トップページ>山行リスト(日付)>鍋嵐・677m峰_記録20131208
土山峠(7:45)〜<堤川林道>〜(8:16)林道終点(8:19)〜(10:24)能ノ爪〜(11:02)鍋嵐(11:06)〜(11:32)ジャンクションピーク〜(12:16)677m峰(12:41)〜(13:49)15号橋〜(14:35)宮の平 |
モトさんが鍋嵐の677m峰付近で遭難されて2年が経ちました。7日に山仲間の皆さんが慰霊登山されましたが、その日は、別件で参加できず、本日、単独での慰霊登山となりました。
詳細は、以下をご覧ください。 |
いつものように本厚木駅から6:55発の宮ケ瀬行のバスに乗車。座席は、全て埋まり、立ち客も見られ、そこそこ車内は混んでいた。だが、飯山観音前にて小学生高学年?のサッカー少年が12人程度、下車したので、車内の空気は、一気にゆったりしてきた。
7:38、土山峠到着。意外にも、他の登山者が6人ぐらい下車した。
今日は、昨日同様、晴れだと思っていたのだが、上空は曇り空となってしまった。吐く息が白い。冷気が漂うが、頬や耳が刺すように痛いというほどの寒さではない。
2,3人の登山者が辺室山に向かうのを見届けてから、独り堤川林道の方へ向かう。 |
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[土山峠を出発] |
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曲がりくねった堤川林道をテクテク歩いていく。鳥の鳴き声や水流など、殆ど聞こえず、ブラインドコーナーを曲がる度にクマと出くわさないかと緊張する。
堤川林道終点には、1台のワンボックスカーが駐車していた。このシーズン、ハンターかなと思ったが、どうやら林業関係のようだ。(写真下)
今日は、鍋嵐に登った後、677m峰に行き、三叉路の方へ下ることだけを決めていた。
以前、正面の沢に下り、対岸の尾根を登っていったことを思い出す。それが能ノ爪への最短距離だったからだが、途中からスリルあるヤセ尾根となり、この辺りも宮ケ瀬尾根の稜線と同じだなぁという記憶があった。
今日は、ザックの横に花を付けているので、オーソドックスに行こう。そう思い、林道終点から正面の沢に下らず、右折し、尾根筋を登っていく。すぐにシカ柵が現れ、脚立が設置されてあった。シカ柵は、一部大きく穴が開いており、脚立を使用しなくても通過できる。
後は、植林帯にある径路を辿っていく。 |
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[堤川林道終点には1台の車が駐車] |
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もうすぐ尾根の背に出るという所で、植林帯の中の裸地に出た。(8:45)
左を見れば、鍋嵐に続く稜線が見える。左から4番目のピークが鍋嵐のようだ。
ここは、以前、新緑の頃や、紅葉の頃に眺めた記憶がある。
だが、今は、紅葉が終わり、冬枯れに近い薄茶色の山肌と化していた。
この先、視界が広がるような場所もないなぁと思い、ここでザックから中型カメラを取り出し、撮影することとした。そんな訳で、30分ほど撮影を堪能する。 |
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[途中の裸地にて] |
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稜線に上がったところで、左折し、宮ケ瀬尾根から能ノ爪へと続く尾根を進む。
下っていくと、ヤセ尾根が続くようになる。 |
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[ヤセ尾根が続く] |
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尾根歩きが登りとなった。木の根が張っているので、3点確保がしやすいのは有難い。
9:53、尾根の先端のような箇所に出た。ここから先は、幅広の尾根となり、今までとは、全く様相が変わる。
しかし、径路らしい経路はなく、適当に歩き易い箇所を探して、斜面を登っていく。
途中、振り返ると、華厳山の双耳峰(限りなく台形に近いが)が見えてきた。
10:24、ようやく能ノ爪に到着。(写真下)
小さな頂上だ。「水源の森林」の赤頭白杭には、「能ノ爪」の能の字によつてんが書き加えられ、「熊ノ爪」と修正されてあった。「能ノ爪」は、どうみても「熊ノ爪」の誤りという判断からなのだろう。
ここでザックを下ろし、立ち止まったまま、休憩していると、物見峠側と、今登ってきた堤川林道側の両方向から犬の吠え声が聞こえてきた。どうやらハンターがこの辺りに入っているようだ。標的のシカが現れたのか、出発間際に物見峠側から銃声が3発聞こえた。
....今日は、オレンジ色の服装でないので、ちと不安。 |
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[能ノ爪にて] |
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鍋嵐へと続く稜線は、だいぶ人が通っているようで、ルートが明瞭になっていた。またテープが結構目立つ。だが、油断は禁物で、距離にしてわずか1m以下ではあるが、手で確保できない箇所があったり(左側に転落したら、まず助からない)、雨の日などは、要注意だ。
ピーク前の急登(これを登っていると鍋嵐に来たという実感が湧く)を終えれば、ピークは、すぐである。
11:02、ハアハア言いながら、鍋嵐頂上に到着した。(写真下)
「鍋嵐 817M by ヤマレコ」と書かれた新しい山頂標識が目についた。(この標識については、11月30日にkazさん&ミックスナッツさんがここを訪れた時のブログ報告で知っていた) |
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[鍋嵐頂上にて] |
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11:06、鍋嵐頂上を出発し、ジャンクションピークに向かう。
急な下りを進んでいく。今日は、中型カメラ機材を背負い、ザックが普段より重いので、バランスを崩しやすい。最後の3mぐらいの下りの所で、念のため、補助ロープを取り出した。というのも間違えて右寄りに下ってしまうと、ナベアラシ沢源頭部に転落する可能性があるからだ。
このナベアラシ沢を上から覗いてみる。(写真下) 足を滑らしたら、アッという間に50m以上、滑り落ちていきそうな超急斜面である。
....だが、この源頭部を前日の7日に登って来られたニカニカのメンバーがいることを帰宅後、知った。 |
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[ナベアラシ沢源頭部] |
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登り返して、ジャンクションピークに到着。ここで、ようやく宮ケ瀬湖が木立の間から望めた。
東丹沢登山詳細図(1/16500)を取り出して、この先のルートを確認する。最近、この地図を重宝するようになった。等高線は、1/25000と同じ10m間隔だが、なんたって1/25000よりも大きいのが老眼には助かっている。
地図上で確認すると、このピークで右折した後、677m峰までに途中2か所ぐらい、尾根の分岐点があるのがわかった。やはり地図がないと、ここは迷いやすい山域である。 |
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[ジャンクションピークにて] |
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12:16、677m峰ピークに到着。
北側斜面に少し進むと、前日に山仲間によって供えられた花を見つけた。昨年と同じ場所だ。
ザックから持参した花を供える。
手を合わせた後、この677m峰に日が射し込んできた。なんだかモトさんが挨拶してくれたような気がした。 |
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[677m峰にて花を供える] |
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天気がようやく晴れに向かっているようだ。
12:41、677m峰を出発し、北側に続く尾根を下っていく。
13:03、左下に15号橋が見えた。(写真下) 恐ろしく真下に見える。この尾根筋下りも、ヤセ尾根が続くため、気が抜けない。やはり、途中、何度か補助ロープを使用した。 |
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[15号橋を見下ろす] |
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落葉の積もった急斜面が続き、思った以上に緊張状態を強いられる。13:26、ようやく傾斜が緩くなってきた。その後、植林帯の中にシカ柵が現れるが、その中に入らず、シカ柵を右に見ながら下っていく。
左下の斜面に広がる植林帯の向こうに林道が見えた。もう少し先で左折して下るのが、本来のルートだったような気がしたが、面倒だと、すぐに左の植林帯斜面を強引に下っていく。
13:45、下の林道に降り立つ。 |
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[林道に出た] |
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湖岸沿いの県道をひたすら歩き、14:35、宮の平バス停に到着。
熱い缶コーヒーを飲みながら、バス停のベンチに腰掛け、14:52のバスを待った。 |
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[宮の平バス停に到着] |
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モトさんが遭難されて早2年。時の経つのは、早いものです。
今日は、土山峠を出発した後、他の登山者とは、全く出会うことはありませんでした。久々に静かな山歩きとなりました。
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※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。
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