トップページ山行リスト(日付)>織戸峠・大栂_記録20090208


織戸峠・大栂

 山行日
2009年2月8日(日)        快晴      同行者:M-Kさん、AYさん、y-kさん
 コース
浅瀬(7:33)〜(7:42)浅瀬橋〜(8:37)法行橋(8:43)〜<法行沢林道>〜(9:31)中法行沢橋(9:44)〜<法行沢>〜(10:55)織戸峠(11:11)〜(12:41)大栂(13:15)〜<南東尾根>〜(14:20)富士見峠(14:26)〜(15:11?)798m地点〜<法行沢林道>〜(16:15)法行橋(16:22)〜(17:08)浅瀬橋〜(17:18)浅瀬
 今回、M-Kさんが募集されたコラボ山行に参画しました。
 コースは、織戸峠〜大栂〜富士見峠という、西丹沢では、なかなか日帰りできないエリアです。公共交通機関利用派の者としては、これは、万難を排して参加するしかないと思い、申し込みました。
 コラボ山行は、これで3回目ですが、今回も素晴らしい青空の下、眺めのよい、感動的な山行となりました。 


 5:50、約束の時間に指定されたS駅前に行くと、既にM-Kさんの車が停車していた。
 車の中には、運転手のM-Kさんの他に、y-kさんが既に乗車されておられた。y-kさんとは、s-okさんの掲示板で知り合い、メールを戴いたこともあったが、今回が初対面だ。挨拶して、乗車する。

 出発後、M-Kさんから、
 「花立小僧さん、昨日のAYさんの歩かれたコース知ってます?」
   との質問が出ました。
 「えっ、いいえ」
と返事をすると、車中では、まず昨日のAYさんのコースが話題になった。
 y-kさんから、昨日のAYさんのコースを聞かせていただく。
 「寄大橋から鍋割山に登り、真北尾根を下り、箒杉沢を進み、不動ノ峰へ登り、白馬尾根を下り、早戸大滝を見物し、...」
 ここまで聞いただけで、頭が痛くなってきた。いったい一日で、これだけ歩けるのか、信じられない。
 y-kさんから続きを聞く。
 「瀬戸沢ノ頭の下で稜線を横断し、塩水橋まで下り、その後、宮の平まで歩かれたそうです。」
 「......」  ...しばし沈黙が続く。

 「そして、今日、この西丹沢ですか?」
と、ようやく声が出た。

 そのAYさんとは、厚木で待ち合わせ、予定通り、合流となった。ご本人の口から、昨日のコースを聞いてみた。
 「不動ノ峰への最後の登りあたりは、感動的な美尾根でした。いい所でしたヨ。」
 「昨日、あれだけ歩かれて、今日は大丈夫なのですか?」
 「全く問題ありませんヨ。」
 「......」  ...ここでも、しばし沈黙が続く。

 AYさんとの話は、変わり、
 「花立小僧さんは、そろそろハナタレ小僧さんに?」
 「そうなんですよ。昨日の仏果山では、登りの時、鼻水が止まらなくて....」
と今年の花粉症が話題に。 ....さて今日は如何に?

 そんな話をしているうちに、いつの間にか車は、丹沢湖の湖畔を走っていた。
 7:21、浅瀬に到着。
 ここで、AYさんから、フルーツの差し入れを戴く。...ありがとうございます。
 靴の紐を締め直し、中間着のフリースをザックにしまい込んで出発。(7:33) (写真下)

 浅瀬のゲートの所で、中年男性の方から「今日は、猟に入ってるので注意下さい。」とのコメントを戴く。その後、林道を歩いていくと、ハンターの集団に出会った。法行沢より南側のエリアで猟を予定との事だった。
[[浅瀬を出発]

 8:37、法行橋に到着。(写真下左)
 ここで、小休止。猟区の看板を見ながら、おやっと思ったことがあった。
 入猟日は、以前、日曜と休日だったが、目の前の看板には、土曜も書き加えられてあった。入猟期間も、以前は、11月15日から翌年2月15日だったのに、今は、10月15日から翌年3月15日となっていた。ということで、土休日といい、期間といい、この山域歩きにおいて、狩猟とダブルるのは、最早、避けられない状況だと認識する。
 8:43、出発。M-Kさんのリクエストで、ショートカットコースで、目の前の斜面を登ることに。
 途中、急な箇所があり、注意して登っていく。(写真下右)
[法行橋に到着] [林道へのショートカット]

 ショートカットが終わると、再び歩きやすい林道(法行沢林道)になった。林道歩きは、背中に朝日が当たり、風もなく、心地よい気分だ。
 林道をさらに進み、中法行沢橋に着いた。(9:31)
 この先は、この橋の下を流れる法行沢を遡行していく予定だ。
 ここで、AYさんから戴いたフルーツのうち、リンゴを戴く。見上げると、上空は、雲ひとつない青空が広がっていた。
[中法行沢橋にて小休止]

 9:44、出発。
 右岸に作業道があるということだったので、先頭のAYさんがススキの中を進んでいかれる。(写真下左)
 ススキを掻き分け、こんな所に作業道があるのか?と思いながら、ついていくと、しっかり踏跡を発見。このまま、法行沢右岸を進んでいく。(写真下右)
[法行沢右岸へ] [右岸をトラバース]

 5分ぐらい歩いた所で、左から小沢が流れ込んでいた。ここで、一度、小沢に下る。
 
小沢を渡った後、正面の急斜面を登り、再び法行沢の右岸を進んでいく。(写真下)
[短いが、急斜面もあり]

 この右岸トラバース路は、時々、狭くて滑りやすい箇所が現れ、緊張感が走る。
 9:58、法行沢の水辺まで下り、左岸に渡ったが、すぐ右岸戻った。

 10:02、形のいい滝が目の前に現れた。だが、右岸の小沢を横断し、登っていけば、簡単に越えていける。(写真下)
[滝とAYさん(左上)]

 すぐに別の滝が見えてきた。さっきの滝ほど斜度は、ないのだが、流れが二条になって、見た目は美しい滝だ。(写真下左) これも右岸から越えていく。
 この滝を通過すると、流れが一変し、沢は、緩やかになった。(写真下右)
 M-Kさんは、左岸の方を歩かれている。
 この後、右岸の作業道が今までと違って、道幅のある歩きやすい道となった。
 10:11、右手の法行沢に人工物の堰堤が見えたが、右岸の作業道を歩いていくことで通過は、全く問題なし。。
[前方に二条の滝] [沢は、大人しくなる]

 10:13、前方で、沢が大きく左にカーブするところに出た。
 カーブする点では、右から別の沢が合流していた。このあたり、地形が複雑で、地図を取り出し、現在位置を確認する。たぶん、803mピークの南側だろうと推測した。
 10:25、ここまで来ると、沢幅は、可愛らしくなってきた。(写真下)
[沢幅は、可愛らしくなった]

 10:27、右岸の先に広がる、ちょっとした広場に出た。周囲には、赤テープが目立つ。
 M-Kさんより、ここが織戸峠と富士見峠を結ぶ径路であることを聞く。赤テープは、富士見峠に続くマークだった。ここで小休止とした。(写真下左)
 見上げると、青空に冬枯れの木立、その奥は、山に囲まれ、方角がわからなくなるような凹地だ。
 静寂な世界で、沢の流れだけが、小さく聞こえてくる。
 「さて出発しましょうか。」
 M-Kさんの声で、歩き始めた。(10:40) (写真下右)
[河原の広場にて] [織戸峠に向けて出発]

 これから、今まで遡行してきた沢とは、離れ、西側の斜面を登っていく。よく見ると、歩いている箇所は、道幅のある山道のようにも見える。(写真下)
 だが、この後、左が谷側となる斜面のトラバース路に変わると、そんな山道は消えてしまった。
 かつては道だったとは思えないような斜面をトラバースしていく。
 苦手なトラバース路だが、パーティのラストを歩いているので、出来たての踏跡を利用させて戴く。
 砂地の箇所は、足をズルズルと滑らせながらの前進だ。
 おっ、前方で、M-Kさんが振り返って、こちらを撮影されている。 ...ちょっとポーズ
[トラバースルートを進む]

 10:55、尾根に乗るような場所に出たと思ったら、そこが、ちょうど織戸峠だった。(写真下左)
 ふと、西側を眺めると、木立の間から白い富士山が見えた。青空の下の富士を眺めていると、何故か気分が落ち着いてくる。肉眼で眺めては、デジカメ撮影と、それを繰り返す。(写真下右)
  2006年7月に初めてこの織戸峠を訪問した時、川崎の釣師さんに出会ったことを思い出す。(注1)

(注1)
  この川崎の釣師さんは、ネット上でM-Kさんのお知り合いだったということを帰りの車中で聞き、ネット社会での人のつながりにビックリ。
[織戸峠に到着] [富士山が見えた]

 11:11、y-kさんからお菓子を戴いた後、出発。
 いよいよ、本日の目的地、大栂へ向かう。
[織戸峠での小休止]

 尾根の背筋をそのまま歩いていくようなルートだ。だが、踏跡は、それほどはっきりしていない。
 11:17、左右にササが現れるが、ヤブと言う程ではなかった。(写真下左)
 適度な傾斜で、それほど息を乱すこともなく、登っていける。

 11:22、前方にブナの大木を発見。M-Kさんがデジカメ撮影。(写真下右)
[大栂に向けて北上] [ブナを撮影中のM-Kさん]

 11:31、尾根の先端のような場所に上がってきた。
 ここは、下ってきた場合、誤って正規ルートよりも右側に下ってしまいそうな場所だ。よく見ると、登ってきた方向に赤テープのマークがあった。

 11:36、前方に大きなモミの木が現れた。
 思わず皆で、デジカメ撮影開始。ふと西側を見ると、木立の間から富士山が見えた。今日は、本当に青空と白い富士が印象的だ。
[富士を眺める]

 モミの木やブナの木が混じる林の中を殆ど直線状に登っていく。
 先頭は、AYさん、次にM-Kさん、ついでy-kさん。それゆえ、私の写真には、3人、ないし2人の後姿がよく入る。だが、一直線上の登りなので、どうもアングルが宜しくない。何回撮っても、似たような写真ばかりになってしまう。

 11:40、右手の尾根の向こうに檜洞丸の山並が見えてきた。だいぶ標高を稼いだようだ。
 だが、残念ながら、手前の木々の密度が濃いため、写真には、ならない。

 12:01、標高は、1000mぐらいとなった。見上げると、前方に大栂のようなピークが見えてきた。
 12:04、植林帯の中で小休止。振り返ると、ここも尾根の分岐のようだ。登ってきた方(振り返って左側)には赤テープが幹に付いていた。ここも下りの時は、要注意だ。

 12:15、急登に変わった。植林帯の中を登っていくが、直登は苦しいので、適当に小さく、ジグザグしながら進んでいく。
 途中、休憩を挟んで、12:33、尾根の先端に到着した。

 さらに進んでいくと、ピークに到着。(12:41) (写真下左)
 その先に 菰釣山が見えたので、どうやらここが、大栂の頂上だと分かった。よく見たら、細い幹に赤テープに「大栂 1204m」と記されてあった。(写真下右)
[大栂山頂に到着] [赤テープに「大栂」の文字]

 山頂の真ん中あたりに三角点を見つけた。ここで、倒木に腰掛けて、ランチタイムとする。
 標高1200mあるだけに、じっとしていると身体が冷えてくる。
 食後、y-kさんから熱いミルクティーを戴く。....ありがとうございます。
[山頂でのランチタイム]

 食後に、全員で記念撮影。(写真下)
 その後、出発するまで、北側に聳える菰釣山を見飽きることもなく眺めていた。
 13:15、来た道を引き返す。
[大栂山頂にて4人で記念撮影(M-Kさんからのご提供写真)]

 スタスタと下っていき、先ほどの尾根の先端まで戻って来た。(13:19)
 スズタケの中に入っていくと、東側に尾根が見えた。(登りの時は、気がつかなかった)
 よく見れば、自然林の幅広い尾根で、これは、美尾根だとすぐ感じた。他の方々もデジカメで撮影中。
[東側に立派な尾根を発見]

 東の尾根を下っていく。周囲の光景が気になっていく。
 樹林の姿が何ともいえない。全く、人の手が入っていないような尾根だった。
[美尾根に皆満足] [Y字の木とAYさん]

 だんだん、スズタケがうるさくなってきた。
[スズタケが少し出てきた]

 美尾根の下りが続く。(写真下左) 
 13:29、尾根の先端に到着。ここで、進路方向を変えて南東方向に下っていく。
 すぐ急な下りになり、植林帯の中を左へ左へとシフトしながら進んでいく。
 左:自然林、右:植林という尾根の背筋を下っていくと、13:43、ヤセ尾根に出た。(写真下右)
 左は、石英閃緑岩の沢の源頭部で、急斜面。右は、木々が茂った、これまた急斜面だ。
[美尾根が続く] [細い尾根を通過]

 ヤセ尾根を通過し、登りになると、ササヤブに突入した。(写真下)
 M-Kさんの後方についていたのだが、姿を見失ってしまった。
[ササヤブに突入]

 幸いなことにそれほど長いヤブではなく、すぐに出たと思ったら、そこはカヤトだった。
 カヤトの先を眺める。
 
 その後、ササとカヤトの混じった中を進んでいく。(写真下左) どうやらこの辺りで、1024mピークを通過したようだ。振り返って、来たルートを確認。

 ここまで来ると、ササヤブの背が低くなった。
[ササヤブの中でデジカメ撮影] [ササヤブが続く]

 ササヤブが終わり、植林帯の中に入っていく。
 その植林帯は、アッという間に過ぎ去り、再びカヤトに出た。
 緩い登りとなり、その途中で、小休止した。(13:58〜14:05) (写真下)
[小ピーク手前にて小休止]

 その後、前方の緩い斜面を登っていくと、小ピークに到着した。ここで、遠く箱根方面の山々を眺めたり、目の前の広がった景色を堪能する。
[カヤトの二人(小ピークにて)]

 小ピークを出発し、尾根の背筋沿いに下っていく。
 14:13、次なる小ピークに到着。ここで、直進の尾根に進まず、右手の植林帯の方を下っていく。
 14:18、薄いササヤブを突き抜け、短い急斜面を下ると、林道に出た。

 カーブミラーの先の小広場の辺りが、富士見峠だろうか。
 何度か、この辺りの風景は、インターネット等で、見かけたことがあった。
 日陰となる、その小広場で小休止とした。(14:20〜14:26)(写真下)
[富士見峠に出た]

 林道の左右(東西)は、樹林と未舗装路ぐらいしか見えない。この光景を眺めていると、丹沢といえども、恐ろしく山奥に入り込んだような気がしてきた。
[東側の林道風景] [西側の林道風景]

 広場の所から山道に入り、少し下ると、左右に旧道が走っている箇所に出た。
 ちょうど、この旧道に出たあたりが、旧富士見峠のようだ。
 右側のすぐ先は、林道との丁字路になっている。
 峠の西側を眺めると、地名通り、富士山が見えた。
[旧富士見峠に出た(林道側から振り返って撮影)]

 936mピークを左に見上げながら、幅広くなった林道を南へ進む。(写真下)
 太陽が照りつけ、ちょっと真冬とは思えないぐらい温暖な状況だ。
[道幅の広い林道となる]

 「ここだ。ここだ。」と、M-Kさんが、尾根の下り開始点を見つけられた。
 M-Kさんより、「この林道をもう少し行くと、地蔵平方面の景色が広がる所がありますよ。」と言われ、3人で進んでいく。....M-Kさんは、下り開始地点で休憩中。

 ちょっと東側に進んだら、その場所は、すぐに見つかった。
 東側の山々を眺望する。


 撮影が一段落したところで、再び、M-Kさんが休憩されている箇所に戻ってきた。

 下り開始点で、本日登った大栂方面を振り返る。(写真下左)
 名残惜しい光景だが、14:48、南側の尾根を下って行く。

[振り返って大栂方面を眺める] [大栂方面の景色を眺めている]

 この南下していく尾根には、踏跡らしいものは、ないのだが、尾根幅があり、歩きやすい。(写真下左)
 途中、何度か、尾根が分岐するポイントがあったが、その度に地形図で確認し、進んでいく。
 
 15:33、前方が尾根の先端だとわかるような地点で、そのまま直進せず、手前で左折し、植林帯を下って行く。(写真下右) というのも午前中、法行沢林道を歩いた時、この尾根の先端が林道を見下ろす崖になっているのを知ったからだ。

[尾根を進む] [林道に出る直線の下りにて]

 植林帯を下りきると、15:38、法行沢林道に出た。(写真下)
 ここで小休止とした。
 ペットボトルで水分補給した後、15:46、出発。
[林道に出た]

 法行沢林道をテクテクと歩いて行く。右斜め前方にピークが見える山は、世附権現山だと分かった。(写真下)
[権現山を眺めながらの林道歩き]

 単調な林道歩きも、4人いれば、飽きない。
 ペチャクチャ話をしながら歩いていたら、いつの間にか法行橋に戻ってきた。(写真下左)

 その後も、丹沢のルートやHPの作成等、いろいろ話しながら歩き続け、17:18、無事、浅瀬に戻ってきた。(写真下右)
 すでに日は、西の山に沈み、辺りは、薄暗くなっていた。
 こうして、本日の山行も無事、帰路につくことができた。
[法行橋を行く] [浅瀬に戻ってきた]


 M-Kさん、AYさん、y-kさん
 今回は、大変お世話になりました。誠にありがとうございました。
 公共交通機関利用派の私としましては、通常、日帰りではいけないコースでしたし、単独で初めてでは、ちょっと躊躇してしまうコースでしたので、非常にありがたいことでした。
 今後とも宜しくお願い致します。

 追伸1
 今回もICレコーダーは、大活躍でした。
 約10時間の山行中に記録した件数は、約190件。約3分に1回、何かしら口述記録していたことになります。それゆえ、メモ帳に書き取りましたら、12頁になりました。(通常は、5〜6頁程度です)
 情報量の多さにビックリです。これは、協力なツールになりました。....後の書き取りも大変ですが

 追伸2
 今回は、花粉症の発症は、それほどでもありませんでした。(昨日、仏果山へ登っていく時の方が酷かったです) ですが、ティッシュで鼻をかむことは、度々でした。
 今年も花粉で、苦労しそうです .....花粉が終わったと思ったら、ヒルの季節か?



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。