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ヌタノ丸・本間ノ頭

 山行日
2010年12月11日(土)       晴        同行者:丹沢写真館さん、AOKさん
 コース
旧丹沢観光センター(7:57)〜(8:59)約920m地点(9:02)〜(9:24)約790m地点(9:51)〜(10:01)ヌタノ丸頂上直下〜(10:18)720m圏峰(10:25)〜(10:41)ヌタノ丸(10:43)〜(10:57)約790m地点〜(11:23)約920m地点(11:26)〜(12:48)本間ノ頭(13:21)〜(13:32)無名ノ頭〜<北西尾根>〜(15:28)旧丹沢観光センター
 今日は、丹沢写真館さん、AOKさんとのコラボ山行です。日の短い季節ですので、今回は、やや短めのコースとなりました。コースの楽しみは、自己未踏のヌタノ丸へのルートと、無名ノ頭の北西尾根です。天気は、最高でしたが、稜線に出た所では、風が強く、難儀しました。
 結果は如何に。
 詳しくは、以下をご覧下さい。


 7:57、旧丹沢観光センター前を出発。
 だいぶ冷え込んでいたので、耳当てと手袋を装着。ようやく本格的な冬の朝といった感じだ。

 立派な作業経路を登っていく。この経路は、旧丹沢観光センターの裏手斜面へジグザグの登り坂として続いていた。この道、道幅が広いが、傾斜はきつい。キャタピラー車でないと登れないような斜度だ。
[今回のスタート地点:旧丹沢観光センター裏の作業路を進む)]

 振り返ると、朝日に当たる榛ノ木丸が目に入る。

 作業経路は、まだ続く。高度が上がるにつれ、風が強くなっていく。左右は、植林帯。ここは、東側の丹沢三峰のせいで、まだ陽が差し込んでこない。考えてみたら、この先、まだ延々と日陰が続くことに気がついた。
 再度、振り返ってみる。
[立派な作業経路を進む]

 8:33、立派な作業経路が終了し、その先は、普通の山道に変わる。(写真下)
 左右は、植林帯から、なぜか広葉樹林となった。キツい一直線の登りが続く。
[作業経路が終了]

 再び、すぐに植林帯になる。この辺りは、杉と檜が混じった植林帯だ。
 8:49、突如、水平経路に出た。
 このまま左にトラバースしていけば、ヌタノ丸への近道になるのではないかと思えたが、今日は、とにかく尾根筋を登ることを予定していたので、右に進む。(尾根筋は、右側にあった)
 尾根筋を回りこみ、右へ10mも進むと、水平に続く道は、曖昧になっていた。
 ここで、尾根筋に登るため、左の斜面に取り付く。すると、すぐに経路が現れた。(写真下)
[尾根沿いに登っていく(振り返って撮影)]

 8:55、右に水平に進む経路を見たが、そのまま直進し、尾根を登っていく。
 ものの2、3分で、尾根が緩斜面となり、左側にトラバースしていく。
 8:59、シカ柵に当たった。 
 ここも尾根筋で、シカ柵は、下から上へと、続いていた。
 1/25000地形図で確認すると、標高920mぐらいの地点だ。ここで、登ってきた尾根とヌタノ丸側から続く尾根が合流点している。
[左にトラバースしてシカ柵に当たった]

 今日は、ヌタノ丸へ寄り道する予定だったので、ここから、左へ尾根を下っていく。(写真下)
 右手には、シカ柵が続く。シカ柵の反対側の方が、歩きやすいようだ。こちらは、間伐された木が倒れており、迂回しながら下っていく。
 だが、よく見ると、右手のシカ柵には、時々、間に別のシカ柵が垂直に延びていた。右側を歩いていたら、いちいちシカ柵を越さなければならないなと思ったら、その付近には、シカ柵に大きな穴が開いていた。
[ヌタノ丸目指し、尾根を下降]

 829m峰ピークにて左にカーブし、すぐ先の標高約790mの尾根の先端に到着。
 ここで、シカ柵の大きな穴をくぐり、自然林側に入る。
 ちょうど陽が差し込み、ポカポカ陽気だったので、ここでコーヒータイムとした。
 冬木立の向こうには、焼山に続く山稜が見える。そんな光景を眺めながら、ホットコーヒーとケーキを戴く。
 ....至福のひととき。
[自然林の小ピークでコーヒータイム] [コーヒータイム]

 コーヒータイム後、冬枯れの自然林を下っていく。(写真下) この斜面は、落葉が多く、足の裏に優しい。
 下った所で、尾根を横断するような堀割に遭遇した。よく見ると左右に経路が走っている。先程、登ってくるときに出会った水平経路がここまで続いているのだろうか。いつか確認してみたい。

 その後、植林帯の登りとなる。いよいよヌタノ丸だ。
 今日は、ヌタノ丸の先のピークまで行ってみようということで、ヌタノ丸ピークを通らず、右手斜面をトラバースしてヌタノ丸ピークの先に進む。
 ヌタノ丸の斜面を下っていくと、植林の中にモミの木が混じる樹林を通過する。
[ヌタノ丸へさらに下っていく]

 緩やかに登っていくと、720m圏峰の頂上に到着。(10:18)
 頂上のど真ん中にモミの木が1本、立っていた。(写真下) 左側には、焼山までの稜線が木立の間から眺めることが出来た。ゆっくり休憩したくなるような場所だった。
[ヌタノ丸の先、720m圏峰まで来た(振り返って撮影)]

 720m圏峰からヌタノ丸の方へ戻り、先程、下った植林帯の斜面を登っていく。
 この斜面を登れば、ヌタノ丸ピークだ。
 だが、この周辺の植林は、木が育ちすぎて、視界を遮っている。
[ヌタノ丸頂上への登り]

 登りが緩やかになったところで、ちょっと小高い箇所に向かう。
 すると、手製の「ヌタの丸」という標識を発見。(写真下)
 その下には、三角点の標石もあった。
 ヌタノ丸頂上の写真を見たことがなかったので、どんな所かと思っていたが、植林帯の中の頂上ということで、予想以上に広かった。しかし、眺望という面では、さっきの720m圏峰の方がまだマシである。ここは、360度、手前の植林帯しか見えない。
[ヌタノ丸頂上にて]

 来た道をどんどん引き返し、尾根を登っていく。コーヒータイムとした尾根の先端部を通過する。その後、行く時は気がつかなかったが、ここでも。

 再び、約920m地点に到着。(11:23)
  ....ここまでの登りがキツかった。
 この先も尾根沿いに直進していく。
 経路を辿っていくと、脚立を越えるように道が続いていた。(写真下)
[再び戻ってきた先で脚立でシカ柵を越える]

 右手にシカ柵が続くと思ったら、左手には、植生保護柵が出てきた。
 この保護柵を見て、丹沢写真館さんが、調査開始。保護柵一つ一つの大きさを確認しながら、ICレコーダに記録されている。
  ....この調査結果が丹沢写真館さんサイトの地図に反映されるのだ。

 ここの保護柵は、化繊のネット。ご丁寧にも地面近くには、別のネットが外側に斜めに張られてある。これなら、完璧に保護されそうだ。
 直線の登りを続け、7つ目の保護柵が終わる頃、斜面に雪が現れた。
 この先、保護柵がないなと思ったら、右手のシカ柵も終了していた。
[自然林の斜面を直登(AOKさん撮影)]

 正面の斜面を登らず、ここは、右にトラバースしていく。(写真下)
 このとき、気がついたのだが、先程、シカ柵が終わった箇所から右へ90度曲がり、シカ柵は、続いていたのだった。だが、土砂が崩れたのだろうか、この先のシカ柵は、全部倒れ、土と落葉で埋もれていた。
  ....結局、シカ柵は、全く役に立っていないことが判明。

 トラバースして尾根筋にぶつかると、そこには、旧丹沢観光センターから本間ノ頭へ続く山道が続いていた。
[右手のシカ柵が終わり、右へトラバース]

 本間ノ頭への山道を登る。
 ここは、風の通り道らしい。やたらと音をたてた強風が顔に当たる。我慢を強いられる中、黙々と山道を辿っていく。

 11:53、道標を発見。(写真下)
 ここは、登りの場合であれば、迷うことはないが、下りの場合は、どの方向に下っていいのかわからなくなるような斜面だ。そのために道標があるようだ
[旧丹沢観光センタ−から本間ノ頭への登山道を辿る(振り返って撮影)]

 尾根の先端のような場所に到着。
 前方に傾いた木あり。また、頭をぶつけるところだった。
  ....先月の流血アクシデントは、まだ記憶に新しい。
[頭をぶつけそうになる斜めの幹]

 12:11、前方が一面、雪の斜面となった。
 右手の崩壊地に近づく。
 地面に雪が積っていても、日が射しているせいか、それほど寒さは、感じない。
[雪がだいぶ積っていた(振り返って撮影)]

 12:30、栂立尾根方面に入り込まぬよう、ロープでぶら下がった道標を見る。(写真下)
 ここで、単独男性とすれ違う。このまま旧丹沢観光センターに下っていかれるとのこと。
 「ちょうど、我々の踏跡があるので、ルートがわかるでしょう。」なんて会話をして、別れた。
[栂立尾根分岐点の道標]

 栂立尾根と合流すれば、本間ノ頭のピークは近いと思っていたのだが、なかなか着かない。 

 12:48、ようやくピークに着いた。単独男性が、ベンチで既に休憩中だった。その横を使用させて戴き、ランチタイムとした。北東側の木立を眺めながらパンを食べていたら、ここから宮ヶ瀬湖が見えることに初めて気がつく。
  ....宮ヶ瀬湖から本間ノ頭が見えるのだから当然か
[本間ノ頭に到着]

 単独男性が先に丹沢山方面に出発し、その後姿を見送った後、我々も立ち去ることに。
 無名ノ頭へと向かう。
 丹沢三峰の三つの峰を示せと言われたら、実際に見えるのは、本間ノ頭(東峰)、無名ノ頭、円山木ノ頭(中峰)だろう。太礼ノ頭(西峰)なんて全く目立たない。そういった意味で、ソンな待遇の無名ノ頭だ。
 無名ノ頭に登りかけるとき、振り向いた。

 13:32、無名ノ頭に到着。ここから北西尾根へと踏み込む。
無名ノ頭頂上にて]

 雪が多い斜面となった。尾根の左側に寄ると、下は、崩壊地だった。
 逆光気味の風景を観賞する。
 歩きやすい尾根だと思ったのだが、急斜面になったところで、雪も多くなった。ちょっと緊張しながら下っていく。
[雪が結構積っていた急斜面]

 雪が消えると、見事な樹林帯となった。(写真下)
 こんな尾根をさっさと歩いてしまうのは、勿体無いような気分になってしまう。
 ただ、今日は風が強い。この点が、ネックだった。
[見事な自然林]

 赤頭白杭No.156を発見。
 ここは、そのまま直進すれば、円山木沢へ下ってしまう分岐点だ。ここで右斜めに進む。すると、この先、尾根が続いているのが見えた。
[赤頭白杭No.156のある尾根の先端部]

 気持ちのいい尾根歩きとなる。(写真下) 素晴らしい林の景観に痛く感動。
 やがて、尾根筋に歩くのではなく、左側斜面寄りに経路がついていることに気がつく。ここからは、その経路を辿っていくことにした。
[歩きやすい尾根が続く]

 左斜面をトラバース気味に歩いていくとき、左手の木立の向こうに榛ノ木丸を見る。

 続いてその稜線を右に視点を移していく。

 延々と作業経路が続いている。だが、左手は、超急斜面となる箇所もあり、バランスを崩して左側に転落したら、命の保証はない。
[作業経路を下っていく]

 12:39、右手にシカ柵が現れる。(写真下)
 途中、開きっぱなしの扉があったが、そちらには入らず、直進していく。
[右手にシカ柵の扉があったが、直進していく]

 やがて、経路は、フラット気味となり、植林帯が広がった。(写真下)
 前方に赤頭白杭(No.197)が見えたので、てっきり、この方向が、ルートだと思ったのだが、丹沢写真館さんに作業経路から外れていると呼び止められた。
 よく見たら、この赤頭白杭の手前で、経路は、左にUターンするように曲がっていた。
 赤頭白杭が立っていたので、思わず、その方向に引き込まれてしまった。杭があるからルートだという訳ではなかったのだ。
[平坦部の植林帯に入っていく]

 植林帯に入らず、左側に経路は、続いていた。その後、左側斜面を進んでいく。
[植林帯の中に入らず、左手の斜面へ]

 やがて、左手に沢が見えた。
 すると、正面に急な階段が現れる。階段の杭には、苔が全面的に付着しており、かなり年月の経った階段だった。(写真下)
[古びた急な階段を下っていく(振り返ってAOKさん撮影)]

 15:21、林道に飛び出した。(写真下)
 ここは、旧丹沢観光センターと魚止橋の間。でも観光センターにかなり近い。

 すると、ここで単独の男性にすれ違う。先程、栂立尾根分岐でお会いした男性だった。奥の魚止橋の方に車を停めておられるようだ。
 「踏跡がありましたので、助かりました。」
 「お互い無事、下山できて、何よりです。」
と挨拶。こんな会話が楽しい。
[林道に出た]

 旧丹沢観光センターに向かっていると、小型のパトカーが背後からやってきた。先日、魚止橋で車上荒らしが発生したので、その影響かなと思う。
[巡回していたパトカーに出会う]

 15:28、無事、旧丹沢観光センターに到着。
 丹沢写真館さん、AOKさん、本日もありがとうございました。
 [旧丹沢観光センターに戻ってきた]


 前半は、日陰で寒いルートでしたが、本間ノ頭への登りとなった頃から、太陽に向かって歩くようになり、後半の無名ノ頭の北西尾根の下りのときは、左後方に太陽があり、明るい尾根歩きとなりました。
 北西尾根は、歩いて気分のいい尾根歩きでした。ここは、季節を変えて、また訪れてみたい、そう思った次第です。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。