トップページ>山行リスト(日付)>鍋割山_記録20130420
2013年4月20日(土)・21日(日) 曇り 同行者:父(20日) 単独行(21日) |
大倉(9:38)〜(10:40)黒竜の滝分岐点〜(10:55)尾関氏胸像広場(11:05)〜(11:10)二俣〜(11:38)ミズヒ沢(11:51)〜(12:27)後沢乗越〜(14:04)鍋割山(泊)
鍋割山(12:41)〜(13:28)後沢乗越〜(13:47)ミズヒ沢(14:00)〜(14:18)二俣〜(15:16)大倉 |
例年ですと、この時期は、鍋割山荘にて「花と緑の集い」というイベントが行われます。音楽会が開催された時もありましたし、夕食が特別料理となったりして、楽しい酒が飲めるのですが、今年は、残念ながら中止となりました。
ですが、この時季は、色鮮やかな新緑が楽しめるため、久々に父とともに鍋割山に行ってきました。
詳細は、以下をご覧ください。 |
<第1日>
父との山行は、ちょうど1年ぶりだ。3000m級の山を登りたいと言っていた父も最近は、だいぶ自覚症状が出てきたようで、「もう日帰りの鍋割山もできない。」と、己の体力低下を感じ取っていた。
父曰く、「だいぶ歩くスピードが落ちた。」とのこと。
だが、父は、今年6月で85歳になるのだ。スピードが落ちないほうが、おかしい。
下りが、以前より時間がかかってしまうようで、殆ど登りと下りの時間が変わらないと言う。
そんな状況の下、今回、父と鍋割山を目指すことになった。
大倉行9:18発という遅めのバスに乗車するが、車内は満員状態。そういえば、今日は、秦野丹沢まつりの日だ。それと関係のがあるのかもしれない。
9:38、大倉出発。大倉尾根に向かう多数の登山者を右手に見ながら、車道を渡る。 |
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[大倉では丹沢まつりの横断幕が飾られていた] |
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西山林道を黙々と歩いていく。あれほど、大倉には登山者がいたのだが、この西山林道では、他の登山者を見かけることはなかった。
10:14、馬頭観音前を通過。
10:40、黒竜の滝への分岐点(小さなベンチあり)を通過。父との山行の場合、以前は、ここで小休止していた思い出があるが、最近は、通過することが多い。 |
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[西山林道を歩く] |
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10:55、尾関氏の胸像のある広場で、小休止。ベンチに腰かければ、鍋割山方面が眺められる。今朝の渋沢駅では、上空は、高い雲に覆われていたが、その下の表尾根や鍋割山稜などの丹沢の山並みは、くっきりと見えていた。
しかし、今、目の前に見えている光景は、そうではない。後沢乗越から鍋割山に続く尾根筋は、雲に覆われていた。上空から雲が下がってきているのだ。
ちょっと雲行きが怪しくなってきたようだ。
立ち止まっていると、寒気を感じる。温度計を見ると、9度だった。
ふと、ベンチの父を見ると、父は、柏餅を食べていた。山では、甘い物が欲しくなるという。
10分後、再び歩き出す。 |
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[尾関氏の胸像のある広場で小休止] |
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11:10、二俣の木橋を渡る。勘七沢の水量は、それほど多くなかった。 |
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[二俣の木橋にて] |
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11:38、ミズヒ沢のペットボトル置き場で小休止。ペットボトルは、山頂の鍋割山荘が登山者にボランティアで運んでもらおうと置いてあるもので、中身は水道水である。
今日は、ペットボトル1本だけ、ザックに入れた。
やはり、雨がポツリポツリと降ってきた。ザックにカバーを取り付ける。だが、出発時の11:51には、止んでしまった。 |
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[ミズヒ沢ペットボトル置き場にて] |
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後沢乗越手前で、再び雨が降ってきた。これは、本降りになると思い、傘を取り出すが、ミズヒ沢の時と同様に、すぐさま止んでしまった。
12:29、後沢乗越に到着。前を行く父がてっきり休憩するかと思っていたのだが、立ち止まることなく行ってしまった。これは、予想外だった。身体が冷え込むのを嫌っているのだろうか。
12:36、またしても雨がザーと降ってきた。傘がいるなと思っていたら、すぐ止んでしまった。今日は、こんな雨の降り方ばかりである。
また、ミズヒ沢からすれ違う下山者を数えていたのだが、ここまで14人だった。 |
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[後沢乗越を通過] |
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標高1000m地点を過ぎ、木道に入る。辺りは、ガスで何も見えない。晴れていれば、左手に檜岳山稜の上に富士山の頭がちょっとだけ覗かせている光景が見れる場所である。
13:31、鍋割山稜9のカンバンの少し手前で、女子高校生?の団体20人ぐらいとすれ違う。こんな天気だが、今日も鍋割山荘の鍋焼きうどんは、売れているのだろう。というのも、ミズヒ沢から、もう累計100人ぐらいとすれ違っている。 |
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[標高1000mを超え、木道を歩く] |
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14:04、鍋割山荘山荘に到着。案の定、ガスの中で何も見えない。
結果的に父は、今日、ミズヒ沢から一回も休まずに登ってきたことになる。これは、今までにないパターンだった。だが、後で父に聞いてみると、下山者が多いため、すれ違う度に小休止をとっていたようなものだったとのこと。確かに、ミズヒ沢から山頂までの間、149人とすれ違った。こんな天気なのに結構、登山者が登ってきていたのだ。 |
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[ガスの中、鍋割山荘に到着] |
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何はともあれ、無事、到着したことを祝って、父と乾杯。
山荘に着いて間もなく、本格的に雨が降り始めた。
「これは、いいタイミングで登ってきたものだ。」と、父と話す。そのうち、雨が霙に変わり、その後、雪に変わっていた。4月にまだ雪が降るというのは、珍しくない。確か2010年の4月に鍋割山荘に泊まりに来た時も山頂の周りは雪景色だったことを思い出した。
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[山荘内で乾杯] |
[その後、雨は雪に変わる] |
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17:00過ぎから夕食スタート。イベント日ではなかったが、特別メニューだった。初めて、焼き鳥が出てきた。今日は、缶ビールに始まり、アルコールも結構、胃袋に入ってしまった。
今日の宿泊者数は、10人ちょっと。父と親しくさせて戴いている水戸?コーヒーさんも、はるばる茨城県から来られており、会話も弾む。隣の父も、相変わらず、よく飲んでいた。 |
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[特別メニューの焼き鳥] |
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<第2日>
昨日からの雨が止まず、山頂周辺の登山道は、水浸しとなっていた。朝食を終えた後、父は、先に出発し、下山。来た道を引き返していった。 |
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[一足先に父は、下山] |
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今日の午前中は、登山道補修作業が予定され、当初から、これに参加するつもりだった。
鍋割山荘サイトの掲示板には、以下のように記されてあった。
『恒例の春のイベント「花と緑の集い」は今年は都合により中止させて頂きます。 が・・・県民協働型の登山道補修活動は行う予定です。 ご協力、参加できる方 よろしくお願い致します。
○ 日時 : 4月21日(日) A.M.8:30よりA.M.11:30まで。
○ 場所 : 鍋割山〜後沢乗越間
○ 補修内容 : 木階段の修理、 新設、 足場用丸太埋設、 水切り、 ロープ柵補強
※ 道具は鍋割山荘にて用意してあります。
※ 前日から泊りで協力される方については宿泊費(二食付)2,500円にさせて頂きます。
※ 当日の昼食は鍋焼きうどんをサービスで提供させて頂きます。
※ 多少の雨天でも決行します。 大嵐の場合は中止します。
追伸: 今回も掲示板のみのご案内とさせて頂きます。 参加される方は準備の都合もございますのでこの掲示板または小屋主までご連絡下さい。』
宿泊費を割り引いてもらい、その上、鍋焼きうどんもサービスとあれば、気合十分であったが、あいにくの雨である。
このため、補修作業は、もう少し雨の様子を見ましょうということになり、結局、雨が比較的弱まった9時過ぎからスタート。
まずは、山荘の横から道具や資材を取り出す。 |
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[スコップなどの道具の他、杭、丸太などを用意] |
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今回は、丸太工事を担当。まずは、既設の傾いた丸太を引っこ抜いて、平らに埋めなおす作業を実施。冬の間、霜柱等で持ち上がってしまうと、丸太が傾いてしまう場合がある。その矯正作業だ。一度、丸太を取り出し、穴を直した後、再び埋め込む。(写真下左)
続いて新規に丸太を埋め込む作業。土は、柔らかいので、簡単にスコップで掘れてしまう。(写真下右)
だが、木の根っこに当たると、これが実に厄介で、細い割には、なかなか切ることができない。
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[既存丸太の整備] |
[新しく丸太を埋め込む] |
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今回、参加されたボランティアの皆さんにより、木階段補修のための杭打ちや、登山道横のロープ張り等、いろいろと作業が進んでいく。
この杭打ちは、見た目とは、大違いで、実際、難しい。(写真下)
最後に登山道に流れ込んでくる雨水を横の草原に逃がすため、水切り用の長い丸太を埋め込み、本日の登山道整備は、終了。
今日は、こんな天気で、登ってくる登山者が少なかったため、作業を中断することがなく、ある意味、効率的だった。 |
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[杭打ちして整備] |
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雨は小雨になっていたが、止んではいなかった。雨具を脱いで、山荘の中に入り、差し入れの鍋焼きうどんを戴く。
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[作業後の鍋焼きうどん・・・餅入り特別版] |
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うどんも食べたので、そろそろ下山することにした。(12:41)
霧雨状態の中、後沢乗越へ下っていく。
途中、満開のマメザクラを見かけたので、デジカメ撮影したのだが、全く花が目立たなく失敗。晴れたら、だいぶ印象が異なっただろう。(写真下左)
後沢乗越を通過し、下り斜面の途中で、登山者数を記録するカウンタ計を見つけた。以前、大倉尾根に設置されてあるのを見かけたことがあったが、最近、鍋割山山域にも取り付けられたとのこと。昨晩、夕食時に山荘の御主人、草野さんが話をされていたものだ。だが、このカウンタ計、正常にカウントしていないようである。
バッテリーが太陽電池なのだが、ここは、そんなに日が当たるのか気になった。
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[ガスの中、満開のマメザクラ] |
[ここにも登山者カウンタ装置あり] |
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結局、登ってきた道を引き返すようにして下山。
ミズヒ沢を渡り、林道に入ってからは、傘を差して歩く。
二俣を過ぎたところで、目の前に現れた新緑が印象的だった。 |
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[雨に濡れた新緑] |
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15:01、西山林道から大倉への分岐点で左折する。
植林帯の山道を抜けると、視界が広がり、畑が広がる。(写真下) ここは、いつの間にか定点撮影の場所になってしまった。手前のキャベツ?畑の奥には、表尾根の稜線が見えるのだが、今日は、雨で雲の中だった。
15:16、大倉バス停に到着。
15:38発のバスの乗客は、たったの7人。天気が悪いと、こうも登山者数が違うのかと思う。 |
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[大倉手前の畑にて(表尾根方面)] |
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大倉に着いたところで、父に電話してみますと、すでに風呂から上がって、ビールを飲み終えたところでした。無事、後沢乗越付近の急な登山道も通過したようです。
携帯の向こうからは、また鍋割山には行ける体力はあるとの元気な声が聞こえてきました。まだまだ山は、現役続行できそうです。
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※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。
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