トップページ山行リスト(日付)>弁天杉・円山木ノ頭_記録20100320


弁天杉・円山木ノ頭

 山行日
2010年3月20日(土)         晴      単独行
 コース
三叉路(7:44)〜(8:31)唐沢川出合〜(9:07)塩水橋〜<塩水林道>〜(10:14)ワサビ沢〜(10:38)弁天杉(10:58)〜<円山木ノ頭南東尾根>〜(12:34)円山木ノ頭(12:48)〜(13:23)本間ノ頭(13:45)〜(14:55)金冷シ(15:00)〜(15:26)高畑山(15:41)〜(16:08)御殿森ノ頭(16:15)〜(16:30頃)568m地点〜(16:48)春ノ木丸(16:55)〜(17:45)宮ヶ瀬
 ちょうど1年半ぐらい前に弁天杉を目指そうと計画したのですが、間違って、そのまま塩水林道を進んでしまい、弁天杉訪問を諦めてしまったことがありました。今回は、その再チャレンジです。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 本厚木駅から宮ヶ瀬行きの朝一番のバスに乗り、7:42、三叉路に到着。
 ここで下車した乗客は、自分だけ。バスは、すぐに発車していった。(写真下)
 今日は、気温が低く感じる。これならば、まだ脱ぐのをやめよう...薄手のウィンドブレーカを脱ごうとしたが、やめた。
 いつものバス停撮影を終え、ザックを背負って出発。(7:44)
[三叉路バス停をスタート]

 8:47、金沢キャンプ場横を通過。(写真下左)
 シーズンオフのため、キャンプ場は無人だったが、川際は、護岸の補修工事が行われていた。工事看板では、3月15日までと記載されていたが、今日は20日である。
  ....納期遅れなのかナ?
 この先から、徐々に歩行ペースが落ち、9:07、塩水橋を通過。駐車している車が目立つ。全部で、20台以上は、あるだろう。
 本谷林道のカンバンを見て、いよいよ林道(と言っても舗装路なのだが)に入る。(写真下右)
[金沢キャンプ場にて] [本谷林道入口]

 林道に入り、すぐ息が切れ始める。そう、今までは、殆どフラットな歩きだったのだが、ここからは、傾斜がキツくなるのだ。おまけに冷たい強風が出てきた。
 一つ目のヘアピンカーブを通過した後、ようやく弁天杉が見えてきた。(写真下)
 2つ目のヘアピン箇所を通過する際、弁天杉を眺める。
[弁天杉が正面に見えた]

 3つ目のヘアピンカーブに入る直前、右手に分岐路を見つけた。(写真下) ここが、弁天杉への入口だ。
  ....前回、何でわからなかったのだろう。
 10:04、右折して、塩水林道から離れる。すぐ塩水川本流を木橋で渡る。その先にも舗装された道が続いている。やがて右手にワサビ沢が見えてきた。
[ワサビ沢への分岐点]

 事前調査によれば、この舗装路の途中で、対岸に渡り、植林帯の中の経路を行くのが、弁天杉のルートとなっている。
 対岸の植林帯ってどこだろう...と右の対岸を見ながら歩いていくが、いつの間にか、舗装路が終わってしまった。
 「あれっ! 道が無い。」
 ということで、シカ柵の横を通り、ワサビ沢を見る。(写真下)
 どう見ても行き過ぎたと思えたので、引き返すことにした。
[行き過ぎた]

 どこで見落としたのかと、対岸を見ながら、下っていく。ゆっくり慎重に進むと、対岸に植林帯を見つけた。先ほどは、どういう訳か見落としたようだ。
 経路があるようには、見えなかったのだが、沢に一番近い木に赤テープが付けられているのを発見。(写真下左) あれがそうかなと、半信半疑だったが、この地点で沢を渡ることにした。
  ....だが、今日は、水量が多かったので、渡るのに一苦労。
 対岸に渡り、赤テープの場所からじっくり見て、ようやく踏跡がついているのがわかった。
  ....倒木があったりして、単なる土の斜面にしか見えなかったのだ。

 その踏跡を辿っていくと、植林帯に入る。ここまで来ると、踏跡は、立派な作業道になり、もう迷うことはなかった。スギの植林帯の中、ジグザグ経路を進み、高度を稼ぐ。(写真下右)
 その後、自然林をトラバースし、再び植林帯に突入する。
[対岸をよく見ると] [植林帯の中のジグザグ路]

 10:33、道が分岐していた。(写真下)
 この分岐点にも、右手の木に赤テープが付いていた。左の道は、尾根を登っていくように見える。右手の道は、逆に下っていくように見えた。ここが、弁天杉への分岐点だろう...そう判断し、右手の下り道を選択する。
 いよいよ弁天杉に近づいてきた。
 ....ドキドキ
[分岐点]

 塩水林道から見たとき、弁天杉は、下側が自然林で、上側が植林帯の境界点あたりに立っているように見えた。ということで、斜面の下側を見ながら道を歩いていくと、あれかな?と思えるような幹が見えた。(写真下)
 結構、近い所まで来ているのだが、確信が持てない。というのも幹の上部が、手前の植林のため、全然見えないからだ。
 分岐からの道は、やはり、この幹のところで終わっていた。(10:38)
 幹の下に立ち、見上げてみた。
[植林帯の中にて発見]

 念願の弁天杉に触れることができた後、10:58、弁天杉を出発し、円山木ノ頭を目指す。ここでクマ鈴を取り出す。
 程なく、先程の分岐点まで戻った。ここで、右折し、尾根を上へ、上へと進む。

 この植林帯の中には、経路がついており、それを忠実に辿っていく。だが、そのうち、経路が不明瞭になってきた。どうやら、ルートを見誤ったらしい。どこかでジグザグ道を直進してしまったのかな、と思ったりする。
 まあ歩けない訳でもないので、そのまま進んでいくと、シカ柵が現れ、植林帯が終了した。このシカ柵、倒木のために一部倒壊しており、そこを利用すれば、簡単に越せるようになっていた。
 シカ柵を越えると目の前には、モミが目立つ樹林帯となった。(写真下右)
[植林帯の登り] [植林帯が終わる]

 その後、左斜め前方に進路をとり、左上に見える尾根の背筋に向かって登っていく。
 11:34、尾根の背筋に乗った。
 尾根の背筋に明確な踏跡は、ないものの、ヤブもなく、歩きやすいルートだ。
[尾根に乗る]

 正面に3本の木が立っている箇所を通過すると、やがて右に別の尾根が現れる。ミニ二重山稜だ。正面は、樹林が密集しているので、右側の尾根に移る。(写真下)
[隣の尾根に移動]

 踏跡があったり、消えたりするが、登りの場合は、とにかく高い所へ進めばいいので気は楽だ。ただ、ルートがないと、本能的に直登していく性分らしい。おかげでアキレス腱が痛くなる。
 モミ・ツガの常緑樹密集ゾーンを通過して、ようやく正面に円山木ノ頭ピークが見えてきた。だが、ますます傾斜がきつくなった。
[尾根幅の広い尾根となる]

 12:34、円山木ノ頭頂上到着。ちょうど道標の裏手に出てきた。山頂の日陰部分には、まだ雪が残っている。(写真下左)
 本間ノ頭側の倒木の上に腰掛けて、小休止。クマ鈴をしまう。
 ここには自然がまだ残っているせいだろうか、顔の周りに虫が飛んでくる。ちょっと煩いので、水分補給しただけで、本間ノ頭に向けて出発することにした。(12:48)
. ....本間の頭のベンチでゆっくりすることに。

 13:07、無名ノ頭到着。このピ-クは、遠くから見ても、太礼ノ頭以上に立派に見える。道標には、何故か手書きで「煩悩の頭」と書かれてある。(写真下右) そのうち、この名前で呼ばれ、正式名になってしまうのだろうか。
  ....そんな名前は聞いたことが無いのだが。

[円山木ノ頭頂上にて] [無名ノ頭頂上にて]

 13:25、本間ノ頭にやってきた。
 誰もいない。ということで、ベンチを独占し、横になって、小休止。
 ハッと気がつくと、男性2人組が到着していた。時計を見れば、13:45。どうも本当に寝ていたようである。バツが悪いので、さっさと出発する。
[本間ノ頭頂上にて]

 この先は、高畑山に向かうことにした。というのも最近、高畑山の頂上を訪れた記憶がなかったからだ。しかし、本間ノ頭からの下りが長い。視界が広がるような箇所が殆どなく、山道だけを見て下っているためか、段々飽きてくる。

 
北側斜面を歩くようになると、いよいよ金冷シの難所が近づく。よく見たら、従来の前方のルートが通行止になっており、右手に木の階段が取り付けられてあった。どうやら、危険個所の木橋を通らず、迂回する新ルートを作ったようだ。
 階段を上っていき、細い尾根を進むと、下りの階段となる。クサリがついているのだが、腰を屈めないとクサリが掴めないぐらい、低い位置に取り付けられてある。
 まあ、木の階段は、乾いているので緊張感はそれほどでもないが、ザックの重量が重くて、雪が降ったときは、相変わらず嫌らしいな〜と思った。
 ....左右は、急斜面だし。

 通過後、振り返ってみた。(写真下左)
 右手の水平に伸びる木橋は、通行止になっているルートのものだ。この木橋から転落すると、何mも転がっていきそうな急斜面である。手前の大石には、足場が作られてあった。

 もうすぐ青宇治橋分岐というところで、雪ウサギ(極小雪ダルマ)を発見。(写真下右)
 西日が当たり始めている。もう2日ぐらいの命かもしれない。

 高畑山分岐。(15:23)
 山頂経由でない巻道ルートは、登山道崩落で通行できないという立札が相変わらず、あった。もう崩落して、だいぶ日が経つような気がする。稜線沿いの登り道を辿ると、やがてフラットになり、前方が山頂だとわかった。
[金冷シを振り返る] [雪ウサギ?]

 15:26、高畑山頂上に着いた。
 人影の見当たらない山頂だった。奥の展望台に上がる。(写真下) ここの手摺に寄りかかって山頂側を眺める。宮ヶ瀬湖方面は、手前の落葉松や杉?の木のため、よく見えず。
  ....というか、この高取山の展望台が低すぎる。
 展望台で軽く食事をして、いざ出発。(15:41) 西日が眩しい時間帯となった。ちょっと日没が気になり、スピードを上げる。
[高畑山頂上]

 御殿森ノ頭の直下にやってきたら、登山道が木の幹で塞がれていた。あの大木の幹の一つが折れたのだ。(写真下)
 大木、古木の幹が折れる姿は、痛々しい。
[御殿森ノ頭下にて(振り返って撮影)]

 御殿森ノ頭から先は、単に一般登山道を歩くのではなく、春の木丸に向かうことにした。このルートは、三叉路に下りず、宮ヶ瀬バス停のギリギリまで山道を通るルートだ。
 御殿森ノ頭から少し進んだところで、登山道は、右に曲がるのだが、左の尾根筋に進む。2008年の夏、この尾根筋でヒルの巣窟に踏み込んでしまい、エライ目に遭ったのだが、今日は、まだ時季的に大丈夫だろうと、楽天的に考える。
 まだ下草が生えていないので、歩きやすい。こんなところだったっけ?と、一度通ったことのある尾根なのだが、植林の光景に全く記憶が無かった。
[568m地点付近の尾根を行く]

 この先は、下りになる。
 そろそろ分岐点だなと思いながら、注意して右を見ていると、道標を発見。(写真下)
 この「春の木丸」分岐の道標は、すでに根元が折れ、他の木にもたれかかっていた。ここで、道標の指示する通り、右折し、斜面を下って、春の木丸を目指す。
[春ノ木丸分岐点]

 下り斜面では、スピードが乗る。途中、フラットな尾根を歩く。(写真下) 西日が当たり、右手の植林帯も明るく照らされていたのが印象的。
 この後、急斜面になり、ロープが出てきた。だが、歩きやすい斜面である。
 
 16:44、鞍部を通過。
 登りに差し掛かる所で、踏跡は、右に曲がっているように見えるが、ここは、とにかく直登すれば春ノ木丸と知っているので、ガムシャラに真っ直ぐ登っていく。
[西日が当たる]

 16:48、春ノ木丸頂上に到着。(写真下左)
 ここからは、宮ヶ瀬湖方面が見渡せる。正面は、南山方面だ。だいぶ日が傾いてきており、長居は、できない。ベンチに腰掛け、ペットボトルで水分補給した後、出発する。
 下山口は、ピクニック広場側ではなく、歩いたことのない宮ヶ瀬ビジターセンター側とした。

 モミやコナラの混じる雑木林を歩く。このあたりは、自然のままという林で、感じがいい。
 尾根の先端のようなところに出ると、ベンチが幾つか設置されてあった。ここで進路は、90度右折する。道標の示す方向に歩いていくと、支尾根に道が続いていた。
 やがて、尾根は、細く急になってきた。春ノ木丸を巡るコースは、宮ヶ瀬ビジターセンターが小中学生向けの自然観察のために注力している場所(いろいろと説明板が用意されてある)だが、この下り道を小学生低学年レベルに歩かせるのは、少々危険だな〜と思った。(写真下右)
[春ノ木丸頂上] [急な下り]

 右下に宮ヶ瀬バス停が見える。まだ高度差がある。(写真下)
 その奥の高取山は、西日を浴びて、赤く染まっていた。
[宮ヶ瀬バス停を見下ろす]

 2度目のシカ柵の扉を通過すると、目の前は、宮ヶ瀬の駐車場だ。(写真下左)

 17:26、道路に出た。駐車場を通り、店が連なっている通りを歩く。まだ明るいせいか、観光客もそこそこ見られた。1時間に1本のバス発車時刻は、先日のAYさん、ミックスナッツさんの時、確か毎時50分台だったと記憶。まだ時間は、あるので、途中で我慢できず、生ビールを注文。(写真下右)
[宮ヶ瀬に出た] [途中で生ビール]

 宮ヶ瀬バス停から本厚木駅行きバスに乗車する。
 17:50、定刻通りに発車。
  ....ダイヤは、ちょうど50分だった。

 バスは、暮れゆく中、やまびこ大橋を渡っていく。宮ヶ瀬湖を眺めながら、本日の山行を振り返り、 一人悦に入る。
[宮ヶ瀬バス停]


 今回は、弁天杉訪問、及び円山木ノ頭への登りが目的でしたが、ようやく達成でき、満足しております。円山木ノ頭への登りでは、モミ・ツガと落葉広葉樹の樹林帯歩きが楽しめましたが、本当にキツくて長い斜面でした。
 今度は、紅葉の季節に訪問したいと思っております。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。