トップページ山行リスト(日付)>華厳山・経ヶ岳_記録20121008


華厳山・経ヶ岳

 山行日
2012年10月8日(月)       快晴         単独行
 コース
上荻野(7:18)〜(7:54)大沢登山口(8:10)〜(10:16)華厳山(11:15)〜(12:03)経ヶ岳(12:25)〜(13:23)半僧坊
 以前、大沢登山口から高取山(荻野)へ登りましたが、その途中で分岐路があり、別の経路が沢沿いに続いているのが気になっていました。インターネットで調べれば、わかってしまうのですが、ここは敢えて予習せずに現地での検証を楽しみました。さて、結果は、如何に。

 詳細は、以下をご覧下さい。


 本厚木から半原行きの一番バス(6:50発)に乗車。
 7人程度の乗客を乗せて出発する。
 登山者風の乗客は、他に中年男性一人だけ。その男性と運転手との会話で、撚糸組合という名が聞こえてくる。どうやら仏果山方面のようだ。

 昨日は、雨の中、勘七ノ沢に向かったが、今日は、澄み切った青空が広がる。
 なんとも清々しい気分だ。
 7:15、上荻野にて下車。
[今回のスタート地点(上荻野バス停)]

 上荻野から半原方面に歩き、浅間神社手前で左折する。
 やがて、経ヶ岳方面の稜線が正面にくっきり見えてきた。ようやく撮影日和のシーズンになったなぁと、澄んだ空気に満足。

 7:35、用野橋にて左折し、川沿いに歩く。
 住宅地の中、すぐに道が分岐するが、左側の小道を進めば、ゴルフ場が前方に見えてくる。
 ゴルフ場の中に道が続いているので、どんどん進む。 
[用野橋にて左折]

 もう既にプレーヤーがコースを回っていた。
 前方のグリーン上にプレーヤーが見える。(写真左)
 そんな訳で、ちょっと神経質になりながら、大沢登山口を通過する。

 というのも、大沢登山口付近に立って振り返ると、手前にグリーンがあり、その奥にティーグランドがある。そんな訳で、大沢登山口付近で、ウロチョロしていると、ショットするプレーヤーの目に嫌でも入るのだ。
 なお、大沢登山口には、相変わらず、「大沢登山口」という標識はなかった。
 よって、ここが大沢登山口という断定はできないのだが、華厳山登山口標識と経ヶ岳登山口標識が等距離に見えるあたりが大沢登山口だと解釈。
[ゴルフ場の端に大沢登山口(道の奥が大沢登山口)]

 今回は、大沢登山口から左折し、小さな橋を渡り、舗装路を進む。緩やかな坂を少し上れば、右手に柵が見えてくる。
 この柵に向かう手前で、ヤマビル対策を講じる。ネオプレーンのスパッツを装着し、ガムテープで、その上下部分をグルグル巻きする。最近は、これが一番安心できる装備だ。
 ....ただ脹ら脛がちょっと蒸れて、暑苦しくなる。

 柵に近づき、扉の前に着く。この柵は、ゴルフ場側に獣が入り込まないようにしている柵で、最上部に電気が通っている。
 高取山登山口と書かれてある扉を開けて、柵の中に入った。(8:17)
[高取山登山口]

 踏み跡を進んでいくと、2、3分程度で分岐路となる。(写真下)
 以前は、見かけなかった高取山の大きな案内板が立っており、左折を指示している。
 前回は、左折したが、今日の目的は、沢沿いの直進だ。

 分岐路をデジカメ撮影した後、ふと足下を見ると、
 「お〜、いるいる。」
 右足の靴に一匹、見つけたかと思うと、左にも一匹。再び右の靴をチェックすると、踵あたりに2、3匹発見。
 手で捕っては、石で潰していたが、どうやら立っている場所がヒルゾーンのようだ。これでは、キリがない。まずは、この場所から小走りして、脱出。
[分岐路]

 8:29、右下に小滝を見る。(写真下)
 その2、3分後、経路がわからなくなった。左岸を見ると、はっきりした経路が続いている。どうやら、ここで左岸に渡るようだ。沢の水量は、たいしたことがなく、簡単に渡れる。

 ヒルは、予想していたものの、クモの巣攻撃は予想外だった。こんなときは、ストックが便利だ。ストックを前に突き出しながら進む。日が当たっていないのでクモの巣がよく見えないのだ。

 足下には、ヒルがまたしても2、3匹ついていた。いずれも小型だ。石で圧死させる。なかなかヒルゾーンから脱出できていないようだ。
 だけど、突如、ノイバラ攻撃を受け、左手甲に被弾し、出血。素手で歩いていたのがいけなかった。
[右に小滝を見る]

 左手の沢にトイ状の滝が現れた。左岸をトラバースしていくと、その滝の落ち口に出る。そこから、今度は、右岸に経路が続いていたので、沢を渡る。
 沢は、その先で二分し、左の沢沿いに進むと、小さな堰堤が見えてきた。(写真下)
 ....とにかくクモの巣多し。

 ここで、経路が消えていた。
 堰堤の上に立ち、あたりを見渡すと、左岸の斜面にジグザグ経路を発見。
 経路は、これしか見当たらなかったので、左岸の斜面に取り付く。
 プリントした地形図から、これを登っていけば、華厳山の東尾根を直登していくものと思われた。
[堰堤が現れる]

 左岸斜面は、自然林で、途中から日が当たり出した。(写真下)
 これならヒルは出てこないだろうと、乾いた土の上で小休止。
 水分補給後、出発。

 9:27、尾根の先端のような所に出たので、ここで地形図の拡大プリントを取り出す。
 地形図と照らし合わせ、これから登っていく尾根ルートの延長方向には、華厳山、その尾根の右手にピークが見えるのが、経ヶ岳だと判断。
 だが、ちょっと地形図と矛盾点が出てきた。華厳山の北東にのびている尾根が見当たらない事。方位計により、これから進む方向が南西だった事。
 本来であれば、西に進む尾根のはずである。
 何か変だなと思いつつ、まあこの尾根を登れば、自分の位置もはっきりするだろうと、目の前の尾根を突き進む。高度計は、435mを表示している。華厳山の標高は、602mであり、まだまだ頂上は、遠い。
[ジグザグの経路を登っていく]

 自然林の尾根筋を一直線で登っていく時は、経路が消えるのだが、斜面が広くなると、再び経路が現れた。(写真下)
 楽に登れるよう、ジグザグ路となっている。

 そのジグザグ路を一歩一歩進む。
 だが、そのジグザグ路も、途中で消えてしまった。
 あれっ、なんでまたと、思いつつ、見上げると、この先は、尾根の先端のようだ。
[経路が再び現れる]

 経路が消えたところで、面倒なので、直線的に登っていく。
 すると、ひょっこり、稜線に出た。尾根の先端ではなかった。
 地形図を取り出し、それを見て納得した。
 華厳山頂上に向かっている尾根とばかり、思い込んでいたが、実は、華厳山と荻野高取山の間の稜線に続く尾根を登っていたのだ。
 つまり、先ほど右手に見えていたピークは、経ヶ岳ではなく、華厳山だった。
 分かってしまえば、単純明快だが、あの尾根の先端で地形図を見ていたときにこのことに気がつかなかったのは、大いに反省。

 また、途中で経路が消えたことにも納得。よくあるパターンで、登山道からは、経路入口を見せないやり方だ。だが、振り返って登ってきた斜面を見下ろすと、入口どころか、その先の経路も全くわからなかった。
[稜線に出た(華厳山側)]

 稜線から華厳山頂上を目指す。
 上空は、朝と同じように澄み切った青空で、眺めていてなんとも気分がいい。

 アブラチャンのような株立ちした木々の間を通過すれば、頂上は近い。
[華厳山への登り]

 10:16、華厳山頂上到着。
 足下をチェックするが、ヒルは、見つからなかった。
 今日は、中型カメラを背負ってきている。できれば華厳山の頂上付近の木立を撮影したいと思い、ブラブラと三脚を担いで歩き回る。東側斜面に樹高のある木が目についたので、これを撮影することにした。

 撮影後、腹が減ってきたので、時間的には早いが昼食用のパンを口にする。すると、熊鈴の音が聞こえ、東側の尾根から中年夫婦の登山者が現れた。
 挨拶後、尋ねると、大沢登山口から登られたそうだ。ヤマビルについて尋ねると、ヒルの被害には遭っていないとの事。
 大沢登山口からの華厳山へのルートは、確か今回の高取山入口と同じような植林帯を通ったような気がしたので、ちょっと不思議な気がした。 
[華厳山頂上に到着]

 経ヶ岳に向かう。
 すぐにヒオウギ広場の看板があり、ちょっと左側に寄り道。
 ここは、ちょっとした広場になっており、大山などの山々が見えた。ベンチもあり、ここで食事すればよかったかなと、ちょっと後悔。

 再び経ヶ岳へのルートに戻り、植林帯を下っていく。

 11:35、鞍部に到着。
 小さなカンバンが掛けられてあり、ここは、荻野越と呼ぶらしい。
 ここから急登が始まる。 
[荻野越(華厳山と経ヶ岳の間の鞍部)]]

 ハアハア言いながら、ようやく経ヶ岳頂上に到着。(12:03)
 頂上には、中高年パーティや、家族連れのパーティが既に休憩中だった。
 大山・丹沢方面がクッキリ眺められる。経ヶ岳でこんな眺めは、久しぶりのような気がした。

 すでに昼食は食べてしまったので、まずは、これから下るルートを考える。
 今回の目的であった荻野高取山からの沢沿いルートの探索は、終了したので、ここは、オーソドックスに一般登山道で半僧坊に下ることにした。

 頂上の中高年パ−ティは、半僧坊から登ってきて、やはり堰堤付近でヒルに遭遇したとの事。まあ、今回の足回りの対策で、ヒルは問題ないだろう。むしろ、今回は、クモの巣の方が、嫌になってしまった。
 ....まだ、クモの巣の残骸が首筋等にくっついている感じ。
[経ヶ岳頂上にて]

 下るコースが決まったので、帰りは、さっさと下ることにした。
 結構なスピードで下ったつもりだったが、あっさり後方からやってきた単独の若い男性に追い抜かれた。

 12:46、林道に出た。(写真下) だが、林道歩行は、1分程度で、すぐに山道に再び入る。
 13:05、最初の古い堰堤横を通過する。続いてすぐに新しい堰堤の横を通るが、結局、ヒルは、見かけなかった。
[登山道を下り、林道に出た]

 13:23、半僧坊バス停(野外センター経由側)に到着。
 半僧坊バス停は、野外センター経由と田代経由で2箇所あり、少し離れている。
 野外センター側のバス停で待ち時間が30分以上あったら、一方の田代経由のバス停に向かえば、すぐ来る可能性がある。

 野外センター経由のバス停で時刻を見たら、次の厚木バスセンター行きは、13:29。
 快調に下った甲斐があったというもの。
 だが、最後のツキがなかった。
 来たバスの車内は、満席で、結局、本厚木まで立ちっぱなしだった。 
 [半僧坊バス停(野外センター経由側)に到着]


 今回の経路探索は、なかなか面白かったです。
 ですが、稜線に出たときは、本当にビックリしました。もう少し、真剣な地図読みが必要だと感じました。
 この周辺は、まだまだ未踏尾根等がありますので、いろいろと楽しんでみたいと思っています。


※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。