トップページ山行リスト(日付)>、葛葉川本谷・三ノ塔_記録20100430


葛葉川本谷・三ノ塔

 山行日
2010年4月30日(金)        晴     単独行
 コース
菩提(8:43)〜(9:25)桜沢橋(9:30)〜(9:43)葛葉ノ泉(10:11)〜<葛葉川本谷>〜(14:02)三ノ塔(14:18)〜(14:28)二ノ塔〜(15:31)葛葉ノ泉(15:43)〜(15:50)桜沢橋(15:55)〜(16:22)向山橋〜(16:36)菩提原
 ゴールデンウィークに突入する4/29の連休初日(今回は、ラッキーにも7連休)にネット仲間からお誘いがあり、急遽、飲み会に参画してきました。その時、イガイガさんと「5/2、水ノ木沢に行きましょう」と酔っ払った中で、計画確定しました。
 それならば、沢登りの予習をしておこうと思い、飲んだ翌日の4/30、葛葉川本谷を久々に訪れました。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 昨日は、3人で生ビールの乾杯後、芋焼酎四合瓶を2本、空にして店を出たのが、23時前。その後、どうやって帰ったか、よく覚えていなかった。だが、酔っ払いながらも、自宅でザックに沢靴を入れるなど、沢登りの準備を行ない、就寝。
 翌日、やはりというか、予定通りの時刻には起きれず。40分遅れでの出発となった。
 そして、本日もやってしまった。渋沢で下車する筈が、新松田まで乗過ごしてしまった。
  ....座ったのが、いけなかったと、反省。

 そんな訳で、渋沢には、8:01到着。大倉行きのバスではなく、菩提経由の秦野駅行きを待つ。
 大倉入口から左折せず、菩提方面に向かうなんて久しぶりだな〜と思いながら、車窓からの風景を楽しむ。このあたりになると、住宅よりも畑が目立ってくる。
 8:38、菩提バス停にて下車。天気は、快晴。絶好の登山日和だ。
 8:43、出発。バス路線を戻るように進む。
[今回のスタート地点:菩提バス停]

 信号のある交差点を直進していく。すると、目の前に大きなイチョウの木が目に入った。
 「菩提のいちょう」と説明板があった。秦野市での保存樹木に指定されているらしい。ただ、根本は太いが、主幹が途中で折れて、ズングリしたような木になっている。
 この先で、丁字路になり、右折する。
イチョウの大木

 二ノ塔、三ノ塔を眺めながら、コンクリートで固められた水路沿いの舗装路を歩く。
 途中、「坊坂」という石の標柱があった。
 その先の曹洞宗 宝源禅寺という寺の前で、メモを取っていたら、背後から声が聞こえてくる。何事かと思えば、小学生低学年の集団だった。遠足かなと思って見ていたら、同じ場所で休憩となった。これはうるさくなると思い、先に出発する。
[メモを取っていると(振り返って撮影)]

 その後、ゴルフ場のネットが両側に広がり、その左右がゴルフコースだった箇所を通過。右も左も、以前は、確かゴルフコースだったのだが、今は、コースとして使用されていないようで、土地が荒れていた。ゴルフコース跡を過ぎると、道は下りとなり、桜沢橋に到着。
 ここで、橋などを撮影していたら、また背後から声がした。なんと、さっきの小学生に追いつかれた。小学生たちは、右手にある秦野市の野外活動センターに入っていく。どうやら、ここが目的地のようだ。
[秦野市表丹沢野外活動センター]

 桜沢橋を過ぎ、葛葉ノ泉に到着。(9:43)
 ここで、沢仕度をしていたら、なんと、また先程の小学生の団体がやってきた。
. ....何と3度目。

 小学生たちは、記念撮影と早めの食事を行なうようだ。ザックを下ろしていた場所は、小学生のザックに占領されてしまった。慌ててザック等を泉の近くのベンチの方へ移動させる。
 準備が終わり、いよいよ出発。(10:11)
 久々の沢靴だ。右岸に渡り、堰堤を越えたあたりで、沢に下りる。
[葛葉ノ泉にて]

 水流の中に入り、岩の上に靴を置いてみる。やはり、底がフェルトだと、滑るな〜と、昔のワラジを懐かしく思う。だが、ワラジの消耗は早く、だいたい1回の沢で、ボロボロになってしまい、次回の沢登りでも継続して使用したという記憶がなかった。
 沢の水は、それほど冷たくないので、ジャブジャブしながら、進む。
 10:26、最初の滝らしい滝に出会う。(写真下) 2mぐらいの滝である。水流左を進む。
[最初の小滝]

 やがて、前方に2段の滝が、見えてきた。
 最初の1段を越えると、2段目は、ちょっと簡単には登れないと思えるような滝だ。
 水量が多いのと、直瀑に近い。
 登るとなると、シャワークライミングが必至なので、これは、右の斜面を登り、巻いていく。
[2段の滝]

 続いて、2条の滝が現れる。いろいろ文献を調べると、これが横向ノ滝らしい。奥の右側の流れは、確かに左から右に横向きに流れている。上部の岩が崩れて、2条の滝になってしまったのか。初めから左からの水流が存在していたならば、2条の滝と名づけられたようにも思える。
 ここは、真ん中の岩の右側、水流近くを登っていく。
  ....しかし、これが横向ノ滝とは、どうも思えず。
[横向ノ滝?]

 段差の小さいトイ状の滝をクリアすると、前方に幅広い滝が見えてきた。(写真下) ここで、先行のパーティに追いつき、先に行かせてもらった。左側の水流近くを登っていく。
 ちなみに初めて沢に来たのが、この葛葉川本谷で、この滝が、最初に登った滝らしい滝だったのを覚えている。
[幅広い滝]

 続いて5m滝を越え、進んでいくと、前方に幅の広い滝が見えてくる。(写真下)
 ここの左の水流と、右の水流は、全く別の沢である。沢が合流している地点だ。2つの水流の間の乾いた岩場を登っていく。
[沢が合流している滝]

 11:06、前方に板立ノ滝が現れる。
 ここは、登れないと、最初から無理をせず、右からの巻き道を利用する。この巻き道が、以前より悪くなっているような気がした。昔の方がもっと、安全に通れたと思う。
[板立ノ滝]

 以前の記憶だと、板立ノ滝を終えたら、すぐに林道の橋が見えたような気がしたのだが、意外に長かった。15分ぐらいかかって、ようやく橋が見えてきた。
 この葛葉川本谷の場合、調子が悪ければ、ここで林道に上がってしまえばよい。そういった意味で、この橋は、中間地点として便利がいい。 
  ....ゴミも見当たらなかった。

 ここにきて、ようやく昨晩の酒が抜けてきたようだ。
[橋が見えてきた]

 橋の手前にある曲り滝の下まで来た。3段の滝で、くの字に曲がっている。
 過去、何回か訪れたときは、水流沿いを登っていたので、今回もそのつもりで最初の1段を登ったのだが、水量が多く、上半身ズブ濡れとなった。
 カメラは、ビニール袋で保護していたのだが、この先の2段目、3段目は、もっと濡れるのが、目に見えている。ということで、2段目の滝の前であっさり右から巻くことにした。
   ....ちょっと寒い。
[曲り滝の2段目と3段目]

 林道の下をくぐり、沢の遡行は、後半戦に入る。
 5m前後の滝が続くが、どれも大きく巻くことなく、登っていける。なかなか見えないな〜と思っていたら、ようやく特徴ある滝が見えてきた。富士形ノ滝だ。この時季だと、周囲の木々にまだ葉が付いていないので、滝自体が大きく見える。
 ザックを下ろし、小休止。(12:05〜12:10) 滝とともに記念撮影。(写真下)
 ここも無理せず、水流沿いではなく、右側から登って行く。
[富士形ノ滝]

 12:20、沢が二分している。(写真下左)
 左側に「左」という看板があった。(写真下右)
[沢が分岐] [「左」というカンバン]

 水量は、だいぶ減ったが、それでも今までよりも量が多い。トイ状の滝は、右側の階段状の岩を登っていく。次の滝が見えてきた。(写真下)
 この滝が嫌らしい。
 1段目を左のスズタケの中を進み、小さく巻き、2段目の下に進む。
 2段目は、左のスズタケを掴んで、登っていく。
 次は、ナメ滝だ。ここも、くの字に曲がっている。右側のスズタケや木などを掴んで通過する。
[滝が続く]

 12:50、沢がまた二分する。左の涸沢に赤テープがあった。
 だが、本流は、右で、まだ水量があった。ということで、左に逃げるのは、まだこの先かと思ったのだが、右の沢を進んでみると、踏み込んだ岩が簡単に崩れていくようなガレだった。それゆえ、やはり左の涸沢に逃げることとし、ここで小休止とした。(12:50〜13:05)
 いつもは、両方とも涸沢のはずだが、今日は、やはり水量が多いようだ。
 腰を下ろして下流方向を眺める。後方から人の姿は、全く見えなかった。先程のパーティは、途中の橋で沢歩きを終えたようだ。
[沢が分岐(左端に赤テープあり)]

 左の涸沢に入ると、すぐに段差のある所で左の土の斜面に取り付く。右手に涸沢を見下ろしながら登っていくと、植林帯に入った。沢靴から履き替えたいな〜と思いながらも、落ち着けるような場所がなかなか見つからない。さっきの沢の分岐で、履き替えればよかったと思っても後の祭りだった。
 13:32、植林帯の中で、登山道に飛び出た。ここで、小休止し、沢靴を脱ぐ。(〜13:50) (写真下)
[登山道に出た]

 14:02、三ノ塔頂上に到着。(写真下)
 風が思ったより強くて冷たい。これでは、長居はできないと判断し、パンをひとつ食べただけで出発することにする。このとき、ザックの中に野球帽がなくなっているのに気がついた。
 忘れたとしたら、葛葉ノ泉の時、それも、あの小学生が来たため、ザック等の荷物を移動させたときだと、すぐに思った。ということで、帰路は、二ノ塔経由で、葛葉ノ泉に戻ることとした。
 [三ノ塔にて]

 二ノ塔頂上で、道標に書かれてある「菩提、葛葉ノ泉」方面に下っていく。久々のルートだ。
 15:03、林道に出た。
 林道を横断した後、何やら気になる木が。

 15:31、葛葉ノ泉到着。ザックを下ろして、野球帽を探し歩く。だが、見つけることができなかった。ひょっとしたら、この下の野外活動センタ−に届けられているのではないかという気がしてきた。そう思い、すぐに出発する。(15:43)
[再び、葛葉の泉]

 15:50、野外活動センターに到着。(写真下左)
 恐る恐る建屋の中に入り、今日、野球帽の落し物が届けられていないか尋ねてみた。すると、「ありますよ。」の回答。
 ということで、約6時間後に再び自分の手許に戻ってきた。(写真下右) やはり、小学校の先生が届けてくれたそうだ。落し物が戻ってくるというのは、何とも気分がいい。
[表丹沢野外活動センター ] [野球帽]

 葛葉川沿いを歩いていく。振り返れば、三ノ塔、二ノ塔が聳える。(写真下)
 帽子が戻ってきたことによる、気分の良さが、まだ続いていた。
[向山橋にて振り返る]

 16:36、菩提原バス停に到着。こうして、今日の山行も終了。久々の沢登りに満足した1日だった。
 [菩提原バス停で本日の山行終了]


 【追記 2010-5-23】
 出版されたばかりの「ウォーターウォーキング」丹沢ネットワーク編(白山書房2010年5月25日発行)を見ましたら、葛葉川本谷(前半部分)が掲載されていました。この本ですと、上記2段の滝が、横向ノ滝と紹介されていました。
 やはり、横向ノ滝は、まちまちのようです。
 ....どれも横を向いていない滝ばかり



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。