トップページ山行リスト(日付)>鍋割山・小丸_記録20120421


鍋割山・小丸

 山行日
2012年4月21日(土)・22日(日)  曇     同行者:父
 コース
大倉(10:09)〜(11:21)二俣〜(11:48)ミズヒ沢(12:05)〜(12:35)後沢乗越(12:40)〜(14:07)鍋割山(泊)
鍋割山(8:03)〜(8:41)小丸〜(10:55)二俣(11:05)〜(12:20)大倉
 今回は、今年初の父との山行です。
 父といえば、2年前の夏に北アルプス槍ヶ岳登山の際、雪渓でバランスを崩し、滑落した事件を起こしており、それ以来、家族から、「3000m峰引退勧告」を通知されていましたが、昨年夏に「乗鞍岳なら、頂上付近までバスで上がれるし、3000m峰でもいいのではないか。」という裏技を使い、実際に乗鞍岳(私も同行しましたが)に登って しまいました。このため、まだ3000m峰を登ってもいいような口実を残しております。
 ですが、今年6月で84歳となる父は、最近、ゴルフ等で更なる筋力の低下を把握しているようで、「3000m峰は、もういい。」と、一応、家族を安心させる発言をしていました。とは言え、いつ心変わりするか、山に対する情熱は、冷めておらず、例年通り、今年の正月には、単独で鍋割山・塔ノ岳を登っています。

 そんな折、今回、父から鍋割山荘の「花と緑の集い」に誘われ、二つ返事でOKしました。
 ですが、こちらは、風邪が酷く、身体は、絶不調。
 ヘロヘロ状態の山行でした。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 大倉10:03到着。
 天気予報だと、今日は、雨は降らないということだったが、上空は、雲が多い。
 明日が、丹沢まつりの山開きということで、路上にその横断幕を見る。
 10:09出発。

 「ゆっくり行くぞ。」
と父から言われ、
 「どうぞ、どうぞ。」
と返答。何せ、こちらは、ハナ水の止まらないハナタレ小僧状態。今回の風邪?は、性質が悪く、とにかく簡単には治らず、長期化していた。そんな訳で、こちらもそんなに早足できる状態ではなかった。
 ...花粉症かと一瞬思ったが、そうではないのは、確かで、今回の風邪は、本当につらい。
[今回のスタート地点:大倉バス停]

 西山林道をテクテク歩いていく。先頭は、父である。時間帯が遅いせいか、他の登山者の姿は、見当たらない。こちらは、頻繁に鼻をかみながら(ウェストバッグの外側のポケットは、ティッシュだけのエリアとなった)、適当に撮影しながらついて行く。
 「あれっ」
と思ったのは、黒竜の滝分岐点。ここにはベンチがあり、最近は、ここで小休止していたのだが、父は、躊躇することなく通過。今日の父は、調子がいいようだ。

 林道十字路を通過し、登りとなる。その登りきった所にある広場のベンチで父が、ポツンと休憩していた。(写真下)
[尾関翁の胸像前で小休止]

 その後、ミズヒ沢にて、ランチタイム。ボランティアの山荘ペットボトルの水をザックに入れて、後沢乗越へと向かう。
 ....ボランティアとして、水の他に1個20kgあるバッテリーが、何個か置いてあった。これは、さすがに今日のコンディションでは、お手上げだった。

 植林帯を通り、本格的な登りとなるが、涼しいせいか、ハナ水は、出るものの、それほど息が乱れない。おかげで、後沢乗越までは、あっという間に着いたという感じだった。
 ふと栗ノ木洞側の山道を見ると、1本のマメザクラ?が満開状態だった。(写真下)
 天気がよければ、もっと感動的だったが、曇り空のため、ちょっと弱々しい花になってしまった。
[後沢乗越では、マメザクラが満開]

 後沢乗越で5分休憩した後、父の「ゆっくり登るぞ」のセリフを聞き、登っていく。
 この後沢乗越からの登りは、最初の20分ぐらいが一番きつく感じる。

 13:05、1番目のフラットな尾根の先端に到着。「鍋割山稜7」の看板が立っている。
 やがて、木道が現れ、登りながら右に曲がっていく。

 13:22、左に小さめの岩が現れる。ここでお地蔵さんらしき像を発見。(写真下)
 このお地蔵さんのすぐ上に、「鍋割山稜8」の看板を見る。2番目のフラット地点である。

 ガスは、ますます濃くなっていくが、雨が降ってきそうな状況ではなかった。父は、後沢乗越からまだ一度も休憩をとっていないが、ペースは、一定だ。
[左手にお地蔵さん発見]

 第3のフラット地点(「鍋割山稜9」の看板)、第4のフラット地点(「鍋割山稜10」の看板)を通過していく。このあたりになると、下山者とすれ違う頻度が多くなった。ちょうど鍋割山荘で、ランチタイムに鍋焼うどんを食べて出発した人たちではないかと推測。

 やがてガスの中に小屋が見えてきた。
 ようやく山頂に到着。(14:07)
 後沢乗越から1時間半ぐらいかかっているが、父としては、途中、休憩も取らずに一気に登ってきたということで、上出来の評価だろう。
[ガスの中、鍋割山頂上に到着]

 山荘の草野さんご夫妻に挨拶し、部屋にザックを下ろす。
 着替えた後、コタツに入り、14:30過ぎに父と缶ビールで乾杯。やはり、登頂後の冷えたビールは、旨い。その後、山荘常連の辻アナさん達と、夕食前の飲み会スタート。
 17:20頃、夕食となるが、これまた豪華な食事。
 (写真下にて、だいたい7〜8人前の量) 
   ・左上:ちらし寿司風ごはん
   ・右上:春巻き
   ・左下:水餃子(? ...既に酩酊状態)
   ・右下:フルーツポンチ
 これ以外に、天ぷら(カボチャ+α:思い出せず)と、おでん有り。
 だが、体調不良&飲みすぎで、鼻づまり状態となり、会話するのが苦しくなってしまい、お先に失礼し、早めに就寝。(それでも6時間は、飲み続けていた)
 ....父は、まだ飲んでいた。
[今回の料理の一部]

 翌朝、朝食前に、ボランティアの種蒔き用の袋詰作業を実施。
 セメント袋のような大きさの袋にそれぞれススキ、ヨモギ、イタドリの種が入っており、これを小さなナイロン袋に分けて、袋詰めする。
 これらを宿泊者の人たちに手渡し、山歩きの途中で、裸地のような所にこれらの種を蒔いてもらおうという鍋割山荘さんの企画だ。
[袋詰め終了後の姿]

 朝食後、外に出たら、富士山が見えてきた。
  ....起きた時は、見えてなかったのだ。
 頭付近だけ雲が無い状態で、裾野の方は、まだ雲がかかっていた。
 やはり、鍋割山に来たら、この雄大な富士山を眺めたい。今回、岩手県から来られた宿泊者の方々が居られたが、この風景が見れれば、大満足だろう。

 西丹沢の山並みを眺める。
 今日が「晴れ」の天気予報であれば、父と別行動をとり、一足先に下山し、この後、M−Kさん主催のニカニカ集会イベントにハシゴする予定だったのだが、天気予報通り、曇り空で西丹沢は、雨が降ってきてもおかしくないような雲行きだった。(ニカニカ集会は、既に延期通知が出ていた)
 だが、今日のコンディションを考えると、正直なところ、ニカニカ集会の延期は、有り難かった。
[なんと富士山が姿を現す]

 今日の午前中は、登山道補修ボランティアがあるのだが、今回は、コンディションが悪いこともあり、辞退させてもらい、草野さん夫妻に挨拶して父とともに山荘を出発。(8:03)

 「種を蒔くのなら、小丸経由で行こう。」ということになり、鍋割山稜を東へと進む。
 昨日は、早く寝たので、風邪が治るかと思ったのだが、そんなに現実は甘くなく、相変わらず、ポケットティッシュが手放せない。
 鼻をかみながら、父の後を追う。今日もティッシュのゴミがウェストバッグに溜まっていく。
[種蒔き爺さん]

 小丸に着いた時には、ガスに囲まれてしまった。振り返ると、鍋割山方面の山々も全く見えない。
 ここは、来るたびに記述しているのだが、丹沢の樹林でも特に気に入っている箇所だ。でも最近、葉が落ちた季節の時しか訪れていないような気がした。新緑や紅葉の光景が思い浮かばないのだ。 
[小丸頂上は、ガスの中]

 小丸分岐を右折し、二俣に向かう。
 分岐点からすぐに展望の開ける尾根の端に出るのだが、今日は、全く何も見えない。
 その後、アセビの樹林帯を下っていく。以前、同じ時期にここを下った時は、白いアセビの花が満開だったが、今回、花は、まだ咲いていなかった。やはり、今年は、梅の開花が遅れたようにアセビも遅れているようだ。
[小丸尾根を下る]

 途中、上着を脱ぐために一度、小休止しただけで、尾根を下ってきた。
 登りは、それほど遅いという気はしなかったが、下りは、だいぶ遅くなった感じだ。父が言うには、下りの方が足の筋肉を余計使うとのこと。それと、右足首下が、ブラブラ状態になり、力が入らないので、どうしても下りは、スピードが出ないらしい。

 二俣(勘七沢の横)にて、小休止。(10:55〜11:05)
 この後は、来た道と同じ西山林道をひたすら歩いていった。
[二俣に出た]

 ほとんどフラットな西山林道なので、歩きやすいが、行きのときよりも遅く感じたのは、やはり、父のペースが少しダウンしたせいかもしれない。

 12:20、大倉バス停に到着。
 だが、大倉に着いたときでも、父に疲れた表情は、一切見えなかった。
 この分だと、父は、まだまだ歩けると確信を得たのは、間違いない。
 今年の夏を黙って過ごすような父ではないので、どこか夏山の計画を練るだろう。
 さて、どこの山だろうか。
 [大倉手前でチューリップが咲いていた]


 <余談>
 鍋割山荘前にてベンチの新設工事が進行中でした。(写真下)
 単に柱を4本埋めて作るのかと思ったら、そうではなく、柱は、地中の補強材で固定されるようになっていました。このため、ベンチの四方の土を全部掘り起こさなければならず、大変な作業量だということを知り、愕然となりました。
[鍋割山荘前のベンチ工事]


※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。