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鍋割山

 山行日
2008年10月18日(土)・19日(日)   晴     同行者:父
 コース
 大倉(7:55)〜(9:12)二俣〜(9:36)ミズヒ沢(10:26)〜(10:43)後沢乗越(10:53)〜(13:00)鍋割山(泊)
 鍋割山(7:45)〜(8:27)後沢乗越〜(9:08)二俣(9:18)〜(10:23)大倉
 鍋割山荘の恒例「丹沢のキノコ鍋を食べる会」イベントに父と共に参画してきました。今回は、山荘のご主人草野さんの還暦祝いの会でもありました。
 肝心のキノコについては、今年は不作(昨年は、豊作でした)とのことでしたが、とても楽しい宴で、鍋割山荘に古くから関わって来られた方々の古き良き丹沢の話などを聞きながら、美味しい酒を堪能しました。
 また、秋空の下、富士山が美しい2日間でした。 


<第1日>
 いつものように途中の駅で、父と待ち合わせ、渋沢に7:31着。
 すぐ大倉行きバス停に向かう。小田急に連絡している7:34発の大倉行きに乗車。
 今日は、秋晴れで、車内の登山者は、この時間でも多い。丹沢にとって絶好のシーズン到来という感じだ。
 大倉には、7:46着。
 登山者カードを提出した後、いよいよ出発。(7:55)
 今回は、キノコ鍋を目的としているので、西山林道経由で山荘直行というメチャクチャに余裕のある行程。
[大倉バス停]

 西山林道にて、久々の父との山行ということで、いろいろ歩きながら話す。(写真下左)
 まずは、この夏に父が単独で行った北穂高の話や、先週の連休にこれまた単独で、八ヶ岳に登ってきた山行の話など。
 しかしまあ、80歳になって、単独で北穂高岳や赤岳に登るか?と、あらためて絶句。
 父の話によれば、北穂高は、涸沢から往復したが、涸沢の山小屋でサブザックを借りて登ったらしい。自分のザックだと、涸沢岳、穂高岳山荘と縦走したくなるので、サブザックを借りることで、歯止めを掛けたとの事。
 そして、先週の連休も、ぶらりと美濃戸口〜行者小屋(泊)〜<地蔵尾根>〜赤岳〜中岳〜行者小屋〜美濃戸口と回ってきたと言う。
 いやはや、聞けば聞くほど、どこにそんなに歩けるパワーがあるのかと思ってしまう。
 ....ゴルフの打球は、全く飛ばなくなったのだが

 9:12、二俣を通過。(写真下右)
[西山林道を歩く] [二俣にて]

 9:25、正面に鍋割山方面の山々が目に入る。(写真下)
 今日は、雲が殆どない、素晴らしい晴天。やはり、天気がいいと、歩く気分も違ってくる。
[鍋割山方面を眺める]

 9:36、ミズヒ沢に到着。林道終点の場所である。
 時間的にみて、だいぶ早い。ゆっくり休憩することにした。
 休憩している間に、何人かの登山者が通過していく。この時間帯だと、皆、日帰りかなと思いながら、後姿を目で追う。

 ここには、鍋割山荘で用意した水入りのペットボトルが多数置いてあり、ボランティアで担ぎ上げるしくみになっている。
 今回は、山荘直行ゆえ、ペットボトルをザックの中に入れたり、ザックの両サイドに取り付ける。
 「さあ、ぼちぼち行こうか」と、父の声で出発。(10:26)
[ミズヒ沢にて]

 ミズヒ沢を渡り、小沢を遡り、右手の植林帯に入る。いつのもの通い慣れた道だ。
 この植林帯での歩きで、今日のコンディションがわかる。背中のザックは、ペットボトルで重くなったが、苦にならない。体調のいい証拠だ。父も全く登りだからと言って、ペースが落ちることもない。

 後沢乗越手前の急登で、見上げれば、まだこの辺りは、緑の世界。ここまで紅葉が下がってくるのは、11月下旬ぐらいだろうか。
 ちょっと足を滑らすと、転げ落ちてしまう所なので、それなりに慎重に登っていく。
[植林帯の緩やかな登り] [後沢乗越前の急登]

 10:43、後沢乗越到着。(写真下)
 ここは、西側が崖になっており、いつ崩れてもおかしくないと、訪れる度に思う。
 だが、風の通り道でもあるので、立っていると涼しく、いつまでも休んでいたい場所でもある。
[後沢乗越にて]

 後沢乗越を過ぎると急登になる。このあたりが、一番キツイところだ。(写真下左)

 
11:58、標高1000m地点を通過。(写真下右)
 ここは、今月上旬、曇天の下、後沢右岸尾根経由で登ってきた時の合流点だ。
 植林帯の中に続いている作業道をちょっと覗き込む。今日は、日が射し込んでいるので植林帯がものすごく明るく、全くイメージが違った。
[急登が続く] [1000m地点]

 12:03、左手の視界が広がってきた。(写真下)
 よく見ると、檜岳ピークのすぐ上に富士山の白いピークがほんの少し、飛び出しているのを発見。ここから富士山が見えることに初めて気がついた。(写真では、見えず)
[檜岳山稜が見え始める]

 このペースでは、到着が早すぎるということで、再び時間調整の休憩をとる。(11:14〜11:49)
 何やらすぐ下の方から人の声がする。見れば、若い男性の団体さんが休憩中だった。
 その後、その団体さんが登ってきた。尋ねると高校生(20人ぐらいか)と引率の先生の団体さんだった。その団体さんが通り過ぎた後、こちらも出発する。

 12:40、山頂直前のフラットな部分で、またもや時間調整休憩。(〜12:58)
 右手の木立の間から、三ノ塔、大山を望む。上空に雲はあるものの、クリアな山容だ。

 13:00、鍋割山荘(鍋割山頂上)に到着。
[鍋割山に到着]

 山荘に入り、草野さんご夫妻に、この度の還暦祝いの言葉とともに挨拶。
 その後、缶ビールを購入し、山頂西側斜面に出て、乾杯。
 気温は、それほど低いとは思えず、冷えたビールは、喉越しが最高だった。

 富士山は、陽が高くなったせいで霞んでいる。だが、頭は、雲に隠れるようなことはなかった。今日の夕日は、いい具合になりそうだと思いながら、ビールを飲んだ後、遅めの昼食をとる。
[缶ビールで乾杯] [西側斜面で、まったり]

 昼食後、一人でデジカメを持ち、周囲の散歩に出かけた。
 まずは、北側のブナ林を訪れる。(写真下左、右)
 既に黄色く色づいている木もあれば、まだ緑に近い木もある。空身ということもあり、斜面をあちこち歩き回る。
[北側斜面のブナ(1)] [北側斜面のブナ(2)]

 続いて、西側の山道に向かう。鍋割峠に向かう山道だ。
 こちらは、見ていて気持ちのいい草っ原が続いている。
 一本の木が印象的だった。(写真下)

 16:50、再びビールを飲んでいた西側斜面に戻る。
 すでに多くの登山者が富士山を眺めている。もうすぐ富士山に沈む夕日を皆、心待ちにしている様子だ。まだ沈むには、時間がかかるかなと思ったら、そんなことはなかった。
 すぐに陽は、富士山に差し掛かった。
[鍋割峠側の斜面にて(振り返って撮影)]

 富士に沈む夕日を恍惚の境地で見入った後、小屋に戻った。
 17:30、夕食の配膳がスタート。
 今日は、60人弱ぐらいの人達が、この小屋の1階に集まっていた。それだけに配膳の方も、時間がかかった。
 一通り、配膳が済んだところで、司会進行役の方から話が始まる。
 今回は、草野さんの還暦祝いを兼ねていることから、特別に司会進行役の方がおられた。
 先ずは、草野さんの挨拶から始まる。
 やはり、今年は、丹沢のキノコが不作で、「スーパーで採れたキノコが入っています」とのお話。
 そのようなユーモアのある話の後、草野さんは、小屋の常連の方からプレゼントされた真っ赤なちゃんちゃんこ(アウトドア用べスト)を娘さんに着せてもらい、お孫さんを抱えた状態で、乾杯!!
[きのこ鍋] [ある方からの差し入れのマツタケ]

 しばし、鍋をつついて歓談となる。
 1時間ぐらい経った頃、司会の方から、草野さんの還暦祝いについて、何人かの方々からスピーチを頂戴するというアナウンスがあった。
 もう20年以上も前から通われている方々から、丹沢ボッカ駅伝が始まった頃の話など、興味深い話を聞かせて戴く。
 そのうち、父がスピーチ役となって登場。
 すでにアルコールが、かなり入っているのは、見ただけで明らか。身内の者としては、放送禁止用語が出ないかとヒヤヒヤだったが、アルコールが良かったのか、無事、スピーチは終了。
 こうして、宴の夜は、更けていったのだった。
[団欒のひととき]

 上空は、雨雲が通過し、小雨が時々降ってくる。
 宴の中締めの後、外のベンチで、夜景を眺めながら、ちょいと酒を飲んでいた...
[秦野の夜景]

<第2日>
 夜中は、酒のおかげで、全く目が覚めず、ぐっすり眠れた。
 おかげで目覚めがいい。

 5::55に目が覚めると、すぐさま、外に出て、朝日を眺めに行く。外に出て、ものの2、3分で、三ノ塔の南寄りから朝日が昇ってきた。
 デジカメで朝日を撮影。(写真下) 今のデジカメになって、逆光の写真が簡単に撮れるので、朝日・夕日の撮影が本当に楽しくなった。
[三ノ塔のあたりから朝日が昇る]

 6:30、朝食。
 食事中、この後、皆さんとともに富士山をバックに記念撮影しますとのアナウンスがあった。そんな訳で、ザックのパッキングを終えた後、外に出て、記念撮影に参画。今朝の富士山は、クッキリ、その山容を見せていた。(写真下)
 記念撮影後、草野さんご夫妻に挨拶して、出発することにした。(7:45)
[富士山もクッキリ]

 父が「明日も山行の予定がある!」ということで、今日は、来た道を引き返すという最短ルートとした。
 ....明日も山とは、信じられない!
 下りにおいて、さすがに父は、慎重だった。どうも登りよりも下りの方が、難しいらしい。
[後沢乗越に向かう]

 8:48、ミズヒ沢に到着。(写真下左)
 鍋割山荘のペットボトル置場には、1本もペットボトルがなかった。(写真下右)(後ほどわかったのだが、どうやら昨日の高校生の団体さんがペットボトルを担ぎ上げてくれたようだ)
[ミズヒ沢にて] [ペットボトルが全くなかった]

 9:08〜9:18、二俣で小休止。(写真下左)
 今日も快晴である。10月の週末は、いい天気が続くな〜と思いながら、西山林道を歩く。
 すれ違う人々が多い。この中で、鍋焼うどん目的の人もいるだろうなと思いながら、挨拶を交わす。
 西山林道を左折し、大倉へと向かう。表尾根が正面に見えてきた。(写真下右)
[二俣にて小休止] [表尾根もくっきり]

 10:23、大倉着。
 開いていれば、蕎麦屋に入ろうかと父と話していたが、開店は、11:00だった。
 ちょっと待つな〜ということで、今回は、パスすることに。
 10:38のバスに乗車し、帰路につく。
 [大倉に到着]


 草野さんご一家とお会いし、小屋で知り合った方々の丹沢の話を聞き、美味しい酒を飲み、富士山をバックにした記念撮影と、今回は、非常に楽しいキノコ鍋を食べる会となりました。
 今後も、未知なる丹沢の話や、楽しい酒を味わうために、鍋割山荘を訪れたいと思っています。
 ...父は、今度の年越しも、鍋割山荘だ!と言ってます。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。