トップページ山行リスト(日付)>送電鉄塔群・半原高取山_記録2011503


送電鉄塔群・半原高取山

 山行日
2011年5月3日(火)       曇り          同行者:AYさん
 コース
平山坂上(7:28)〜(7:30)398号鉄塔〜(7:54)397号鉄塔〜(8:28)396号鉄塔(8:33)〜(8:49)395号鉄塔(8:58)〜(9:09)394号鉄塔〜(9:31)393号鉄塔(9:33)〜(10:35)392号鉄塔(10:46)〜(10:54)391号鉄塔(10:58)〜(11:25)390号鉄塔(11:28)〜(11:44)389号鉄塔(11:49)〜(12:44)388号鉄塔(12:50)〜(13:48)387号鉄塔(14:00)〜(14:15)高取山(14:20)〜(14:39)386号鉄塔〜(14:58)385号鉄塔(15:02)〜(15:42)やまびこ大橋〜(15:44)宮ヶ瀬小・中学校前
 今回は、AYさんとのコラボ山行です。
 どういったコースにしましょうかと、相談しましたところ、送電鉄塔巡りがいいのではないかということで決定。送電鉄塔は、AYさんがあまり行かれていない、仏果山北東側を走る佐久間東幹線の送電鉄塔としました。この送電鉄塔群、私は、個別に訪れた鉄塔が何本か、ありますが、横串に歩いたことはありませんでした。
 詳細は、以下をご覧下さい。 


 佐久間東幹線とは、静岡県浜松市にある佐久間ダムを利用した水力発電所(佐久間発電所)から西東京変電所までの送電設備で、東京電力(株)ではなく、電源開発(株)の設備だと知ったのは、5、6年前だったと思う。神奈川県内に東電以外でも送電線を持っている会社があるのだと、このとき初めて知った。
. ....電源開発(株)殿。大変、失礼しました。ちなみに、神奈川県、JR東日本も送電設備を持っている。

 丹沢において佐久間東幹線が通るのは、三国山南部から大棚ノ頭の東側を通るルートと、ここ仏果山東側斜面を通るルートとある。(その間は、何故か丹沢を抜け、道志川北部に続いている)
 そんな訳で、西丹沢でも、この東丹沢の端でも、お目にかかれる送電線となっている。
 今回は、その東側の佐久間東幹線送電鉄塔巡りだ。
 但し、八菅山の方に続く鉄塔は、今回パスし、国道412号線(半原行きのバス通り)から西側の鉄塔を対象とした。

 今回は、いきなり最初から、バタバタが発生。
 「6:50、本厚木発の半原行きのバスに乗車しましょう。」と、曖昧にAYさんに伝えてしまったのが、そもそも私、花立小僧の致命的ミス。
 この半原行きというのは、始発の6時台から9時台は、本厚木駅前から発車し、10時台以降は、厚木バスセンターから発車するという変則的な運行。
 この結果、AYさんは、タクシーで平山坂上バス停に来られた。
. ....AYさん、大変、申し訳ありませんでした。
 という経緯を経て、どうにかAYさんと合流。
[今回のスタート地点:平山坂上バス停]

 早速、1/25000地形図を広げて、今回の送電鉄塔の位置を確認。後半の高取山側の鉄塔は、今まで歩いてきた箇所が多く、比較的、はっきりしているのだが、この平山坂上側の鉄塔の位置がはっきりしない。
 「まずは、すぐ先にある送電鉄塔に行きましょう。」
と、歩き出す。
 バス停から、ものの2分で、送電鉄塔に到着。
 ここは、民家に近いせいか、鉄塔は、金網に囲まれていた。「佐久間東幹線No.398」とある。
 最初が、398で、最後が、385(これは、事前調査でわかっていた)なので、今回、14本あることが判明。
 「距離の割には、意外と多いですね。」
なんてAYさんと話しながら、次の鉄塔の位置を地形図で確認する。
[1本めの鉄塔No.398]

 「次のNo.397は、一度、道路に出てからルートを確認しましょう。」
と、バス通りに戻る。左側の斜面を気にしながら歩くと、工場の横から奥に細い道のようなものがある。ここから行けそうだなと見通しが立ったところで、スパッツ、ガムテープで、足回りのヒル対策を行う。今日は、出てくるのではないかと、念入りに準備。

 斜面に飛び込むと、いきなり植林帯となった。それを登りきると、鉄塔が見え、経路も発見。No.397へ簡単に行けた。
 鉄塔下から西側に進もうとするが、ルートがなく、ササヤブとなっており、次の鉄塔が、沢の向こうだということもわかり、一度、車道に出ることにした。
[2本めの鉄塔No.397]

 植林帯の下りで、北側に向かう。
 車道に出たのは、ヘアピンカーブの手前だった。
 馬頭観音の石碑を左に見る。バス通りの傍らにひっそりと建っていた。
 車道を下っていき、経ヶ岳登山コースの方に左折するが、すぐに右折する。
[一度、車道に出る] [馬頭観音の石碑]

 1/25000地形図では、左斜面に入る破線路が記載されている。これが実際にあるのかなと進んでいくと、送電鉄塔標識を左手に発見。(写真下右)
 この標識に従い、細い踏跡に進む。意外なことにこの先は、新緑の美しい自然林だった。AYさんは、ここから野草観察&デジカメ撮影に注力。
. ....フジの花も、咲いていた。
[送電鉄塔巡視路を歩く] [送電鉄塔標識]

 3本めの鉄塔が見えてきた。
 8:28、鉄塔No.396に到着。ズングリした体形のクマバチがやたらと飛び回っており、羽音が煩い。
 この先は、巡視路が続いていたので、その経路を進んでいく。AYさんは、このあたりでも、野草観察にパワー全開。ウグイスの啼き声を聞きながら、小沢を何度か渡り、スギ植林帯を通れば、鉄塔No.395に到着。(8:49)
[3本めの鉄塔No.396]

 鉄塔No.395からは、次のNo.394がすぐ先に見えている。手前の斜面を下るように踏跡が続いている。これが、巡視路だろう。
 「ここもいいですね〜。とてもいいですね〜。」
と、AYさん。AYさん、どうやら野草観察で、とてもいいことがあったようだ。

 鉄塔No.394に到着。(9:09) ここで、送電線の方向が若干、右に曲がっている。その先を見れば、これから先の鉄塔が建ち並んでいる。足下から送電鉄塔巡視路が続いており、その経路を辿っていく。
[鉄塔No.395からNo.394に向かう]

 斜面を下っていくと、小沢が合流するところに出た。ここで、植林帯に入るが、散乱する間伐材のため、ルートが不明瞭となる。進路方向から見て、こっちだろうという方向に進んでいくと、再び経路を無事、発見。
 9:23、丁字路に出た。1/25000地形図にて確認。地形図には、280m峰の南側に破線で記載された道があり、これにぶつかったと判断。
 目の前には、280m峰の斜面に自然林の眩しい新緑が広がっていた。
 左折し、左:植林帯、右:自然林の新緑の間を行く。(写真下)
[280m峰の南側斜面をトラバースする]

 鉄塔No.393到着。(9:31)
 ここの鉄塔は、斜面に建っていた。ここで、ルートを確認。遠回りになるかもしれないが、この先、滝沢(南沢)上流方面に続く経路を進んでみる。
 9:35、Y字路となった。(写真下)
 左は経ヶ岳方面で、右は、滝沢(南沢)だ。ここは、右に進む。

 その後、右の滝沢に堰堤が見えた。それを通り過ぎた後、沢の方から経路が合流してきた。ここは、右折し、その合流してきた道を辿り、沢に向かう。沢の水量は、たいしたことなく、簡単に対岸に渡れた。 
 対岸の南山林道に上がり、北上していく。
 ガードレールの向こうは、咲き乱れたシャガの群落が度々現れ、林道歩きも退屈しなかった。
[経ヶ岳の方へ続く作業経路を進むとY字路となった]

 「あれっ、おかしいな〜」
と思いつつ、左手の階段を見る。以前、ここを通ったとき、送電鉄塔の標識が立っていたのだが、それが見当たらなかったのだ。
 「ここから行きましょう。」
と、南山林道から外れ、左手斜面を登っていく。
 途中、道が分岐するが、そこには、鉄塔標識が立っており、その方向(右)に進む。鉄塔標識があったことで、このルートが間違っていなかったことを確信した。
 登りがきつく感じる。
[南山林道から尾根に取り付く]

 鉄塔No.392に到着。(10:35)
 本日、7本めの送電鉄塔だ。ここで小休止とした。
 ザックを下ろしても、背中が冷えない。風が全く吹かないためだ。ちょっとここで、遠くの風景を撮影。しかし、ここまで似たような風景ばかりで、すでに鉄塔の区別がつかない。
 ここからは、残り7本。後半戦に突入である。
 尾根の西側に水平路が続いてある。どうやら巡視路のようだ。
 この経路を進む。
[鉄塔No.392に到着]

 立派な水平路を歩いていく。(写真下)
 まだ整備されて日が浅い感じだ。崩壊地の箇所には、鉄製のハシゴとロープが用意されてあった。やがて、隣の尾根に建っていた鉄塔No.391に到着。ここは、以前、下から登ってきたことのある鉄塔だ。

 尾根下へと巡視路が続いている。ここは、この下り道を採った。左手にシカ柵が続いている。そのシカ柵の扉部分を通過し、植林帯の中へと入る。すると、一本の木が目に入る。
 そのまま経路を下っていくと、林道(舗装路)に出た。ここも以前は、鉄塔の標識が立っていたと記憶していたのだが、そんなものは見当たらなかった。左折し、林道を進む。
[No.391に向かう経路は、整備されていた]

 林道を進むと、左手に山道が現れる。ここは、秋葉山への登山道であり、まだ新しい道標が立っていた。この道標の横にかつては、鉄塔標識も立っていたのだが、ここも消えていた。どうやら故意に撤去されたような感じである。
 道標に従い、山道に入る。
 植林帯の登りを経て、鉄塔No.390に到着。(11:25)
 ここは、何度か訪れたことのある鉄塔だ。秋葉山から下ってくると、ここに出てくる。その時から気になっていた尾根西側に続く水平路を今から進むとあって、ワクワク気分。
[鉄塔No.390とAYさん]

 水平路を進むと、段々と下りとなり、林道に合流してしまった。(写真下)
 だが、林道の左手を見ると、すぐ先で、この林道は、終わっていた。1/25000地形図では、この林道、沢を渡り、トンネルの表記になっているが、実際は、沢を渡る前で終点となっている。

 林道終点の少し手前で、右手斜面に下っていく経路が整備されてあった。
 これが、巡視路だろう。下っていく。
[林道終点に下り立つ]

 沢を渡った後、整備された階段を登っていき、鉄塔No.389に到着。
 この鉄塔も以前、訪れたことのある所だ。仏果山から宮沢大橋へ下っていく登山道の途中(標高670mぐらい)で一般登山ルートを離れ、右側の尾根を下っていけば、この鉄塔にぶつかる。
 ここからも西側尾根に水平道が続いている。先程と同様、巡視路だろう。ということで、これを進んでみる。
[10本めの鉄塔No.389にて]

 だが、予想に反して、全く整備されていなかった。倒木が続いたり、崩壊地のため、高く巻いて通過する箇所もあった。
 何でこんなに道が悪いのだろうと思っていたら、先程のNo.389に向かうとき、右手から経路が合流していたことを思い出した。
 そうか。林道が延びて、その林道から新しい経路を作った。それがさっきの合流していた経路だ。その結果、今歩いている経路は、廃路となった。
 まてよ、逆かもしれない。崩壊が進んでしまったので、どうしようかと思っていたら、林道が延びていたので、新しく経路を作った。
 そんなことを考えながら、この廃路になったと思える経路を進む。
 土に埋まったプラスチックの階段を前方に発見。何段と続いていた。これは、以前、ここが巡視路であったという証拠だろう。
[荒れている経路]

 急斜面を下り、林道に飛び出た。(写真下)
 振り返って見たら、とてもここが巡視路入口とは、思えない。(カーブミラーの後から出てきた)
 ここからは、林道を進む。
[林道に出た]

 やがて、尾根を回り込む箇所で左手に作業路を発見。(写真下)
 ここを登ろうと思ったが、時計を見れば、12:05。
 ということで、ランチタイムとした。
 足回りをチェックしてみるが、ヒルは見当たらない。どうやら、まだ気温が低いのか、ヒルは出てこなかったようだ。
 12:27、出発する。
[ランチ後、鉄塔No.388へと、尾根に取り付く]

 林道から階段を登り、植林帯に入る。経路が続くのかと思ったら、経路なんて、全くなかった。
 右手にシカ柵があり、そのシカ柵沿いに登っていく。だが、このシカ柵、途中で倒壊しており、全く柵の意味なし。
 とにかくここは、黙って直登。
 12:38、シカ柵の扉を通過したところで、一般登山道に合流。
[植林帯の登り]

 一般登山道(仏果山への登り道)を進む。さすがにゴールデンウィークだ。下ってくる登山者が多い。
 植林帯を抜けると、鉄塔が見えてきた。(写真下)
 鉄塔No.388に到着。(12:44)
 これで11本め。だが、ここから、鉄塔間の距離が長くなる。
[No.388が見えてきた]

 鉄塔No.388から一般登山道を利用し、一気に林道に下ってきた。(写真下)
 ここで、左折し、高取山への登山ルートに向かう。
 この林道(半原中央林道)、何度も横切っているが、実は、歩いたことがなかった。そんな訳で、今回は、日頃、知っているのに歩いたことがないルートが多くあり、なかなか楽しめる。
  .....企画としては、大成功。

 13:06、変則十字路(宮沢林道とクロス)に到着。十字路を直進すると、林道名が変わり、半原大沢林道となる。
[登山道経由で林道に出る]

 半原大沢林道では、樹木の観賞会。AYさんから、樹木を教えていただく。
 振り返って仏果山方面を眺める。
 13:23、高取山への登山道に出合う。(写真下)
 ここで左折し、高取山への道を進む。
[高取山への登山道に入る]

 13:44、道標の立つ分岐点に到着。
 ここから登山道を外れて、巡視路を進む。ここは、今年3月に歩いたルートだ。
 13:48、鉄塔No.387に到着。(写真下)
 前後の鉄塔と見比べると、ここが一番高いので、おそらく仏果山山域では、ここが鉄塔最高地点だろう。
[鉄塔No.387にて]

 鉄塔No.387からそのまま前方の尾根筋を直登していき、植林帯の中で登山道と合流。そのまま登山道を登っていくのだが、この頂上手前の登りが、今回一番キツかった。

 14:15、ようやく高取山頂上に辿りついた。(写真下)
 今日は、どうも山頂に着いても、あまり達成感がない。やはり目的が違うせいだろう。時間的には、もう遅いのだろうか。展望鉄塔の上には、1組のパ−ティがいるだけだった。
[高取山に到着]

 高取山からは、宮ヶ瀬ダム方面に下っていく。さあ、残りの鉄塔は、2つである。今回の鉄塔巡りもいよいよ終盤となった。だが、ここで天気が崩れ、雨が降ってきた。まあ、小雨だったので、そのまま歩き通す。
 明るい新緑の世界に浸った後、目の前に鉄塔が現れた。
 No.386だ。
 ここは、簡単に撮影し、先を急ぐ。 
[宮ヶ瀬ダム方面に登山道を下っていく]

 すぐ先の展望台で小休止。(写真下)
 音をたてて雨が降っていると思ったら、ジージーという音は、送電線から発せられたものだった。
  よく見れば、雨は、既に止んでいた。
 せっかくの展望台だったが、見渡す景色は、ガスが漂い、薄暗くてイマイチ。写欲が湧かなかった。
[鉄塔No.386の後、すぐ展望台に出る]

 この先は、登山道の左側に注意しながら、歩いていく。
 すると、鉄塔標識を発見。
 だが、踏跡は、はっきりしない。かなり左に入り込んだ所で、経路を発見した。これは、間違ってハイカーが入り込むことを意識しての処置だろうか。急斜面になるが、経路がしっかりしているので、スタスタと下っていく。だが、先頭のAYさんは、もっと速く、かなり差がついてしまった。
 14:58、本日、最後の送電鉄塔No.385に到着。(写真下)
 急斜面に建っており、ここの鉄塔は、結構、高さがあった。
[急斜面に建つ鉄塔No.385]

 そのまま、下に続く経路を辿っていく。植林帯の中を大きく右、左とターンして、植林帯の左端に来ると、経路が一気に下るようになった。そのまま、下っていき、平地に着いた。
 あとは、車道を目指して歩いていく。
[そのまま急斜面経路を下っていく]

 途中で、スパッツやガムテープを外す。今回、ヒル遭遇とは、ならなかったのは、幸いだった。
 やまびこ大橋を渡る。ふと、右の湖面に目がいく。
[やまびこ橋を渡り、バス停へ向かう]

 15:44、宮ヶ瀬小・中学校前バス停に到着。
 宮の平まで行き、缶ビール購入ということも考えたが、ちょうどバスが来るタイミングだった。
 ということで、着替えながら、バスを待つことにした。
 バスは、定刻通りに到着。本厚木へと帰路につく。
[宮ヶ瀬小・中学校前バス停にて本日の山歩きは、終了]


 
 <今回の銘板一覧>
[佐久間東幹線No.398] [佐久間東幹線No.397] [佐久間東幹線No.396]

[佐久間東幹線No.395] [佐久間東幹線No.394] [佐久間東幹線No.393]

[佐久間東幹線No.392] [佐久間東幹線No.391] [佐久間東幹線No.390]

[佐久間東幹線No.389] [佐久間東幹線No.388] [佐久間東幹線No.387]

[佐久間東幹線No.386] [佐久間東幹線No.385]


 AYさん、ご同行ありがとうございました。
 また、本厚木での反省会(今回は、本当に反省会)までお付き合いいただき、重ねて厚くお礼申し上げます。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。