トップページ山行リスト(日付)>半原高取山_記録20130303


半原高取山

 山行日
2013年3月3日(日)    快晴         単独行
 コース
仏果山登山口(7:43)〜(8:36)宮ヶ瀬越(8:38)〜(8:49)半原高取山(9:46)〜(10:06)丁字路〜(10:26)半原大沢林道終点(10:28)〜(11:49)馬場〜(11:55)愛川大橋
 先月の3連休初日の土曜日、10何年ぶりかでスキーをしましたところ、左足ふくらはぎを打撲し、そのため、その後の3連休中は、歩くことも困難な状況でした。その後、少しずつ歩けるようになりましたが、普段の倍以上の時間がかかり、一般生活でも難儀しました。
 ようやく小走りができるようになったのは、3月に入ってからです。
 そろそろ大丈夫だろうと、今回、試しに半原高取山へ行ってきました。

 しかし、左足よりも困ったことが。
 詳細は、以下をご覧下さい。 


 怪我は、いつ起こるかわからない。そう思えた体験だった。
 2月9日(土曜)10:00頃、新潟のスキー場にて、初めてのカービングスキーを楽しんでいたところ、疲れてきたので、斜面の途中で停止しようとしたことが事の発端だった。
 止まった瞬間、バランスが悪く、後方に尻餅をつくように倒れた。
 たったこれだけの事である。
 このとき、左ひざが曲がらず、スキーブーツのシャフト(胴筒)の上部(入口後部)と、ふくらはぎが当たり、ふくらはぎを打撲した。
 ちょうどふくらはぎの上部を細い棒で強打されたような感じだった。
 打撲した瞬間は、痛!と思ったが、その後は、痛みを忘れ、そのままスキーを継続していた。
 だが、1時間ぐらい経過してから、左足に力が入らなくなり、14:30には、ゲレンデを離れた。

 その後の3連休の日曜・月曜は、ふくらはぎがパンパンに腫れており、ストックを使わないと歩けない状態となる。
 ....室内でのストック使用は、初めての経験。

 医者に掛かり、レントゲンやエコー等の診察の結果、骨には異常がなかったが、3週間ぐらいかかりますよと、聞かされ、そんなにかかるものかと思ってしまった。だが、確かにふくらはぎの腫れは、なかなか消えなかった。
 やがて、怪我した箇所でもない足首や足の指先に内出血の症状が表れたり、足の甲あたりが腫れてきて、靴がキツく、通勤がものすごく苦痛となった。
 だが、3月に入って、痛みも感じなくなり、ようやく小走りができるようになったので、試験的に今回の山行を計画したのだった。

 いつもように本厚木駅から宮ヶ瀬行きのバスに乗車。(6:55発)
 登山者は、自分を入れても4人程度。全員が単独行の男性だ。
 坂尻で1人、土山峠で1人と下車。
 仏果山登山口で下車し、登山者1人だけを乗せたバスを見送る。

 バス停を撮影後、出発。(7:43)
 スピードが出ている車に注意しながら、道路を渡り、登山道に入る。
[今回のスタート地点(仏果山登山口バス停)]

 植林帯のジグザグ路を登った後、斜面をトラバースしていくと、左手に宮ヶ瀬湖が見えてくる。ここは、定点撮影点。
 今日も、焼山と宮ヶ瀬湖を入れたアングルで撮影。

 ここを過ぎると、植林帯の急登が始まる。いつも息が切れる場所だ。
 だが、今日は、なぜか息切れしない。
 ザックの重量は、いつもと変わらない。身体の調子がいいのだろうか。
 ....歩けなかったので運動不足だったのに

 どうも3月に入ったとはいえ、まだ気温が低かったのがよかったようだ。
[定点撮影地(焼山と宮ケ瀬湖)]

 途中のベンチから先も急登が続くが、マイペースで一歩一歩登っていく。すると、いつの間にか、宮ヶ瀬越に到着。
 ちょっと考え事をしながら登っていたのが、よかったらしい。
 でも山以外のことを考えていたので、精神的にはマイナスだろうか。

 8:36、宮ヶ瀬越着。
 残念ながら、関東平野側の視界は、霞んでいて、都心のビル群がはっきりしなかった。
[宮ケ瀬越にて]

 8:49、高取山到着。他に登山者の姿は、見かけなかった。
 人が来ないうちに撮影してしまおうと、展望鉄塔を登り、中型カメラを三脚にセットする。この展望鉄塔は、下から人が登ってくると、三脚が揺れてしまうのだ。
 今日の東丹沢を眺める。

 撮影したり、パンを食べたりしていたら、あっという間に1時間近く経ってしまった。見れば、山頂には、7人ぐらい登山者が休憩していた。
 ここからは、半原側に下ることにした。
[半原高取山に到着]

 登りにおいては、左足の痛みは、全く無かったと言っていいほど、調子がよかった。
 さて、下りはどうだろうか。
 高取山を下っていくと、いきなり今までなかった残雪が現れた。日陰のためか、コチコチに凍結しており、ちょっと緊張する。
 だが、無事にクリアできたことで、左足は、もう大丈夫だと確信する。

 10:06、丁字路に出会う。
 だが、山と高原地図「丹沢」では、ここを丁字路としては、記載されていない。
 ....以前も同じようなことを書いたような。

 道標を見ると、「右折:ふれあいの村・宮沢大橋、左折:馬場・大平」と記されている。
 ....以前の道標では、両側ともに「愛川ふれあいの村」だった。

 左足がOKなので、ここは、予定通り、左折の「馬場・大平」へ進むことにした。
 左足の調子が悪ければ、右折して、素直にふれいあいの村へ下っていくつもりだった。
[丁字路] [マウスポインタを置いたときは、過去の道標]

 植林帯の中の山道を下っていく。
 山道は、それほど荒れていない。

 10:15、尾根の背筋に乗ると、道標にぶつかった。(写真下左)
 道標の先の案内は、「ふれあいの村・宮沢大橋・馬場」となっていて、先ほどの丁字路では、表記されていなかった「ふれあいの村・宮沢大橋」が表示されている。
 ....なんか不思議

 ここで、最近、入手した東丹沢登山詳細図(1/16500)を広げる。
 この地図では、今歩いてきた左折ルートも記載されており、目の前の道標が示すように、この先で林道に出た後、そのまま林道を歩くことで、先ほどの右折ルートと合流し、ふれあいの村へと通じている。
 これが、現在の左折ルートでの、ふれあいの村に行くルートだ。結局、右折ルートに比べて、かなりの遠回りになっている。

 では、なぜ、このルートが存在するのだろうか。
 その理由が、左手の眺めにあると思う。

 なお、左折ルートも載っている東丹沢登山詳細図は、なかなか重宝する地図なのだが、残念ながら、この左折ルート表示が実際とは、異なっていることに気がついた。実際は、林道終点にぶつかる尾根筋の上を山道は、経由しているのだが、そのようなルート表示になっていなかった。

 これから歩くルートを地図上で、確認する。
 左足の調子がいい場合、このまま尾根筋を下っていき、林道終点に出た後も、この尾根筋をどんどん下っていくことを考えていた。

 地図を畳んで、直角に右折している山道から外れ、直進していく。(写真下右)
 林道終点までは、過去に下った記憶があり、そのまま進むと、ちょうど林道終点の崖の上に出て、簡単には下降できなかったのを覚えている。その時は、確か少し戻って、林道の途中に降りた。
 そんな訳で、今回、林道終点に無事、下れるかと思いながら、進んでいくと、左に小さな経路を見つけた。
 それを進んだら、呆気なく林道終点に到着してしまった。
[道標あり] [登山道から外れ、尾根筋を下っていく]

 「なんだ。林道終点に下りれる経路があったのだ。」と独りブツブツ言いながら、林道終点に出た。
 すると思わず、クシャミの3連発の後、いきなり鼻水が出始めた。
 どうやら花粉が舞っているようだ。
 季節柄、花粉が気になっていたのだが、ここまで全く花粉症の症状は出なかったので、風が吹いていないせいかなと思っていたのだが、どうやらそんな訳ではないようだ。

 とにかくここは、花粉が多いことが分かったので、早々に立ち去る。
 尾根の続きは、どこだと探すと、ちょうどカーブミラーの後方あたりだった。
 ということで、そちらに向かう。
[半原大沢林道終点]

 そういえば、このルート、昨年末にイガイガさんが下られたのを思い出した。
 確か最後は、急斜面だが、下っていけたという報告だったので、まあ下れないことはなかろうと進んで行くが、倒木が多く、難儀する。
 だが、倒木がない箇所は、踏跡らしきものがあり、快適に下れる。

 途中で右下から車の走行音が聞こえてきた。どうやらトンネルの上を通過しているようだ。
 左手には、木立の間から、ダム下のあいかわ公園が眺められたが、あまり人影は見られない。
 ....常時、右手にティッシュペーパーを持つハメに。
[[歩きにくい箇所あり]

10:53、尾根の先端に到着。
 正面には、半原の町並が見え、その見え方から、だいぶ下ってきたのがわかる。
 この尾根の先端部からは、右側に明確な経路があった。
 これならば、問題なさそうだと、経路を辿る。
 ....だが、ここでもクシャミ3連発の後、鼻水タラタラで参った。
[尾根の先端部から半原方面を眺める]

 数分後、急斜面となった時点で、経路を見失った。
 あれほど明確な経路だったので、これは、全くの想定外。
 経路を外れたのかと思い、少し戻ってみるが、どうもよくわからない。ということで、立ち止まって下れる方向を地図(東丹沢登山詳細図)で確認する。
 
 尾根筋沿いに下っていくよりは、少し右側に下って、中津川に注ぐ小沢に下ったほうが、まだ斜面が緩やかに見えた。また、その沢の対岸の尾根は、以前、下ったことのある尾根だ。
 ということで、ここは、右側寄りに下ることにした。
 急斜面だが、木があるので、何とか下れる。
 だが、逆に木が密集しているため、目標としていた下の沢が見えなかった。
 このため、コンパスだけが頼りだった。
[急斜面に変わる]

 左足は、なんともないので、足の踏ん張りには、自信があったものの、背中に中型カメラ1式を背負っているので、バランスが悪い。
 途中、掴まる木がなくなってしまい、補助ロープを何度か使用する。
 ....だが、鼻水タラタラに変化なし
[ロープを取り出して下降(振り返って撮影)]

 ようやく、下方に沢が見えてきた。
 どうやら進路方向に間違いは、なかったようだ。

 沢がはっきり見えてくると、斜度がだいぶ緩くなり、ロープを使う必要はなくなった。
[眼下に沢が見えてきた]

 11:28、沢に降り立つ。
 降りた地点は、ちょうど堰堤の上で、水は、全く流れていなかった。
 沢の上流側は、垂直に近い岩壁となっており、上流側では、下れないのがわかった。
 下流側も急斜面だったので、今、下ってきたルートが、唯一のルートのように思えた。つまり、途中で経路を見失ったものの、実は、経路だったのが、急斜面過ぎて、自然崩壊してしまったのではないかと思えてきた。

 対岸の尾根は、地図通り、登れそうな斜面だった。ということで、いざとなれば、対岸の尾根を登れば、知ったルートに出られるだろう。
 まずは、下流に進んでみることにした。
[沢に降り立つ]

 一段下の堰堤の上に到着。
 ここから下流側を眺めると、この先で小沢は、落ち込んでいるのがわかった。なんとなく滝がありそうな雰囲気である。(写真下)
 ここで、あっさり下流へ進むのは、諦め、右岸尾根に登ることした。
 戻りながら、取り付き点を探す。

 手頃な斜面があったので、右岸尾根を登る。
 すぐに尾根の背に出たが、以前歩いた経路には出なかった。ということで、右折して、さらに尾根筋を登っていく。
[沢を下流に進んだが...]

 尾根筋を登り切ったと思ったら、目の前に経路が現れた。
 以前通ったことのある中尾山琴比羅神社への参拝路だ。
 ちょうど神社の標柱が立っていた。

 やれやれと、ここから通ったことのある経路なので、リラックスして歩いていく。
 ....しかし、相変わらず、鼻水タラタラ。
[神社への経路に合流]

 やがて、墓地が現れ、民家が見えてきた。(写真左)
 この先に馬場のバス停があるのだが、確か厚木バスセンター行は、毎時20分ぐらいだったことを思い出す。時計を見ると、11:59。
 30分待つのであれば、愛川大橋まで歩き、コンビニでビールでも買おうと、馬場のバス停には向かわず、反対方向に歩く。 
[民家の前に出てきた]

 11:55、愛川大橋バス停に到着。案の定、厚木方面のバスは、12:21だった。
[愛川大橋バス停(半原行)にて]

 では、コンビニに行こうと、バス停の先へと歩くと、なんとコンビニが閉店していた。(写真下)
 ここは、宮ケ瀬ダムから歩いてきたときなど、貴重な店だったのだが、閉店とは、惜しい。
 辺りには自販機もなく、結局、ここでバスを待つのも、馬場バス停で待つのと同じ結果となってしまった。
 そこで、12:09発の半原行のバスに乗車して半原まで行くことにした。

 半原には、バス停前に酒まで扱っている売店があった。
 ....ここまで来た甲斐があったというもの。

 その後、半原まで乗ってきたバスが、折り返し厚木バスセンター行となり、結局、再び同じバスに乗車することになった。
 [閉店したコンビニ]


 足の怪我のため、久々の山行でしたが、無事、痛みはなく、歩くことには問題がありませんでした。
 ですが、下山途中から発症した花粉症には、参りました。
 気がつけば、ティッシュペーパーのゴミでウェストバッグのポケットが満杯になっていました。

 帰宅後、イガイガさんのブログを再度、拝見しましたら、最後の急斜面で、全く違うルートを下っていることに気がつきました。そのあたりが、バリエーションの面白い点かもしれません。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。