トップページ>山行リスト(日付)>大山・北尾根_記録20140706
大山ケーブルバス停(10:00)〜(10:10)大山ケーブル駅=(ケーブルカー)=阿夫利神社駅(10:27)〜(10:32)下社(10:34)〜(11:07)16丁目(11:15)〜(11:51)大山頂上(12:17)〜(13:26)西沢ノ頭〜(13:58)913m峰(14:12)〜(14:47)地獄沢橋〜(15:19)門戸口〜(15:48)ヤビツ峠 |
今年になって、まだ大山に登っていないことに気がつきました。ということで、今回は、大山へ。
大山頂上からは、北尾根を進み、いつものブナ(たぶんブナだと思いますが)の木を撮影しますと、その後は、いろいろ予想外な出来事がありました。
詳細は、以下をご覧ください。 |
秦野駅からヤビツ峠行きバスに乗車し、イタツミ尾根を登っていくのが大山頂上への最短距離だと思い、度々、このルートを利用している。今回もそのルートで頂上を目指そうと思ったのだが、自宅を出るのが遅くなってしまった。そこで、小田急線の車内にて秦野駅到着時刻を携帯で調べると、ヤビツ峠行きのバスには、間に合わないことが分かり、急遽、伊勢原駅から大山ケーブル経由で頂上を目指すこととした。
....出発が遅れたのは、ワールドカップのせい。(オランダvsコスタリカ戦をPK戦終了まで見てしまった)
10:00、大山ケーブルバス停を出発する。こんなに遅い時間から登り始めるのは、今年のゴールデンウィークに登った奥多摩/鷹ノ巣山以来だ。
こま参道を進むと、周囲は、親子連れの登山者だらけとなった。頂上でのランチタイムから逆算して、この時間の出発なのかなとも思えた。 |
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[大山頂上は、雲の中] |
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10:20発のケーブルカーに乗車すると、車内に大山講の行衣姿の人々を見かける。江戸時代から延々と続いた伝統が今も息づいている。
発車すると、ケーブルカーの運転士さんが、駄洒落たっぷりに観光案内を放送し始めた。この辺は、イノシシやシカが棲息しているとのアナウンスがあった時、ちょうど1頭のシカが見下ろせたので、車内でもいささか興奮した声が聞こえた。周辺は、シカが結構、住みついているようだ。(その後、もう1頭見かけた)
駄洒落スピーチが続く運転士さんから、最後に聞いたのは、今年初めてヒルに血を吸われたとのコメント。皆さん、ヒルに注意しましょうとのアナウンスがあった。今さっき、シカ2頭を見ただけにこの辺りもヒルの棲み処になってしまったのかもしれない。 |
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[ケーブルカーに乗車] |
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下社を参拝後、半開扉の登拝門を通り抜け、急な石段を登っていく。
目の前の登山道がじっとり濡れていることに気がつく。昨日まで雨が降っていたようだ。土の斜面はドロドロ状態で、避けて通ろうとすると、滑りそうな濡れた石に足を載せる必要があり、結構、神経を使う。 |
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[だんだんガスが濃くなっていく] |
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11:51頂上の本社参拝後、奥の院を参拝。
頂上は、いつもと同じ光景だ。休憩中の登山者で賑わうが、大混雑というほどではなかった。ただ、周囲は、ガスで何も見えない。まだ明るいので雨は大丈夫だろうと思いつつ、昼食用のパンをかじる。 |
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[大山頂上にて] |
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昼食を食べ終わり、北尾根に向かう。
脚立を越えたのは、久しぶりだ。(帰宅後、調べたら2008年9月以来だった)
....脚立の上に足を載せるのは、バランスの悪いメタボにとって辛い。 |
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[脚立を越えていく] |
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ひと気のない、緑の世界が広がり、先ほどの大山の登りの時とは違って、深山の趣が出てきた。
そう思い、カメラを向けたのが下の画像だが、よく調べたら、2008年9月の時も殆ど同じ場所で撮影していた。どうも気に入ったアングルは、何年経っても、変わらないようだ。 |
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[以前も同じ場所で撮影していた] |
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目当てのブナ(たぶん)の木に到着。
樹の周りには保護柵が立ち、その中だけ下草が茂っていた。
枝が四方に広がり、その姿は、以前と少しも変わっていないように見える。保護柵の周りをウロウロ歩き回った後、三脚をセットし、中型カメラで撮影し、至極の時間を味わう。 |
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[目当てのブナ?の大木] |
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ブナを撮り終わり、三脚を片付けている際、北上するモノレールの先に白い花を見つけた。
どうやらヤマボウシの白い花のようだ。もう少し近くで見てみたいと思い、そちらに進んでいく。
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[モノレールを辿る] |
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やはり、ヤマボウシの花だった。
その後、北尾根を北上していくと、尾根筋には、あちこちヤマボウシが咲いているのが分かった。
これは、グッドタイミングだったかもと、ワクワクしながら、この後、ヤマボウシの花を撮影しながら進んでいく。
「ウ〜ム。」
歩きながら考えてしまった。ここのヤマボウシは、自然に派生した木なのだろうか。それとも誰かが植えたのだろうか。確か大野山の牧場に向かう道沿いにもヤマボウシの木が何本も並び、白い花を咲かせていたが、そこは、人工的に植え込まれた街路樹のようだった。
しかし、ここは、自然のものだろう。それぞれのヤマボウシの位置は、ランダムで、この尾根の斜面に人が植えたとは考えにくい。
ただ、ちょっと遠目に咲いている白い花は、ヤマボウシと断定はできないのも事実だ。でも、白い花のつき方から見て、おそらくヤマボウシだろうと思っている。
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[ヤマボウシ観賞1] |
[ヤマボウシ観賞2] |
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ヤマボウシが咲いていると、思わずカメラを向けてしまうが、この場合、問題なのは、花の位置が結構高いということだ。そんな訳で見下ろすようなアングルだと、花は撮影しやすいのだが、見上げるようなアングルだと花が咲いていても、葉の方が目立ってしまう。
そんな訳で、撮影を諦めた木が多かった。
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[ヤマボウシ観賞3] |
[ヤマボウシ観賞4] |
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13:37、ミズヒノ頭のピークの少し先に出た。
ここで視界が広がる。本来であれば、丹沢山方面が眺めることのできる箇所だが、今日は、ガスが覆い、遠景の山はほとんど見えない。
見えるのは、目の前の小ピークだけだ。その山肌にもヤマボウシと思われるの白い花が目立つ。 |
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[ミズヒノ頭ピークの少し先にて] |
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ミズヒノ頭を過ぎて、先ほど撮影した小ピークの登りとなる。
もうここまで来ると、ヤマボウシの花は、ないのかなと思ったら、意外にも右手斜面下にヤマボウシの花を発見。(写真下)
大山北尾根には、こんなにヤマボウシが多かったのかと、しみじみ感じ入った。 |
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[眼下に咲いていたヤマボウシ] |
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13:57、新多摩線16号鉄塔の下をくぐる。
ここは、風の通り道だ。涼しい風が、汗で濡れている顔に当たり、心地よい。
左手は、視界が広がり、気分がスカッとする場所だが、残念ながら、今は、塔ノ岳や丹沢山に雲がかかり、稜線を見ることはできなかった。 |
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[新多摩線16号鉄塔にて] |
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13:58、913m峰に到着。(写真下)
このピークは、ルートから見ると、一ノ沢峠方面と地獄沢橋方面との分岐点となっている。だが、そういった道標は、見当たらなかった。
ピークには、鮮やかな黄緑色の草の上に白い花びらが散っている。驚いたことに、それは、ヤマボウシのものだった。いやはや、ここは、本当にヤマボウシだらけだ。 |
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[913m峰にて] |
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ふと、右足の靴とソックスの間から、茶色い物体を発見。
「ん...、ヒル!」
と、思わず声を出し、16号鉄塔の方に引き返す。土や草の上ではなく、コンクリートの上に腰を下ろしたかったからだ。
鉄塔の基礎となっているコンクリートの上にソックスに付着していたヒルを置く。ちょっと太り気味で、どう見ても血を吸っているのがわかった。
....このところ、ヒルには被弾しっぱなし。
石で潰し、昇天させるだけでは、物足りない。ということで、ライターを取り出す。憎たらしいので、火炙りの刑だ。
するとどうだろう。熱を浴びたヒルは、意外にも吸った血を吐き出した。さらにライター攻撃を続けた結果、下の草に落ち、昇天した。
コンクリートには、自分の血痕が2箇所残った。(写真下)
一段落して、冷静に考えてみる。いったいどこで取り付かれたのだろう。ミズヒノ頭あたりだろうか。でも標高1000mクラスで、取り付かれたとは、考えにくい。ひょっとして、大山に登っているときに取り付かれたのだろうか。それならば、昼食時に気がついた筈だ。
頭の中で、結論の出ない思考が続く。
ここで、行きのケーブルカー運転士さんの言葉が、思い出された。
「皆さん、ヒルに注意しましょう。」 |
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[2箇所の血痕] |
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913m峰からは、地獄沢橋方面に下っていく。
途中、自然林だけの光景となり、思わずデジカメ撮影。(写真下) |
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[地獄沢橋へ下っていく] |
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斜面を下り、鞍部で左に曲がろうとしたが、プラスチックの階段(電力会社の送電線巡視路だ)があるものの、最近、人が歩いたようには、見えなかった。それよりも前方の小ピークに続く経路の方が明確だった。
以前は、ここで左折した筈と思いながら、東丹沢登山詳細図(1/16500)を開くと、ここは、目の前の小ピークを登るようにルートが記載されてあった。
それならば、直進して小ピークを登るかと、そちらに進む。 |
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[以前は、左折(中央奥)していたが] |
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小ピークを過ぎると、下り易い斜面が続いていた。
これは、有難いと、一歩一歩を楽しみながら下っていく。すると、右手斜面に一頭のシカを見る。
こちらに気がつくと、すぐに白い尻毛を見せながら遠ざかっていった。
ここもシカがいるのか....
ということで、再び、ヒルに対する緊張感が高まる。この先、自然と足が速くなってしまった。 |
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[歩き易い斜面] |
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14:46、県道に出た。振り返ると、「大山登山口」の道標が立っていた。(写真下)
舗装路の県道に出て、すぐ先の地獄沢橋にてヒルチェック。幸い、ヒルには取り付かれておらず、一安心。 |
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[大山登山口の標識前に出た] |
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その後、延々と舗装路を歩く。ひっきりなしにバイクや、自転車が追い越していく。時々、自転車から、挨拶の声を掛けられることもあった。
門戸口から登山道を歩き(再び、ヒルチェック)、15:48、ヤビツ峠到着。
幸いにも秦野駅行きのバスがすでに待っており、グッドタイミングだった。 |
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[ヤビツ峠バス停にて] |
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偶然とはいえ、これほど多くのヤマボウシの花と出会えたのは、非常にラッキーでした。
「7月上旬は、大山北尾根のヤマボウシ」という楽しみを発見したのが何よりも収穫でした。
来年以降も、できれば継続して訪れたいと思っています。
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※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。
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