トップページ山行リスト(日付)>塔ノ岳・鍋割山_記録20160101


塔ノ岳・鍋割山

 山行日
2016年1月1日(金)・2日(土)     晴       単独行
 コース
大倉(10:40)〜(12:06)駒止茶屋〜(12:27)堀山の家(12:29)〜(13:41)花立〜(14:10)塔ノ岳(14:40)〜(15:06)尊仏岩跡(15:12)〜(15:30)塔ノ岳(泊)
塔ノ岳(7:43)〜(8:13)大丸〜(8:46)小丸(8:57)〜(9:27)鍋割山(10:23)〜(11:16)後沢乗越〜(11:39)ミズヒ沢(11:43)〜(12:03)二俣(12:05)〜(13:09)大倉
 今年も例年の如く、元日に塔ノ岳に登ってきました。塔ノ岳では、尊仏岩跡を訪問したり、落日の富士山を眺め入ったりと、毎年、ワンパターンを繰り返しておりますが、いつも新たな感動を受けております。 
 詳細は、以下をご覧下さい。


<第1日>
 もっと早く自宅を出るつもりだったが、結果的に自宅で、初日の出を拝む。
 いつもの出発時間帯であれば、乗り換え接続がいいので、待ち時間が少なくて済むのだが、今回の場合、渋沢駅には9:58に到着したが、バス接続が悪く、大倉行バスは、9:50の次が10:18だった。
 まあ、そんなに急ぐ山行ではないので、バス停でゆっくり待つ。

 大倉10:32着。
 すでに日は高く、暖かいので、歩きだす前から上半身は、ダウン上着などを脱いで、長袖Tシャツ1枚となる。
 10:40、出発する。

 ※帰宅後、確認したら、昨年は、10:43と、殆ど同じ時刻だった。
[大倉では、雲一つない青空が広がる]

 11:05、観音茶屋に到着。小屋の先に新しいトイレが出来ていた。
 小屋の前のベンチには、数人の登山者が腰掛け、休憩中だった。ゆったりと時間が過ぎてゆく、そう思える光景だ。

※大倉バス停〜観音茶屋間で、すれ違った人数:76人
 昨年は、約74人と記録している。このサイト記録を書いている時、殆ど同じ人数であることにちょっと驚く。
[観音茶屋の奥に新しいトイレが出来ていた]

 11:25、見晴茶屋を通過。観音茶屋から、ここまですれ違った登山者は、34人。
 まだまだ下ってくる人が多い。
 一本松跡への登りとなる。大倉尾根で、最初のキツい登りだ。途中、すれ違った単独男性に尋ねてみると、この方は、蛭ヶ岳山荘泊まりだった。なるほど、蛭ヶ岳や丹沢山ぐらいからの戻りであれば、この時間帯になるなぁと思いながら、登って行く。

 11:44、一本松跡を通過。
 大倉からここまで、1時間4分。20年ぐらい前、大倉尾根をよく通った頃のタイムを思い出すと、10分ぐらい遅い。今回、背中のザックが重いので、こんなものだろう。(当時も中型カメラや三脚を背負っては、いたが)
 一本松跡の先のベンチにて小休止。(11:47〜11:54) 
 初めて、ペットボトルで水分補給。再び歩き始める際、ザックを背負うと、背中が冷え冷えした。やはり、気温は、思った以上に低いようだ。

 駒止茶屋を通過し、尾根の登りが緩やかになる頃、左手に富士山を眺める。(写真下)
[途中で、植林の間から富士山を眺める]

 12:24、堀山の家手前の登山道を歩いていたら、ふと足が止まった。1年前の光景を思い出したのだ。昨年、段々降雪が激しくなり、雨具を着用した場所がここだった。
 そうだった。昨年の正月山行は、天候の急激な変化にビックリ仰天したのだ。
[堀山の家手前での登山道]
・・・ マウスポインタを画像の上に持っていけば、昨年の光景...

 12:27、堀山の家到着。
 小屋の前では、いつくかのパ−ティが休憩中だったが、その後、続々と下山していった。 
 長閑な元日の昼だ。日の当たる堀山の家を眺めた後、西側の植林の間から、ここでも富士山を眺め入る。先程の富士山よりも、手前の檜岳山稜が高くなり、富士山の露出度が小さくなったようだ。

 ※見晴茶屋〜堀山の家間で、すれ違った人数:85人
[堀山の家(振り返って撮影)] [堀山の家からの富士山]

 堀山の家を過ぎると、個人的には、大倉尾根で一番つらいと思っている階段登りゾーンに突入する。足腰に疲れが出始めてくる頃で、正面の一本の松の木が、遠く感じてしまうところだ。
 実際、ペースがガクンと落ちているようで、立て続けに単独男性2人に追い越されてしまった。

 前方から大きなザックを背負った単独男性が近づいてきた。「背負っているね〜」と、声を掛けられる。写真家のXさんだった。新年の挨拶後、尋ねたら、今日は、初日の出を不動ノ峰で狙ったのだが、ちょっと雲が出て、思った程ではなかったとの事。
 2,3分、話をさせてもらった後、別れる。この時季に不動ノ峰とは、気合が違うなぁ〜と、正月早々、大きな刺激を受けてしまった。

 13:28、花立山荘到着。(写真下左)
 ここで、西側の富士山をデジカメ撮影。(写真下右)
 2年前だったか、この山荘の手作りお汁粉が美味しかったのを思い出す。その誘惑を断ち切って、今日は、出発する。
 後で知ったのだが、花立山荘もオリジナルピンバッチが出来たとの事だった。それを知っていれば、山荘に入って購入したのだが、残念だ。

 ※堀山の家〜花立山荘間で、すれ違った人数:66人
[花立山荘] [花立山荘からの富士山]

 いつもだと、この花立への登りで、息が切れてしまうのだが、今日は、そんなに苦しい思いをせずに登ってきた。だが、この花立に立つと、一気に気温が下がり、長袖でも両腕が冷えてきたのが分かった。
[花立頂上にて]

 金冷シでは、吐く息が白くなった。やはり、気温が下がっている。
 塔ノ岳頂上までは、あと少しだ。しかし、頂上直下では、急登が続く。また、登山道の左右では、斑状に雪が残っていた。
 14:10、塔ノ岳頂上到着。(写真下)
 山頂にネコがいたので、思わずデジカメ撮影。後で山荘スタッフの方と話したら、このネコは、野良猫との事。なぜか頂上付近で生活しているらしい。
 西風が冷たく、一気に体感温度が下がった。単独の男性に記念撮影を依頼され、カメラのシャッターを押すが、その間、鼻や頬が冷たくなっていくのが分かった。

 ※花立山荘〜塔ノ岳間ですれ違った人数:27人
 計算すると、大倉〜塔ノ岳間ですれ違った人数は、計288人となる。今年も数多くの登山者が初日の出を拝むために大倉尾根や塔ノ岳に向かったことが分かる。 
[塔ノ岳頂上にて]

 一度、山荘に入ってチェックインした後、補助ロープや軽アイゼンを持って、外に出る。
 6本爪の軽アイゼンを装着するのに時間がかかってしまった。今年は、雪が少ないので、尊仏岩跡まで行けるだろう(以前、大雪で途中で諦めたことあり)と思いながら、西側のササ原を下っていく。
[尊仏岩跡へ向かう]

 ササ原が終わり、ガレ場を下っていくようになると、先行者の踏跡があることに気がついた。
 それほど多くの人数ではない。1人か2人か、そんなところだろう。
 先行者の踏跡を使用させてもらい、ガレ場を下っていく。
 途中、尖塔のような岩を見て、ここから急な斜面となる。(写真下)
 いつも持参している補助ロープ(12mぐらい)を取り出し、木に取り付けて下っていく。この先は、雪があると、ちょっとロープが欲しくなるところだ。 

 ※後日、ardbegさんのブログで、12月30日にardbegさん、nenetaさんが尊仏岩跡を訪問されているのを知った。踏跡は、このお二人のものではないかと思えた。
[尊仏岩跡手前にある尖塔のような岩]

 15:06、尊仏岩跡に到着。
 参拝した後、首のない石仏群をデジカメ撮影する。(写真下)
 冬枯れの木の向こうには、丹沢山、不動ノ峰、蛭ヶ岳方面の稜線が望める。周囲の光景を眺めていたら、時間が瞬く間に過ぎていった。
[尊仏岩跡にて]

 尊仏岩跡から、尊仏山荘に戻った。
 このとき、南西の方から流れてきた雲のため、周囲の光景は、全く見えなくなってしまった。どうやら塔ノ岳頂上がガスで覆われてしまったようだ。
 だが、山荘に入って、5分も経たないうちに頂上を覆っていたガスが消えてしまった。これならば、夕日の撮影が可能だと、中型カメラにフィルムをセットしたり、撮影準備に取り掛かる。

 16:21、中型カメラを持って外に出た。まだ日が沈むには、時間があるなぁと思っていた時、隣の若い女性カメラマンが、セルフタイマーで自分の後姿と富士山を撮影していた。その光景がなかなか印象深かったので、その女性にお願いし、富士山を入れて撮影してもらった。(写真下)

 いよいよ、太陽が富士の裾野に近づいてきた。中型カメラで夕日を撮影しながら、デジカメでも撮影する。
 その後も、粘り強く撮影する。

 夕食後、夜景撮影を楽しむ。全然、風がなかったので、比較的暖かく感じた。そんな訳で、外に出ても寒さに負けることはなかったのだが、今回は、どういう訳か、うまく撮影できなかった。気に入った画像がなかったのだ。
 そんな訳で、イマイチの夜景撮影を終えた後は、1階の土間で初対面3人の方々と、消灯時間寸前まで、山の話に夢中になる。お蔭で、楽しい時間を過ごすことが出来た。
[塔ノ岳で日が沈むのを待つ]

<第2日>
 5:40、起床。6:30には、中型カメラ&三脚とデジカメを持参して、外に出た。
 昨晩同様、朝と言えども、そんなに冷え込みは、厳しくなかった。手袋が必須という感じではなかったのだ。
 6:50、ご来光を撮影する。
 その後、振り返って、富士山方面を撮影する。
[日の出の頃の塔ノ岳頂上]

 7:43、尊仏山荘を出発。
 金冷シまで戻った後、鍋割山稜に向かう。
 大丸のピークを過ぎて、少し行った先に変形ブナがある。(写真下)
 ここのブナは、定点撮影点なので、必ず撮影するのだが、最近は、年1回、この正月しか訪問していない。そんな訳で、いつも冬枯れの撮影ばかりだ。
[いつもの変形ブナ]

 8:46、小丸のピークを通過。振り返ってピークを撮影。(写真下)
 ここは、見事な枝振りの樹林帯で、樹高もあり、ついつい撮影してしまう。いつもだと、登山者が通り過ぎるのを待って撮影するのだが、今日は、誰にも会わないまま、撮影が終了した。
[小丸での樹林帯(振り返って撮影)]

 また、ちょっと北側斜面に足を踏み入れば、ブナと思われる樹木の枝振りに目を見張る。
 この辺りには、まだ元気な樹木が多いのが嬉しい。
[ブナと思われる枝振り]

 9:27、鍋割山到着。
 
樹木を観察したり、蛭ヶ岳方面を撮影したりしながら、鍋割山稜を歩いたため、ここまで、かなり時間がかかってしまった。
 鍋割山荘に入り、小屋主の草野さんご夫妻や、スタッフの方に新年の挨拶を交わす。
 いつものように鍋焼きうどんを注文。また、正月ということもあって、樽酒も戴く。
 ....ちょっと飲みすぎ。
[鍋割山荘に到着]

 10:23、鍋割山を出発。
 今日は、もう少し歩こうと思っていたのだが、結果的に樽酒の影響で、いつものルートに変更。
 そんなに飲んだ記憶は、ないが、ちょっとバランス感覚が怪しい。
 ゆっくりと後沢乗越に下っていく途中、富士山が隠れ始める頃、上空に飛行機雲を見る。
[富士山が隠れる頃、飛行機雲が現れる]

 慎重に下っていき、11:39、ミズヒ沢のペットボトル置き場に着いた。ここは、西山林道の終点でもある。まだ、水の入ったペットボトルは、だいぶ残っていた。(写真下)
 本日、鍋割山からここまですれ違った登山者は、84人。殆どの人が鍋焼きうどんを注文するのだろう。
[ミズヒ沢での鍋割山荘のペットボトル置き場]

 西山林道をテクテク歩いて、大倉に到着。(13:09)
 時間帯のせいもあるが、すれ違う登山者や同じ方向を歩く登山者も見ることなく、大倉バス停に来てしまった。
 久々に時間が早いので、バス停前の蕎麦屋(さか間)に入ろうと思ったら、本日は、残念ながら休みだった。
 ....ビールと、かき揚げせいろが食べたかったのだが。
 [大倉に戻ってきた]


 例年通り、今年も正月に塔ノ岳・鍋割山を登ることが出来ました。1991年に丹沢を歩き始めてから、今回の塔ノ岳・鍋割山が、ちょうど500回めとなる記念山行でした。そんなキリのいいカウントで始まった2016年ですが、今年は、いったい何回、丹沢に来れるでしょうか。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。