トップページ山行リスト(日付)>吾妻山・弘法山_記録20150112


吾妻山・弘法山

 山行日
2015年1月12日(月)          快晴            単独行
 コース
鶴巻温泉(11:37)〜(12:10)吾妻山〜<蛇窪地区>〜(13:20)稜線合流点〜(13:41)めん羊の里分岐点〜(13:43)展望地点(13:47)〜(13:50)めん羊の里分岐点〜<北矢名方面>〜(14:07)農道合流点〜<弘法山北東尾根>〜(14:41)弘法山(14:54)〜<弘法山南東尾根>〜(15:16)146.6m峰〜(15:35)北矢名交差点〜(15:44)東海大学前
 低山探索の一環として、今回は、弘法山周辺を歩いてきました。以前から、権現山〜弘法山〜吾妻山といったメインの縦走路は、何度か歩いていますが、その途中にある枝道に対しては、全く歩いた経験がありませんでした。ということで、今回は、そういった枝道をチョコチョコと歩いてきました。
 詳細は、以下をご覧ください。 


 だいぶ自宅を出るのが遅れてしまい、小田急線車内を見渡すと、登山姿の乗客は、全く見られなかった。新鮮な光景と思う反面、ちょっと場違いな感じがしてしまった。
 鶴巻温泉駅の改札口を出て、見上げると、恐ろしいほど澄みきった青空が広がる。360度、見渡しても全く雲がない、完璧な青空だった。
 11:37、駅前から歩き始める。
[鶴巻温泉駅を出発]

 今日のように遅く出発した時に限って、道に迷う。東名高速の下に来るまで、かなり遠回りをしてしまった。
 原因は、反対方向から歩いてきた登山姿の中年夫婦(弘法山からの帰りと推察)を分岐路の右手側に見かけたので、その夫婦が歩いてきた方向に進んだのが、大きな間違いだった。
 ....おかげで四角形の3辺を歩いてしまった。
[東名高速の下をくぐる]

 吾妻山の登山道に入る手前までに何人もの登山者とすれ違う。朝から登って、昼には下山という計画なのだろう。
 12:10、吾妻山に到着。ちょうど昼時ということもあり、食事中の登山者を4、5人見かけた。休憩場所ではあるが、今日は、目的が違うので、あっさり通過していく。
[吾妻山にて]

 12:24、分岐点に到着。いよいよ今回の目的の枝道の一つ目に着いた。左折方向には、「東海大学駅前方面」と書かれた道標が立っている。(写真下)
 「東海大学駅前方面?」
何か違和感があった。そう正しくは、
 「東海大学前駅方面」
だろう。
 ウエストバッグからプリントアウトした地図を取り出す。1/25000地形図を拡大したもので、縮尺が1/11765ぐらいの地図だ。今回の山行では、強力な武器となるはずである。
 ワクワクしながら左折し、初めて辿る、落ち葉の積もった山道を下っていく。
[左の分岐路に進む(振り返って撮影)]

 思っていた以上に、道がいい。落ち葉が積もって、クッション代わりとなり、足の裏に優しい下り道だ。
 すると、突然、左手前方に2体の石仏を発見した。
 初めてのルートの場合、こういう予想外な出来事が嬉しい。
 近寄ってみると、馬頭観音ではなく、お地蔵さんだった。年号のような情報がないか調べてみたが、特にそのような情報は、記されてない。外観からして、だいぶ新しいお地蔵さんのようだ。
[お地蔵さん2体と出会う]

 新しいお地蔵さんというのは、珍しいなと思っていたら、次から次へと、お地蔵さんが現れた。
 どれもお地蔵さんの前に湯飲茶碗やコーヒーカップのような器が供えられている。
 道標近くに安置されてあったお地蔵さん(5体目:(写真下右))を撮影していたら、下から単独の中年女性が登ってきて、お地蔵さんの湯飲みにペットボトルからの水を注ぎ始めた。
 話を聞くと、お地蔵さんは、全部で7体あるらしい。ということで、この先にまだ2体ある事が分かった。
 しかし、この山道だけ、お地蔵さんが、何でこんなに並んでいるのだろうか。
[続いて1体] [また1体] [ここにも1体]

 下っていくと、話の通り、2体のお地蔵さんに出会えた。右手のお地蔵さんだけが、今までのお地蔵さんと石の色が違っていた。この1体が一番古いようで、お地蔵さん1号だったのかなと思えた。だが、年号等の情報は、全く分からないままだった。
[最後に2体]

 お地蔵さんだらけの道とは、なかなか面白いではないかと、気分を良くして下っていく。

 てっきり住宅街の中に出るかと思ったら、この先は、まだ畑地だった。(写真下)
 ここで例の地図を取り出す。このまま山をどんどん下っても、最終的には、右手の斜面を登り返すつもりでいたので、下りすぎるのは、非効率なのだ。
 地図上では、右手の斜面(住宅街となっている)に向かう経路が記されてあるのだが、現実は、それがどこの道を指しているのか、よく分からなかった。一面、畑のように見える。ここかなと、畑の間の細い道を進んでいく。すると、送電鉄塔の横に出た。だが、地図上にこの道は、記されておらず、どうやら地図上の道とは、違ったようだ。でも、この先で住宅街の舗装路に合流する筈だと進んでみると、その通り、舗装路に出た。
 ....結果オーライの歩きで、地図読みは、進歩せず。
[住宅街ではなく、畑地に出た]

 住宅街の幅広い舗装路を歩いていく。
 戸建ての家屋は、数多く建っているのだが、まるっきり人の姿がない。たまに番犬の吠え声が聞こえる程度だ。坂道をどんどん登っていくと、住宅街の端となった。この先は、林となるが、舗装路は、細くなるだけで、まだ、その林の中へと続いていた。
[住宅街の坂道を登る]

 このまま、弘法山の縦走路まで舗装路ができているのだろうかと思っていたら、途中で未舗装の山道となった。(写真下)
 あまり、人が歩いているような山道ではないなと思いつつ、踏跡を辿っていく。
 この先は、手許のプリントアウトした地図に記されているルートによると、ずっと登りのままで、小ピークに続いていたが、実際は、途中で左にトラバースするようになる。明らかに地図と異なっていた。
[舗装路から山道となる]

 13:20、弘法山の縦走路に出た。(写真下)
 地図のルートと異なり、登り始めの地点で合流した。振り返ってみると、左手の登り坂ルートには、「鶴巻温泉駅方面」という道標が立っている。だが、右手の、今歩いてきた経路には、道標が立っていなかった。このルートは、立派なエスケープルート(東海大学前駅に下山)になりうると思うのだが、なぜだろうか。
[弘法山の縦走路に合流(振り返って撮影)]

 しばらくの間、弘法山への縦走路を歩いていく。
 相変わらず、すれ違う登山者が多く、家族連れが目立った。
 13:41、右手に車道を見る。
 ここには、自販機がある。温かい缶コーヒーを購入し、ちょっと寄り道して、右手のもう一つ先の車道を進むことにした。というのも、先ほど、縦走路を歩いていた時、木立の間から富士山が、まだ雲に隠れることなく姿を見せていたからだ。

 水平な車道を進む。正面に大山が目に入る。道が左へ曲がる箇所まで行くと、富士山の姿が見えた。秦野盆地を挟んで、その向こうには、大山、岳ノ台、三ノ塔、塔ノ岳、花立、鍋割山と山稜が続く。
 この場所は、以前も撮影した記憶があるが、ここまで雲が殆どなく、スッキリと見えたのは、初めてだった。
[自販機で缶コーヒーを購入]

 再び、自販機の方へ戻ってきた。(写真下)
 ここで、小田急線側に下っていく道(「長坂を経て自興院」という道標あり)に入る。
 なお、手許の地図で、長坂という地名を探したのだが、どこを指すのか、わからなかった。自興院というのは、寺院のようだ。
[再び自販機の方へ戻ってきた]

 この下り道、今までの枝道の中で一番荒れた道だった。結構、草が伸びており、ちょっと歩きづらい。また、左上のヤブの中からゴソゴソ、ガサガサと一匹の獣が移動するような音がして、ちょっとビックリする。サルか、山鳥か。あるいは、イノシシかクマか。
 気味が悪いので、早足で下っていくと、西日の当たる光景が前方に広がった。
[荒れた経路を行く。この左のヤブにて怪しい物音が]

 どんどん下っていく。すると、途中で、まわりがミカン畑となる。おかげで舗装した農道を下っていくようになった。
 ここで、プリントアウトした地図を取り出す。
 これから、右手の尾根を登り、弘法山頂上を目指そうとしているのだが、そのためには、この先で右手から合流する農道に進む必要がある。
 約150mぐらい先で、その農道と合流するはずだが、実際はどうだろう。
 ドキドキしながら進むと、予想通り、右手から農道が合流した。地図通りの道が出てくると、嬉しくなってしまう。
 右折して、弘法山を目指す。ちょうど正面に弘法山方面が見えてきた。(写真下)
[農道を右折し、再び弘法山に向かう]

 農道は、斜面の途中で終了し、その後は、ササヤブに突入する。
 だが、ササヤブは、わずか10m程度で終了。その後は、ササの丈が低くなり、歩き易い斜面となる。経路がついているかなと、期待していたのだが、残念ながら、見つけることはできなかった。
 それゆえ、適当に登り易い箇所を選んで登っていく。ちょうど進んでいく弘法山頂上方面に太陽があり、眩しい登りとなった。
[弘法山方面に向かっていく]

 尾根の先端のような所に出ると、その先は、緩やかな登りとなり、左右に走る経路にぶつかった。
 ここでも地図を取り出す。
 この経路は、地図にも載っている弘法山のピークを巻いている道だった。
 ということで、右に進んでいく。(写真下)

 ほんの2,3分後で、弘法山の縦走路にぶつかった。
 縦走路から見ると、歩いてきた経路は、一段高くなっており、ここが、合流点だとは気がつかない地形となっている。そのせいか、ここには道標が、立っていなかった。
[立派な経路に出た]

 合流点から、ほんの少し登っただけで、弘法山頂上に着いた。(14:41)
 すでに日は、西に傾いている。時々吹いてくる風が冷たく感じる。これは、急がないとちょっと寒くなると思い、「東海大学前駅へ」と記された道標の横を通り、南東尾根に続く登山道を下っていく。
 この頂上から南東に下っていくルートは、以前から知っていたのだが、なかなか歩く機会がなかった。今回のこの企画も、思えば、このルートを歩くために考え出したものだった。
[弘法山頂上にて]

 尾根筋に沿った登山道を下っていくと、見晴しのいい場所に出た。
 前方遠くに相模湾が眺められた。すると、正面にちょっと気になる樹林が立っていた。
[弘法山南東尾根を下っていく]

 やがて、弘法山頂上を迂回する経路にぶつかった。左に進めば、先ほど歩いたルートとなる。
 ここは、右折し、東海大学前駅方面へと下っていく。

 15:12、道が3つに分かれる地点に到着した。(正確に言うと、真ん中の道に対し、最初、右手への分岐路。その先で左手への分岐路となっていた。)ここでも例の地図を取り出し、確認する。地図を見ると、右手の下っていく経路は、途中で道が終わっていた。真ん中は、東海大学前駅に向かうルート。傍に立っている道標も真ん中ルートを登山路としている。左手の緩い登りルートは、その先の146.6m峰のピークを左に巻いて、その先は、結局、東海大学前駅方面に行けることが分かった。
 この先の146.6m峰には、三角点があることが分かったので、これを目当てに左のルートを選択した。経路は、ピークを左に巻いていくので、途中で、ヤブの中に入り、三角点を探す。一番高い所を探しながら進んでいくと、三角点は簡単に見つけることが出来た。(写真下)
[146.6m峰での三角点を見つけた]

 再び、経路に戻り、斜面を下っていく。
 左には、木立の間から弘法山の姿が見えた。(写真下)

 この後、農道のような細い舗装路に出た。だが、周囲に道標らしきものは、なかった。左右どちらに進もうかと地図で確認し、左の方が、駅に近いだろうと覚悟を決めて進む。
 すると、ほんの1分も経たないうちに住宅街に突入した。
 ここまで来れば、もう迷うこともない。
[左手に弘法山を見る]

 15:44、東海大学前駅に到着。
 住宅街で迷うことなく、最短距離で歩いてきたせいか、まだ明るいうちに着いてしまった。
 この後、温泉に立ち寄ろうか迷ったが、結局、帰路につく。
 [東海大学前駅に到着]


 今回、身近な山域なのに未踏となっている枝道を歩いてみたのですが、新しい発見等があり、結構、楽しめました。これからも、今回のように遅めの出発となっても、時間の許す限り、歩いていきたいと思っております。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。