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大山

 山行日
2015年3月15日(日)       曇り         単独行
 コース
ヤビツ峠(8:15)〜(8:33)門戸口〜(8:53)陣賀橋〜(9:33)新多摩線13号送電鉄塔(9:39)〜(10:00)1021m峰(10:02)〜(10:32)大山北尾根合流〜(10:33)ブナの木(11:01)〜(11:24)大山(11:30)〜(12:00)16丁目分岐点〜(12:29)下社〜(12:58)阿夫利神社駅(13:00)=(ケーブルカー)=(13:08)大山ケーブル駅〜(13:28)駐車場(13:48)〜(14:12)あたご滝
 久々に大山西側尾根のバリルートを登ってみました。
 その後、大山北尾根のヌシのようなブナの木(たぶん、ブナだと思います)を訪問し、もうすぐ引退の大山ケーブルカーに乗って下山しましたが、最後に予想外な光景に出くわしました。
 詳細は、以下をご覧ください。


 秦野駅の階段を降り、ヤビツ峠行きのバス乗り場に向かう。
 今日の天気予報では、雨は降らないとのことだったが、今の上空を見る限り、天気予報が外れたのではないかと思えるような厚い雲に覆われている。
 この天候のせいか、結局、ヤビツ峠行きのバスは、空席が目立つ状況で発車した。
[ヤビツ峠行きバスを待つ登山者は、予想以上に少なかった]

 菜の花台を過ぎ、県道をバスがゆっくり登っていく。ぼんやり車窓から外の風景を眺めていると、いつの間にできたのか、新しい林道を2本発見。このあたりの植林も間伐されていくようだ。

 8:08、ヤビツ峠到着。
 バスを降りた瞬間、冷気が全身を襲う。標高のせいだろうか、かなり気温が下がったのがわかった。軽く準備運動として、アキレス腱を伸ばした後、出発する。
[静かなヤビツ峠]

 舗装路の県道を下って、諸戸方面に向かう。
 このまま富士見橋を経由するのは、遠回りだとわかっていたので、途中で県道を外れ、尾根筋をほぼ真北に下っていく。以前は、それほど明瞭な道ではなかったような気がしたが、今は、もうはっきりした経路となっていた。
 8:31、広場に下り立った。「気まぐれ喫茶」の裏手だ。広場を直進していき、「気まぐれ喫茶」の横に出て、再び車道に合流する。

 今日は、この札掛に続く県道側(ヘアピンカーブ地点あたり)から大山へ取り付くことを計画していた。実際、その地点に到着すると、手前に橋(陣賀橋)があり、その先で、右の沢(東水沢)沿いに続く林道跡を見つけた。まずは、この道を進んでみる。
[陣賀橋を渡り、右折する]

 沢の右岸沿いに続いている林道跡を進むと、すぐ目の前に堰堤群が出現した。
 道は、ここで終了していた。もっと上部まで登っていけるかと思ったのだが、当てが外れてしまった。どうやら、今の道は、これら堰堤工事のための作業路だったようだ。
 ここで、地図で進路方向を確認し、右岸の斜面を登ることにした。
[東水沢の堰堤群]

 植林帯の急斜面を登っていくが、直登だと、アキレス腱を痛めそうなので、左斜めに登っていく。
すると、尾根筋にぶつかり、その背筋方向にシカ柵が続いていた。
 これは、登りやすいと、シカ柵のバラ線でないところを時々、掴みながら登っていく。
[植林帯の急斜面を登る]

 やがて、左のシカ柵が終了すると、前方に巨大な鉄塔の姿が木立の間から見えてきた。
 新多摩線13号の鉄塔だ。
 あの送電鉄塔に着いたら、小休止しようと思い、登っていくが、急登ゆえ、なかなか着かない。ようやく鉄塔下に着いた時は、息が切れ、ハアハア言いながらの到着となった。(9:33)

 通常、送電鉄塔下は、展望場所となっているケースが多いが、ここも例外ではない。だが残念なことに今日は、雲に覆われ、丹沢の主な山々のピークだけでなく、手前の山々でも稜線は、見えず、単に山腹が何とか見えるような状況だった。
 鉄塔のコンクリート基礎部にて足下のヒルチェックを実施。幸い、ヒルに取りつかれては、いなかった。
 ふと上空を見上げると、何やら黒っぽい雲がこちらに流れてくる。これは、降ってくるかもしれないと思い、先を急ぐことにした。
[新多摩線13号送電鉄塔(振り返って撮影)]

 9:39、送電鉄塔を出発する。
 この先は、傾斜が緩くなり、歩き易い尾根筋となる。植林帯が小さくなり、葉を落とした木々が目立つようになった。なかなか雰囲気のいい尾根筋だ。できれば、快晴の下で歩いてみたかった。
[傾斜が緩くなる]

 緩やかな尾根の背を歩いていくと、9:54、モノレールが設置してある尾根筋と合流した。
 ここからは、このモノレール沿いに進んでいく。
[モノレールにぶつかる]

 モノレールが正面ピークを左側から巻いていく。
 このピークが気になったので、地形図で調べると、どうやら1021m峰のようだ。ちょっと寄り道して、ピークでの記念撮影を実施。(写真下) 
 ピークといっても、木立に囲まれ、遠景の景色などは、全く期待できない。何か手製の標識でも無いかなと探してみるが、そのような物は見つけることが出来なかった。
 写真だけ撮って、保護柵沿いに下り、再びモノレールに近づく。 
[1021m峰頂上と推定]

 地図上では、そんなにヤセ尾根には見えなかったが、実際は、尾根幅の狭い地形だった。
 相変わらず、上空の雲が怪しい。天気予報が外れて雨が降るかと思うと、自然に歩行ペースが速くなっていく。ひたすらモノレール沿いを進む。
[意外と尾根が細い]

 時々、急斜面のヤセ尾根になる。そんな場所でも鉄柱が設置され、モノレールが続いている。こんな箇所は、モノレールに座って通過する時でも、相当なスリル感を味わうことだろう。特に下りは、恐ろしいのではないだろうか。
[ヤセ尾根にモノレールが続く]

 前方がだんだんガスに覆われているのがわかった。
 そろそろ大山北尾根に合流するのではないかと思っていたら、モノレールが左にカーブしていく。
ようやく、北尾根に合流したことがわかった。(10:32)
 ここまで来たのであれば、ほんの少し山頂と逆方向になるが、ブナの木を見物しようと北側へ踏み出す。北尾根合流点からブナの木までは、わずか1分だった。こんなに近かったのかと認識を新たにした。
 ここで、ブナの木撮影のために中型カメラを取り出し、撮影をしばし楽しむ。
 三脚を担いで、アングルを探していると、うす暗いガスのかかった光景から、突如、対照的な光景となった。
[一本のブナの木に寄り道]

 撮影終了後、大山頂上に向かう。
 時々、陽光が差し込んでくるが、すぐに陰ってしまう。それでも、先ほどまでの雨雲のような雲は、見当たらなくなり、一安心。

 11:17、大山頂上の裏手に到着。見通しがよければ、富士山、三ノ塔、塔ノ岳、丹沢山、丹沢三峰等の山々が望めるのだが、今日は、乳白色のガスに覆われ、全く見えない。(写真下左)
 その後、山頂標識のある最高地点に来てみるが、こちらでも、関東平野などの光景は、ガスで全く見えなかった。
 休憩中の登山者の数が少なく、静寂な山頂だ。(写真下右)
 御神木をいつものようにデジカメ撮影した後、頂上を後にした。
[大山頂上裏手にて] [大山頂上にて]

 11:51、富士見台到着。
 ここには、もう何度も通っているが、富士山が眺められた回数というのは、結構、少ないような気がしている。今日も、やはりというか、富士山の姿は、望めず、三ノ塔までの光景だった。
 ここまでは、山頂から泥んこ道が続き、いたって滑りやすい道だったのだが、ようやくこの後、歩き易い道となった。
 道が良くなったと思ったら、天気も良くなり、日が差してきた。ようやく太陽の周りの雲が途切れたようだ。 
[富士見台にて]

 12:58、ケーブルカーの阿夫利神社駅到着。
 今年で50周年を迎える大山ケーブルは、リニューアルのため、今年5月18日から9月30日まで運休することになっている。その後、新型のケーブルカーが運行される予定だ。そんなことで先月、ケーブルカーに乗ったのだが、今回も乗ることにした。
 今回乗車したのは、赤色ボディの丹沢号だ。もう1台は、黄緑色のボディで、大山号と名付けられている。
[もうすぐ引退のTANZAWA号]

 こま参道を下っていき、バス停付近になると、人通りが多くなった。
 左手を見ると、駐車場が何やら会場となっているイベントに出くわした。話を聞いたら、ここで、昨日と今日で、「大山とうふまつり」が開催されているとの事。
 模擬店が並んでいるのを見て、ちょっと方向転換、そちらに足を進める。

 会場に入って、そうか、ここのイベント進行のマイクだったかと、合点のいく事があった。先ほど、下社に着いた時、妙に下からマイクを使用した人声が聞こえていたので、いったい何のマイクだろうと不思議に思っていたのだが、どうやら祭りのイベントの一つである「椀子豆腐早喰い大会」の進行マイクだったようだ。
[大山とうふ祭り会場]

 スティック状のサツマイモを食べたり、懐かしのラムネを飲んだりの模擬店めぐりした後、会場のほぼ中央に設置された「仙人鍋」と書かれた大鍋に近づく。今まで、「せんにんなべ」というのは、大勢で食べるので、「千人鍋」かと思っていたが、ここは、「仙人鍋」と記してあった。
 大鍋をよく見ると、円形状の鍋だが、6分割されており、それぞれが独立していることが分かった。つまり、6つの鍋を合わせて、一つの鍋のように見せている訳だった。まあ、確かにそうしないと、本当に一つだったら、掻き混ぜるだけでも大変だなと妙に納得してしまった。
 この大鍋で、湯豆腐の無料配布を行うようだ。午前の部は、既に終了しており、午後にもう一回あるようだったが、その前に会場を出ることにした。
 ....せっかくの湯豆腐を食べずに出るのは、ちょっと残念。

[仙人鍋]

 あたご滝前の旅館に向かう。4月に予約を入れている宿泊に対し、内容を確認するため、直接話した方が手っ取り早いだろうと思い、今日の山行帰りに立ち寄ろうと思っていたのだ。
 無事、宿泊内容が確認できたので、あたご滝バス停から帰路についた。
 [あたご滝バス停から乗車]


 今回は、前半の曇り空が心配でしたが、無事、雨に降られることなく、下山できました。
 大山北尾根のブナの木は、保護柵に囲まれ、カメラアングルには苦労しますが、健在なのは、有難いことです。撮影中、一瞬、日が差し込んできた時は、何だかブナの木に話しかけられたような気分になりました。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。