トップページ山行リスト(日付)>塔ノ岳・鍋割山_記録20110101


塔ノ岳・鍋割山

 山行日
2011年1月1日(土)〜3日(月)  晴        単独行
 コース
大倉(10:13)〜(11:34)駒止茶屋〜(12:07)堀山の家〜(13:20)花立〜(13:49)塔ノ岳(泊)
塔ノ岳(8:00)〜(8:29)尊仏岩跡(8:36)〜(9:02)塔ノ岳(10:25)〜(11:20)大丸(11:23)〜(12:33)小丸〜(13:00)鍋割山(泊)
鍋割山(9:36)〜(10:34)後沢乗越(10:49)〜(11:05)ミズヒ沢〜(11:25)二俣〜(11:52)黒竜の滝(12:08)〜(13:29)大倉
 例年に倣って、中型カメラを担いで塔ノ岳の尊仏山荘に泊まりで行ってきました。また、昨年と同様、今年も三箇日を丹沢で過ごすこととし、鍋割山荘にも泊まってきました。
 天気は、最高で、気温も暖かく、途中、尊仏岩跡や、黒竜の滝を訪問してきました。
 詳細は、下記をご覧下さい。


<第1日>
 実家で紅白歌合戦を見て、そのまま実家で年を越す。朝、雑煮を食べて、ゆっくり出発。
 渋沢駅前の広場で、新年の塔ノ岳方面を眺める。雲は、あるものの、塔ノ岳を中心に屏風のような尾根が左右に広がっているのがくっきり見える。
 雪は、なさそうだ。そんな光景を何枚も撮影していると、下のロータリーから大倉行きのバスが出発していった。あらら...まあ、今日は急ぐ山行でもないと、階段を下りて、次のバス時刻を見たら、30分後だった。
 そんな訳でバス停前のドーナッツ屋で、コーヒーを飲むハメに。
[渋沢駅から塔ノ岳方面を撮影]

 大倉10:13着。
 大倉で下車したのは、自分以外に1人だけ。バス停には、初日の出を見終わった下山者の数の方が圧倒的に多い。
 10:13、2011年の初登りがスタートした。
[大倉が出発点]

 大倉尾根の登り口の植林帯が、昨年5月の植樹祭により、整備されたことを知っていたが、今回、改めて眺めて、こんなに整備されてたっけと首を傾げる。せっかくなのでデジカメ撮影。(写真下)
[整備された植林帯]

 ゆっくり、マイペースで進む。最近は、年をとってきたせいか、ザックの中の中型カメラが重く感じて仕方がない。昔は、そんなにカメラの重量を気にせず登っていけたのだが。
 もうすぐ堀山の家というところで、こちらに向かってくる父の姿を見た。
 「あれっ! 西山林道でなかったの?」
 「やはり、尊仏山荘に寄って来た。」と父。
 父は、今年も年越しを鍋割山荘で過ごした。今回は、さっさと鍋割山から林道に下って帰ると言っていたので、上記のような会話となったのだ。
 今年で83歳になる父の後姿を見送った。
[父とすれ違う]

 長い階段登りをどうにか終え、花立山荘に到着。(13:00)
 右手には、大山・三ノ塔がくっきりと見える。今日は、かなり気温が低いのか、この時間帯でもまだ靄がかからない。そういえば、今日の相模湾には、大島以外にも利島・新島が見えていたことを思い出した。
[大山と三ノ塔がくっきり見えた]

 花立を過ぎた所で、目の前の山道をシカがサッと横切った。
 その後、ゆっくり笹を食べ始めた。時々、こちらを見ながら、まるで撮影してくれと言わんばかりに顔を上げてポーズをとっている。何とも憎めないシカだ。
 おかげで何枚も撮ってしまった。
[花立の先でシカを撮影]

 13:49、塔ノ岳頂上に到着。富士山は、生憎、頭が雲の中だった。
 すぐに山荘に入る。山荘のご主人、花立さんに新年の挨拶して、2階にザックを置く。
 まだ時間はあるので、尊仏岩跡を訪問しようとロープを持って、外に出た。だが、1年振りの訪問で、場所がなかなか思い出せず。
. ....西側斜面を北に進みすぎ、丹沢山への山道に飛び出してしまった。
 ウロウロしながら、ようやく下りルートを発見。だが、昨年と違って雪がついており、ちょっとロープだけでは頼りない。軽アイゼンは、ザックの中に置いてきてしまった。そんな訳で、明日にしようと、あっさり退却。
[塔ノ岳に到着]

 山荘に戻り、夕日の撮影準備をする。
 その後、タイミングを見計らって、中型カメラを三脚にセットし、夕日を撮影する。デジカメ撮影は、OKだったのだが、中型カメラがバッテリー電圧低下で、最後は、シャッターが切れなくなってしまった。
. ....せっかく背負ってきたのに。
 夕食後、再び外に出る。中型カメラ用の三脚を有効活用しようと、デジカメにこの三脚を使用して夜景撮影を実施。
[今日は、富士山の頭ににちょっと雲が]

<第2日>
 6:20、外に出て中型カメラをセットする。だが、氷点下のために最初の2枚程度でまたしてもバッテリーが上がってしまった。昨晩、山荘内でバッテリーを予備と交換したのだが、その予備バッテリーも経年変化で、どうもダメになっていたようだ。ということで、朝日もデジカメ中心で撮影する。
 朝日の撮影を終え、8:00に山荘を出発。
 再度、尊仏岩跡に向かう。途中で、ザックを下ろし、軽アイゼンをつけて、斜面を下っていく。
[ほんの少し赤富士]

 草っ原から土の斜面になったら、先行者の踏跡を見つけた。岩壁の下へと続くトラバースルートにも、先行者の踏跡が続いている。こんな場所を歩くのは、尊仏岩跡への訪問としか思えないのだが、この先、尊仏岩跡に下っていく斜面には、踏跡がなかった。先行者の人は、どうやら尊仏岩跡の場所を知らなかったようだ。
 せっかくなので、持参したロープを使用して下る。ようやく尊仏岩跡到着。
 ....この2日後、イガイガさんも訪問されたようだ。

 枝の間から不動ノ峰が眺められる。朝日に照らされた不動ノ峰と、日陰となっている手前の岩跡とは、コントラストが強くて、ストロボをつけてもうまく撮れない。結局、尊仏岩跡アップでの撮影となった。(写真下)
 参拝後、同じ道を辿って、引き返す。
[尊仏岩跡を訪問]

 再び、山荘に戻り、ホットコーヒーを注文。
 10:00に山荘に出て、その後、頂上で風景撮影を堪能。
 蛭ヶ岳や南アルプスを被写体として、シャッターを押し続けた。
. ....なんたって今日は、ゆったり山行
[今日も快晴の塔ノ岳頂上]

 今日は、鍋割山荘までなので、ゆっくりと出発。(10:25)
 ちょっと歩いては、富士山等、カメラを取り出しては、撮影する。時間を気にせず、被写体豊富な山道が歩けるなんて、こんなに楽しいことはない。
. ....至福のひととき
 すると、右手の植生保護柵付近で、シカを発見。先程のシカと違って角があるので別人、いや別シカだ。雄シカは、保護柵内の笹を首を伸ばして、ノンビリと食べている。真っ白い尻毛が印象的だ。
 これまた何枚も撮影してしまう。
[またしてもシカを発見]

 金冷シを過ぎ、大丸への登りのおかげで汗が出てきた。
 その後、変形ブナの所で、しばし休憩。変形ブナの周りをブラブラしながら、幹を見上げたり、富士山を撮影したり、シャッターの切れない中型カメラのバッテリーを再度確認したりして時間を費やす。
 ポカポカ陽気で風がなく、とにかく心地良い。気がつけば30分以上、時が過ぎていた。

 その後も、二俣分岐で左折し、視界の広がる尾根斜面に寄り道してみたり、ブナ林を撮影したりして時を過ごす。
[変形ブナを撮影]

 小丸のピークを過ぎて、下り斜面になった時、この光景を見入る。
 この鍋割山稜は、本当に樹林帯が素晴らしいと思う。大丸付近のブナもいいが、ブナ以外の樹林帯も味わいがある。冬枯れの木立を見上げながら、鍋割山へと向かった。
[気持ちのいい樹林帯を歩く]

 ゆっくり歩いたつもりでも、13:00、鍋割山到着。
 いつの間にか富士山の頭は、雲に隠れてしまった。山荘に入り、草野さんご夫妻に新年の挨拶した後、鍋焼きうどんを注文。暖かいので、外のベンチで食べる。果たして今年は、何回、食べれるだろうか。
[鍋割山荘に到着]

 まだ日没には、時間があるので、2階の指定された部屋に上がる。
 今日は、個室利用ですよと言われ、4人部屋ぐらいの部屋を独占させてもらう。この部屋は、初めてだった。着替え後、窓を開けたら、箱根方面がよく見える。
 昨晩、あれほど寝たのに、眠たくなってしまった。先程の樽酒でアルコールが全身に回ったようだ。少し横になる。西日が当たり、ポカポカなのが嬉しい。
 16:00過ぎに外に出て、夕食前に夕日を撮影する。

 日没後、楽しく食事をしていると、外は雪が降っているとの声が。夕食を終え、外に出てみると、既に雪は止んでいた。眼下には、秦野盆地の夜景が広がっていた。
[山荘の2階部屋から]

<第3日>
 朝、外に出たら、完璧な雪景色。積雪3cmといったところだろうか。それもボタン雪ではなく、乾いた粉雪だ。
 前日同様、ここでも日の出を撮影するために外で待つ。東の雲が厚かったため、なかなか太陽が出てこなかった。

 その後、富士山側を撮影。
[雪景色の鍋割山荘]

 山荘の周りには、いろいろな足跡が残っていた。後沢乗越方面から頂上に続く山道には、シカの足跡があった。シカも登山道をキチンと歩くようだ。また、山荘付近では、ネコのような足跡がたくさん見つかった。(写真下) 聞けば、テンらしい。この足跡を見て、鍋割山付近でもテンがいるということを初めて知る。
[テンの足跡]

 9:36、草野さんご夫妻に挨拶し、出発。
 雪は、山頂付近だけかと思ったら、結構、下の方まで積っていた。
 後沢乗越を過ぎたら、雪は見なくなったのだが、驚いたことに下った先のミズヒ沢の斜面には、再び積雪があった。日陰だから雪が残ったという理由以外にも何か訳がありそうだ。
[後沢乗越に向かう]

 今日は、西山林道をそのまま進むのではなく、途中で表丹沢県民の森への分岐点で、右に下っていく。目的は、黒竜の滝訪問だ。今まで上の林道から垣間見た滝の姿しか目にしていない。今日こそは、滝の姿を正面からこの目で見てみたいと思っている。
 植林の中の山道を下っていくと、左手に東屋を見る。
 その先、一ノ沢に出たところで丁字路になった。左折したところで、滝が見えてきた。水が斜めに落ちている。さらに近づいていく。
[表丹沢県民の森分岐点]

 来た道を戻り、再び西山林道を進み、散策路の分岐点で、右側の一ノ沢(黒竜の滝の上流)に下っていく。この分岐路も以前から気になっていたルートだ。
 すぐに丁字路にぶつかる。ここは、右の下流側に進んでみる。
[散策路分岐点で右折する]

 道というよりは、単なる踏跡で、全く手入れがされていない状況だ。それでも進んでいくと、小さな堰堤の上で、道が消えてしまった。意地で進むのであれば、左岸に回って進めば、行けない事もないが、踏跡すら消えているので、ここで前進することを諦めた。(写真下)

 引返した後、先程の丁字路を直進し、今度は、上流の方に進んでいく。すると、すぐに林道へ上がってしまった。
. ....これが、散策路?
[前方が黒竜の滝の落ち口]

 先程の表丹沢県民の森への分岐点での案内板では、写真左のように黒竜の滝の上流側にも点線のルートがあるように記載されているが、上述のように実際には、道がなかった。
 また、黒竜の滝下から上流に上がるようなルートも見つからなかった。
. ....だから滝下から来た道を戻ったのだ。
[案内板に偽りあり]

 西山林道を進み。大倉には、13:29着。
 この時間帯ゆえ、乗客は、疎ら。バスは空いていた。ちょうどタイミングよく、13:38のバスが到着していたので、急いで靴を洗い、バスに乗り込み、帰路につく。
. ....大倉の洗い場には、タワシが常備されており、誠にありがたい
 [大倉に到着]


 おかげで三箇日は、ゆっくりと過ごすことができました。今年は、どのくらい丹沢に足を運ぶことができるでしょうか。
 なお、中型カメラは、帰宅後、バッテリーを新規購入して交換したら、あっさり正常になりました。今回、予備バッテリ−が予備でなかったことは、新年早々、反省すべき事項となりました。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。