トップページ山行リスト(日付)>大山・エボシ山_記録20150201


大山・エボシ山

 山行日
2015年2月1日(日)            快晴            単独行
 コース
大山ケーブルバス停(8:52)〜(9:10)大山ケーブル駅(9:20)=(ケーブルカー)=(9:26)阿夫利神社駅〜(9:40)下社(9:44)〜(10:21)16丁目(10:26)〜(11:10)大山(12:12)〜(13:08)見晴台(13:25)〜(13:53)エボシ山(653.3m峰)(13:58)〜(14:12)日向林道横断〜(15:08)280.8m地点〜(15:35)笛竹橋〜(15:41)菊屋前
 2月に入ってしまいましたが、今年初の大山参拝をケーブルカー利用で計画しました。
 帰りは、エボシ山を経由し、子易方面に下る計画を立てましたが、結果は、如何に。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 本来は、ケーブルカーの始発(1番めの9:00発)に乗車するつもりだったので、もう少し早く自宅を出る筈が、結局、平日の出勤時刻と変わらない時刻になってしまった。
 ....最近、どうもこのパターンが多い。
 それでもギリギリ間に合うかなと多少の期待をしながら、電車を乗り継ぎ、伊勢原に8:12着。
 だが、大山ケーブル行きのバスは、8:05の次が、8:25発ということと、確か終点まで30分弱かかったことを思い出し、ここにて、1番めのケーブルカーには、間に合わないことが判明。
 今回は、出端からつまずいてしまった。
[大山ケーブルバス停横のトイレは、改修中]

 大山ケーブルバス停から売店の並ぶこま参道を通り、大山ケーブル駅を目指す。
 歩き始めると、こんなにいい天気なので、ひょっとしたら、1番めのケーブルカーに乗り切れなかった乗客が既に並んでいるのではないかとちょっと心配になった。2番目のケーブルカーに乗れないとなると、今後の予定が大幅に狂う。

 こま参道を抜け、恐る恐る駅手前の階段を登っていく。
 改札口が見えてきた。
 おおっ。
 改札口前にて並んでいる乗客は、すでに20人程度と多かった。
 だが、これなら乗れると、まずは一安心。

 9:20発の2番ケーブルカーの乗車列に並んでいると、9:15に改札が始まった。
 この5月17日で現状のケーブルカーでの運行は終了し、大規模設備更新工事(車体は新造、レール・枕木は交換、電気設備改修)が始まることになっている。(その後、今年9月30日まで運休予定) そんな訳で、今回は、ケーブルカー利用に拘り、乗車前、写真撮影に時間を費やした。【今回の目的その1】
 ....決してヤビツ峠行きのバスが蓑毛止まりになっているからではないのだ。
[5月18日から長期運休となるケーブルカーに乗車]

 ケーブルカーから降りて、下社に向かう途中、前方に高取山が目に入る。
 石段を上がる前に手水鉢で手を清めようとすると、下には、氷柱があり、エッと目が点になる。ここは、標高700mぐらいだが、やはり冷え込むということらしい。(写真下左)

 石段を上がり、下社の前に立つと、拝殿の前に板壁が建っていた。(写真下右)
 2月になってしまったが、今年最初の参拝を行なう。【今回の目的その2】
 ここで、ダウン上着を脱ぎ、頂上へと向かった。
[手水鉢に氷柱あり] [下社の拝殿の前には、板壁が]

 10:38、富士見台に到着。
 雲一つない澄みきった青空の下、久々に白い富士山の眺望が得られた。体格のいい男性の外人登山者グループや、中年男性2人組等、いろいろな登山者が撮影に夢中だった。ここは、下社から登っていくと、初めて富士山と対面できる場所ゆえ、どうしてもカメラを向けたくなる。外人グループが歩き始めた時、今度は、自分が富士の撮影を楽しんだ。
[富士見台にて]

 11:10、本社に到着。ここで参拝し、【今回の目的その3】を達成する。
 山頂標識の前に立つと、関東平野が一望できた。こんなに三浦半島や東京湾が鮮明に眺められるのは、冬季の限られた日しかないだろう。
 ここで、頂上の裏手(西側)に回り、富士と丹沢の光景をしばし堪能する。ザックから中型カメラを取り出し、三脚をセットする。風がないので、撮影には優しい環境だったが、気温が低いせいか、1月の塔ノ岳同様、シャッターの音が今一つ弱々しく、果たしてキチンと撮れてるか不安だ。
 デジカメでも撮影。
[大山頂上にて]

 今回は、エボシ山経由で下ることにしていたので、まずは、見晴台方面へと下っていく。だが、この山頂直下から日が当たる登山道は、ドロドロ、グチャグチャの道と化していた。
[ドロドロの登山道(分岐点にて)]

 ようやくドロドロ道が終わったかと思ったかと思ったら、見晴台に到着となった。ここで、遅めのランチタイムをとる。目の前の日陰には、まだ雪が残っていたが、この辺りから雪は、殆ど消えていた。
[見晴台から大山を振り返る]

 道が歩き易くなったのでスタスタと歩き、お地蔵さんの横に到着。お地蔵さんに参拝後、登山道とは反対方向に進み、尾根筋を歩いていく。
[お地蔵さん(振り返って撮影)]

 アップダウンの続く尾根筋を辿っていく。以前は、もっと下草が多かったような気がしたが、2月ということもあって、下草が伸びておらず、歩き易い。但し、こんなに距離があったっけと、お地蔵さんから、なかなかエボシ山に着かなかった。

 13:53、エボシ山頂上に到着した。これで3度目の訪問である。前回は、2007年7月だったので、約7年半ぶりだった。三角点は、相変わらずだが、小さな手製の山頂標識は、初めて見た。ここは、植林帯の中なので、全く視界が広がらず、残念ながら、山頂の楽しみが少ない。そんな訳で撮影しただけで、下り始める。
[エボシ山頂上(三角点あり)]

 今日は、南に続く尾根筋を下っていく。途中で、尾根筋が消え、斜面になるが、それでも忠実に南へと下っていく。すると、前方に日向林道がチラッと見えてくる。
 すると、斜面に以前から気になっている樹林帯が現れた。(写真下)
 この樹は、何という木なのだろうか。株立した木と、そうでない木があるが、どちらも同じ木のように見える。この辺りしか見られないのだが、植林帯となる前は、この木の林だったのだろうか。それとも人の手で植えられたものなのだろうか。
 ....単なるケヤキ? 葉がついている頃、AYさんに見てもらおう。
[林道に出る直前の印象的な樹林帯]

 日向林道にぶつかった。(14:12)
 ここで、東丹沢登山詳細図(1/16500)を取り出す。
 今日は、この地点から、地図上にて日向林道の下、南東方向に破線が付いているルートを辿るつもりだ。これが、【今回の目的その4】となる。
 だが、実際には、その破線ルートの入り口と思われる地点には、立派な未舗装林道が、新しく出来ていた。この林道は、地図上には表記されてなかったが、林道の方向を確認すると、地図上の破線ルートと同じである。これは、地図上の破線が林道に昇格したのではないかと思えた。
 ということで、今日は、この新しい林道を下っていくことにした。
[新しい林道に入っていく]

 最初は、地図の破線と似たようなルートだったが、下り斜面になると、この林道がものすごく蛇行したルートとなった。このまま、蛇行ルートを正直に下っていくと、かなり遠回りとなるので、植林帯を直線的に下っていき、林道の先に合流する。そんなことを何回か繰り返した。

 東丹沢登山詳細図を取り出す。目の前の林道の蛇行が終わり、林道ルートが、再び、地図上の破線・実線ルートと近くなった。正確には、ぴったりと重ならないが、方向は、合っている。どうやら、このまま林道沿いに進めば、途中で南下し、大山小学校方面に出られそうだと、鼻歌まじりに進んでいく。(写真下)
[なかなか立派な林道だった]

 その鼻歌が終わらないうちに、前方に異変が。
 「あれっ、林道が消えている.....」
 一瞬、何が起きたかわからなかったが、要するにこの林道は、上側の日向林道から下側へと造られた林道だということだった。(写真下)
  ....一気に、アドレナリン噴出。

 さて、どうする。ここは、まず冷静に現状分析を始める。
 (問)今は、何時?
 (答)14:35。まだ、日没までには、まだ時間がある。
 (問)現在地は、どこ?
 (答)東丹沢登山詳細図でいうところの標高360mあたり。だが、確証は、得られていない。
 (問)ここからどこに向かうか?
 (答)この終点あたりから南斜面に向かう経路がある可能性がある。
   それを辿れば、大山小学校方面に下っていける。

 だが、左(南)の植林帯斜面を見渡しても経路らしいものは、見当たらない。この斜面を直線的に下っていけば、地図上の実線ルートのある果樹園表記のエリアに飛び出す可能性は高い。ここの果樹園は、みかん畑だと推察するが、ここからは、そのような畑は、見えず、植林帯が続いているだけだった。
 ....以前、この辺りでクマ出没の情報があったことが脳裏に浮かぶ。

 (問)ならば、どこに向かうか?
 (答)少し戻って、尾根筋を下ろう。
 まず、現在位置をもっと明確にさせるため、地形的に特徴のある南側にのびている尾根を探そうと思った。先ほど林道を下っている時、見かけた尾根がそうでなかったかと思い、そこまで戻ることにした。
[林道消滅.....]

 来た道を4、5分戻り、南へのびる尾根筋上に立った。
 ここが地図上で、現在位置が正しくわかる地点だった。東丹沢登山詳細図では、この尾根筋にも破線ルートが付いているので、これからは、このルートを辿ることにした。(新しい林道が出来ていなければ、もともと予定していたルートだった)
 南への尾根筋を下っていく。踏み跡は、そこそこある。だが、その尾根筋を外れると、左手は急斜面、右手は、ササヤブで、どこでも通れるという訳ではなかった。
[尾根筋に踏跡あり] [右手斜面は、ササヤブ]

 地図上では、この先、水源看板と記載されてあったが、そのカンバンらしきものを小ピークの上に発見。近づいて見たら、まさに「水源の森林づくり」のカンバンだった。ここで、この小ピークが東と南西に尾根が出ている地形であることを確認し、現在位置を把握した。
 この先、南西の尾根を下っていく。
[白カンバンのある小ピーク]

 目の前に小ピークが見えてきた後、地図上の破線は、右から巻くように記載されてあったが、その通りの経路を見つけることはできなかった。仕方がないので、ここは、ピークを巻かずに進んでみると、再び踏跡を発見した。破線ルート自体も、経年変化で変わってしまうようだ。

 このまま尾根筋を忠実に辿っていくと、保護柵の扉にぶつかった。(写真下)
 地図上では、この扉を通過するかしないかは、記載されておらず、ただ「鹿戸」と載っていた。
 まあ、扉を開けて、中を通過しようと思い、上の紐を解いた後、下側を広げようとすると、なんと、この扉、下半分は、閉じた状態で固定されているようだった。仕方がないので、ザックを先に通し、空身になって、扉上半分の少ない開きを利用して、通過する。
 ....こんな扉、初めての経験
[完全に開かない保護柵の扉]

 地図から見て、この先に三角点(280.8m)がある筈だと思っていたら、ピークでもなんでもない所に三角点を発見。まさに踏跡の上にあった。これで、正しいルートを歩いていることが分かり、だいぶ安心感が増した。
[三角点を発見]

 左手に続いていた保護柵が左に曲がる所にて、扉があり、まさに地図で示された通りだった。ここまで来れば、後は、左の保護柵沿いに下っていくことで、宅地に出られる筈だ。
 ここで小休止しようかと思ったが、西日が強くなっており、日没の不安が増してくるので、一気に下っていく。(写真下)

 この後、沢に出て、地図には、木橋二つ渡ると記載されていたが、実際は、1本目が、腐った木橋の様相だったので、渡らずに上流側に進んで沢を渡り、無事、車道に出た。
[保護柵沿いに下っていく]

 住宅地の中の一本道を下っていくと、正面にバス通りが見えた。そして、その丁字路のすぐ左手にバス停が立っていた。(15:41)
 バス時刻を見たら、15:46。ちょうどいいタイミングで、伊勢原駅北口行きのバスに乗車することが出来た。
 ....バスの車内には、見たことのある外人さん達が。
 [菊屋前バス停に到着]


 今回、前半は、素晴らしい風景に感動し、気分が良かったのですが、後半のバリルートでは、林道が途中で終わっており、ちょっと焦りました。
 日没にまだ時間がありましたので冷静に判断できましたが、あと1時間遅かったら、このようにうまく行動できたか自信がありません。おそらく安全第一で、日向林道まで戻った可能性が高いと思います。
 でも、今回は、効果的な地図読みのトレーニングになりました。
 ....GPS未所持者は、アドレナリン噴出が集中力を鍛える。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。