トップページ山行リスト(日付)>ボウズクリの滝・不老山_記録20100613


ボウズクリの滝・不老山

 山行日
2010年6月13日(日)       曇        単独行
 コース
棚沢キャンプ場バス停(7:47)〜(7:56)棚沢キャンプ場〜(8:02)ボウズクリの滝(9:02)〜<ボウズクリノ沢右岸尾根>〜(11:07)867m峰(11:11)〜(11:33)林道横断(11:36)〜(11:43)894m峰〜(12:05)不老山(12:29)〜(12:38)不老山南峰〜(13:50)金時公園分岐〜(14:11)城山(14:14)〜(14:39)健康福祉会館(15:56)〜(16:05)駿河小山
 今まで一度もボウズクリの滝を訪問したことがありませんでしたので、今回、行ってきました。
 その後、そのまま沢の右岸尾根を登り、開花にはもう遅いかなと思いつつ、サンショウバラの花を目当てに不老山へ向かいました。 
 詳細は、以下をご覧下さい。


 御殿場線谷峨駅下車。バスの時刻までは、まだあるなと思いつつ、ゆっくりとバス停に向かうと、富士急のバスが1台、到着した。いつものゴルフ場行きのバスかなと思ったものの、既に乗客が結構、乗っており、それも登山姿だった。
 あれっ?と道路に上がって、バスの正面を見ると、西丹沢行きのバスだった。どうやら増発便が出たようだ。すでにツツジのピークは、過ぎたのではないかと思っていたのだが、バスが増発されるほど、訪問する登山者は、まだ多いようだ。
 そんな訳で、予定より早めに本日の出発点(棚沢キャンプ場)に向かうことができた。

 7:45、棚沢キャンプ場バス停にて下車。ここから不老山へ登る、サンショウバラ目当ての登山者がいるかなと思ったのだが、自分以外、降りた人は、いなかった。
 いつものようにバス停にて撮影。今回、新しいザックを使用。IBS石井スポーツの閉店セールの時、買ったアークのザック(40リットル)だ。
  ....典型的な衝動買い

 今まで愛用していたミレーのザック(35リットル)は、ついにザック本体の縫い目が怪しくなってきており、使用するのが恐ろしくなってきた。そんな訳で、15年目にして、引退させることに。
  ....しかし、後継となるアークのザックは、結構重く感じる。
[今回のスタート地点:棚沢キャンプ場バス停]

 いきなり、人専用の吊橋を渡る。
 以前は、軽トラックがギリギリ渡れる、隣の橋を利用しており、この吊橋は、初めてだった。板の上に足を踏み込むと、距離が長い分、左右に揺れる、揺れる。(写真下)
 おかげで、えらく時間がかかってしまった。

 渡り終えた後、棚沢キャンプ場を目指すのだが、肝心のキャンプ場らしき場所が見当たらない。
 それでも河内川上流方面に進んでいくと、
 「ん?」
 キャンプ場の受付のような場所の前に出た。だが、早朝ということで、ひと気が無い。とりあえず、キャンプ場の中に入らせてもらう。
[いきなり揺れる吊橋]

 キャンプ場は、ボウズクリノ沢沿いに広がっていた。目の前にボウズクリの滝の道標を発見。(写真下) この道標に従って、沢の右岸を進む。
 左にはキャンプ場のバンガローが何軒も建っている。その横を抜け、堰堤を右に見ながら越すと、小さな橋があり、左岸に渡る。ここで道が消え、小広場となる。どこが滝だか、わからず、結局、足を濡らさないように沢沿いに進んでみる。
 すると、すぐに滝の音が聞こえてきた。
[棚沢キャンプ場の中に道標あり]

 ボウズクリの滝で、ちょうど1時間、過ごした後、出発する。(9:02)
 沢の左岸か右岸か、どちらかの尾根を登ろうと考えていたのだが、取付きのしやすさから、右岸尾根を選択。滝下から少し下流に戻って、自然林の尾根に取り付いた。
 それにしても急である。1/25000地形図の等高線からは、それほど急には思えなかったのだが。

 はっきりした経路らしきものは、なかった。中型カメラが入った背中のザックが重く感じ、今ひとつ、パワーが出ず、汗ばかりが出てくる。こんな時は、ゆっくり歩くことに限る。ストックを取り出し、腕の筋肉も使いながら、足を前に出していく。
[右岸尾根の急斜面を登る]

 植林帯に入った。少し斜面が緩くなり、ようやく歩きやすくなった。シカのフンを何度か見かける。
 クマ鈴と、自分の息を吐く音だけが、耳に響く。(写真下)
 この先、再びキツそうな登り斜面になるのが見えたところで、小休止。(10:16〜10:24) ザックを降ろすと、背中が涼しい。ほのかな風が吹いているようだ。
[やがて植林帯に]

 斜面を一歩一歩、進む。
 10:34、尾根の先端部のような場所に到着。
 ここには、枝を伸ばした1本の大木が立っており、この場所のヌシのような存在に見えた。
 また、ここから左斜め前方にルートが変わる。その方向を眺める。(写真下) どうやら、この先は、歩き易い尾根となるようだ。
[傾斜が緩やかになる]

 左手にシカ柵が出てきた。手前には、開きっぱなしの扉がある。左奥の植林は、薄暗い状況である。この先、左のシカ柵の中を進むか、このままシカ柵の右を進むか悩む。(写真下)
 扉が開いていたこともあり、こちらを通りなさいと扉が囁いたような気がして、シカ柵の中に入ることにした。
[左側にシカ柵現れる]

 シカ柵を右手に見ながら進む。
 すると、シカ柵の中とは思えない急斜面をトラバースするハメになった。このままシカ柵の中から出られなくなるということにならないか、一抹の不安を感じる。右手にシカ柵が続く中、前方にもシカ柵が見えてきた。シカ柵がTの字になっていたのだ。
 「しまった。柵から出られない!」と思ったのも束の間、すぐに右手のシカ柵に大きな穴があることに気がついた。(写真下) ということで、結局、シカ柵の右へ。ここから急な登りとなる。
[シカ柵には、大きな穴が]

 10:56、右手から尾根(843m峰から続いている)が合流する。進路方向は、左で、867m峰は、もうすぐだ。先程から続いている左手のシカ柵も、867m峰に向かって曲がっていた。
[右から尾根が合流]

 867m峰頂上に到着。(11:07) (写真下)
 周囲は、植林帯で、遠くの山々が眺められるという場所ではない。ここは、2度目の訪問(6年ぶり)だ。
[867m峰頂上にて]

 確か、奥に白い看板があったはず...と、ササヤブの中に入ってみると、案の定、白い看板を発見。(写真下左) 完全にササヤブに囲まれており、5mも離れたら、見えなくなってしまうような状況だった。
 以前は、この看板が見えていたな〜と、帰宅後、調べてみたら、2004年7月の初訪問の時、ザックの奥に白い看板が見えていた。(写真下右)
 最近の丹沢において、ササヤブは、衰退の一途にあり、例外なのは植生保護柵の中のササだけと思っていたが、ここは、保護柵もないのにササが昔より、繁っていた。何だか、とても珍しい光景に遭遇した気分だ。
[奥に白い看板あり] [2004年7月訪問時の頂上]

 867m峰から西に向かう。ここから先は、以前、歩いたことのあるルートだ。
 しかし、この風景には参った。


 11:20、一般登山道に合流。(写真下) ここで小休止するも、虫が飛んできて、うるさい。前回の白馬尾根のように顔に刺されるのは、もう御免なので、即座に出発。
[一般登山道に出た]

 林道にぶつかったところで、左手を見上げると、サンショウバラが咲いていた。(写真下) 3年ぶりのサンショウバラだ。
 だが、やはり、ピークを過ぎているようで、咲いている花に瑞々しさがなかった。でも、蕾がまだある。また、木の下には、花びらが結構、散乱している。どうやら、第1弾、第2弾、第3弾と、花は咲くようだ。
[林道に出たところでサンショウバラの花を見つけた]

 894m峰にやってきた。
 ・ここは、松田警察署の「西丹沢頂稜河川土地名称図」によれば、「番ヶ平」と記載されている。先程の867m峰は、「日影山」となっている。
 ・エアリアマップとも書かれてある山と高原地図19丹沢(昭文社:昭和55年)という古い地図だと、867m峰が「番ヶ平」となっている。
 ・山と高原地図28丹沢(昭文社:2010年)だと、「番ヶ平」は、先程、休憩した平地で道標のあった場所に読取れる。
 ・林道を横断する所には「番ヶ平」という看板が立っている。
 いったいどこが、番ヶ平なのか、サッパリわからない。
 時代とともに894m峰→867m峰→867m峰西側の平地、または林道横断地点と移っているようだ
  ....「平」と付いているので、結局、平地での地名としたのか
[894m峰にて、ドラム缶2つ]

 12:05、不老山頂上にようやく到着。最後の登りで、ちょっとバテ気味。
 だが、その疲れを忘れさせてくれるように、ここでもサンショウバラが咲いていた。
 頂上は、休憩中の登山者が14、5人といったところ。不老山で、これだけの登山者を見たのは初めてだ。
 と、昼食を取っていたら、続々と登山者が到着。皆、昼食をここ、頂上で迎えようと考えていたようだ。これは、すごい!と、数えてみたら、50人ぐらいになった。不老山の頂上としては、ちょっと異様な光景だった。
. ....後で聞いたら、昨日はもっと多かったようだ。
[最初は、まだ静かな山頂だったが] [そのうち]

 12:29、不老山頂上を出発。
 不老山南峰にて左折する。南峰は、富士山の見える場所なのだが、今日は、ガスで何も見えず。
 南峰の先で、丁字路にぶつかる。(写真下)
 左は、県境尾根コース(不老の活路)で、谷ヶ山方面を経由して、駿河小山に向かうコース。右は、金時公園経由で駿河小山に向かうコースだ。今日は、右の金時公園コースを選択する。
[不老の活路(左)と金時公園方面(右)との分岐点]

 13:08、林道に出た。
 「不老の千(仙)人」と書かれた道標が立っている。この先、登山道もあるのだが、歩き易い林道を進むことにした。
[緑の林道]

 もうすぐ、金時公園というところで、城山との分岐点に到着。(13:50)(写真下)
 左が、城山、直進が金時公園だ。
 今回、道標が新しくなり、「新コース」と書かれた城山方面に興味が湧き、左折することにした。道標によれば、駿河小山駅までは、城山経由の方が、若干、時間がかかるようだ。
[金時公園分岐点にて]

 ここから、I翁製の道標のオンパレード。先程の金時公園との分岐点での道標に「道標完全」とあったが、まさにその通り。
 いっぱい出てきた。その一部を下記に紹介。(中には、道標でないものもあり)
[これは、普通の道標] [短歌一首]

[たくさんのクイズ] [クイズのある道標]

[道のクイズ] [野草の説明]

 14:11、三角点を左に発見。どうやらここがピークの城山らしい。だが、あたりに城山という標識は、なかった。三角点に近づくと、四等三角点と読めた。何故か、焼け焦げた丸太が置いてあった。
 視界も樹林に囲まれ、広がらないので、撮影しただけで、すぐに出発することにした。(14:14)
[城山?(三角点あり)]

 すぐに分岐路に到着。
 目立つ道標が立っていた。(写真下) 「ここを城山下山口と呼ぶ」と書かれてあったので、やはり三角点のあった地点が城山かなと推察。道標に従って右折する。
[分岐点にて]

 急斜面をジグザグの道で下っていく。一部、ロープも張ってあった。やがて、神社が見えてきた。(写真下)
 14:29、神社の境内に下り立つ。そこから階段を下っていき、住宅街を4、5分も歩けば、富士見橋の交差点に出た。このコース、最後まで山道を歩いて下って行きたい人には、いいコースだ。
[神社の前に出てきた]

 駿河小山駅に向かう途中、健康福祉会館の「ゆったり湯」に寄り道し、一風呂浴びる。
 ここは、本来、温泉なのだが、ポンプが故障中ということで地下の温泉が汲出せず、現在は、普通の沸かし湯になっていた。だが、2時間300円は、安い。
  ....湯上り後の足のマッサージ器(有料)がたまらない。
[健康福祉会館ふじみセンター] [足のマッサージ機]

 ゆったり湯で、時間を費やし、16:05、駿河小山駅到着。
 本日の山行も無事終了。
 [駿河小山駅の金太郎桜]


 正直なところ、ボウズクリの滝は、もう少し全容が見えれば、いいなと思いました。ちょっと新緑の木々が多く、滝の上段部が隠れてました。今度は、葉の落ちた冬に訪れてみたいと思います。
 その後のボウズクリノ沢右岸尾根は、地図で見る以上に急斜面でした。ハアハア言いながら登ったのも、今となっては、いい思い出です。
 サンショウバラの方は、どうにか間に合ってラッキーでした。また、終盤では、I翁の新しい道標に出会えたりと、いろいろと楽しめた山行となりました。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。