トップページ山行リスト(日付)>表尾根・塔ノ岳_記録20110910


表尾根・塔ノ岳

 山行日
2011年9月10日(土)       晴           単独行
 コース
ヤビツ峠(8:10)〜(8:27)富士見山荘〜(9:26)二ノ塔(9:29)〜(9:41)三ノ塔(9:53)〜(10:26)烏尾山(10:36)〜(10:57)行者ヶ岳(11:05)〜(12:16)新大日〜(13:10)塔ノ岳(14:21)〜(14:40)花立〜(15:29)堀山の家〜(15:46)駒止茶屋〜(17:02)大倉
 今回は、久々にヤビツ峠から表尾根縦走をしてきました。丹沢のガイドブックでは、必ず推奨コースとして出てくる表尾根縦走ですが、何故かそんなに歩いておりません。
 天気は、それなりによかったのですが、暑さでバテバテとなり、反省点の多い山行となりました。
 詳しくは、下記をご覧下さい。


 昨年の情報で、この表尾根一般登山道でもサガミジョウロウホトトギスが見られるということを知った。
 サガミジョウロウホトトギス(相模上臈杜鵑草、学名 Tricyrtis ishiiana (Kitagawa & T. Koyama) Ohwi)
 ユリ科ホトトギス属の多年草。神奈川県丹沢山地の一部に分布し、沢沿いの岩場から垂れ下がって咲く。
 茎の長さは30〜60cm、葉は卵状披針形-披針形で長さ7〜15cm。花は3cm前後の黄色い釣鐘型で、8月下旬〜9月中旬に咲く。花の内面には赤紫色の斑点が多数ある。
 2007年8月レッドリスト。以前の環境省レッドデータブックでは絶滅危惧IA類(CR)
 山野草ブームによる乱獲で激減し、「絶滅危惧IB類(EN)」に分類されている。               (出典:Wikipedia)

 ということで、今回は、丹沢の貴婦人と言われるサガミジョウロウホトトギスを見つけることも楽しみの一つとなった。

 秦野駅からヤビツ峠行き1番めのバスは、7:35発だが、既にバス停には、長蛇の列。やはり、久々の晴れた週末に登山者が待ってましたと言わんばかりに出かけてきたようだ。
 予想通り、臨時便バスが定刻バスの少し前に用意され、乗車。

 ヤビツ峠に登ってくる途中で、バスの車窓から裾野が広がる赤黒い富士山を見る。これは、撮影日和だと、急にウキウキしてきた。
  ....ちなみにバスの中から富士を見るには、それなりにポイントを知っておかないと簡単には見れないのだ。

 ヤビツ峠には、8:04到着。ちょっとした準備運動の後、出発する。(8:10)
[今回のスタート地点:ヤビツ峠]

 今日は、三ノ塔からの表尾根方面の光景を撮影するつもりで、中型カメラを背負ってきた。あわよくば、富士山も撮影できれば最高〜と思いながら、二ノ塔への登りに入る。
 ガレ場に出ると、木陰がなくなった。これが9月の気候かと思うほど、今日は真夏のような日光をモロに浴びる。(写真下)
 振り返れば、大山が大きい。

 9:26、二ノ塔頂上到着。
 多くの登山者で、ベンチは埋まっていた。だが、よく見ていると皆、すぐに出発していく。
 やはり、ここは、三ノ塔頂上の手前という認識しかないのかもしれない。
 残念なことに三ノ塔の南側、富士山方面は、ガスで全く見えない状況だった。
  ....これには、正直ガックリきた。
[暑い中、日陰を探しながら登っていく]

 その先の三ノ塔頂上に到着した時は、ガスの中で、全く景色など堪能できるような状況ではなかった。すぐ先の烏尾山すら、見えない状態だった。
 「....」
 しばし、立ち尽くす。

 一瞬、丹沢山が見えたが、すぐにガスの中に隠れてしまった。粘っていれば、やがて雲が切れ、表尾根が撮れそうだと思ったのだが、今日は、まだ先が長い。三ノ塔での撮影を諦め、出発することとした。
[三ノ塔は、ガスの中]

 お地蔵さんのところで左折し、急な下りとなる。
 そういえば、ここを通るのは、本当に久しぶりだな〜と思いながら、鞍部へと向かう。
 (帰宅後、調べたら2002年4月以来だった)
 そんな中、前方のガスが切れ始め、烏尾山が見えてきた。(写真下)
 尾根筋には、登山者の姿が点になって見える。

 烏尾山頂上、10:26に到着。
 ここも登山者の姿が目立つ。
 少しだけ行者岳手前の表尾根の稜線が見え始めた。だが、見えるのは北側だけで、南側は、ガスが尾根にぶつかり、上空に伸びている。もう少し稜線が見えれば...と思いつつ、眺めていたが、ガスの動きが弱いので、粘ることはやめて、ここも出発することに。
[烏尾山が見えてきた]

 烏尾山を過ぎてから、丹沢の貴婦人を探すために、ウロチョロしながら、ゆっくり進む。
 他の登山者からは、挙動不審の登山者(なんだかトイレ場所を探しているように見られた感じ)と思われ、バツが悪かった。

 行者岳に到着。登山者5、6人が休憩中だった。周囲は、相変わらずガスだらけで、せっかく低木の続く表尾根なのだが、風景を楽しむことはできず。
[行者ヶ岳]

 クサリ場の上でも、ウロチョロ。
 後ろからやってきた単独男性登山者が、同じようについて来てしまい、「登山ルートは、クサリで下っていく方向ですとよ。」と伝える。

 クサリ場の上は、涼しかった。目の前でガスが流れていく。
 戸沢源頭部のガレ場が薄っすらと見えてきた。
 その戸沢源頭部をじっくり見つめていると、昔より荒々しいという印象が薄れた感じがした。ガレ場だったところに草が茂り、岩や土の部分が減ったような気がしたからだ。
[[有名なクサリ場を通過]

 書策小屋跡地にて小休止。
 跡地を眺めていると、書策小屋の広さって、こんな程度だったかな〜と、あまりにも小さなエリアだったことを改めて知る。
 それにしても暑い。
 すぐに腰を下ろして休憩したくなる。

 だが、思いがけないこともあるのが、山の楽しみ。
 この後、ニカニカ集会でお会いしたことのある「おもておね」さんとすれ違った。
 聞けば、先ほど、イガイガさん、AYさんといったメンバーが休憩中だったとの事。
 これは、楽しみが増えたと、この先を急ぐ。
[書策小屋の跡地(反対側のベンチのところには、多数の登山者が休憩中だった)]

 木ノ又小屋の前でカキ氷を食べている登山者を見たら、我慢できなかった。
 すぐにザックを下ろして、カキ氷を注文。
 その後、ペットボトルも購入。一気に飲んでしまった。
  また、ここで昼食用のパンも食べた。
 これで少しは、エネルギー補給が出来ただろうと出発。
[木ノ又小屋にて小休止] [カキ氷]

 あれほどいい天気だったのに、ここにきてガスの中に突入。
 すると、急に大粒の雨が降ってきた。
 「ウッソー」と、思わず叫んでしまった。
 あまりにも粒が大きいので、すぐ止むのではないかと思ったら、案の定、塔ノ岳の登りにさしかかると、雨も止み、ガスも切れてきた。

 目と鼻の先で、天気が180度違っていることに、いささかビックリ。
[ガスが濃くなる]

 13:10、塔ノ岳頂上に到着。
 なんと、この頂上だけ日が差していた。周囲は、雲に囲まれ、眺めを楽しむことは出来なかったが、晴れているのが嬉しい。
 ここで、西側に少し下って、中型カメラの被写体を探す。
 その後は、山荘に入り、缶ビールを飲んで、ゆっくり休憩。 
[塔ノ岳上空は、晴れていた]

 14:20、塔ノ岳頂上を出発。
 木の階段を下っていると、右手に何か動くものが。見れば、2頭の雄シカだった。
 初めて登ってきたと思われる山ボーイ、山ガールのグループは、シカの出現にちょっと興奮気味。

 ちょっと撮影タイム。
 周りは、草だらけで、黙々と食べている。人が声を出したり、口笛を吹いても、全く動じない。人間に馴れてしまったシカのようだ。
 そんな訳で、じっくり撮影できた。
[頂上直下でシカと遭遇]

 花立山荘まで下ってくると、ガスが濃くなる。
 だけど、この下は、晴れているのではないかと推察。
  ....花立山荘でもペットボトル購入。
[花立山荘下の階段は、ガスの中]

 堀山の家、駒止茶屋を通り過ぎ、予想通り、雲の下にでてきたようで、西日が射しこんできた。
  ....富士山のシルエットを期待するも、ダメ。
[ようやく西日が射してきた]

 舗装路に出ると、足の裏が痛くなる。
 今日は、かなりバテバテ。特に水分が全く足りなかった。暑さ対策が甘かったと猛反省。
 ....ハイドレーションを持ってくればと後悔。

 バスがちょうど到着していたのだが、一本パスして、着替えたり、靴を洗ったりして次のバスを待つ。
 今日は、いろいろな出会いもあり、なかなか楽しめた1日だったな〜と思いつつ、エアコンのきいた車内から西日の街路を眺めていた。
 [大倉に到着]

【追記1】
 某所で、おもておねさんと話をした通り、イガイガさんグループとの出会いがありました。
 ある程度、出会い場所の予想は、出来たのですが、時間帯がずれてしまうことが懸念され、どうかなと思いましたが、バッチリでした。
 イガイガさんグループは、サガミジョウロウホトトギス目当ての山行だったということで、本日のコースを公表されておりません。
 ということで、今回は、どこで出会ったかは、公表を差し控えたいと思います。
 ....でも、AYさんブログでは、何となくバレバレ。

【追記2】
 そうそう、例の丹沢貴婦人ですが、一応、こんな感じでした。
 これも具体的な場所の公表は控えたいと思います。

【追記3】
 今回の山行で、1991年9月以来、20年間、毎月最低1回の丹沢山行を続けてきたことになりました。
 振り返ってみますと、最初は、カメラを担いで風景撮影を目的とした登山でしたが、そのうち、変わったアングルから山を撮影してみたいという動機から、バリエーションルートに入り込み、いつの間にか、撮影よりも歩き回ることの方に楽しみがシフトしていきました。
 その後、2005年に拙HPを立ち上げ、丹沢山行を公表するようになりますと、インターネットを通じて、様々な方々とお付き合いできるようになりました。
 これからも丹沢を歩き続けていきたいと思っております。
 どうぞ今後とも宜しくお願い致します。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。