トップページ山行リスト(日付)>平石沢右俣_記録20160626


平石沢右俣

 山行日
2016年6月26日(日)       晴れ        同行者:イガイガさん
 コース
山の神(7:48)〜<平石沢>〜(8:09)F1(2段滝)〜<平石沢右俣>〜(10:21)登山道合流点(10:36)〜(10:39)934m地点〜<平石沢右俣左岸尾根(途中から北東尾根)>〜(11:48)鐘撞山登山口〜(12:06)山の神
 今回は、久々にイガイガさんとの沢歩きでした。
 場所は、西丹沢神ノ川水系での平石沢です。天気は、最高で、快適な沢歩きでした。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 前夜、支部会の会合という名の下に飲み会が実施され、久々に丹沢ネット仲間6名の方々と会うことが出来た。
 ある方から、「花立小僧さん。最近、サイトの方向性が変わりましたね。」とのご指摘を受ける。
 ....そうだ。そうだとの他の声もあり。

 「別段、そんなことを意識していませんよ。ただ、山の会(山の会、山の会2と2つあり)での山行が多くなったので、結果的に単独行が減ったこと、丹沢以外にも足が向くようになったことが、そのように見えるのでしょう。」
と回答。
 ....女性メンバーの参加山行が増えたことも一因か

 飲み会終了後、店の外に出ると、イガイガさんと二人きりになった。明日の天気がよさそうということで、フネノ平の探索と、平石沢の沢歩きの計画が持ち上がり、急遽、本日の運びとなった。

 イガイガさんの車に乗せてもらい、日蔭橋手前の駐車エリアに到着。
 すぐ近くに山神のこじんまりした拝殿や、長者舎山荘跡地の説明板を見る。
 その後、沢装備を整えて、出発する。
 ....しかし、二人とも二日酔い気味で、寝不足であることは、言うまでもない。
[山神大神、諏訪大神 神璽と書かれてある]

 先陣を切って、沢に入るためヤブに入ったイガイガさん、ヤブがキツく、粘ったものの、転進。
 車道に戻ったら、ズボンには、ヤブジラミという草の果実が一面付着。
 「うわ〜、気持ち悪い〜〜」
 ....二日酔いには、大敵。

 最初は、名前の通り、虫ではないかと思えた。植物とわかっても、さすがにこれだけ付くと、気色悪い。払い落そうとしても、簡単には取れない。結局、最後は、指で摘まむ必要があり、一苦労だった。
[イガイガさん、転進して車道に戻る]

 今度は、ヤブに入らず、手前のガードレールを越えて、あっさり入渓。(写真下)
 水量からして、意外に小さい沢だとわかる。
 沢の水は、冷たいという感触は無く、これなら楽勝だ。
[入渓地点]

 西向きの沢なので、ちょうど陽光が差し込み、明るい沢となっていた。
 沢の中をジャブジャブ進むと、水量が手頃で、抵抗が少なく歩き易い。
 「今回予定している右俣は、昔、クマと遭遇しているんですよ。」
と、イガイガさん。
 「えっ!」
と、花立小僧。おかげで、二日酔いが少し醒めたような気がした。 
[明るい沢だ]

 前方に大岩が見えた。その岩の右側に水流がある。ここは、岩の左側から登り、越えていく。
 この平石沢は、初訪問なので、この先が楽しみだ。
[大岩を左から越える(イガイガさん撮影)]

 2段の滝下に到着。(写真下左)
 2段目が二条の滝となっており、左の流れが平石沢左俣、右が右俣だと知る。
 左俣の水量に比べて、右俣の水量は、極端に少なかった。(写真下右)
 「前回、どうやって登ったのか、思い出せない。」というイガイガさん。
 滝下で少し眺めた後、イガイガさんは、左俣の水流左を登り始めた。その後、水流から少し離れ、左の一本木に掴まる。ここから落ち口にトラバースできれば、最短ルートなのだが、ちょっとホールドが小さい。このため、そのまま左俣右岸を登っていく。
[2段の滝が出現] [2段目を登るイガイガさん]

 2段目の滝をイガイガさんと同じルートで登っていき、左俣の右岸から左岸へ横断し、右俣を見下ろす。(写真下)
 「あれっ、水が無い。」
 どうやら、この先、伏流になっているようだ。
 「ちょっと水が消えるのが早かったですね。」
と話す。
[2段の滝の先に右俣は、水流無し]

 伏流は、ほんの一部かと思っていたのだが、一向に水は、現れない。
 涸沢を辿っていくと、左手に大きな岩が見えてきた。
 岩の下に立ってみると、その大きさがよくわかる。(写真下)
 これが、平石沢という名の謂れではないかとイガイガさんから聞く。
 確かに特徴ある岩だ。横から見ると、舟のように見える。岩の上にあれだけの樹林ができるには、いったいどのくらいの年月が経っているのだろうか。
[大きく平らな石と花立小僧(イガイガさん撮影)]

 続いて、犬の頭のように見えた岩が現れる。
 「これは、イルカでしょう。いや、クマかな。そういえば、以前、クマに出会ったのは、この辺ではなかったかな。」と、イガイガさん。
 犬だ、クマだと言っているうちに、クマが出てくるとも限らない。先を進むことにした。
[犬の頭のように見えた]

 涸棚を登って行く。4、5mの手頃の高さだ。(写真下)
 このような箇所を何回か通過した。
 一度、ザックを下ろして空身で涸棚を登る場合があった。(写真下:マウスポインタ有)
 この時、イガイガさんが、あん馬のようなアクロバット的登攀を披露。
 ....忍者の本領発揮。
[涸棚を登るイガイガさん(振り返って撮影)]
・・・ マウスポインタを画像の上に持っていけば...

 前方に石積みの堰堤のようなものが見えたが、近くで見ると、斜面が緩やかで、そこに石を埋め込んでいるような状態だった。とても石積とは、言えない。なんだか見た目だけが堰堤という感じだ。
 ここは、右手の自然の大岩から越えていく。
 その後、沢床は、岩から土へと徐々に変わっていった。
[堰堤のようなものが見えた]

 沢という地形は、姿を消し、植林帯の斜面と変わっていく。
 「右側を登りましょう。」と、イガイガさん先頭で、右手急斜面を登って行く。
 ハアハア言いながら登り終えると、前方が緩やかな植林帯となった。(写真下)
 トラバース気味に進んでいく。
[植林帯を横断]

 登山道に出た瞬間、前方からトレラン姿の単独男性とすれ違った。
 ここで、沢装備を解き、沢靴からトレランシューズに履き替えている最中に、ロープのような小道具を持った、明らかにトレラン大会スタッフと思われる若い男女3名とすれ違う。
 どうやら、近々トレラン大会が開催されるようだ。
[登山道に出た]

 尾根の先端である934m地点付近の登山道にて、トレランの貼り紙を見つけた。やはり、トレラン大会が近いようだ。貼り紙上の赤い矢印から見て、トレランは、鐘撞山の方から登ってきて、大室山に向かうコースのようだ。
 ここで、大室山から鐘撞山に続く登山道から外れ、イガイガさんのフネノ平探索に入る。
 ....ようやく二日酔いから解放された気分
[トレラン大会の貼り紙]

 振り返ると、黒岩が姿を見せていた。早速、デジカメで撮影。(写真下)
 周囲は、植林帯で、緑一色の中に黒岩の岩壁が見える。尾根の途中に黒岩のような大岩が何で存在するのだろう。ちょっと不思議だ。
[黒岩を眺める]

 尾根筋を下っていく。
 「正面の袖平山の見え方がポイントなんですよ。」
と、イガイガさんに言われる。フネノ平からの眺めと思われる画像を印刷したものと、目の前の光景を見比べることで、フネノ平の位置を考察し、最終的には、フネノ平の場所を特定するというのが、今回の目的だ。
 だが、残念なことに正面は、植林帯が育っており、殆ど周辺の山々など見えない。
 植林の間から最初、ピークが見えたので、あれが袖平山かと思っていたら、山腹に林道が見えた。
 「袖平山の山腹に林道?」と、不思議な気がしたので、よく見てみると、袖平山と思っていたピークは、大コウゲだった。
 その後、軌道修正して左に進む。すると木立の間から今度こそ、袖平山のピークだけが見えた。残念ながら、この辺が、フネノ平と呼ばれる場所でないことは、すぐに分かった。標高が低すぎるのだ。
 ....あまりにも呆気ない結末。

 「フネノ平は、ここより上ですね。だけど、今日は、下りますか。」
と、我々は、ハナから登る意志はなく、植林帯を下っていく。 
[植林帯を下る]

 「クマフン発見! 真っ黒だ。」
 先を歩くイガイガさんの声が響く。
 「どれですか?」
と、イガイガさんに近づくと、間伐された植林の傍に黒々としたモノを発見
 「う〜む。」
 「やはり、クマですかね。」
 そんな会話の後、カラビナを取り出し、フンの大きさが分かるようにカラビナとともに撮影する。(写真下)
[クマフン?(但し、ボカシを入れております)を発見]

 「あれっ! 違うルートを歩いている。」というイガイガさんの声が聞こえた。
 本来は、934m地点から、668m地点を経由し、出発地点の山の神に最短ルートで戻るつもりだったが、途中で、北東に進んでいることに気がついた。この北東ルートは、下る前に地図を広げて、イガイガさんが、できれば、この尾根を下ってみたいなと話をしていたルートだった。
 偶然にも、その北東尾根を下っていたのだ。
 「いったい、いつ間違えたのだろう。」
と、イガイガさんと話す。
 おそらく、袖平山だと思っていた山が大コウゲだと判明した段階で、袖平山のピークを探すため、左寄りにシフトして歩いた時に間違えたと思えた。
 しかし、そこは、尾根が分岐していたような地形ではなかった。二人とも、直進的に下っていたつもりだった。それにも関わらず、途中で、左寄りの尾根を下っていたのだ。
 キツネに騙されたというより、今回は、クマフンに引き寄せられたようだ。
[植林帯をひたすら下る]

 植林帯を下っていくと、小さな沢、井戸沢を横断する。
 すると、鐘撞山への登山道に合流した。
 そのまままっすぐに進むと、広場となり、その向こうは、県道76号線だ。
 11:48、県道に出た。
 ここで、トレラン大会の貼り紙を見て、詳細を知ることが出来た。
    イベント名:第18回北丹沢12時間山岳耐久レース
     開催日  :平成28年7月3日(日)
     時間   :午前6時30分〜午後7時
 7月3日ということは、次の日曜日だった。

 その後、ゆっくりと舗装路を歩き、山の神に戻った。(12:06)
 [県道に出た]


 イガイガさん
 同行させて戴き、ありがとうございました。
 また、チャンスがあれば、宜しくお願い致します。
 (できましたら、二日酔い気味でない山行を)




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。