トップページ山行リスト(日付)>屏風岩山・地蔵平・畦ヶ丸_記録20090627


屏風岩山・地蔵平・畦ヶ丸

 山行日
2009年6月27日(土)         晴       同行者:丹沢写真館さん
 コース
大滝沢林道ゲート(7:22)〜(8:37)地獄棚(8:50)〜(10:28)屏風岩山(10:55)〜(11:56)地蔵平(12:00)〜(13:23)信玄平(13:51)〜(14:40)城ヶ尾峠(14:46)〜(15:14)大界木山(15:16)〜(16:00)モロクボ沢ノ頭(16:06)〜(16:29)畦ヶ丸避難小屋(16:43)〜(16:46)畦ヶ丸〜(17:18)1079m峰(17:22)〜<鬼石沢>〜(18:18)一軒屋避難小屋(18:31)〜(19:21)大滝沢林道ゲート
 今回は、丹沢写真館さんとのコラボ山行です。
 地獄棚、地蔵平、信玄平、1079m峰と、初めての訪問地が数多くあり、とても充実した一日でした。この季節としては、恵まれた天候で、行き交う登山者は少なく、静かな山行となりました。
 詳細は、以下をご覧下さい。 


 丹沢写真館さんの車に同乗して、大滝沢林道ゲート前に到着。
 今回は、まず地獄棚を見物し、その後、屏風岩山に登っていく予定だ。
 7:22、ゲート手前から出発。

 今までは、カメラを長袖シャツの胸ポケットに収納していたが、今日は、ザックのショルダーベルトにカメラケースを固定した。この季節、ポケットにカメラを入れておくと汗でビショビショになってしまうからだ。
 ....ビニール袋に包んで胸ポケットに入れていたのだが、取り出しが面倒だった

 今日は、涼しさを求めて胸ポケットのない襟無しのTシャツ1枚としたが、ICレコーダのストラップが首に直接当たってしまい、逆に暑苦しく感じてしまう。
. ....やはり、襟はあった方がbetter

 見れば、丹沢写真館さんは、今日の暑さを予想され、半ズボン姿だった。
[今回のスタート地点:大滝沢林道ゲート]

 歩き始めてすぐ、左手には、懐かしい植林帯が広がる。
 4年前、屏風岩山を目指そうと、ここから目の前の左手斜面を単独で登っていったことを思い出す。そのとき、可愛らしい子ジカ2頭が目の前の斜面をジャンプするように駆け抜けていったことをたった今の出来事のように鮮明に覚えている。
  ....今思うと、シカでよかった。
[左手の植林帯] [林道を進む]

 林道と登山道の分岐点に到着。(7:33)
 ここで少し寄り道して、右にカーブしていく林道の方に進む。
 林道は、ここから先、大滝沢林道から箒沢林道に名前を変え、延びている。今年2月、マルチコラボで権現山(前権現)に登る途中に横切った林道だ。
 前方に見えたゲートのあたりまで散策し、Uターンした。
 ....丹沢写真館さんは、もっと先まで遠征されていた。

 再び分岐点に戻り、登山道に入る。この登山道は、主に畦ヶ丸とマスキ嵐沢(沢登り)登山者に利用されていると思われる。
[林道から登山道への分岐]

 樹林の密度が濃いため、かなり暗くなっている登山道を大滝沢沿いに進む。
 7:45、左手には、大滝が見えてきた。
 さすがに水量が多い。滝から落ちる水音は、なかなか迫力がある。
 滝を撮影しようとするが、残念ながら、登山道からは、いいアングルが得られなかった。
[木立の間から大滝を見下ろす]

 7:57、樹林帯で薄暗い登山道を歩いていると
 「ここで登山道から離れ、沢を渡ります。」
と丹沢写真館さん。
 左手には、沢が流れており、これがマスキ嵐沢だと、わかった。
 ....ウソウソ、初めは大滝沢だと思った。いつの間にかマスキ嵐沢になっていたのだ。

 左折して、このマスキ嵐沢を岩伝いに渡る。幸い、水量は、それほど多くない。
 すると、マスキ嵐沢右岸=大滝沢左岸という感じで、大滝沢左岸に出た。
 ここは、ちょうどマスキ嵐沢と、大滝沢がV字型に合流する地点の、ほんの少し上流の所だった。(すぐ下流の堰堤の上にて合流)
[登山道から外れて大滝沢へ]

 木漏れ日を浴びながら、大滝沢の左岸を歩いていく。
 ほとんどフラットな沢歩きだ。岩も大きくないので、歩きやすいルートと言える。
 途中で右岸に渡った。
[大滝沢を遡行]

 前方に大きな堰堤が見えてきた。堰堤手前で、対岸に渡る。ちょうど沢の巾が狭くなっている箇所があり、岩伝いで濡れずに渡ることができた。
 渡った後は、左岸の斜面から堰堤を越えていく。ここには、ロープが用意されており、「どうぞ、ここから登ってください」という状況だった。
[堰堤手前で沢を渡る] [堰堤左岸を登っていく]

 右岸から沢が合流していた。沖箱根沢だ。見れば、奥に立派な滝の一部が見えた。時間に余裕があれば、寄り道したかったのだが、今回は、パスとした。

 前方にあまり高度差のないナメ滝が見えてきた。(8:30)
 「ここまでくれば、地獄棚は、もうすぐですよ。」
と丹沢写真館さん。
 左岸から、このナメ滝を通過していく。(写真下)
[ナメ滝の左岸を通過]

 ナメ滝通過後、前方に地獄棚が見えてきた。(写真下)
 だが、手前の樹林のせいで、滝の全容が見えない。ここから一歩一歩、楽しみながら近づいていく。

 8:37、滝下に到着した。見上げると、緑に囲まれた中に白っぽい岩壁が印象的だった。
 水量は、それほどでもないので、滝の水音も控えめな感じだ。ここで、しばし時を忘れて何枚もデジカメで撮影。
 一息ついた所で、丹沢写真館さんからアツアツのおにぎりをご馳走になった。
  ....いつもありがとうございます。
[地獄棚が見えてきた]

 滝見物を終えた後、沢を戻るように下流側に進む。(8:50)
 右岸を下っていくと、右手に尾根が現れた。(8:53)
 この尾根が予定していた屏風岩山への登り口だ。最短距離で尾根の背に登ろうと、目の前の急斜面に取り付く。
[沢を引き返す]

 斜面に取り付くと、ズルズルと足下が崩れていく。どうも土というより、砂に近い感じだ。両手両足を使って、ガムシャラに登っていく。
  ....奥義 : 擬似ドライバー百裂拳


 ほんの数分で、尾根の背筋に出た。
 だが、直登しにくいので、やや左側の斜面を登っていく。(写真下左) その後、斜面がきつくなったので、再び尾根の背筋に戻る。
 かすかな踏跡を木を掴みながら、登っていくと、先頭の丹沢写真館さんから、驚喜の声が。
 「おやっ!立派な道!!」
 どうやら最短距離で登った急斜面の反対側、すなわち大滝沢の下流側から、小沢沿いを登っていけば、この作業経路に乗れたようだ。
 見下ろした斜面には、ジグザグの道が続いていた。
 ジグザグにつけられた作業道を登り、高度を稼いでいく。(写真下右)
[尾根の背筋からやや左側を登る] [立派な作業道に合流]

 その後、斜面をトラバースするように道は、続いていた。(写真下)
[歩き易い作業道(振り返って撮影)]

 左手に植生保護柵が現れた。その保護柵を左に見ながら、トラバースしていく。
 桟道を通過するが、経年劣化のため、踏み抜きそうな状況で、左手は、しっかり保護柵を掴んでいた。(写真下)
 歩いているうちに、このトラバース路は、M-KさんのHP「俺の山紀行」(AYさんコーナ−)に掲載されていた、今年2月のマルチコラボでAYさんとまーちゃんが別機動部隊として歩いたルートだと分かった。 
[踏み抜くのではないかと思える桟道]

 9:36、尾根を回り込む場所に到着。
 ここは、前回のマルチコラボで、AYさん・まーちゃんと別れた場所だ。あの時は、冬木立の中だったが、さすがに今日は、緑が目立つ。
 小休止とした。(〜9:40)
 この後は、今年2月のマルチコラボで歩いた尾根を同じルートで登っていく。
[尾根を回り込む箇所にて(ここから尾根筋へ)]

 尾根筋を登っていく。
 素晴らしい自然林の世界が広がる。イヌブナの林、そしてブナの木も目に入ってきた。
 前回は、ブナ?と思っていたが、今日は、葉があるので、ブナと確信できた。
 ちょっと、いい光景。

 その後、右側の視界が広がる場所に出た。
 畦ヶ丸方面を眺める。
 前回も、ここで撮影したことを思い出す。
  ....定点撮影場所になりそう。
[見事な美尾根]

 10:05、左手に植生保護柵が現れた。この後、保護柵は、尾根筋沿いに続いている。
 そんな訳で、柵の右側を進んでいく。
 だが、保護柵柱を固定するために張られたワイヤーが出ているので、結構、歩くのが厄介。
[保護柵沿いに進む(振り返って撮影)]

 10:15、ようやく前方に屏風岩山の東峰が見えてきた。(写真下)
 振り向けば、丹沢写真館さんが、柵柱の間隔をひたすら数えておられた。この実測作業が、HP「丹沢写真館」の地図に反映される訳だ。
 ....とても真似ができない。

 10:17、屏風岩山東峰に到着。だが、本峰の方で休憩しましょうということで、あっさり通過。
[屏風岩山東峰が近づいてきた]

 東峰からの下り/登りを経て、10:28、屏風岩山頂上に到着。(写真下左)
 ここで丹沢写真館さんから氷入りのアイスコーヒーを頂戴した。(写真下右)
  ....冷えていて最高!

 意外にも、この頂上は、風の通り道のようで、風が連続的に吹いており、ちょっと離れ難い気持ちになってしまった。(そういえば2月のマルチコラボの時も風が吹いていた)
  ....あの時は、逆に寒すぎてすぐに東峰へ退却。
[屏風岩山頂上にて] [氷入りアイスコーヒー]

 10:55、屏風岩山頂上を後にした。次の目標は、自己未踏地の地蔵平だ。
 頂上から南側の登山道を進まず、いきなり、西側斜面を斜めに下っていく。
 屏風岩山というと、バス通り側(東側)からの眺めが植林帯だらけなので、地味な山に見えるのだが、西側は、まだ自然林の斜面が続いている。
 途中、ブナの大木を観賞しては、立止まるという状況だった。
 この辺りは、知られざるブナ林という感じだ。

 その後、西というよりは、南の方に向かっていく。
 1/25000地形図によれば、最初、南西に下り、その後、北西に進むのが、今回の目標ルートだ。
[屏風岩山頂上から西側斜面に入る]

 「地蔵平に下るには、左手が植林となる境界の尾根を下っていかないと、ダメです。」
と丹沢写真館さんに言われ、前方に注意しながら南西に下っていく。
 すると、予告通り、前方左寄りに植林帯が現れた。
 「ココですよ。ココ」
と、丹沢写真館さんが、右手の沢の源頭部(斜面が崩壊して、土が露出している部分)を指差しします。
 「左手は、植林帯の端、右手は、沢の源頭部という間の尾根を下っていくのが、ルートです。これから先、右手は、この沢から離れないように下っていきます。」
 (このルートは、今年、丹沢写真館さん、M-Kさん、AYさんの3人で歩かれたルートだ)

 ということで、この尾根沿いに下っていく。(写真下左)
 すると、派生する尾根が幾つか出てきた。要注意だ。
 途中、小ピークがあり、そこが曲者で、左から巻くと、違う尾根筋に下ってしまう可能性があった。そんな状況なので、なるべく右寄りに下っていく。(写真下右)
[尾根を下っていく] [小ピーク:自然林が広がる]

 1/25000地形図とコンパスで方向を時々確認。この辺り、踏跡らしいものは、見つからない。
 11:23、ササヤブを掻き分けるようになる。だが、このヤブに入ると、足下のルートが明確になった。(写真下)
[ヤブっぽい箇所あり(振り返って撮影)]

 尾根が痩せてきて、左下の植林帯の奥は、河原(平地)のように見えた。どうやら、あそこまで下れば、沢に出そうだ。
 丹沢写真館さんから
 「このあたりから左側の植林帯を下りましょう。」
とのことで、尾根筋から途中で離れ、左側の植林帯の中に入る。(目立たない経路があった)
 植林帯の斜面をジグザグに下っていくと、11:37、あっという間に平地に下り立った。(写真下)
 どうもここは、涸沢のようだ。西の方へ進んでいく。
[涸沢に出た]

 11:39、林道に出た。(正確に言うと、かつては林道だったというような道に出た)(写真下左)
 ここで、小休止。(〜11:43)
 その後、南へ林道を歩いていくと、1/25000地形図の表記とは異なり、この林道は、セギノ沢を2度横断し、再び左岸に戻っていた。ここまで来ると、林道は、道らしくなってきた。(写真下右)
[林道に出た] [2回セギノ沢を渡った後の林道]

 11:54、前方が急に開け、ビックリ仰天。(写真下)
 どうやら、ここが地蔵平の集落跡のようだ。
 この広場を通り過ぎ、
 「地蔵堂を参拝しましょう。」
 ということで、地蔵堂に向かう。

 地蔵平には、明治の終わり頃から、山林労働に従事する人たちの集落が出来、大正12年には三保小学校の分校が開校し、昭和35年3月廃校(この頃、全世帯が転居)になるまで、人々の生活の場であった。今では、当時の建屋もなく、広い空き地のようになっている。
[広場に出た]

 11:56、生活の場であった頃から建っている地蔵堂(祠は、平成8年に立て替えられている)に到着。
 お地蔵さんは、キレイに着飾ってあった。無人の広場となってしまった今でも、誰かが、お地蔵さんの世話をされているようだ。
 地蔵堂を参拝後、辺りを眺める。立っている箇所だけ樹林が多く、木陰となっていたが、浅瀬に続く道は、夏日を照り返していた。
 反対側の歩いてきた広場にも燦々と日が照りつけている。瀬音だけが耳に入ってくる。
 この光景をじっくりと味わいたい心境だったが、今日の山行は長い行程なので、すぐに出発した。(12:00)
[地蔵堂を訪問]

 ここから、予定通り、信玄平を経由し、城ヶ尾峠と進むことにする。
 
来た道を戻るように北上し、沢沿いの小道(といっても草ボウボウ)を進む。(写真下左)
 3、4分歩いた所で、左手の沢に渡れるような場所に出た。(写真下右)
 水量がそこそこあったため、慎重に石を選択し、対岸に渡る。
[草ボウボウの小道] [慎重に渡る]

 対岸に渡ると、すぐ別の小沢に出たが、こちらは、水量がそれほどでもないため、簡単に渡れた。(写真下左)
 小沢を渡ると経路があり、それを進む。この経路は、植林帯の斜面をトラバース気味に北上している。どうやら信玄平への登山道に無事乗ったようだ。(写真下右)
[小沢を渡る] [植林帯に入る]

 12:19、登山道に枯枝や幹等が垂直に置かれてあった。この先は、ダメという合図のようだ。周囲をよく見ると、本来のルートは、ここでUターンしていることに気がついた。確かにこの合図が無ければ、直進してしまいそうだ。(写真下左)
 大きなジグザグ道を進む。久々の登りと暑さで、急に汗が出てきた。(写真下右)
[直進路には幹や枝が] [ジグザグ路での丹沢写真館さん]

 12:29、尾根の上に辿り着いた。目前の木の幹に赤黄のテープが巻いてある。(写真下) これは、逆コースの場合、誤って尾根筋に直進していくのを防ぐための目印だろう。
[尾根に乗った]

 西側の方に目を向けると、今まで見えなかった菰釣山方面の山々が姿を見せていた。だが、手前の木が邪魔で、残念ながら、広大な光景を楽しむことはできない。
 正面は、傾きがほぼ一定で、一直線の登りとなっていた。スキーのゲレンデのような感じだ。(写真下左)
  ....尾根巾は、そんなにないけど。

 左手には、植生保護柵(針金ではなく、化繊の紐状のネット)が続いていた。
 振り向けば、丹沢写真館さんは、ここでも柵柱の間隔をひたすら数えておられた。
  ....詳細な調査に脱帽です。

 尾根の緩やかな登りが続く。相変わらずの一直線だ。(写真下右)
 左右は植林帯で、遠景は、殆ど見えない。
 とにかく単調過ぎて、精神が不安定になりそうな登り道が続いている。
[12:37、前方の登り] [13:09、前方の登り]

 ようやく前方に自然林が見えてきた。
 13:19、立枯れの大木を見て、ようやく傾斜もフラット気味になってきた。この立木、何やら鳥の顔のように見えた。(写真下)
[鳥の頭のようだ]

 13:23、信玄平に到着。ここで昼食とした。
 視界が広がる場所かなという期待は、脆くも崩れてしまった。単純に林の中だった。今にも標識が落ちそうなボロボロの道標と、その道標に似合っている朽ちたベンチがあった。(写真下)
 また、左右にも道があることに気がつく。当時は、十字路ということで、ベンチが置かれたのかなと推測できた。...注)

注)
 帰宅後、調べてみると、「アルパインガイド丹沢・道志山塊・三ツ峠」羽賀正太郎(山と溪谷社:昭和51年版)には、この左右の道について下記の通り、記載されていた。
 「横切っている道は、右(東)は、大滝峠、左(西)は、大ツガの頭南面を巻いて富士見峠に下る道で、大滝峠まで東海自然歩道)」
 当時は、れっきとした登山道・作業路だったようだ。(現在、この東海自然歩道は、廃道で別ルートになっている)
[信玄平にて]

 信玄平を13:51、出発する。
 今までのダラダラ登りではなく、本格的な登りとなった。
 その後、尾根筋から離れ、左に巻くようにして高度を稼いでいく。
 尾根の背筋に乗る直前にブナの木が出迎えてくれた。
 
 14:13、分岐点に到着。登山道から左の植林帯に経路があり、その方向にも「城ヶ尾峠」という手書き道標があった。(正確に言うと「城ヶ尾」までは明確に読めたが、「峠」は、かすれており推測)(写真下)
 「どうやら、この先が崩壊地でしょうか。そのための迂回路ですかね。」
というような会話後、左の植林帯ルートを選択。
[植林帯ルート(黄色)を選択(ピンクは、一般ルート)]

 植林帯の中の直登路を登りながら、「このまま峠ではなく、城ヶ尾山の方に登ってしまうのでは?」と思っていたら、道が分かれていた。
 直進路方向は、木の幹に×印がついている。これは、進入禁止のメッセージだろうということで、右にトラバースする道に入った。
 すると、下り道になり、先ほど稼いだ高度が帳消しとなり、再び登山道に合流した。(写真下)
 やはり、この間が崩壊地のようだ。そのための迂回路を通ってきたと推理。
[登山道に再度合流(振り返って撮影)]

 木の根のオブジェを見る。(写真下左) 長い年月が経ち、根の周りの土が全部、流出していた。
、右手斜面が崩壊している箇所(山道の下の土砂がえぐれている)を通過した後、傾いた橋を渡る。(写真下右)
 この辺りの登山道が崩れてしまうのは、最早、時間の問題のようだ。
[木の根のオブジェ] [小さな崩壊地を通過]

 右へ右へとトラバースしていくと、ひょっこり城ヶ尾峠に出た。(写真下)
 この峠のベンチに単独男性が休憩中だった。
  ....考えてみたら、本日初の登山者との遭遇。

 ちなみに道標には、信玄平方面の指示標識が付いておらず、その他の3方向のみだった。どうも信玄平へのルートは、廃道化していくようだ。
 城ヶ尾峠から先のルートも、当初の計画通り、畦ヶ丸へ向かう。
[城ヶ尾峠に到着]

 この後は、自然のままの樹林帯(ブナなど)を観賞しながら、縦走していく。
 大界木山からは、アップダウンがきつくなり、ようやくモロクボ沢ノ頭に到着。城ヶ尾峠からは、一般登山道だったが、時間帯が時間帯だけに誰にも会わなかった。
 モロクボ沢ノ頭からも、時刻は、気になるものの、途中のブナの木などを撮影しながら歩いていく。
[大界木山にて] [モロクボ沢ノ頭にて]

 16:29、畦ヶ丸避難小屋前のベンチに着いた。
 ベンチには、中年ご夫婦が既に休憩中だった。聞けば、今日は、この避難小屋で一泊との事。(今日は、貸切のようだ)
 水分補給後、出発する。(16:43)
 時間的に日の入りが気になるが、畦ヶ丸頂上に向かう。
[畦ヶ丸避難小屋前に到着]

 16:46、畦ヶ丸頂上に到着。(写真下左)
 だが、デジカメで撮影しただけで、すぐに頂上から(箒沢)権現山へ続く稜線へのバリルートに向かう。
 山頂周辺は、以前、スズタケの密集地帯だったという記憶があるが、今は、だいぶ退化していた。稜線ルートに突入すると、スズタケの中に経路ができていた。(写真下右)

[畦ヶ丸頂上にて] [頂上からスズタケの道へ突入]

 ササヤブが出てきた。(写真下)
 でも、強度のヤブ漕ぎということはなかった。あくまでも、上半身にササが当たるというレベルだ。下りになり、丹沢写真館さんの歩行ピッチが上がっていく。
[スズタケを掻き分けて下る]

 1/25000地形図で進路方向を確認しながら下る。このあたりは、南東に下り、東へ、また南東、東、南と、尾根が複雑に曲がっており、注意しながら進んでいく。
 ある程度進んだ所で、気がついたのだが、進行ルートには木の幹に赤ペンキのマーキングがされているようだ。
[赤ペンキのマーク有] [尾根を下り、小ピークへ]

 17:18、1079m峰に到着。立ち枯れたブナの木が立っていた。ここから先のルートを地図で再確認する。
[1079m峰にて]

 1079m峰から、東の方に下っていくと、左手から作業経路が合流し、ここから道がよくなった。
 その後、前方に小ピーク(分岐点)が見えてきた。(写真下左)

 17:28、小ピークに到着。ここは、直進が(箒沢)権現山、右手の尾根が一軒屋避難小屋方面となる分岐点だ。久々に木立の間から、視界が広がり、権現山を眺める。(写真下右)
[分岐点手前にて] [分岐点で権現山を望む]

 17:31、右手の植林帯尾根を下って行く。(写真下)
 約4分で、前方の小ピークに辿り着いた。ここは、頂上付近だけ、広場になっていた。
 この後、南南東へ続く尾根筋を下って行く。
[分岐点で右側の尾根を下る]

 17:41、鞍部に着いた。ここは、今年2月のマルチコラボで小休止した場所だ。
 その時は、ここから鬼石沢左岸尾根を下っていった。自然林の美尾根だったことを思い出す。
 今日は、マルチコラボの時、ここからAYさん・まーちゃんが別機動部隊として歩かれた鬼石沢方面ルートを下っていくことにした。
[鞍部にて(振り返って撮影)]

 単純な一本道が続く。(写真下)
 17:53、水のある小沢に出た。鬼石沢上流のようだ。この後は、沢沿いの道になった。左手に鬼石沢の滝らしきものを見るが、落口らしき場所ぐらいしか見えなかった。
[鬼石沢へのルート]

 殆ど1本道となっているルートを下っていくと、18:18、一軒屋避難小屋に到着。ここまで来れば、暗くなっても一安心だ。
 腹ごしらえをして、18:31、出発。この後は、デジカメが、ストロボ撮影しても真夜中のように写ってしまうため、デジカメの出番は、無しとなった。だが、懐中電灯を取り出すことなく、登山道を下っていく。
[一軒屋避難小屋に出た]

 19:21、無事、出発点に戻ってきた。(結局、懐中電灯は、使用しなかった)
 到着した時は、まだ明るかったのだが、着替えを終えた頃は、もう真っ暗状態だった。
 [ゲートに戻る]


 屏風岩山は、去年まで1回しか登っていなかった山でしたが、今回、今年だけで3回目の訪問となりました。この辺りは、まだまだ未開拓で、興味深いエリアです。今後も訪問したいと思っております。(特に西側斜面)


 丹沢写真館さん
 本日もご同行ありがとうございました。お蔭様で、地獄棚、地蔵平、信玄平と、新規訪問することができました。今後とも宜しくお願い致します。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。