道を歩く。
 ....手の込んだ蕎麦だった。冷水でしっかり締めていて、ワサビも最高だった。

 前方には、霞んだ岳ノ台方面が見えた。あの尾根が延びている先が三角山かなと思いつつ、デジカメのシャッターを押す。(写真下)
[岳ノ台方面を望む]

 人家が増えたなと思ったら、バス通りに出た。
 「さて、バス停は?」と左右を見渡すと、左側にバス停を発見。
 12:30、才戸入口バス停に到着。
 バス時刻は、12:33だった。バス停でデジカメ撮影していたら、待ち時間も殆どないような状態でバスが到着し、帰路につく。
 [才戸入口バス停にて]


 久々に1/25000地形図での破線表記の道を探索してきました。
 案の定というか、新しい道が出来ており、地図と目の前の道から推察して進むハメになりました。
 それでも、所期の目的である454m峰には辿り着きましたので、満足な山行となりました。
 オマケの蕎麦も待ち時間なしで、食べることができましたし、バスも待つことなく乗車でき、時間的には非常にラッキーな山行でした。

 文中でも書きましたが、まだこの地域には、未踏のルートがまだ数多くあり、今後も時間の許す限り、歩いてみたいと思っています。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。