トップページ山行リスト(日付)>檜洞丸・犬越路_記録20140525


檜洞丸・犬越路

 山行日
2014年5月25日(日)       曇り         単独行
 コース
西丹沢自然教室(8:17)〜(8:57)ゴーラ沢出合〜(9:39)展望園地〜(11:27)檜洞丸(12:00)〜(12:30)熊笹ノ峰〜(12:37)大笄〜(13:26)小笄〜(14:16)犬越路(14:21)〜(15:13)用木沢出合〜(15:38)西丹沢自然教室
今日の目的は、
 1)西丹沢の山開きを見学する
 2)檜洞丸のシロヤシオを観賞する
です。1)の西丹沢の山開きは、まだ一回も見たことがなかったので、今回是非、見学してみようと思い、普段よりだいぶ早く家を出ました。2)のシロヤシオは、ここ3年ぐらい見ていなかったので、久々に撮影目的で、訪問することとしました。
 さて、シロヤシオを開花状況は、如何に。
 詳細は、以下をご覧ください。

 西丹沢の山開きを見学しようと思ったものの、一体、何時から始まるのか、ネットで調べてもよくわからなかった。(後で気がついたのだが、主催の山北町観光協会に電話すれば、よかったようだ)
 ただ、この日は、山開きということで、臨時バスが計画されており、その一番バス(新松田6:40発)に乗れば、山開きには、間に合うだろうと思い、電車の時刻を調べたのだが、いつものルートでは、全然、間に合わない。電車の乗継も悪く、結局、自宅を4:10に出て、テクテク30分歩き、いつもと違ったルートで、新松田に6:06到着。
 こんなに朝早く新松田に来たのは、初めてだ。

 改札口を出ると、西丹沢行きバス乗り場には、3人の乗客が既に並んでいた。(写真下)
 バスを待つ列は、徐々に伸びていく。だが、バスの発車直前でも、満員というところまでは、行かなかった。
 6:40、臨時バスが予定通り、発車する。
[新松田駅前にて]

 いつもは、谷峨から乗車するので、新松田からの車窓は、新鮮だった。おかげで、このバスの中で一眠りしようと思っていた魂胆は、脆くも崩れてしまった。
 7:40、西丹沢自然教室に到着。(写真下左)
 すでに駐車場には、大勢の人が集まっていた。スタッフと思われる人に山開きの開始時刻を尋ねると、8時ぐらいから開始しますとの事。定刻のバスで来た場合、西丹沢8:31到着なので、山開きの式典には、間に合わない。やはり臨時で来た甲斐があった。

 まだ開始までは、時間があるのでブラブラしていたら、西丹沢山開き2014の記念バッチ(800円)を見つけて、思わず購入。すると、隣にあった無料の記念品に気がつき、これも受け取ることができた。モミジの葉のような形の木工細工で、「西丹沢山開き 2014.5.25」と印刷されてあった。(写真下右)
[西丹沢自然教室前は、山開きの準備中] [記念バッチ(左上)と記念品]

 8時ぐらいから、予定通り、山開きの式典が始まった。
 宮司さんは、お祓い、祝詞など、様々な儀式があり、忙しい。
 宮司さんの儀式が終わった?ところで、県や山北町関係者による玉串奉奠が始まった。この後は、横に並んでいた合唱団によるコーラスが始まるのだろう。だが、コーラスは、先ほど本番前の練習を聞いていたので、ボチボチ出発することにした。

 結局、8:17、西丹沢自然教室を出発する。
[西丹沢の山開き(その1)] [西丹沢の山開き(その2)]

 ツツジ新道入口まで来ると、ここから道が細く、山道になるので、登山者が順番待ちのようになっていた。
 やはり、今日は、1年のうち、檜洞丸頂上が一番混み合う日かもしれないと思えた。(実際のところ、昨日の方が天気が良かったので、今年は、昨日だろうか)
 ゴーラ沢までは、山道が狭いこともあり、登山者の長い行列が形成されていく。これも、丹沢を歩き始めた頃、シロヤシオのシーズンでは、よく見かけた光景だ。

 だが、その長い行列も、道が広がるゴーラ沢出合で解消される。ここでは、大勢の登山者が休憩中だった。確かに休憩したくなる場所だが、まだ1時間も歩いていないので、ここは、我慢して進んでいく。
 沢を渡り、コンクリートの階段を登っていくと、前を歩く人の数が、一気に減っていた。
[ゴーラ沢にて]

 ゴーラ沢出合からは、急登が続く。
 だが、今日は、体調がいいのか、暑さがそれほどでもないせいか、それほどペースが落ちることは、ない。両足が常に前へ前へと出ていく。

 9:39、展望園地に到着。残念ながら、雲が厚く、西側に富士山を見ることはできなかった。
 既にベンチは、先行の休憩者によって占められていたので、先に進むこととした。(写真下)
[展望園地にて]

 展望園地を過ぎれば、そのうち、シロヤシオの可憐な花が見られるかなと、楽しみながら登っていく。
 10:08、左手にトウゴクミツバツツジが咲いていることに気がつく。その山道横には、腰掛けるにちょうどいい平らな石があったので、このツツジを観賞しようと、ザックを下ろして小休止する。すると、赤いトウゴクミツバツツジだけが咲いていると思っていた箇所に、シロヤシオも咲いていたことに気がついた。今年初のシロヤシオだ。
 緑の葉が多く、白い花が目立たない状況だった。また、地面に白い花が落ちていなかったことも気がつかなかった理由の一つだ。
 それからというものの、山道沿いには、あちこちにシロヤシオの白い花が咲き乱れていた。
 撮影しながら、登るので、全然、前に進まない。
[久々のシロヤシオ]

 前方に人が集まっている。よく見ると、シロヤシオに囲まれた場所だった。
 シロヤシオというのは、毎年、同程度の花をつけるのではなく、年によっては、殆ど花がつかない年もある。結構、年によって波がある木だ。そう考えると、今年は、花を多くつけた木が多く、当たり年のようだ。また、開花タイミングでも、今日は、うまく当たった感じだ。
 右手奥に一際、真っ白なシロヤシオを撮影。
[カメラを持つ登山者がウロウロ] [シロヤシオ満開]

 さらに登っていくと、ベンチの前に出た。この周辺が、ツツジ新道といわれる所以のゾーンだ。
 まず目についたのは、道標奥の真っ白なシロヤシオだ。(写真下)
 その後、左の大室山を望む。
 ここでザックを下ろし、カメラを片手に歩き回る。四方は、写欲が湧き出るような満開のシロヤシオなのだ。
[ツツジ新道でのシロヤシオ満開エリア]

 ツツジ新道を進み、石棚山稜からの登山道が合流するあたりで、今日の開花エリアは、終了する。この先は、まだシロヤシオが蕾状態だった。1週間も経てば、このあたりが満開ゾーンとなるだろう。

 11:27、檜洞丸頂上に到着。(写真下)
 シロヤシオ撮影で、寄り道ばかりしていたので、西丹沢自然教室から3時間ちょっとかかった。
 周囲は、登山者だらけだ。ちょっと隅の方にて腰を下ろし、昼食とした。
[檜洞丸頂上にて]

 檜洞丸頂上には、昔から馴染みのブナの木があったのだが、今回、その姿を見て唖然としてしまった。もう枯れてしまったと言ってもいいような状態だった。勝手気ままに伸びていったような枝は、どんどん折れてしまい、葉がついている枝は、左側の1本ぐらいしかなかった。(写真下)
 その変遷を振り返ってみる。
 ....以前も紹介したような
[檜洞丸頂上での枯死しそうな木]

 12:00、頂上を出発する。
 今回は、犬越路方面に向かうことを予定していたので、北西へ下っていくと、いきなり視界が広がった。(写真下)
 ここからの大室山、熊笹ノ峰の眺めは、素晴らしい。特に新緑の山肌が、よりインパクトを与えている。だが、視線を落とすと、手前の土嚢が、なんだか見苦しい。20年前は、ここまでひどくなかったと思ったが、檜洞丸の頂上の土砂は、徐々に崩れていくようだ。
[熊笹ノ峰の奥に大室山の眺め]

 この稜線にもシロヤシオが多いことに気がついた。但し、登ってきたときと同様で、この辺りは、残念ながら、蕾状態だった。この蕾が満開の花だったら、どれだけ素晴らしい撮影アングルになったことかと思った箇所がいくつもあった。
 熊笹ノ峰を過ぎると、高度が下がり、シロヤシオは、白い花を咲かせるようになってきた。 
 ちょっと左側の斜面に寄り道すると、シロヤシオがひっそりと咲いていた。(写真下)
[この稜線もシロヤシオが多い(奥は石棚山稜)]

 大笄を過ぎると、急斜面の下りとなっていく。その時、やはりシロヤシオが目立った。
 こんなに急だったかと思いつつ、クサリ場を通過していく。
 帰宅後、調べてみたら、この大笄・小笄間を歩いたのは、2004年以来だった。
 急な下りが続く中、ツツジが視界に入る。

 ササが登山道を覆うように伸びている箇所を通過し、14:00、道標の立っている箇所に到着。(写真下左)
 その道標の後方には、旧道標が地面に置かれてあった。(写真下右)
 この旧道標の時には、ここで右折する方向に「犬越路トンネル」を示す道標がついていたのだが、新しい道標には、それがなかった。
 実は、今日、ここで右折し、尾根を下っていき、犬越路トンネルをくぐり、そのまま犬越路林道を歩いて西丹沢に戻ってこようかと考えていたのだが、どうも上空の雲行きが怪しい。それにシロヤシオ撮影していたこともあるが、結構、ここまで時間がかかってしまった。このため、今日は、素直に犬越路を通り、用木沢出合に下っていくことにした。
[道標あり] [旧道標が地面に置かれてあった]

 14:09、右手(日蔭沢側)に大規模な崩壊地を見下ろす。(写真下左)
 ここから転落したら、10m、20mで停止するというような斜面ではなく、遥か下の方まで転がっていくように思える。足下を見ると、まだまだ崩壊が進んでいく感じだ。そのうち、登山道を分断するような崩壊にならないか心配になってくる。
[右手崩壊地]

 尾根沿いの登山道を下っていくと、正面に緑に囲まれた犬越路避難小屋が見えた。(写真下)
 ここまで来れば、犬越路は、もうすぐだ。
[犬越路避難小屋が見えた]

 14:16、犬越路に到着。
 予想以上に休憩者が多かった。20人強といったところだろうか。今日は、雲がでてしまい、遠景を楽しむには、イマイチだったが、5分ばかり休憩。背中のザックを軽くするため、凍らせたマンゴーの缶詰を食べる。だが、今日は、ここまで冷たい必要は、なかった。
 ....身体が冷える〜
[犬越路に到着]

 涸沢のガレ場を下っていき、単調な下りに飽きたころ、山道は、植林帯斜面に入っていく。
 やがて左に用木沢が見えて来ると、河原に出たりして、沢沿いを進む。
 最後に鉄橋を渡れば、その先は、もう用木沢出合だ。その鉄橋で、右手堰堤を撮影する。(写真下)
 堰堤だが、高さがあり、流れ落ちる白い筋の水が印象的だった。
[用木沢の堰堤の眺め]

 15:13、用木沢出合の舗装路に出た。
 ここからは、車道をゆっくり歩いていく。

 15:38、西丹沢自然教室に到着。よく見ると、バス停には、2台のバスが既に到着していた。
 バス会社の人から、「すぐに発車します」と言われ、後方のバスに乗車する。1台は、15:40の定時刻バスで、もう1台は、同じ発車時刻の臨時便だった。
 ちょうどよいタイミングに乗車でき、最後は、満足のいく帰路となった。
 [西丹沢自然教室に到着]


 今日は、久々の檜洞丸、犬越路でした。
 念願のシロヤシオは、標高1400mぐらいまでが満開で、1500mを越えたあたりは、まだ蕾状態でした。ですが、撮影には、十分満足できる開花状況でした。
 この状況であれば、蛭ヶ岳や丹沢山付近のシロヤシオも見頃だったはずで、今年は、行っておきたかったと後悔の念が消えません。(今年は、仕事や何やらで、なかなか行ける機会が取れませんでした)


 今回、行きのバスでも、帰りのバスでも山猫さんと一緒になりました。行きも帰りも同じというのは、珍しいパターンです。ですが、行きは、山猫さんだと気がつきませんでした。ただ、この時期、中川温泉入口で下車する登山者は、珍しいなぁと記憶に残っていました。帰りは、玄倉から山猫さんが乗車され、このときは、はっきりと顔が見えたので、山猫さんだとわかりました。
 山猫さん、帰りのバス・電車では、お世話になりました。ありがとうございました。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。