トップページ山行リスト(日付)>円山木ノ頭・太礼ノ頭_記録20110508


円山木ノ頭・太礼ノ頭

 山行日
2011年5月8日(日)       快晴       同行者:丹沢写真館さん、AOKさん
 コース
旧丹沢観光センター(7:51)〜(8:00)魚止橋〜(8:13)伝道(8:17)〜(8:49)円山木沢F2(9:04)〜<円山木ノ頭北西尾根>〜(10:19)円山木沢(10:57)〜<円山木ノ頭北西尾根>〜(12:12)円山木ノ頭(12:21)〜(12:44)太礼ノ頭(13:16)〜<太礼ノ頭北西尾根>〜(15:14)太礼沢F1(15:30)〜(16:01)早戸川合流点〜(16:13)造林小屋〜(16:24)伝道〜(16:42)魚止橋〜(16:52)旧丹沢観光センター
 丹沢三峰周辺は、弁天杉のある円山木ノ頭南東尾根、榛ノ木丸方面の景色が見渡せる無名ノ頭北西尾根など、いろいろと魅力的な尾根が多くあります。
 ですが、公共交通機関利用派の花立小僧としては、なかなか近寄りがたい地域ですので、未踏ルートが、まだ数多くあります。今回は、その未踏ルートのうち、円山木ノ頭北西尾根、太礼ノ頭北西尾根を丹沢写真館さん、AOKさんとともに歩いてきました。(自家用車利用です)
 ゴールデンウィークでは、4日と同様の好天気となり、おかげで、新緑の中、爽快な山歩きとなりました。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 旧丹沢観光センター(現:魚止め森の家)下に車を置いて、いざ出発。(7:51)
 今日は、朝から快晴で、既に周りの新緑が眩しい。魚止橋手前は、既に車が数多く駐車している。
 魚止橋からショートカットして、伝道への林道を進む。
[ほどなく魚止橋を渡る]

 伝道に到着。(8:13)
 早速、新しい看板に替えられたと聞いていた早戸大滝案内板を見る。
 掲示内容は、以前と全く変わっており、
   ・ルートが決して安全でないことの説明 
   ・正確な地図、ルート、歩行時間の説明
などが明記されてあった。
  ....ちなみに「太礼沢」が「垂井沢」と記載されている。垂井で「たれい」と読ませるのかなと思う。
[伝道に到着] [早戸大滝案内板]

 伝道から、そのまま先にあるコンクリートの橋を渡り、林道の続きを歩いていく。
 伝道が林道終点だと思っていたが、実際は、まだ林道が続いていた。
  ....ここは、初めての道。
 8:21、左手に早戸川に堰堤を見た後、林道が終了。そこから、斜面を下り、早戸川の河原に立つ。
 飛び石伝いで、どうにか対岸に渡る。 
 水量は、それほど多くはなく、仮にバランスを崩し、ドボンしても、靴の中が濡れる程度だったので、リラックスして渡れた。
[早戸川を渡る]

 早戸川を渡ると、目の前に大岩があり、その大岩の裏手には、隙間が出来ている。これが、円山木沢の沢登りの時に登場してくる有名な岩小屋かと思いつつ、大岩の隙間に入り、木のハシゴを登る。
[岩小屋]

 岩小屋のハシゴを登りきると、その先には、経路が続いている。
 歩きやすい斜面だ。
 天気もよく、色鮮やかな新緑に取り囲まれながら、ゆっくりと進む。
 「予定通り、円山木沢F2に立ち寄りましょう。」と丹沢写真館さん。
 左に踏み跡があり、経路から外れ、左手の沢沿いに進んでいく。(写真下)
 8:49、円山木沢F2の滝下に到着。岩がものすごく黒光している滝だ。
 ザックを下ろして、落口の方を見上げる。
[円山木沢F2に向かう]

 再び、経路に戻る。
 すぐに経路が二分し、左は自然林、右手は植林帯に入るように続いていた。ここは、左の自然林を選択する。
 この円山木ノ頭北西尾根の下の方は、ハイウェイが続いていたと、M-Kさんのサイトで聞いていたが、本当にそうだった。なんて歩きやすい経路だろう。普通の一般登山道並に整備されてあった。
 振り返って榛ノ木丸を眺める。
 経路は、大きくジグザグ曲がりながら、高度を稼いでいく。
[自然林の中のハイウェイ]

 やがて大岩が現れる。(9:59)(写真下)
 この大岩の左側に経路が続いていたので、そのルートをたどり、登り斜面を登っていくと、水平路になった。左は、円山木沢への急斜面となっており、小滝が見える。
 なおも、経路を進んでいくと、下り道となった。どうやら円山木沢に下っていくような感じだ。
 「ちょっと、経路を深追いしすぎましたね。」と、話をするも、この経路の先が気になり、そのまま、たどっていくことにした。

 すると、下り斜面の途中で、あれほど整備されていた道が、単なる踏跡に変わってしまった。どうやら、水平路までが作業経路だったようだ。
 だが、下には、円山木沢が見えているので、この際、沢のほとりで休憩しようと、このまま下ることにした。
[大岩が現れる(AOKさん撮影)]

 10:19、円山木沢に下り立つ。滝は、なく、上流は、穏やかな沢風景が広がる。
 水流近くに、テーブル代わりになる岩があり、ここでコーヒータイムとした。
  ....AOKさんから、シュクレ・ビジュウのケーキを戴きました。(激ウマ!)
 休憩した下流側には、先程、水平路から見えた小滝があり、程よい滝の音が聞こえる。
[円山木沢に下り立った所でコーヒータイム]

 30分以上、休憩した後、下ってきた道を登り返し、水平路まで戻り、そのまま上に続く枝尾根を登っていく。
 11:09、メインの尾根筋に合流した。このまま上へ上へと行けば、円山木ノ頭へ通じる筈だ。
 だが、この先、先程までのようなハイウェイではなく、通常の踏跡レベルのルートに変わっていた。
[来た道を登り返す]

 尾根筋を登っていくと、急斜面となった。前方のお二人を撮影しようと思うと、これがまた、完全な逆光で太陽がモロに入ってしまう。そんな訳で何枚も撮影に失敗してしまった。
 時々、ミツバツツジを見かけるが、どうも被写体にはなりにくい。
 11:38、1160m峰を通過。ピークと言っても、アセビの樹林帯の中でパッとしない。(写真下)
[1160m峰を通過]

 右手斜面にちょっと寄り道して、西側の山々を望む。
 登るにつれて、踏跡が不明瞭になってきた。適当に各自が好きな箇所を歩いていく。ここまで来ると尾根幅が広くなり、歩きやすくなった。
 12:01、腰掛けられるような木の幹を発見。(写真下左)
 近寄ってみると、「E」の字を90度、左回転させたような木だった。(写真下右)
[天然のベンチにて] [腰掛けられる]

 前方にピークが見えてきた。周囲は、いつの間にかツガだけでなく、ブナの木が目立ち始めた。. . ....アセビは、見飽きるほど多い。
 ようやくピークだと思ったら、その奥にまたピークが現れた。どうやら奥のピークが円山木ノ頭のようだ。
  ....久々にニセピークのショックを味わう。
 左手が急斜面になってくるので、右寄りに進むと、一般登山道に飛び出た。太礼ノ頭からの道だった。
[円山木ノ頭がようやく近づいてきた]

 12:12、円山木ノ頭に到着。頂上は、アセビの花が満開だった。
 小休止して、ペットボトルで水分補給。今日は、だいぶ水を飲んでいる。
 時計を見れば、正午を過ぎている。「昼飯をどこにしましょうか」と話が出るが、「もう少し先に行きましょう」ということで、出発することに。
[円山木ノ頭にて]

 円山木ノ頭から、太礼ノ頭へと向かう。急な木の階段を下っていけば、すぐに鞍部に到着だ。
 太礼ノ頭への登り返しは、たいした事ないと思っていたのだが、結構、長く感じられた。
 ゴールデンウィークということもあるのか、この円山木ノ頭と太礼ノ頭の間だけで、3人組、2人組、単独男性と、続けざまにすれ違う。時間帯から見て、大倉から丹沢三峰への日帰りコースの人たちかなと思えた。
[太礼ノ頭に向かう]

 12:44、太礼ノ頭に到着。
 時間もちょうどいい頃なので、ここで、ランチタイムとした。
 今年2月に訪れた時は、まだテントや金網などの資材が置かれ、工事中といった雰囲気だったが、今は、保護柵だけが、あちこちに張り巡らされているだけで、人影は、見ない。どうやら、保護柵などの工事も一段落したようだ。
 食事後、13:16に出発。
[太礼ノ頭にて]

 右手の保護柵沿いに下っていくと、獣の足跡を発見。犬の足跡を大きくしたというより、人間の手のような感じである。
 AOKさんと、「なんでしょうかね」と話し合っていたら、やっぱり結論は、クマということになった。
 「まあ、こちらは、3人ですから、クマの方が早く気づくでしょう」ということで、先を急ぐ。

 下り始めは、気分のいい尾根だった。(写真下)
 だが、植生保護柵が目立つ。丹沢写真館さんは、ご自分のICレコーダに保護柵の状況を録音。私も首にぶら下げたICレコーダにコース状況を録音。これらの声だけで、十分クマは、こちらに気がつくだろう。
. ....このグループは、ICレコーダ使用のため、会話以外にも常々、声が出るのだ。
[太礼ノ頭北西尾根を下る]

 そのうち傾斜が急になってきた。よく見ると、向かうべき北西側は急斜面だが、北側はそれほどでもない。ということで、まず北側に下って、その後、左にトラバースし、軌道修正しながら北西尾根に向かう。
 13:40、傾斜が緩くなった斜面を北西尾根に向かって下っていく。(写真下)
 この辺りは、浮石多く、歩きにくい斜面だった。
[北西尾根に乗る]

 13:41、前方に小ピークのような箇所があり、左から巻いていく。
 巻いた後、右手の尾根筋に戻るが、ここからヤセ尾根が続く。
 その後、傾斜が緩くなると、アセビの樹林帯となる。
 13:47、木の幹にマーキングを発見。(写真下右)
[アセビがうるさい] [黄色いテープ有り]

 その後も、アセビの樹林帯は続く。延々とアセビの中を突き進んでいくと、前方にシカ柵が現れた。扉を探すが、見当たらず。だが、左に進むと、シカ柵自身が倒れていた。また右に進むと、シカ柵の金網に大きな穴が開いていた。と言うことで、左右どちら側に回っても、簡単にシカ柵の中に入れた。
 振り返って、シカ柵の上からアセビを撮影。(写真下)
 撮影後、ここで小休止。
 ペットボトルにて水分補給。すでに500mlで2本めを飲んでいる。今までにないハイペースだ。
[振り返ればアセビの花だらけ]

 植林帯の中は、間伐材などで歩きにくくなっている。適当に歩きやすい箇所を探しながら進むと、経路に飛び出た。
 本来であれば、左手の西側の尾根筋を下るのがルートだが、この経路の行き先も興味深い。
 ということで、今回は、この経路を下ってみることにした。

 経路は、北側の斜面に広がる植林帯の中をジグザグに下っていく。植林帯の右端あたりまで、行ったかと思うと、左にターンしていく。結局、最後は、左へ左へと進み、途中、やや登り道になったりして、シカ柵の扉のある箇所に到着。ここは、当初下る予定だった西側の尾根筋との合流点だった。
[植林帯の経路を辿る]

 左手にシカ柵が続く、植林帯の尾根筋をどんどん、下っていく。
 14:46、左手のシカ柵に扉があり、通過。
 その先は、急斜面だが、作業経路ということもあり、階段が設置されてあったようだが、目の前には、その残骸しかない。どうも土が軟らかいため、経年変化で崩れてしまったようだ。
[尾根を一直線に下っていく]

 右手に太礼沢を見る。
 平らな岩の上を水が流れている小滝の下に出た。(写真下)
 こんなにうまく平らな岩の上に水が流れるものだと、妙に感心していたら、どうやら上流から流れてきた倒木により、沢の流れが変わって、こうなってしまったようだ。倒木が朽ちれば、また流れが変わるのだろう。
 ここで、太礼沢F1を訪問するため、上流に向かう。
[太礼沢に出た]

 太礼沢を右岸から登っていく。
 先頭のAOKさん。落葉の中を進んでいくと、アッという間に膝上までもぐってしまった。(写真下)
 すぐにルート変更し、沢近くを歩くことに。
 だが、この落葉自体は、乾燥しているので、それほど気持ち悪い訳ではない。ちょうど新雪の上を歩いているようなもので、足の裏には優しい。
  ....ヒルもいないし。
[太礼沢を遡る]

 それにしても、この落葉の量は、半端でない。靴が見えなくなるのは、当たり前の状況で、踏み込んでいく。
 前方に太礼沢F1が見えてきた。前段の小滝を右側から登り、15:14、太礼沢F1の滝下に到着。
 ザックを下ろして、ゆっくりと撮影タイム。

 その後は、滝見をしながら、デザートタイム。
 明るい滝の下で食べる、冷たいフルーツゼリーにとても満足
[もうすぐF1]

 F1を見物後、引き返すように太礼沢を下り、そのまま経路を進む。
 尾根筋を下っていくと、左は瀬戸沢、右は太礼沢となる。そのまま直進して行き、早戸川に出た。
 16:01、早戸川を渡る。(写真下)
 橋は、若干傾いており、かつ濡れていたので、ちょっと緊張。
 その先、経路を進めば、早戸川大滝に続く経路と合流した。
[早戸川の橋を渡る]

 造林小屋の前を通り、伝道に出る。
 あとは、林道をゆっくりと歩いていく。右手には、無名ノ頭から伸びている尾根の新緑が西日に照らされて、印象的だった。
 16:52、無事、旧丹沢観光センターに到着。
 今日は、とにかく天気に一日中、恵まれた日で、歩いていて、この上なく快適な山行だった。
 [魚止橋を渡り、車へと向かう]


 丹沢写真館さん、AOKさん

 ご同行ありがとうございました。クマの足跡?には、ちょっとドキッとしましたが、楽しめました。
 また、宜しくお願いいたします。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。