トップページ山行リスト(日付)>塔ノ岳_記録20120610


塔ノ岳

 山行日
2012年6月10日(日)       曇り一時雨         単独行
 コース
大倉(7:15)〜(8:26)駒止茶屋〜(8:45)堀山の家(8:48)〜(9:56)花立〜(10:20)塔ノ岳(10:42)〜(10:57)塔ノ岳・日高の鞍部(11:05)〜撮影しながら歩く〜(12:07)塔ノ岳(12:28)〜(12:48)花立〜(13:33)堀山の家〜(13:49)駒止茶屋〜(14:41)大倉
 昨年、蛭ヶ岳のシロヤシオ満開に遭遇したとき、丹沢にツツジの木は、こんなにあったのかと、思わず目頭が熱くなりましたが、今年のツツジは、ネットで調べてみると、あまり期待はできないようです。
 今回、この時点では、少しタイミングが遅い可能性がありましたが、塔ノ岳奥のシロヤシオを見物してみようと出掛けてきました。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 渋沢から大倉行きの一番バスに乗車すると、
  「○○さん」と、明るい声で呼びかけられた。
 見れば、勤務先OBのIさんだ。この1番バスに乗車して、2回目?の出会いである。
  「ご無沙汰しています。今日も塔ノ岳ですか。」
と尋ねると、YESのご回答。
 急行小田原行きが到着したようで、バスが出発間際になって混んできた。
 「それでは、また後で。」
ということで、一旦、会話は中断。

 大倉到着後、再度、挨拶。
 「今日も鍋割山?」
と、聞かれ、前回は、鍋割山に行くとき、お会いしたことを思い出した。
 「いえ、今日は、塔ノ岳の予定です。」
 「それならば、一緒に登りませんか。」
とお誘いの言葉を戴くが、今日は、中型カメラ機材があり、ザックがいささか重い。このため、歩行ペースに自信がなく、遠慮させていただく。
 Iさんは、数名の常連さん達と、先に出発された。
 その後、ザックのパッキングを直したり、軽く準備運動をして7:15に出発。
[今回のスタート地点(大倉バス停)]

 最近、大倉尾根を登るのは、元旦の日が恒例になってしまったが、夏に登るのは、2年ぶりだ。
 この尾根は、南側ということもあり、直射日光を浴びやすく、熱中症に罹る可能性が高い。とにかく途中でバテてしまうと、歩行時間が極端に長くなってしまう。
 ....以前、大倉尾根の登りだけで、3リットルの水を飲んだ記憶有り。

 だが、定期的に登っていると、身体のコンディションや体力が認識できるのが嬉しい。そのため、年に何度かは、登ってみたくなるのだ。
[見晴茶屋への平坦路]

 見晴茶屋の前で、チラッと相模湾の方を眺めたら、奥に江ノ島が見えた。立止まって、望遠気味に江ノ島を撮影する。江ノ島が見えたら、撮影するというクセが出てしまった。これは、もう本能的な行動になっている。

 見晴茶屋を過ぎると、一本松(跡)への登りとなる。大倉尾根を登る際の最初の関門だ。見上げると、登山者の列が出来ていた。
[一本松への登り]

 8:45、堀山の家前のベンチにて小休止。
 ここで、先行のIさんグループに追いついたものの、ちょうど出発するところで、入れ違いとなった。
 ペットボトル1本めを取り出し、水分補給。
 ザックに取付けた温度計は、20度を指していた。意外に今日は、まだそれほど気温は、上昇していないようだった。
 3分間の休憩をとった後、歩き始める。
[堀山の家の木陰で小休止(振り返って撮影)]

 やはり、堀山の家から先の登りが辛かった。
 順調な時は、階段をテンポ良く登っていけるのだが、今日は、足が前に出ない。ヘロヘロな状態で、戸沢分岐を通過する。

 9:09、ベンチにて小休止。山頂で食べようと持ってきた凍らしたゼリーだったが、身体を冷やしたく、ここで食べることにした。
 9:17、出発。結局、堀山の家以上に休憩してしまった。

 9:40、花立山荘に到着。ここまで来ると、ガスが出てきて、それほど暑さを感じなくなる。だが、汗は、タップリ出ており、500mlのペットボトルを購入し、一気に飲んでしまった。
 ....以前は350mlのレモンスカッシュが定番だったのだが、飲み物は皆、ペットボトルになっていた。
[ガスの中の花立山荘]

 花立のピークに立っても、ガスで何も見えない。
 だが、先に進むと、左手前方にトウゴクミツバツツジが見事な花をつけていた。さらに進み、馬の背付近では、これまた山道の左右にトウゴクミツバツツジの花を見る。
 よく見ると、既に開花ピークは過ぎていたが、花の数は多いし、色も問題なかったので、幾度となくシャッターを押す。
 今まで何十回と、ここを通ってきたが、こんなにツツジの花を見かけたのは、おそらく初めてだろう。
[馬の背にてトウゴクミツバツツジが咲いていた]

 10:20、ようやく塔ノ岳頂上に到着。
 結局、Iさんに追いつけなかった。やはり、体力が落ちているのか、中盤から後半にかけてのペースが遅くなっているのがわかる。
 ....やはり、脱メタボは、必須。

 西側にザックを下ろして、タオルで顔の汗を拭いていると、丹沢山方面のルート側にシカを発見。
 カメラを持って近づく。
[ようやく塔ノ岳頂上]

 のんびりと草を食べている雄のシカを撮影。
 こういった姿が見られるのも、そのうち珍しくなってしまうかもしれない。神奈川県は、今年も夏・秋と狩猟期とは関係なく、また鳥獣保護区という区域も関係なく、シカの捕獲に取り組んでおり、メスジカを中心に約750頭を予定している。
 この塔ノ岳山頂付近は、登山者が多いので、捕獲作業は、ちょっと難しいかもしれないが、このシカが少しでも鍋割沢の方に下っていったら、雄といえども、命は、ないかもしれない。

 撮影終了後、尊仏山荘に向かうと、ちょうどIさんグループの方々が山荘から出てこられるところだった。
 Iさんに挨拶した後、丹沢山方面へと、ツツジ目当てに下っていく。
[塔ノ岳頂上にて]

 どうせ戻ってくるのだからと、行きは、撮影せず、ツツジの花をチェックしていくだけとした。とりあえず、目的地の日高との鞍部まで進む。目当てのシロヤシオの前に立つと、
 「.....」
 まったく花がついていなかった。既に散ってしまったかと下を見渡しても、散ったという様子もなかった。今年は、どうやら花がついていないようだ。隣のシロヤシオも殆ど同様だったが、それでも2、3の白い花を見つけることができた。
[期待していた鞍部のシロヤシオは、全く花が無かった]

 ふと日高方面に目を向けると、トウゴクミツバツツジが花を咲かせていたので、こちらを撮影する。
 シロヤシオに比べ、こちらの方は、まだ花の量は、豊富である。ちょっとシーズン遅めの訪問だったので、花は、どうかな〜という状況だったが、トウゴクミツバツツジは、馬の背といい、ここでも目を楽しませてくれた。
[日高との鞍部付近にて]

 11:05、鞍部から塔ノ岳に引き返す。
 ポツポツと雨が降り始めた。
 これは、撮影が面倒になると、途中1箇所で見つけたシロヤシオの花の地点に急ぐ。
 11:30、シロヤシオ開花の木に到着。
 今回は、この一箇所だけが、シロヤシオの観賞地となった。中型カメラを取り出し、撮影開始。ちょっと雨の勢いが強くなってきた。
 中型カメラにカバーを掛けて撮影を続行する。
 ガスの中だけに白い花は、撮影しにくい。空を入れてしまうと、花も空(ガス)も同じような色になってしまう。
 ....毎度、毎度の失敗作
[[唯一の開花場所にて]

 今ひとつ満足感を得ぬまま、塔ノ岳頂上に戻る。頂上に着くと、雨は、止んでいた。

 山荘に入り、お茶を注文し、山荘に備え付けのノートを読む。
 塔ノ岳世界チャンピオンの登頂回数が、とうとう4000回オーバーとなったことを知る。凄い記録だ。1年に100回としても40年である。また、1年に400回としても10年かかる。当面、破れそうにない記録だ。
[塔ノ岳山頂に戻ってきた]

 12:31、塔ノ岳頂上を出発。
 山荘内で、いろいろ下山コースを考えてみたのだが、天気が悪そうなので、結局、最短の大倉尾根を下ることにした。
 金冷し付近で、雨が強くなり、やはり最短で帰るのが正解だったと、一人ニヤニヤしていたが、考えてみたら、確か今日の天気予報は曇りで、夕方から天気が崩れて雨になるような予報だったことを思い出した。
 ということは、平地の方は、曇りのままかと思いながら、下っていくと、観音茶屋を過ぎたところで、何と日が差し込んできた。
[ほとんど下山者を見かけず]

 14:41、大倉バス停到着。
 やはり、下界は、1日中、天気がよかったようだ。雨がふったような形跡は全くない。振り返って表尾根方面を見れば、山容の上半分は、雲の中だった。どうやら天気が悪かったのは、頂上付近だけのようだ。

 着替える前、ズボンの裾にヒル一匹を発見。幸い、被害はなかった。
 登っているとき、花立山荘のベンチで、ズボンにヒルがいたと若い女性に話しかけられたので、帰りの大倉尾根は、なるべく山道の端を意識して歩かないようにしていたのだが、それでも取りつかれてしまった。
 どこで付いたのか不思議だが、観音茶屋を通過した後ではないかと推察。
 ヒルは、石を使って圧死させた。
 ....ここぞとばかり、思わず力が入ってしまった
 [再び大倉に戻ってきた]


  今回の目的であったシロヤシオは、残念というほかありません。
 昨年が良すぎたこともあり、今年は、誰もが「不作〜」という言葉に同感です。
 人によると、4〜5年周期とか、冬の気候(暖冬)に大きく影響するとか、様々な意見があるようですが、来シーズンに期待しましょう。

 数日後、以前から知っていた塔ノ岳に通われている方のブログを読んでましたら、その写真の中でIさんが写っており、ビックリ仰天。大倉でお会いしたIさんのグループの中のお一人が、このブログの作成者の方でした。今まで、何度と拝見していたのですが、Iさんが登場されていることには、全く気がつきませんでした。今回は、山行日が同じなので、それでIさんだと初めて分かりました。
※この方のブログでは、顔写真は、公開ですが、登場される人の名前は、ハンドルネーム等で、非公開となっています。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。