トップページ山行リスト(日付)>伊勢沢ノ頭・水棚沢F1_記録20110424


伊勢沢ノ頭・水棚沢F1

 山行日
2011年4月24日(日)       晴        同行者:丹沢写真館さん、AOKさん
 コース
寄大橋(7:41)〜<伊勢沢ノ頭南東尾根>〜(10:19)伊勢沢ノ頭(10:23)〜(10:51)檜岳(11:27)〜(753m峰)〜<周遊歩道>〜(14:06)水棚沢出合〜<水棚沢>〜(15:00)水棚沢F1(15:33)〜<水棚沢>〜(16:20)水棚沢出合(16:30)〜(16:55)寄大橋
 今回も、丹沢写真館さん、AOKさんとのトリオ山行です。
 天気は、晴れで、気持ちのいい山行でした。特に伊勢沢ノ頭南東尾根、水棚沢F1などは、初めての訪問、檜岳南東尾根は、前回、登りでしたので、下りは、新鮮でした。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 今日は、朝からいい天気。
 丹沢写真館さんの車で東名高速を走行中、正面に富士山がクッキリ。(写真下)
 箱根の山々もクッキリ。
 やはり、朝から天気がいいと、気分も清々しい。
[東名高速からの富士山]

 7:41、寄大橋横の駐車場を出発。秦野林道に入っていく。この林道を歩くのも久しぶりだ。

 すぐに周遊歩道入口を右に見た後、約10分後に平成22年度成長の森入口の看板をやはり、右手に見る。「成長の森」とは何ぞやと帰宅後、調査。神奈川県のHPによれば、下記。
 『「成長の森事業」は、神奈川の森林再生のための象徴的な取組として実施するもので、赤ちゃんが生まれたご家族等を参加者とし、赤ちゃんの誕生を記念し、その健やかな成長と苗木の成長を重ね合わせ、いつまでも愛着を持って親しんでいただける「成長の森」をつくり、森林の様々な恵みを次の世代へ引き継いでいくことを目的とするものです。』
 植える苗木は、杉や檜ではなく、ケヤキ・ホオノキ・イロハモミジ・ヤマザクラ・クヌギ・カツラ・ヤマボウシなどから場所に応じて選ばれるとのこと。
 広葉樹林帯が広がるのは、嬉しい。
[今回のスタート地点:寄大橋の駐車場]

 中澤橋を渡り、1/25000地形図と照らし合わせながら、右手尾根の取り付き点を探す。
 最初は、岩壁が続き、登れるような箇所はなかったが、林道が右にカーブしていくところで、取り付き点を発見。ここから、尾根に入る。(写真下)

 スギ植林帯を登っていたと思っていたら、いつの間にかヒノキ植林に変わっていた。
 尾根の先端を左から巻いていき、その先、細尾根の緩い下りになると、右手に先程の中澤橋が見えた。もうだいぶ登ってきているのがわかる。

 今度は、左手に秦野林道が見える。ここから下っていけるように経路も付いていた。
[伊勢沢ノ頭の南東尾根に取り付く]

 急な登りの植林帯となった。植林帯の中に入ってから、ヒルチェックを行っているが、今のところ、見つかっていない。まだヒルには早い時期だったようだ。

 左から尾根が合流する直前に石碑に出会う。植林記念碑と記されてあった。(写真下)
 周りは植林しか見えない場所なので、この石碑は、ちょっとした目印になるなと、メモする。ここで小休止。
[植林帯の中に石碑あり]

 石碑を出発後、緩やかに下っていき、鞍部を通過。その後、左が自然林、右がスギ植林となる境界部分を直登していく。
 自然林の向こうには、コブが3つある山が見える。どうやらダルマ沢ノ頭方面の稜線のようだ。まだまだ、向こうの方が遥かに高い。最終的には、見下ろすようになるまで登らなければならないのだ。
[植林帯と自然林の境を登る]

 スギ植林帯の斜面をジグザグに登るような経路となった。(写真下)
 だが、登っても、登っても同じような光景が続く。
  ....これぞ丹沢名物、単調な植林登り。
[植林帯の中の登り]

 9:47、水源の森林づくりの白カンバンの前を通過していくと、ついに植林帯が終わり、自然林となってきた。左に植生保護柵を発見。いよいよ自然林の始まりだ。

 保護柵が右にも現れた。ここで、ちょっと気をつけたいのが、この保護柵の補強用ワイヤー。
 保護柵の外側に何本も張ってあり、これが、殆ど見えないのである。それも柵から結構離れた所で、地面に固定されてある。下りで小走りしている時は、特に要注意だ。
[ようやく植林帯を脱出]

 傾斜が緩くなり、自然林(保護柵だらけ)になれば、登山道との合流点は、近いと思ったのだが、なかなか登山道に出ない。
  ....これは、誤算。

 10:07、ようやく一般登山道に出た。長いことチャレンジしたかった伊勢沢ノ頭南東尾根を踏破でき、ややコーフン気味。ここで小休止とした。寄大橋から初めての水分補給。調子がいいのか、気温が適温なのか、今日は、あまり水分を摂らずに済んでいる。
[一般登山道に出た(振り返って撮影)]

 一般道を登って、伊勢沢ノ頭ピークへ到着。
 標識の裏手には、シカ柵が左右に続いている。そのシカ柵の向こうに白い雲が浮かんでいると思ったら、南アルプス(赤石岳、悪沢岳)だった。
[伊勢沢ノ頭頂上にて]

 伊勢沢ノ頭から檜岳へと向かう。自然林の続く、ここの稜線歩きは、気持ちがいい。
 時々、振り返って富士山をチェックするが、悲しいかな、富士山の頂上付近だけに雲がかかっていた。
[檜岳に向かう]

 左手にシカ柵が現れると、檜岳頂上は、近い。登りが緩くなり、左右は植林となるが、歩いている箇所だけは、自然林が残っている。
 10:51、檜岳頂上に到着。
 いつものように頂上の標柱と、檜洞丸方面を撮影する。(写真下左、右)
 ここから眺めると、檜洞丸は、同角山稜や石棚山稜を含め、大きな一つの山の塊のように見える。
 ベンチで、コーヒータイムとした。丹沢写真館さんからコーヒー、AOKさんからはチーズケーキの差し入れ。
  ....毎度、ご馳走様です。

 その後、雲がかかっていた富士山が気になり、頂上から見える箇所を探す。
 前方のシカ柵の向こうで、富士山が見えた。
[檜岳頂上] [檜洞丸方面の眺め]

 11:27、檜岳を出発。
 戻るように歩き、途中の古い道標のある箇所から左手に進む。左手の植林帯ギリギリあたりを通る経路をたどっていく。

 斜面が急になったところで、一部、踏跡が消えていた。だが、そのまま下っていくと、左手の植林帯に入るような経路を発見。無事、ルートに乗った。
[南東尾根を下るルートに入る]

 ヒノキ植林帯から、スギ植林帯の下り経路となる。
 飽き飽きするほどの下りを経て、鞍部に出た。右手にシカ柵が続いているが、倒れてしまっており、機能していない。

 目の前に753m峰が見える。だが、経路は、そのピークを左から巻いている。今日は、この経路をそのまま辿っていく。
 その後、この経路は、尾根の腹をひたすらトラバースするように続いていた。(写真下)
 以前、この逆コースを歩いたとき、その時も、この経路を歩いたようだ。だが、いつまで経っても、登りにならなかったので、尾根筋に取り付いて登った記憶がある。(その結果、753m峰ピークを踏んだ) だが、我慢してそのまま進めば、753m峰を巻いて、その先の鞍部に着けることができたのだ。そのことが、今回わかった。
[尾根をトラバース(振り返って撮影)]

 尾根にぶつかったところで、トラバース路から下りになる。
 経路を下っていくと、前方にカンバンが立っていた。
 よく見ると、成長の森のカンバンで、ざっと150名ぐらいの名前と生年月日が掲示されてあった。
 同じ苗字の名前が続くのは、兄弟なのだろう。そんなことを考えながら、ちょっと名前を読んでいた。
[植林帯を下る]

 尾根のフラットな箇所に下り立った。(写真左)
 ここには成長の森の案内図が立てられてあった。ベンチもあったので、小休止。
 振り返って植林帯を眺めていたら、ここは、以前来た事のある場所だった。その時は、暗い印象の植林帯だったのだが、今日は、かなり明るく感じられる植林帯となっていた。
 北東側に鍋割山が見えた。
 ここで、現在位置を確認し、このまま尾根沿いに下っていく。
[成長の森に出た]

 すぐに寄沢右岸の周遊歩道にぶつかる。(写真下)
 左折し、このまま周遊歩道を歩き、寄沢上流に向かう。
[周遊歩道の道標に出た]

 周遊道に対し、モノレールがクロスしていた。(写真下)
 
 この周遊歩道は、水平路かと思ったら、意外にアップダウンが続く。沢を何本も渡るが、そこには立派な橋が架けられてあった。また、成長の森の案内板が何箇所かあり、着々と成長の森エリアが年度ごとに増えていくのが、わかった。
[周遊歩道を歩く]

 周遊歩道を歩き、無事、寄沢に出た。
 沢を渡れば、小広場(林道の終点部分)に出るのだが、その手前で、沢沿いに歩き、堰堤手前の涼しいところでランチタイムとした。
 食後のコースは、水棚沢F1見物を予定通り、実行することに。
[寄沢に出てランチタイム]

 沢を渡り、登山道を進み、新しい分岐路にて、左に向かう。ここは、いつも右に進んでいたところだ。
 歩くに従い、よく整備された道だということがわかった。
 左に堰堤(先ほどランチタイムで上流に見えた2段の堰堤)を見ながら、越していく。
[新しい道標にて左折]

 2つの堰堤を越えたところで、広い河原に下り立った。この経路自体は、左岸に続いていたが、途中で経路を外れ、寄沢を渡る。(写真下)
 渡ったところのすぐ右手が水棚沢の出合だった。
 この後、水棚沢の右岸を登っていく。
[寄沢右岸に渡る]

 前方に堰堤があり、右岸から越す。
 最初、堰堤に近寄りすぎ、途中で急斜面を登ったら、左右に走る経路にぶつかり、ロープを発見。
 もっと手前から取り付けば、ロープを使って登れたようだ。
[堰堤を越す(その1)]

 この水棚沢の源流は、雨山になるのだが、雨山の麓にこんなに広い河原の沢があること自体、想像できなかった。ちょうど前方が、逆光になるので、撮影には向かない遡行となる。
[新緑の河原を進む]

 再度、堰堤を越す場面に出会う。
 ここは、堰堤が3つ連続しているところで、最初の堰堤は問題ないが、最後の堰堤を越すのが嫌らしい。
 落葉で埋まった急斜面を少し登って岩場に取り付く。だが、全体重をかけられるほど、安心できるような岩ではないので、ちょっとスリルがある。
[堰堤を越す(その2)]

 やがて、前方に小滝が見えてきた。
 丹沢写真館さんから、あの小滝を越えたら、F1が近いことを聞く。
 小滝は、右手斜面から巻いて越えた。
 小滝の先は、様相がガラリと変わり、急に左右の斜面が険しくなった。
 今までの幅広い河原がウソのようだ。
[F1の前の小滝]

 15:00、F1最下段の滝下に到着。
 ここでザックを下ろし、空身で右手の斜面を登っていこうとするが、岩壁は滑りやすく、直登は、無理と判断。水流沿い(左岸)のギリギリのところを通過(うまい具合にホールド、スタンスがある)して、さらに1段、上に登る。
 一息ついたところで撮影したが、滝が3段しか入らないので、さらに上に向かう。ここからは、浮石だらけの急斜面で神経を使った。
 ようやく、撮影地点に入った。
[水棚沢F1の最下段の滝を水流沿いに登った後、上段の斜面に登る(AOKさん撮影)]

 1533、F1下を出発。来た道を引き返す。
 河原は、浮石が多く、下りは、余計神経を使う。だが、涼しい風が下流から吹いてくるので、身体は心地よかった。
[来たルートを引き返す]

 10:15、寄沢を渡り、少し上流に向かう。
 すると、行きで利用した経路に出会う。この先で、その経路には、橋が用意されており、右岸に渡ったところで、一般登山道と合流していた。
 これで4/10に気がついた「水源歩道経由寄バス停」道標のルートが判明した。これならば、登山道と書かれてある本来のルートよりも、こっちのルートを利用した方が早いし、楽なのがわかった。

 この橋の手前で小休止。デザートタイムとした。背中を涼しい風が通り過ぎる。
[寄沢に出たところで、少しだけ上流に進む]

 その後は、いつものように、寄沢左岸の周遊歩道(林道ではなく、ここも周遊歩道と呼ぶのを今回、初めて知った)を歩き、寄大橋へ向かう。
 16:55、寄大橋駐車場到着。
 振り返れば、鍋割山のピークあたりに西日が当たっていた。
 今日は、天気もよろしく、楽しい1日を過ごせたことに満足。
 [寄大橋を渡り、本日の山行も無事終了]


 丹沢写真館さん、AOKさん、お世話になりました。
 今後とも宜しくお願い致します。

 寄沢右岸の周遊歩道付近は、「成長の森」事業(注1)のおかげで、植林帯の中に将来、広葉樹林が広がりそうです。
 (注1)神奈川県のHP(http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f6731/)から
    成長の森事業は、神奈川県と(財)かながわトラストみどり財団が共同で実施しており、
    苗木1本1本に赤ちゃんの名前を書いていくことはせず、区画ごとの銘板に連名で書くという
    方式を採っているとの事です。
    (その結果、あの150名(場所によって異なるかもしれませんが)ぐらいの名が載った銘板が
     建っているようです)



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。