トップページ>山行リスト(日付)>大野山_記録20160214
大野山入口(7:56)〜(8:19)大野山登山口〜<車道>〜(9:03)深沢丁字路(9:06)〜(9:14)深沢三差路(休憩所跡?)(9:16)〜(9:48)まきば館〜(10:00)展望歩道橋〜(10:06)大野山(10:19)〜(10:52)十字路(11:00)〜(11:33)都夫良野地蔵堂(11:38)〜(12:17)都夫良野入口〜(13:26)山北 |
昨年暮れに某居酒屋で丹沢ニカニカメンバーの方々と飲んでいた時、一人の方から来年3月末で大野山の牧場が、閉鎖されるということを聞きました。(もうすでに牛は、居なくなっているそうです)そうであれば、閉鎖する前に一度訪問しておきたいなと思っておりました。
一方、2/14の天気予報は、午前中雨(6-12時:降水確率90%)、午後から晴れ(12-18時:降水確率20%)の予想で、これなら山頂で、面白い写真が撮れるのではないかと思い、敢えて午前中、天気の悪い、この日に大野山を訪問することにしました。
詳細は、以下をご覧下さい。
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7:32、御殿場線山北駅にて下車。改札口を出ると、本格的に雨が降っていた。
自宅を出た時は降っていなかったので、うまく行けば、傘無しで歩けるかなと、少し期待していた部分があったのだが、こりゃダメだと、雨中山行の覚悟を決める。
ザックのサイドに取付けていたビニール傘を取り出す。今回、山頂までは、舗装路歩きコースを予定しているので、雨具は、着用せず(持参しているが)、傘だけで、ここから歩くつもりだ。
でも、急ぐこともなかろうと、自販機で温かい缶コーヒーを買って飲んだり、パンを食べたりして時間を潰す。
....雨が降っていると、なかなか最初の一歩のハードルが高いのだ。
そうしているうちに1台のバスが到着した。明るいオレンジ色の行先表示板が目立ち、自然と目が向く。なんと、西丹沢行だった。そうであれば、途中までバスで行けることに気がつき、急いでバス停に向かう。
車内は、登山姿の男性一人が乗車しているだけだった。こんな天気を考えれば、至極当然だろう。 |
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[山北駅前のバス停側を眺める] |
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7:52、大野山入口にて下車。
嬉しい誤算だった。バスが来たことで、最初の一歩が踏み出せた。 |
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[大野山入口バス停にて] |
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傘を差しながら、東名高速の下を通り、大野山牧場を目指す。
民家が見えてきたが、人の姿は、見られない。時々、背後から自家用車が追い抜いていく。
8:29、2つめの古宿・深沢Y字路に着く。今日のルートは、舗装路歩きのつもりなので、古宿経由ではなく、深沢経由での道標に従って進む。(古宿経由だと、途中から細い山道になってしまう。まあ、通常の山であれば、どのルートでも途中から山道になるのだが、ここ大野山は、車道が頂上まで続いているのだ。) |
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[2つめの古宿経由・深沢経由の分岐点] |
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9:11、正面に深沢の休憩所が見えてきた。その先に大野山の牧場(但し、頂上では、ない)が薄らと見えている。
今日は、日曜だが、こんな天気のせいか、休憩所は、閉じていた。そういえば、前回も閉じていたような気がする。もう営業をやめてしまったのかなとも思えた。昔、下山時に缶ビールと、おにぎりセット(絶品!)を注文したのが懐かしい。 |
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[休憩所が見えてきた] |
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曲がりくねった車道を登っていく。この辺りは、6月になれば、アジサイの花が続き、通行者の目を楽しませてくれるのだが、牧場が消えても、果たしてアジサイは、咲き続けることができるのだろうか。そんな事を考えていると、牧場の管理事務所入口に到着した。
日曜のせいか、建屋にひと気を感じなかった。 |
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[大野山乳牛育成牧場管理事務所] |
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9:48、まきば館の前に着いた。ここで、車道から外れ、左手の階段に入る。
まきば館も、牧場とともに県から手放されるようだ。帰宅後、調べてみたら、県主催の畜産交流教室や、まきば館の団体利用については、牧場閉鎖とともに終了するとのことだった。 |
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[まきば館の先から階段を登る] |
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やがて牧草地の中を進むようになる。見通しが良くなるのだが、今日は、ガスが濃く、全体的に靄っとしており、すぐ先の牛舎もはっきりしない。
10:00、展望歩道橋の上に立つ。ここで、いつものように振り返る。大野山に来ると、必ず撮影してしまう光景だ。 |
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[左右が牧草地になる] |
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さらに頂上方面へと登って行く。
すると、一瞬、空が光ったと思ったら、いきなり、衝撃波による大音響に襲われた。
....こんな音量は、生まれて初めて。ホントに腰が抜けるかと思った。
ゴロゴロという予兆は、なく、突然の雷鳴だった。
雷雨とは、全くの想定外。
これは、危険と、足早に頂上を目指す。正面に避雷針のある東屋が見えたからだ。避雷針があるから、絶対に安全という訳ではないが、今の心理では、避雷針があると大丈夫という安心感を懐いてしまう。 |
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[頂上方面の光景] |
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東屋近くまで来ると、雷鳴が聞こえなくなったので、取りあえず、大野山山頂標識のある所に向かい、記念撮影を行う。(写真下)
ガスが濃く、眼下の丹沢湖すら見えなかった。
撮影後、東屋に向かい、ザックをおろし、小休止。
時計を見ると、まだ10時半前だ。雨が今まで以上、激しく降ってきた。
天気予報では、12時ぐらいから天気が回復するはずだが、まだ1時間以上もある。周囲に他のハイカーなど、全く見られない。先程、業務用の車が1台、目の前を走っていったので、全く無人という訳ではなかったが、その車は、もう霧の中に消えていた。
腰を下ろし、じっとしていると、ジワジワと体が冷えてくる。
さて、どうするか....
雷鳴は、聞こえなくなり、雨は小降りとなった。だが、昼に天気が回復するという保証は、なかったので、この際、頂上を出発することにした。 |
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[大野山山頂標識] |
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10:19、東屋を出発し、谷峨方面のルートを下っていくことにした。
10:31、簡易牛舎の前にて、透明なビニール傘の骨が突風で、折れてしまった。まともに開くことが出来ず、傘としての機能を完全に失ってしまった。いよいよ雨具を着ないとダメかと思っていたら、雨脚がだいぶ弱くなり、殆ど雨が気にならなくなった。
....天は、まだ我を見捨てず。
そんな中、デジカメを取り出し、目の前の簡易牛舎を撮影する。(写真下)
ここは、以前、30頭ぐらいの乳牛が所狭しと、佇んでいたところだ。
出発する時点で、幸いにも雨が止んだので、雨具を着けずに歩き始める。 |
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[簡易な牛舎跡]
・・・ マウスポインタを画像の上に持っていけば... |
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上空を見上げると、頭上の所だけ、雲が切れており、青空が見えた。これは、天気が回復している兆しのようだと思い、デジカメを取り出す。
一方、視点を下に向けると、さっきまで、ガスで全く何も見えなかった状況から一転して、谷峨の町並みが、ガスの切れ間から見えてきた。 |
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[谷峨の町並みがガスの間から見えた] |
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南西の風が強烈に吹いてくる。
ガスが飛んでいき、箱根方面の山肌が見えてきた。
まさに天気が回復していく光景だった。夢中でシャッターを押し続ける。 |
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[南西からの風でガスが流れていく] |
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予報より早めに天気が回復してくれたことで、タイミングよく撮影することができた。
だが、風が強くて長居はできず、山道を下ることにした。
東屋のある十字路で小休止した後、谷峨方面に下っていき、11:10、Y字路に到着。(写真下)
谷峨方面は、直進の右側だが、以前からこの左側の道が気になっていた。左側道路に対し、道標は、[山北方面1時間30分]と示している。
まだ時間的に余裕があるので、今日は、左の道を進むことにした。 |
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[分岐路にて左を選択] |
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天気は完全に回復し、日が差し込んできた。午前中の雨がウソのようだ。
道は、歩き易い一本道が続くが、時々、強風が吹くので、ちょっと歩きづらい。(写真下) |
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[未舗装路を進む] |
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一本道は、車道に合流した。地図で確認すると、どうやら、東名高速都夫良野トンネルより、少し南を走っている車道のようだ。この道をそのまま進むと、行きの時、くぐった東名高速の橋の下付近に合流することが分かった。
舗装路だが、初めて歩く道なので、興味は尽きない。道なりに歩いていくと、左手にポツンと、地蔵堂が現れた。ちょっと寄り道して、境内に入っていく。
そこには、地蔵や石仏が一列に並んでいた。
地蔵は、いつの頃のものか、年号などの文字はなく、わからなかったが、石仏よりは、新しいように思えた。
石仏の中には「明和」の年号が読み取れる。(帰宅後、調べたら、250年ぐらい前のようだ)
残念だったのは、地蔵堂の入り口に案内板があったのだが、文字が薄くなっており、読み取れなかったことだ。どうにか寛文、元禄という年号が読み取れ、元禄時代に焼失したような事が記載されているようだ。
思わず、江戸時代の空気に包まれたような感覚に陥る。そう言えば、今歩いている道は、「かながわの古道50選」の一つで、ナントカ古道と名付けられていた道だったのではなかったか....確か頼朝桜(谷峨から大野山に登る途中にある桜の木)付近にそんな案内板があったことを思い出した。(帰宅後、それが「奥山家古道」だったと知る)
やはり、未踏の道は、どんな出会いがあるかわからない。今回、Y字路で左を選んだのは、正解だった。 |
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[都夫良野地蔵堂にて] |
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左手に大野山が見えないかなと思いながら車道を歩くが、なかなかそのような場所にはありつけず、結局、東名高速が見える箇所まで下りてきてしまった。
見上げれば、もう青空が広がっている。時計を見れば、12:07。天気予報が、ここまでピタッと当たるとは、信じられなかった。 |
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[東名高速を渡る] |
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12:17、都夫良野入口バス停(大野山登山口行きのバスルートだが、季節運行のため、今は運行していない)の横を通り過ぎ、来た道と合流する。ここから坂道を下っていけば、R246に出る。
途中の馬頭観音2体が設置されているコンクリ―トの壁の所で、中型カメラを取り出す。通常は、山頂でカメラを取り出すのだが、今日は、悪天候だったため、撮影する気になれず、ズルズルとここまで、カメラをしまい込んだまま、来てしまった。
じっくりと馬頭観音2体を撮影する。いつものことながら、アングルを決めるまでのプロセスが楽しい。 |
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[馬頭観音を撮影] |
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R246に出て、御殿場線沿いの道を行く。
13:26、山北駅に到着。まだ時間があるので、駅裏の「さくらの湯」に寄り道し、一汗流した後、帰路についた。 |
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[山北駅に戻ってきた] |
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今日は、閉鎖される牧場に哀惜の意を表し、頂上でゆっくり過ごした後、天気が回復する光景を味わうという目論見でしたが、予想外の雷鳴や強風で、スケジュールが大幅に狂ってしまいました。
....今日は、もう雷鳴の記憶しか残らないかも。
ですが、傘が壊れてすぐ、雨が止んだこと。そして、天気が回復する光景を山頂ではありませんでしたが、視界の広がる場所で眺めることが出来たのは、まだツキがあったようです。
長年、通った大野山ですが、3月末で牧場が閉鎖された後、あの牧草地が、今後どうなってしまうのか、気になるところです。(県は、民間事業者に牛舎や飼料庫や用地を10年間、無償貸与するそうですが)
できれば、アジサイが咲く6月末頃に再度、訪問してみたいと思っています。 |
※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。
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