トップページ山行リスト(日付)>ミツバ岳・屏風岩山_記録20090321


ミツバ岳・屏風岩山

 山行日
2009年3月21日(土)       晴後曇     同行者:丹沢写真館さん、AOKさん
 コース
滝壺橋手前の駐車場(7:53)〜(7:58)滝壺橋〜(9:16)ミツバ岳(9:33)〜(10:49)権現山(11:00)〜(11:42)二本杉峠(11:56)〜(14:01)屏風岩山(14:05)〜(14:11)東峰(14:29)〜<笹子沢左岸尾根>〜(16:22)467m峰(16:26)〜(16:40)コーヒーショップ「一茶」
 今回は、丹沢写真館さん、AOKさんとのコラボ山行です。このメンバーで、このところ、毎年訪問していますミツバ岳に今年も行ってきました。
 ミツマタの花で有名になったミツバ岳ですが、今回の訪問は、如何に。
 詳細は、以下をご覧下さい。 


 駐車場には、既に4、5台の車が駐車していた。(写真下左)
 7:53、滝壺橋の少し手前にある駐車場をスタート。今日は、すっかり春の陽気で、今月初めに雪の三国山稜を歩いたとは思えないような気温だ。

 滝壺橋を渡ったところで、車道から離れ、右の作業経路へ。(写真下右)
 いきなり急な登りとなり、ちょっと息が切れてしまった。

 植林帯に入り、経路を辿っていくと、登りの途中で、左手にシカ柵が接近してきた。そのシカ柵沿いに直進して登っていくと、やがて、そのシカ柵が終了し、前方に別の植林帯が広がる。ここから、ちょっと急登になった。
 ここで、三脚を持った単独男性とすれ違う。聞けば、朝早く登って、ミツマタと富士山の撮影を狙ったとのこと。ミツマタの開花状況を聞いてみると、「ちょうど見頃ですよ」との返事。これは、期待できそうだ。
[滝壺橋手前の駐車場にて] [作業経路に入る(振り返って撮影)]

 ハアハア、息を切らしながら登っていくと、白いカンバンが立っている地点に到着。(写真下)
 ここから、作業経路は、カンバンの前を通り、右手の方へ続いていた。
 以前は、この経路が無かったので、左手の自然林と右手植林帯の間の境界部分を直登していったのだが、今日は、植林帯の中に続いている作業経路を使用する。
[植林帯の中に作業経路あり]

 植林帯の中に続く作業経路は、変則的なジグザグ道だ。やはり直登していくより、だいぶ楽なような気がする。(写真下左)
 8:40、元気な3人組パーティに追い抜かれた。元気な足取りで、アッという間に先に行ってしまった。
 8:53、植林帯が終了。前方は、一面、白い幹が目立つ自然林となった。(写真下右)
 視界が変わったということもあり、ここで小休止とした。(〜8:56) 立止まると、微風が身体をほんのり冷やしてくれる。すっかり春山の心地だ。
[植林帯の中にて] [自然林に変わる]

 自然林の中を一歩一歩、登っていくと、フラットな尾根の上に出た。
 正面に壊れたシカ柵が左右にのびる尾根沿いに続いている。
 振り返ると、このあたり、テープが目立つ。これは、逆コースのとき、本来、滝壺橋には、尾根の途中で左折(南東)するのを誤って直進(南)しないよう、注意を喚起するためだと思われた。だが、直進する方向の先にも、赤ペンキのマークがあり、これは、ルートを誤りそうだ。

 ミツバ岳に向かうために右折してシカ柵沿いに北上していく。(写真下)
 左の壊れたシカ柵の奥は、植林帯だが、その隙間から....
[尾根に乗る]

 黄色いミツマタが前方に見えてきた。緩やかな斜面を登っていくと、ミツマタの何ともいえないいい香りが漂う。山頂のすぐ手前で、西側に進む。ここは、富士山のビューポイントだ。

 振り返ってみると、今年も見せてくれた。
 なんだかんだと、3人それぞれミツマタ撮影に集中する。
 その後、西側の広場からミツバ岳の山頂標識に向かう。三角点から少し離れた所に山頂標識を見つけた。(写真下左)
 再び、西側の広場に戻る。丹沢写真館さんが、富士山を撮影されていた。(写真下右)
 ということで、この山頂周辺で、20分弱、撮影タイムとなった。
[[ミツバ岳頂上にて] [撮影中の丹沢写真館さん]

 一段落したところで、出発。
 歩き始めの際、ルートがはっきりしなかったが、とにかく北上する方向に進んでいく。(写真下)
[次の群落を目指す]

 さて次は、いつも楽しみにしている左側斜面にあるミツマタ群落だ。
 ミツバ岳から7、8分歩いたところで到着。
 早速、下っていき、そこで撮影開始。

 撮影後、尾根の背に戻り、日当りのいい場所でコーヒータイム。(9:47〜10:05)
 丹沢写真館さんから熱いコーヒーを戴く。休憩中に何組かのパーティが通り過ぎていった。このミツマタ見物登山がメジャーになったと実感する。
 さて、権現山に向けて出発だ。(写真下) この先から、ミツマタとは、しばしお別れとなる。

 丹沢写真館さんは、地形図を片手に植林帯の木をチェックされている。スギなのか、ヒノキなのかを細かく確認し、手製の地図に反映させるためだ。
  ....物凄い労力です。
[権現山を目指す]

 やがて左手の植林帯が終わり、正面に冬枯れの自然林が広がり始めると、本格的な権現山の尾根への登りとなる。(写真下左)
 段々と斜面が急になっていく。(写真下右)
[前方が自然林となる] [自然林の登り

 10:30、権現山の西南西尾根の背筋に登り着いた。
 ここは、以前、尾根の背筋に近づいていくと、右の権現山頂上側に踏跡は、曲がっていき、尾根の背筋とは漸近線のように合流したが、今回は、右に曲がることなく、垂直に尾根の背筋にぶつかる形で踏跡が続いていた。これは、そのようにテープのマークが付いていた影響だと思われた。

 尾根の背筋には、赤ペンキで「←ミツバ岳」の標識があった。(写真下左)
 ここも逆コースの場合、誤って尾根を直進していきそうな地点だ。

 登ってきた尾根の反対側には、菰釣山が見えた。(写真下右)
 このあたりは、冬枯れの自然林が何となく生き生きとして、素晴らしいと感じてしまう。
 ....高木が多いせいかもしれない。

 尾根が伸びている西側を眺める。
[尾根に乗った] [ 菰釣山を望む]

 ここから右折して、この尾根を直登していく。(写真下)
 まだまだ頂上は、遠いなと思ってしまう。
[権現山への直線登り]

 10:49、ようやく権現山頂上に到着。いつもだと、ここまでハアハア息を切らして登ってきたものだが、今日は、ザックが軽いせいか、意外とあっさり登ってこれた。
 山頂標識で記念撮影した後、ベンチのある方へ戻る。ここは、頂上より少し低い位置だが、休憩している登山者で賑わっていた。こんなに登山者が多いのも、ミツマタの咲く、この2週間程度だろう。あとは、また静かな山に戻る筈だ。
[(世附)権現山頂上にて] [頂上のベンチ周辺]

 昼食には、まだちょっと早すぎということで、休憩もそこそこ、スタートすることにした。(11:00)
[頂上からの富士]

 権現山からの下りは、急斜面となる。(写真下左)
 だが、一部、以前の急な階段が廃され、新しいルートが作られ、歩き易くなっていた。
 自然林の急斜面が緩やかになった頃、崩壊地が目の前に現れた。
 この崩壊地からは、右手の山々を眺望する。

 その後、二本杉峠に向かう。
 途中、849m峰を通過する。ここは、以前、西丹沢方面の視界が広がるビューポイントだったらしい。
 (山と溪谷:昭和32年11月号 「西丹沢・畑温泉から大滝峠、権現山」に記載あり)
 しかし、今では、植林が育ち、視界は、全く広がらない。

 11:42、二本杉峠に到着。(写真下右)
 ここのベンチで先に休憩中だった若い男性2人組のお一人が、ニコニコしながら、声を掛けてくれた。聞けば、丹沢のウェブサイトをよく見ておられる方だった。
 そんな訳で、しばし、丹沢談話となった。
 「花立小僧さんは、毎年、ここに来られているので、今回、ひょっとしたら、会えるのではないかと思っていました。」
 ....ウ〜ン。完全に行動パターンを読まれている。

 楽しい会話の後、お二人が細川橋へ下っていくのを見送る。
 「そろそろ行きますか」ということで、我々は、屏風岩山を目指す。(11:56) 
[権現山からの下り] [二本杉峠に到着]

 トラバース路を進むが、途中、崩れているような箇所があり、安心して進めるようなルートではなかった。
 12:00、鞍部に到着。(写真下右)
 左手には、地蔵平に向かう古道が分岐しているが、倒木があり、通行止めを意味しているようだ。反対側の作業路にも木の枝等が集められ、通行止めをアピールしていた。
 ここは、正面の尾根を登っていく。
[地蔵平分岐点]

 この尾根の登りは、手を使用しないと、ちょっと登れないほどの急斜面だ。(写真下左)
 その登りが終わり、ホッとしていると、すぐに再び急斜面が現れた。ここには、ロープが張られてあった。そのロープを使用して、更に上を目指す。すると、この後も引き続き、ロープが続いていた。

 12:15、尾根の先端に到着。ようやく、これで急登が終了。(逆コースの場合、ここで直進方向に下っていかないよう、要注意。左折が正解。)
 この先は、手頃な登りレベルで、歩きやすい道が続く。

 12:26、前方にミツマタの群落が見えてきた。ここの群落は、奥行きがあり、この先、ミツマタが続いているのがわかった。近づいてミツマタを撮影。(写真下右)
 ここのミツマタもミツバ岳山頂の時と同様、花が黄色く開花ピークを迎え、見応えがあった。
[急登の始まり] [ミツマタ群落あり]

 時間がちょうどいいタイミングだったので、ここでランチタイムとした。すでに他のパーティが昼食中だった。AOKさんからは、熱いスープを、丹沢写真館さんからは、フルーツなどを戴く。
  ....ご馳走様でした。
[ランチタイムとした]

 食事を終えた後もミツマタを撮影を継続。(写真下左)
 13:05、出発し、屏風岩山を目指す。

 先ほどのランチタイムのあたりから、太陽が翳ったり、照ったりの繰り返しとなったが、そのうち、翳っている時間帯が長くなってきた。見上げると、だいぶ雲が出ており、今後の天気が怪しくなっているのが分かる。
 この先は、ちょっとした登りがあったかと思うと、フラットな歩きが続くといった調子で、登りやすい状況だ。(写真下右)
 ミツマタ群落を出発して約40分、山頂にもう少しというところで、中年女性3人組のパーティとすれ違う。屏風岩山で、初めてすれ違った人達だった。

 「このあたりだったと思うのですけどねぇ...」
 と言われたのは、丹沢写真館さん。
 「これですね。」
 と、目当てのものを撮影。
[出発前に撮影] [尾根を北上]

 山頂に近づいてくると、西側斜面は、自然林でも高木が多く、屏風岩山の印象を覆すものだった。
 思わずカメラを取り出し、撮影しながら歩いていく。(写真下)
 ということで、歩行スピードは、極端に遅くなってしまった。
[もうすぐ山頂]

 14:01、ようやく屏風岩山頂上に到着した。(写真下左)
 ミツマタ群落を出発する頃は、まだ明るかったのだが、今は、完全な曇り空となり、薄暗い状況。
 偶然にも、前回のマルチコラボで訪れた時と、全く同じような天候になった。展望が広がる場所では、ないので、撮影だけして、すぐに出発することにした。(14:05)
 ここからは、前回同様、東峰に向かっていく。
 1/2500地形図を見ると、この頂上と隣の東峰は、標高の面で殆ど同じのようだ。一旦、下って登り返す。(写真下右)
[屏風岩山頂上にて] [東峰への登り返し(振り返って撮影)]

 14:11、東峰着。ここでゆっくり休憩することにした。(写真下)
 驚いたことに、この休憩中、単独の男性、および単独女性に追い越された。この東峰からの下りルート(おそらく大滝橋側に下山されるものと思われる)が、随分、歩かれているものだと、認識を新たにした。
 14:29、出発。
[東峰にて]

 スタートして、すぐに南側の視界が広がる。前回歩いた時は、気がつかなかった。

 14:35、尾根の分岐点に到着した。前回では、ここを左に下って行ったが、今回は、右に下って行く。この右側に下っていく尾根には、踏跡というより、立派な道になっていた。左手にシカ柵が現れ、そのシカ柵を左に見ながら、ジグザグに下っていく。

 右手に崩壊地を見て、さらに下って行くと、尾根の巾が扇状に広がった。ここは、尾根の分岐点のようだ。その前方の尾根の斜面に目を向ける。

 尾根の右側(笹子沢寄り)を下っていく。その山道は、ミツマタ群落の中となった。(写真下右)
 下っている途中で、左側斜面を振り返ってみる。
 時間の経過を意識せず、カメラのシャッターを何度も押下し続けた。
[細い尾根にも踏跡あり] [ミツマタ群落を行く]

 「もう撮影は、いいでしょう」と、3人ともカメラを収納し、下りに専念するが、5、6分後、再び、群落が見えてきた。(写真下)
 ここも、見応えのある光景が広がる。だが、カメラ撮影するには、どうも暗過ぎて、ストロボ撮影になってしまう。もう少し太陽が出ていてくれたなら...と、上空を睨み続ける。
[2度目の群落]

 さらに尾根を下っていく。ルートは、明瞭で歩きやすい道だ。
 白ザレのヤセ尾根を通過し、その先が小ピークとなっていて、その手前には、ミツマタが咲いていた。(写真下左)
 この小ピークを小さく右から巻き、下っていくと、3度目の群落に遭遇した。(写真下右)
 ここは、ちょっとミツマタの木がまだ小さいように感じたのだが、花は、見頃だった。だが、暗くなっており、カメラ撮影は、もう限界だった。
[小ピークを小さく巻く] [3度目の群落]

 再び、前方に小ピークが見えてきた。(写真下)
 地形図と照らし合わせると、ここが、669m地点のようだ。
[小ピーク手前にて]

 その後すぐに尾根の分岐に出た。だが、分岐と気がついていないと、南南西に直進してしまいそうだ。よく見れば、左に尾根がのびており、ここでトラバースするように左の尾根に向かう。

 その後、尾根の先端のような所に出た。方向を確認し、そのまま進み、急な下りを進むと、前方に小さなピークが見えてきた。
 そこに向かって登っていく。小ピーク上には、シカ柵が左右に続いていた。ここでも地形図で方向を確認し、左に向かう。右手でシカ柵を掴みながら、下っていく。
 すると、シカ柵が分岐している箇所に遭遇した。ここで、手前のシカ柵に穴が開いており、ここを潜り抜け、そのすぐ先の脚立で、もう一つのシカ柵を越える。(写真下右)
 これで、方向的には東側を進んでいける。そう思って、左手にシカ柵を見ながら、進んでいくと、すぐに左のシカ柵が分岐しており、正面にシカ柵が現れた。
 「あれっ、これでは、行き止まり?」
 と思ったら、ここにも左手に脚立があった。どうやら、これを使用して、反対側に行けばいいような感じだ。

 ということで、再び脚立を使用して反対側に下りて、東へと進む。
 今度は、右手にシカ柵を見ながら進んでいく。
 途中、倒木でシカ柵が壊れていたが、ここは直進する。
 すると、その先でシカ柵に大穴があり、そこを通過し、再びシカ柵の反対側に出た。
 このあたりは、踏跡が不明瞭で、地形図と磁石を頼りに進む。左手に脚立が見えたが、方向性に疑問があり、無視した。
 それにしてもシカ柵の多いエリアだ。
[シカ柵のある小ピーク] [脚立でシカ柵を越える]

 前方は、左:自然林、右:植林帯となり、その境界を下っていく。(写真下)
[踏跡が不明瞭となる]

 16:14、尾根の先端のような場所に出た。ここで、少し右に曲がり、下っていく。斜面が緩やかになってくると、踏跡が明確になってきた。
 16:19、正面に小ピークが見えてきた。(写真下左) 地形図上の467m峰だとわかった。

 16:22、467m峰ピークにて小休止。ここは、植林帯の中のピークで、視界は広がらず、暗い中の休憩となった。ここからは、地形図を見て、南東に下っていく。(写真下右)
[前方に小ピーク] [小ピークからの下り]

 やがて、眼下に屋根が見えてきた。
 そのまま、道なりに進むと、車道に出て、道路を渡った所がコーヒーショップ「一茶」だ。
 こうして、今回、無事、山行を終えることが出来た。
 [コーヒーショップ「一茶」で大休止]


 丹沢写真館さん、AOKさん
 ご同行戴き、どうもありがとうございました。今回は、ミツマタ群落に恵まれ、ラッキーでした。惜しむらくは、後半の天気でしょうか。今後ともよろしくお願い致します。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。