トップページ山行リスト(日付)>ショチクボノ頭・畦ヶ丸・白石峠_記録20090429


ショチクボノ頭・畦ヶ丸・白石峠

 山行日
2009年4月29日(水)         晴     同行者:丹沢写真館さん、AOKさん
 コース
用木沢出合(7:21)〜(7:45)白石沢キャンプ場跡〜(8:09)モロクボ沢大滝(8:35)〜(8:55)白石沢キャンプ場跡(9:04)〜(10:19)ショチクボノ頭(1033m峰)(10:41)〜(11:15)1119m峰(11:36)〜(11:47)善六ノタワ〜(12:33)畦ヶ丸(12:46)〜(13:04)モロクボ沢ノ頭〜(13:30)バン木ノ頭(13:56)〜(14:11)シャガクチ丸〜(14:48)水晶沢ノ頭(14:55)〜(15:12)白石峠(15:21)〜(16:02)白石ノ滝(16:38)〜(17:42)用木沢出合
 今回は、丹沢写真館さん、AOKさんとのコラボ山行で、西丹沢に向かいました。
 モロクボ沢大滝、ショチクボノ頭などは、初訪問ですので、事前のコースプラン時から期待が膨んでおりました。また、天気は、今回も最高でした。
 詳細は、以下をご覧下さい。  


 今回も丹沢写真館さんの車に乗せて戴き、西丹沢へ。
 ETC利用の休日通行料金1000円効果で、東名高速の混み具合が気になったが、幸い渋滞するほどではなかった。
 用木沢出合に7:14、到着。
 周囲には、他に車が4台駐車しており、そのうちの1台は、AOKさんの車だった。
  ....AOKさんは、相変わらず朝が早い。

 準備を終え、7:21、出発する。
[今回のスタート地点:用木沢出合]

 ゲートを通過し、舗装された林道を進んでいくと、左手に小さな橋が見えた。ここが、かつての白石沢キャンプ場の入口だ。(写真下)
 左折し、白石沢をこの橋で渡っていく。
[白石沢キャンプ場跡に到着]

 歩き始めは、気温が低めで涼しく感じたが、日陰から出ると、程よい暖かさになった。
 左手にモロクボ沢が流れている。対岸の新緑が鮮やかだ。
 モロクボ沢の左岸に続く道を進んでいく。
[キャンプ場跡地を歩く]

 山びこ橋と名がついた小さな橋を渡り、モロクボ沢の右岸に移動した。この辺りも、朝日を浴びた新緑が見事だ。(写真下)
 右岸に渡った後、モロクボ沢の上流に向かう。平らな小広場が広がっている。ここもキャンプ場の跡地のようだ。その後、右手のモロクボ沢の河原に下りる。
 すぐに小沢を渡るが、丹沢写真館さんから、これがショチクボ沢と言われ、ちょっとビックリ。(名前負けしているような沢だ) この小沢の下流方向を見ると、すぐ先でモロクボ沢と合流しており、その先には、堰堤があった。
[山びこ橋を渡る]

 ショチクボ沢を渡ると、水量のあるモロクボ沢水流に近づく。
 右岸から左岸、また右岸、左岸と何度か沢を渡りながら、遡行していく。途中の堰堤は、左岸から越えた。沢沿いに歩くこと30分弱、前方に滝らしきものが見えてきた。
[何度か石伝いに渡る(振り返って撮影)]

 8:09、モロクボ沢大滝の下に到着。ザックを置いて、滝に近づく。だが、飛沫が顔に当たり、これ以上の前進に、ちょっと躊躇してしまう。
 カメラを取り出し、撮影開始。
 AOKさんは、右岸から滝を撮影中だった。また、丹沢写真館さんは、右岸からさらに滝の真下まで近づき、アップで撮影中だった。
 その後、丹沢写真館さんからオニギリの差し入れが。
....毎度、ご馳走様です。
 そんな訳で、予定以上の時間を費やしてしまった。

 8:35、出発し、キャンプ場に引き返す。
 
沢を石伝いに渡る事にようやく慣れてきた。(写真下) ....バランス感覚が目覚めてきた。
 戻る途中、堰堤を左岸から通過するところで、沢登り姿の4人組パーティとすれ違う。これからモロクボ沢を遡行されるとの事だった。
[沢をジャンプ(AOKさん撮影)(振り返って撮影)]

 8:55、再び白石沢キャンプ場跡に戻ってきた。
 平らな場所で、しばし小休止。周りは、太陽光に照らされた新緑で、目を楽しませてくれる。
 9:04、この後、来た道を通らずに右手の植林帯の斜面の方へ向かう。
[再びキャンプ場に戻った]

 植林帯をトラバースし、植林帯の端の尾根筋に向かう。植林帯の中には、明確な踏跡があった。

 トラバースしていくと、左下からジグザグに登ってくる経路と合流する。植林帯の端まで辿り着くと、そこが尾根筋だった。左手は、自然林の急斜面で、ここから直登するように登っていく。 
[植林帯をトラバース]

 9:07、すぐにシカ柵が前方に現れた。
 このシカ柵、驚いたことに2重になっていた。古いシカ柵の外側に新しいシカ柵(植生保護柵のように有刺鉄線は、ないが、地面近くは、細かい網目となっていた)が出来ていた。
 このシカ柵の左側沿いに進み、右手でシカ柵を掴みながら急斜面を登っていく。
 左手は、自然林の超急斜面だ。
[シカ柵の横を登る(振り返って撮影)]

 9:20、右手のシカ柵のうち、新しい外側のシカ柵が終了し、前方の登り方向には、古いシカ柵だけが延びていた。
 ここで、よく見ると、その延びた古いシカ柵の下側に穴があり、ここでシカ柵を潜り抜けることにした。潜り抜けた後、わかった事だが、新しいシカ柵は終了しておらず、右に90度曲がって延びていた。古いシカ柵も同様だ。そして、古いシカ柵だけが、登り方向にも分岐して続いていたのだ。
  ....こんなにシカ柵が続くとは、思ってもみなかった。
[シカ柵の下に穴を発見]

 シカ柵の中の作業路を探したが、よくわからなかった。だが、迷うことなく、とにかく上へ上へと登っていく。
 9:41、シカ柵に扉を発見。針金で留めてあった扉を元のように戻し、シカ柵の外に出たところで、小休止とした。この先は、尾根の背筋そのもので、自然林が広がっていた。(写真下)
[シカ柵の扉から外に出る]

 扉を通過すると、歩きやすい斜面が続いていた。新緑の木は、どうやらイヌブナが多いようだ。だが、このイヌブナの新緑が太陽に照らされると、実に色鮮やかだった。
 ルートは、全く迷うことはない。殆ど一直線のような登りだ。登りに疲れてくると、息を整えるため立止まるが、ついでにデジカメで撮影。

 前方に樹皮の剥げた大木を発見。どうやらモミの木が立ち枯れしたようだ。
[イヌブナの目立つ自然林]

 ようやく頂上が見えてきた。
 この辺りは、イヌブナの他、モミ、ブナといった木が混じっていた。また、ブナの木だろうか。苔むした倒木が視界に入った。(写真下)
[山頂の直前にて]

 10:19、ショチクボノ頭(1033m)に到着。手書き標識を発見。(写真下) ここで、小休止。
 ザックを置き、デジカメを持って歩き回る。雲一つない青空の下、清々しい気分だ。新緑の木立の間から、檜洞丸から大室山へと続く稜線を眺めつつ、AOKさんから頂いたお菓子を味わう。
  ....これまた、ご馳走様です。
[ショチクボノ頭頂上にて]

 10:41、頂上を出発。
 これから西の方にのびているフラットな山頂を歩いていく。(写真下)
 この辺りも、新緑のピークだ。「おおー!」と、思わず声が出るほど、蛍光色のような緑が鮮やかで、撮影し続けてしまう。

 山頂西側のフラットな面が終わり、下りになった。
 最初は、通常の下りだったが、だんだん尾根が細くなり、小さなキレットのような箇所を連続して越えていく。先程のゆったりとした光景の山と連続しているとは思えないほど、地形の変化にギャップがあった。
[フラットな山頂を進む]

 10:51、小さなキレットを越えると、一転して急な登りが続く。(写真下) 1119m峰への登りとなったようだ。途中で、岩がゴロゴロした箇所を通過していく。

 高度差約100mの登りを終えると、前方がフラットになり、視界が広がった。どうやら、1119m峰手前の肩の地点のようだ。(実際は、少し盛り上がったピークだ)
 ここを通過し、山頂を目指す。
[1119m峰へのキツイ登り(振り返って撮影)]

 ようやく前方が、まっ平らになり、左手に植生保護柵が現れた。
 水平に進んでいくと、左手の視界が広がる広場に出た。ここら辺りが、1119mの頂上のようだ。(11:15) (写真下)
 ここでコーヒータイムとなり、丹沢写真館さんから熱いコーヒーをご馳走になる。背中には、涼しい風が当たり、何とも心地よい気分だ。
 ちょっと霞んではいるが、目の前に権現山(箒沢)から畦ヶ丸への稜線がよく見えた。
[1119m峰頂上付近]

 コーヒータイム後、腰を上げる。(11:36)
 西側に進路を取って歩き始める。先ほどのショチクボノ頭と同じようにフラットな山頂が続く。
[フラットな頂上を進む]

 斜面が急になるところで、南西に下っていく。左手は植林帯、右手は自然林という境界線の斜面だ。(写真下) だが、経路は、しっかりついていた。
[急斜面の下りとなる]

 小さなピークを越えると、その先が、再び急斜面の下りとなった。(写真下)
 「おやっ!」
 前方に単独の登山者を発見。よく見たら、善六のタワ手前の一般登山道を歩いている人だった。
 11:46、善六のタワ直前で一般登山道と合流。ここから、畦ヶ丸を目指す。
[善六ノタワに下っていく]

 善六のタワから畦ヶ丸への一般登山道は、目の前が畦ヶ丸のピークだと思っても、そこに辿り着くと、その先に、また新しいピークが現れる...
 そういった経験を何度もしてしまう、意地悪な道なのだが、今回、久しぶりに歩いて、やはり、同じ経験をしてしまった。

 12:33、畦ヶ丸頂上にようやく到着。(写真下)
 既に山頂には、20人弱の人々が休憩中だった。ちょうどランチタイムのようだ。だが、こんなに人がいる畦ヶ丸は、初めての経験だ。
  ....さすがGW

 水分補給した後、出発する。(12:46)
[畦ヶ丸には、多くの人が休憩中]

 ほんの2,3分で、避難小屋に到着。
 ここは、大滝橋方面と、モロクボ沢ノ頭方面との分岐点となっている。分岐点横のベンチには、5,6名のパーティが休憩中だった。
 右折して、モロクボ沢ノ頭に向かう。両側のササが結構、育っていた。(写真下)

 12:54、沢登りパーティが沢の装備を解いているところに出会う。挨拶すると、何とモロクボ沢大滝の帰りにすれ違った時のパーティだと気がついた。

 13:04、モロクボ沢ノ頭にやってきた。ベンチがあり、単独の男性登山者が休憩中だった。今日は、GWということで、本当に登山者が多いと感じる。
 ここは、丁字路になっており、左は大界木山方面、右が白石峠方面となる。我々は、右折する。
[ササが目立つ稜線歩き(振り返って撮影)]

 1200m峰を過ぎると、小さなアップダウンが続き、鞍部を通過する度、左側を見ると、白ザレの沢の源頭部が見える。3回ぐらい、同じような源頭部を見た。
  ....源頭部は、ボブスレーのコースのようだ。

 この後、視界の広がらない山道を進み、13:30、バン木ノ頭に着いた。(写真下)
 ....ピークと言っても視界は広がらない。地味な山頂。

 ベンチがポツンとあり、誰も居なかったので、遅めの昼食とした。
 ....昼食中、先ほどの沢登り4人組パーティに追い越された。

 昼食後、付近をブラブラ散歩していると、このピーク、山道横が、すぐ崖になっていることに気がついた。だが、ササのおかげで、そうには見えない。一歩、道を外したらと思うと、ちょっと、ゾッとしてしまった。
[バン木ノ頭にてランチタイム]

 13:56、バン木ノ頭を出発。
 急な下りとなり、その後、急な登り返しとなる。休んだ後ゆえ、ちょっとキツイ登りだ。そのうち、右手には、植生保護柵が続くようになった。

 14:11、シャガクチ丸のピークを通過する。(写真下)
 ピークといえども、ここも視界が広がらない。
[シャガクチ丸頂上にて]

 バン木ノ頭ぐらいから、右手に比較的新しい植生保護柵が続いていることに気がつく。
 どのくらい柵があるのか、数えながら歩いていくと、あっさり20を超えてしまった。

 水晶沢ノ頭のベンチで小休止。(14:48〜14:55)
 ここのピークも相変わらず視界は、広がらない。右手には、植生保護柵がまだ続いていた。保護柵内には、ブナのような木もあり、植林されるまでは、鬱蒼とした山だったように見受けられた。
[水晶沢ノ頭頂上にて(振り返って撮影)]

 右手に見飽きてしまった保護柵をイヤイヤ見ながら、北上していく。
 この後、登りが徐々にきつくなっていく。
 1/25000地形図で確認すると、この先は、1307mのピークがある。山名は、よくわからないが、結局、今回の山行コースで、畦ヶ丸を抜いて最高地点であることに気がついた。
 1307mピークを過ぎた後、下った所が白石峠だった。
 
 白石峠のベンチで小休止とした。(15:12〜15:21) (写真下)
[白石峠にて]

 白石峠からは、用木沢出合へ下る道を進む。最初は、急な階段で一気に高度を下げていく。(写真下)
 前方を見上げると、西日の当たった大室山が木立の向こうに見えた。

 大理石が露出しているエリアを通過し、沢を渡って、ベンチの前を通過していく。時々、足元に見かけた真っ白な大理石の商品価値をお二人に聞くと、
 「全くありません。」
 との事。 ....お二人とも、実は鉱物・岩石のプロ。
 ちょっとガッカリ。
[白石峠直下は、急階段]

 右に沢を見ながら、トラバースしていく。すると、右手に滝の落ち口あたりが見えた。(写真下)
 白石ノ滝だ。(16:00)
 この先で、白石ノ滝という案内板が立っているところで小休止。
 「さて、滝の下に行きますか。」と丹沢写真館さん。
 ということで、ロープを持って、滝下に向かう。
 ここは、木が少ないため、ロープがないと、安全には下れない。慎重に急斜面を下り、滝下の沢に下り立った。
 白石ノ滝に向かって進み、正面の光景を撮影。
[白石ノ滝を山道から眺める]

 一般登山道まで登り返し、出発する。既に時間が遅いせいか、他の登山者とも会わない。
 おやっ、苦手な一本橋だ。記念に撮影。(写真下)
[一本橋が出現]

 一本橋の後、広い河原に出た。(写真下)
 このあたりは、山道がはっきりせず、迷いそうになるが、テープの誘導で、下っていけた。
[広い河原に出た]

 朝、通った白石沢キャンプ場跡を右に見て、直進する。
 ここまで来れば、用木沢出合まで、もう少しだ。
[もうすぐゴール]

 17:42、無事、用木沢出合に到着。
 日が長くなったおかげで、明るいうちに戻ってこれたが、我々の車以外、駐車している車は、もうなかった。
 [用木沢出合に戻ってきた]


 今回は、滝で始まり、滝で締めた山行となりました。(モロクボ沢大滝の豪快な姿、白石ノ滝の高度感ある水の流れ等) また、天候にも恵まれ、ショチクボノ頭付近では、本当に鮮やかな新緑に遭遇し、とてもラッキーでした。
 新緑がこれだけいいのであれば、紅葉のシーズンも期待できそうです。
 また訪れる楽しみが増えました。


 丹沢写真館さん、AOKさん
 今回も同行させて頂き、どうもありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。