トップページ山行リスト(日付)>同角ノ頭_記録20090531


同角ノ頭

 山行日
2009年5月31日(日)     曇時々雨     同行者:丹沢写真館さん、AOKさん
 コース
西丹沢県民の森駐車場(7:26)〜<中ノ沢径路>〜(8:54)新山沢出合(9:08)〜<新山沢>〜<新山沢二俣界尾根>〜(12:27)桂の大木(12:30)〜(12:45)ベンチ(12:52)〜(13:05)テシロノ頭(道標)〜(13:16)分岐点(13:26)〜(13:46)中ノ沢乗越(13:52)〜(14:25)同角ノ頭(14:55)〜<南西尾根>〜(16:50)東沢合流点(17:16)〜<中ノ沢径路>〜(18:13)西丹沢県民の森駐車場
 今日は、丹沢写真館さん、AOKさんとのコラボ山行です。
 西丹沢県民の森から中ノ沢径路を歩いていきましたが、私にとっては初めてのルートゆえ、ワクワク、ドキドキの連続でした。その後、同角ノ頭を目指しましたが、このピークは、自分にとって、なんと17年ぶりの訪問でした。
 今回の山行は、あいにくの天気となりましたが、なかなかハードな登り・下りで、山を歩いたな〜という充実感がありました。
 詳細は、下記をご覧下さい。


 山歩きに相応しい時季なのにGWの5月3日以来の山歩きとなってしまった。
 週末に行けるチャンスは、あったのだが、行ける日に限って天候が悪く、結局、山を諦めるような週末が続いた。
  ....このため、体重は増加の一途。

 その結果、5/3の後、丹沢写真館さん、AOKさんと予定していた山行が5/31となってしまった。今回も丹沢写真館さんの車に乗せて戴く。
 曇天のせいか、交通量が少なく、スイスイと西丹沢県民の森に到着。(7:04)
 「あれっ!もう既に車が駐車している。」
 よく見れば、イガイガさんの車だった。
  ....ということで、イガイガさんの車のワイパーにメモを挟んでおいた。

 これは、この後、どこかでバッタリするかも...という期待が膨らむ。
[西丹沢県民の森駐車場にて(振り返って撮影)]

 準備をしていると、さらに1台の車がやってきた。
 運転手の男性が外に出てくると、はて、どこかで見たような....
 男性のイメージが、HP「丹沢マイナールート探検隊」のキリヤマ隊長のように見えた。
 ということで、ミーハーな私、男性に近寄って、挨拶。
 「あの〜、失礼ですが、隊長さんでしょうか?」
 「はい、そうです。」
 続いて小柄な女性が目の前に現れた。
  ....おお、アンヌ隊員だ。感動。

 その後は、自己紹介し、皆で記念撮影タイムとなった。
[キリヤマ隊長とアンヌ隊員とバッタリ]

 7:26、駐車場を出発。
 約5分で林道歩きは、終了し、右手の小道に入っていく。(写真下)
 先頭を歩かれていたAOKさんが、下り道で急停止。
 「どうしたんですか?」と私。
 「見て下さい。」とAOKさん。
 「こっ、これは!」
 人の踏跡が1箇所だけ、ついていた。
 「イガイガさんのものでしょうか?」とAOKさん。
  ....しばし、沈黙。

 この先、意識しながら、先人の踏跡を探したのだが、結局、見つからなかった。
  ....よって、この時は、イガイガさんは、別ルートと判断
[[林道から離れ、中ノ沢径路へ]

 岩壁に沿った径路を進んでいく。(写真下)
 後日分かったのだが、イガイガさんも、本日、同じようにここでの写真を撮影され、ブログにUPされていた。ちなみにM-Kさんの「2009-4-19山行」でも、ここでの写真がUPされている。
 他の方々の写真など、全く意識しないで撮影したのだが、結果的に同じ場所での写真となっていた。
[中ノ沢径路]

 この後、仲ノ沢を渡り、小沢や涸沢も幾度か渡っていく。また、沢に下った後、登りになるケースが多く、単に水平に進んでいく訳ではなかった。この中ノ沢径路、スリル感があり、なかなか変化に富んでいるので歩いていて飽きない事が分かった。

 8:16、尾根を越えるところ(鞍部)で小休止。右手には、地形図上での852mピークが見えた。
 丹沢写真館さんの話では、あの852mピークから、大タギリがはっきり見えるということで、ちょっと気になる場所だ。5分間の休憩後、出発。

 前デッチ沢を渡り、斜面を登っていく。対岸をかなり登ったところで、水平な道となった。(写真下)

 8:33、涸沢に出た。手前にケルンを発見する。ここで、少し上流に進んだ後、対岸に取り付いた。
[沢の対岸を登った後、トラバース]

 8:38、トラバース路で道が分岐していた。崩壊地をそのまま突き進む直進コースと、上へ登って迂回するコースだ。
 ここでは、上へ登るコースを選択。設置してあったロープを使用して急斜面を登っていく。(写真下)
 登りきった所で、目印のテープを頼りにトラバースしていく。その後は、植林帯を下っていき、直進のコースと合流した。
 このトラバース路を過ぎると、歩きやすい山道となった。
 周囲は、杉の植林帯となる。右手が欅平のようだ。 
[斜面のトラバース路を上回りコースで通過]

 8:54、目の前に沢が現れた。(写真下)
 左手が新山沢、正面が小川谷(テシロ沢)という沢の合流点だ。
 ここで、小休止とした。丹沢写真館さんからアツアツのオニギリの差し入れを頂く。
 ....ご馳走様です。
 
 腰を下ろして上空を眺めると、檜洞丸側は、ガスが下りてきており、ピーク部分は、サッパリ見えなかった。
 これからのルートを確認。予定では、左の新山沢を遡行し、その後、沢が二手に分かれると、その中央の尾根を登っていくことにした。
[新山沢(左側)に出た]

 9:08、出発。
 沢の岩の上を歩こうとすると、簡単に崩れてしまい、まともに歩けない。ということで、逆に岩のない、土が露出している箇所を狙って、歩いていく。
 結果的には、右岸の尾根に上がっていた。
[新山沢を登っていく]

 そのうち、右岸尾根も岩がゴロゴロし始め、沢の岩と同じ状態になってきたので、沢と尾根の中間部を登っていく。このゾーンは、岩が少ない部分、まだ歩きやすい状況だった。(写真下)
 右手の沢を見ると、大雨でも降ったら、自然落石となってしまうような岩がいくつも目に留まり、見ているだけで、ハラハラしてくる。
 どこまでも涸沢かと思っていたら、途中で水流が現れ、ちょっとビックリ。
[新山沢を振り返って撮影]

 小滝を通過する。(写真下)
 ちょっとした沢登り気分だ。ここは、岩が大きく、安定しており、比較的安心して歩けた。
 どういう訳か、ここだけ、左右の斜面が狭まっていた。
[沢が狭くなっていく]

 だんだん、傾斜がきつくなっていく。
 岩は、相変わらず、崩れやすい状況だ。
 それゆえ、ここは、左岸の岩の少ない所を歩いていくことになった。
[左岸を登っていく(振り返って撮影)]

 9:44、沢の二俣に到着。
 左俣には、水流があり、小滝が続いていた。
 右俣は、涸沢だった。我々は、最終的には中央の尾根を登っていくつもりだが、ここは、まず右俣を登っていくことにした。
[沢が二分する(写真上は、右俣のみ)]

 10:06、ついに前方は、岩だらけの涸沢となった。
 ここも下流と同様、岩を踏みつけると、あっさり足場が崩れていく。
 また、下流の時よりも斜度があるので、結構、神経を使う。
 丹沢写真館さんは、もう少し登って、現在場所を確認中だった。(写真下)
[岩がゴロゴロした右俣を登る]

 振り返って僅かに沢の上に広がる光景を眺める。(写真下)
 大タル丸方面の山々、および手前の不安定な岩石群が目に入る。
 この光景を堪能した後、沢を横断し、右岸に渡り、中央の尾根(二俣界尾根)に取り付く。
 ....幸いにも岩は崩れず。
[沢を横断]

 尾根に取り付いた後、登りやすい箇所を選んで登っていく。
 このあたり、ザックが木に引っ掛かったり、急斜面ということもあり、とにかく歩き難い斜面だった。
  ....でもヒルは、いない

 この辺りの登りで、ザックには、ドロやコケが付着し、だいぶ汚れが目立ってきた。とにかく我慢の登りが続く。
 11:22、尾根の先端のような場所に出た。1/25000地形図で、ちょっと等高線が突起状に記されている場所のようだ。
[急斜面を登る]

 11:32、前方に倒木が出現する。
 ここは、倒木の前を登っていく。岩が目立ってきたなと思っていたら、いつの間にか岩だらけの斜面に変化した。そんな中、小休止し、コーヒータイムとした。(11:37〜11:56) 
 
 その後も相変わらず、岩だらけの急斜面が続く。
 12:13、前方に岩壁が見えてきた。ここでルートを探す。
 結局、左側から登っていき、最後は、中央突破するような形で岩壁を通過していった。
 ここは、下りルートの場合、かなりルート選定が難しい箇所だと思えた。
 ....下りの場合は、全く自信なし。たぶん岩壁の上で、引き返すことになるだろう。
[倒木が現れる]

 岩壁を越えると、傾斜が緩くなり、前方の光景が一変し、ブナ林となった。
 霧に包まれ、まさに幽玄の世界に突入していく。
. ...本日一番の感動シーン♪

 周辺を撮影するも、デジカメの場合、ストロボを点けると、ノイズが入り、写真にならない。ストロボ無しのシャッター優先(手振れ無しのギリギリ)で撮影すると、絞りが暗すぎて、三脚が必要になってくる。そんな訳で、なかなか納得のいく撮影ができなかった。
 ....ちょっとストレスが溜まる
[傾斜がようやく緩くなる]

 12:20、大きなブナの木を見つけた。
 丹沢写真館さんのメジャーを使って、皆で、木の周りを測定してみる。
 周囲長は、3.35mだった。
[ブナの木を見上げる]

 その後、桂の大木の横を通り、一般登山路に合流した。(12:27)
 ここからは、一般登山道で、テシロノ頭方面に向かう。

 途中から雨が降ってきたので、ザックカバーと、傘を取り出す。
 ベンチ手前の所で、バイケイソウ群落を目にする。(写真下)
[バイケイソウの群落]

 ベンチにて小休止。(12:45〜12:52)
 ここは、石棚山稜のなかでも、周囲の樹林帯の眺めがとてもよく、ザックを下ろして小休止したくなるような場所だ。
 一旦、止んでいた雨が、再び降り始めた。今度は、本降りのようだ。

 後日、ネットを見たら、このベンチで、30分前にイガイガさん、AYさん&ミックスナッツさん&まーちゃんの2組が休憩中だったことを知った。
 ここで後日、ニアミスを考察。

 テシロノ頭方面から3人のパーティがベンチに到着。
 今日は、西丹沢で山開きの日だったが、こんな天気のせいか、この石棚山稜を歩く登山者は、少ないようだ。
[ベンチにて休憩]

 シロヤシオ、トウゴクミツバツツジの花を探しながら、歩いていく。
 昔、テシロノ頭付近で、トウゴクミツバツツジが見事な花をつけていた記憶があったのだが、今日は、縁遠かったようだ。
 13:05、テシロノ頭の道標を通過。(写真下)
 この道標は、どう見てもピークには、立っていなかった。
[テシロノ頭の道標(だが、ピーク部にあらず)]

 道標の後、テシロノ頭のピーク横を通過し、下っていく。
 この頃、雨が本格的なザーザー降りとなった。

 13:16、同角ノ頭への分岐点を右折し、すぐ先のベンチで、雨具を装着した。
 ここまで何箇所かシロヤシオの木を見かけたが、花は既に散っていた。
 今年は、例年より少し早く、5月中旬から下旬にかけてがピークだったようだ。
[同角ノ頭への分岐点に到着]

 13:46、中ノ沢乗越に到着。
 この同角ノ頭に向かう稜線に入ってからは、幸い、雨足が弱くなってきた。
 だが、ガスは濃く、周囲の光景は、全く見えない。
  ....カメラで撮っても、ノイズだらけで、写真にならず
[中ノ沢乗越にて]

 同角ノ頭への登りとなった。やたらと木道や階段が出てくる。
 もうすぐ山頂だというところで、立派なブナの木が現れた。

 さらに頂上に近づくと.............
[同角ノ頭への登り]

 14:25、同角ノ頭の頂上に到着。
 17年前は、確か古い道標が一つ、ポツンと立っていただけというイメージがあったが、今は、ベンチもいくつかあり、道標も新しくなっていた。
 ここのベンチにて、遅めの食事をとる。
 幸い、雨は、一時的に止んでいた。

 食後、山頂の周辺を撮影。
[同角ノ頭頂上にて]

 予定の時間から、だいぶ遅れており、早めに出発することにした。(14:55)
  ....といいつつ、山頂ではゆっくりしていた。

 山頂からは、一般登山道を外れ、同角ノ頭の南西尾根を下っていく。
 だが、下り始めに歩きやすいルートを取っていたら、西尾根に下っていきそうになり、途中で左、左へと軌道修正していく。
[南西尾根を下っていく(但し、写真上は、西尾根方面の光景)]

 軌道修正している最中に満開のトウゴクミツバツツジを発見。
 これで、どうにか、今年も紅白のツツジを見ることができた。
 その後、南西尾根に乗ることができた。この尾根は、歩き難い岩だらけの斜面で、どうも下っていくリズムが普段と合わなかった。
[ようやくトウゴクミツバツツジに会えた]

 ようやく岩が消えた。
 ここからは、通常に歩いていけるような尾根下りとなった。(写真下)
 辺りは、ガスに覆われ、どこを歩いているのか、他の山、尾根などが見えないため、尾根の地形と、高度で自分の位置を確かめるのだが、果たしてどこまで正確かは分からない。
[南西尾根の下りにて(振り返って撮影)]

 15:24、前方に朽ちた倒木が現れた。(写真下左)
 ここは、樹林が切れて、比較的明るかったため、撮影OKだった。

 そろそろ、この先で標高1300m地点での尾根の分岐点があるはずだ。
 頻繁に高度計(腕時計)で高度を測りながら、進んでいく。
[朽ちた倒木が出現] [シカの角を発見]

 15:35、前方右手に尾根が派生しているのがわかった。どうやら分岐点のようだ。地形図と高度から確認する。
 前方(南)は、東沢乗越、右(西)が東沢出合。
 ちなみに前方(南)の東沢乗越には、途中、地形図には表現されていない、嫌らしいキレットがあり、要注意なルートだ。

 今回は、ここで右折する。
 尾根の分岐点を見つける事は、いろいろと苦労する(必ずしも分岐位置で同じ高さから尾根が派生しているとは限らないため)場合もあるが、ここは、比較的単純な分岐点だった。
 すぐに小さなキレットを越えていく。
[分岐点(前方:東沢乗越、右:東沢出合)]

 16:01、右手に崩壊地を見る。その左側を下っていく。
 尾根の背筋の一本道のような箇所を下っていく。(16:05) (写真下)

 16:13、急斜面に出た。
 白ザレの急斜面で、木が少ないため、慣れていないと滑り落ちそうな感じがして、冷や汗が出そうな所だ。実際は、多少は滑るものの、途中でしっかり停止できた。
 木立の間の光景から、小川谷方面が見えた。どうやら予想より西寄りに下っていることに気がついたので、左へシフトしていく。
[尾根をどんどん下っていく]

 軌道修正後、ヤセ尾根を下っていくと、右手の白ザレの沢の斜面を、丹沢写真館さんがサンドスキーの如く、一気に滑っていくのが見えた。
 ....アラアラ気持ち良さそう

 ということで、残りの2名も白ザレの斜面に出て、ジグザグに下っていく。
 その後、鞍部に到着。この先、左側の斜面を下っていけば、東沢に下っていけそうな感じだが、今回は、忠実に尾根の背筋を辿っていくことにした。右手は、小川谷だ。
 ヤセ尾根を辿っていくと小ピークに出た。

 ここから急降下していくルートとなった。(写真下)
 沢に出る直前は、いつも苦労するが、ここも、そう簡単ではなかった。
 凄い急斜面だったが、踏跡があり、木の根っこなどを使用しながら慎重に下っていく。
[最後の急降下]

 16:50、下り終えると、ちょうど東沢と小川谷合流点(東沢出合)のほんの少し上の部分に出た。計画通りの着地点だった。右手には小川谷の堰堤が見えた。
 堰堤下の沢に出て、小休止とした。
 この先は、来た道を戻るだけなので、沢の水で、汚れを落としたり、ゆっくりと休憩。
[小川谷に出た]

 だいぶ暗くなってきた。
 17:15、堰堤下を出発する。
 欅平の斜面の登りが、結構きつく感じた。17:23、午前中に通った径路にぶつかった。

 途中の崩壊地(ザレ場)を、今度は、上部を迂回せず、直進ルートで進んでいく。
 最初の白ザレに足をつけると、雨が降った後ということもあるのだろうか、ツルツル状態で、足が滑ってしまう。まあ、ロープがあるので、トラバースは、できたのだが。
 その後は、難なく通過することが出来た。

 帰りはノンストップで、ひたすら径路を進む。
 18:07、林道に出た。(写真下)
[中ノ沢径路を辿って、仲ノ沢林道へ]

 18:13、駐車場に戻ってきた。すでに他車の姿はなく、我々が最後となっていた。
 雨は上がっていたが、ガスは、まだかなり下の方に漂っていた。
 この後、着替えなどをして、無事帰路につく。
 [駐車場に戻った]


 丹沢写真館さん、AOKさん
 ご同行、ありがとうございました。今回の新山沢からの登りや、同角ノ頭・南西尾根の下り等、なかなかハードな山行でしたが、興味深いルート探索でした。シロヤシオなどのツツジは、ちょっと残念でした。来年に期待したいと思います。今後とも宜しくお願い致します。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。