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菰釣山・大栂・椿丸

 山行日
2017年11月25日(土)       晴れ       同行者:「山の会2」他事鉄さん、MAHさん
 コース
西沢林道ゲート(8:27)〜(9:10)ブナ沢乗越(盗伐越場)〜(9:17)菰釣避難小屋(9:28)〜(9:50)菰釣山(10:00)〜(10:41)大栂(10:54)〜(11:50)織戸峠(12:10)〜(12:43)椿丸(12:52)〜(13:14)838m峰西峰(13:18)〜(13:46)795m峰西峰〜(13:59)780m峰東側〜(14:38)浅瀬橋〜(14:45)ゲート
 「山の会2」での山行にて、西丹沢を北から南へと縦断してきました。なお、今回は、アプローチを短くしようと、サポート役としてTAMさんに車を出していただき、時間短縮を図りました。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 道の駅「どうし」の横から道志川を渡り、林道を走り続け、鎖のゲートに到着したのは、8:20。
 ここまで乗せて戴いたTAMさんの車を見送った後、正面の林道を歩いていく。(8:27)
 
 今日の同行メンバーは、他事鉄さんとMAHさん。MAHさんとは、初めての山行だ。
 緩い坂道を登って行くと、前方に車が何台か駐車していた。その車の前に人影が見える。林道工事の人たちだろうか。おそらく、まだ全員揃っていないのだろう。皆、こちらを向いて立っている。
 「どこに行くの」と聞かれ、菰釣山と答えると、「菰釣山は、隣の林道だよ」と、言われて唖然。
 スタートして、いきなり、ルートを間違えてしまった。
 ということで、ゲートに戻るハメに。
 地図で、現在位置を確認せず、出発したことを猛反省。
[鎖のゲート手前まで、車で入る]

 8:35、スタート地点に戻り、右手(引き返した進路から見て)に分かれている林道を進むと、こちらも、すぐ先で鎖のゲートが設置されていた。そのゲートの手前右に、菰釣山の道標を発見。どうやら、このルートで間違いないようだ。それでも、念には念を入れ、しっかりと地図で確認する。
[右手(引き返した方向から見て)の林道を進む]

 8:43、林道から登山道に入る。ここにも親切な道標が立っていた。
 沢沿いに進む。途中、水流から離れた左岸を歩くが、その後、右岸に渡り、やがて、左から合流する小さな涸沢沿いに進む。ここまで来ると、涸沢と言うより、左右が尾根に挟まれた単なる斜面だ。
[林道を外れ、登山道に入る

 正面に稜線が見えてきた。あれが、甲相国境尾根のようだ。やはり、林道ゲートからだと、近いことを実感。
 前方に単独の登山者を発見。稜線に上がるルートは、左手の緩い斜面を登っていくようだ。
[稜線が見えてきた]

 稜線への登りは、段々と急斜面になり、結構、長く感じられた。だが、稜線に出る直前で、朝日を浴びた時は、感動的だった。こんなに南側は、明るかったのかと、ちょっとビックリ。
[稜線に登った]

 菰釣山なんて、ホントに久しぶりだな(実際、調べたら、なんと25年振りだった!)と思っていると、菰釣避難小屋が見えてきた。ここの避難小屋は、まだ利用したことがない。そのうち、利用してみたいものだ。
[菰釣避難小屋に到着]

 避難小屋を出発し、菰釣山ピークへの坂道を登って行く。
 目の前に山頂が見えるのだが、なかなか着かない。頂上には、既に登山者の姿が見えた。
[もうすぐ菰釣山頂上]

 9:50、菰釣山頂上到着。
 すでに5,6人の登山者が休憩中だ。
 ここからは、富士山の眺めが素晴らしい。富士山は、白い雪を被っており、これぞ富士山!という光景だ。結局、同じようなアングルで、何枚もデジカメ撮影してしまった。
 その後、大栂に向かうため、南側の尾根を下っていく。
[菰釣山頂上から]

 菰釣山の南側尾根を下っていく途中、三角点がある筈なので、探しながら下っていく。この三角点を探すのも、山歩きの楽しみの一つだ。すると、落ち葉に囲まれた三角点を発見。早速撮影。

 今日は、他事鉄さん、MAHさんともにGPSは、封印し、コンパスと1/25000地形図を手にしながら、地図読みに徹することを宣言。それで、無事、浅瀬橋まで到着できるか、今からワクワクする。なお、ルールとして、高度計の使用は、OKとした。
[菰釣山南側の三角点]

 尾根を下っていくと、ササヤブとなった。ササを掻き分けて進む。首から上がヤブから出るので、まだ比較的歩き易い。だが、塵埃がひどく、バンダナを口に当てて縛り、2人を追いかけていく。
[菰釣山を下っていく]

 菰釣山と大栂との間の鞍部は、大ダルミと言われたところだが、その鞍部は、2ヶ所存在した。結局、どちらが、大ダルミなのか、分からず仕舞いで通過。
 大栂への登りは、ちょうど進路方向に太陽が照り出し、眩しくて歩き難い。足下の落葉を見ながら、我慢の登りとなった。
[大栂への登り]

 10:41、大栂頂上に到着。
 ここは、2度目の訪問だ。初回は、2009年2月。もう8年以上も前になる。だが、冬枯れの木立に囲まれた光景は、気がつくような変化が無かった。檜洞丸のようにブナが立枯れていく(樹林の密集度が小さくなっていく)ようなことも見当たらなかった。
 右手前方には植林帯があるのだが、この植林を伐採するのは、林道造成等、相当の経費が掛かりそうだ。当面、このままの状態が続くのではないだろうか。
[大栂のピークにて]

 大栂頂上を出発する。(10:54)
 植林帯を右に見ながら進んでいく。以前は、この辺り、スズタケが伸びていたのだが、今は、スズタケ自体が消えていて、結果的に歩き易くなっている。
[右手に植林あり]
・・・ マウスポインタを画像の上に持っていけば、2009年...

 これからが、地図読みの核心部だ。大栂から織戸峠までは、尾根の分岐が数多く存在する。下りでのルートで、果たして織戸峠にたどりつけるだろうか。
 10:58、富士見峠方面に分岐する、立派な尾根を左に見ながら、南側の斜面を進む。
[落葉の積もった斜面を下っていく]

 11:26、前方に小ピークが現れる。
 だが、手許の1/25000地形図には、そんな地形は表現されていない。10m単位の等高線では、高さに差が出ず、地形図では、フラットに表示されている。
 また小ピークに立つと、東方向、南方向に尾根が分岐しているのだが、地形図では、そんな風に尾根が分岐しているような地形が見つからない。よって、地形図を見ても、いったい自分は、どこにいるのか分からなくなってくる。
 他事鉄さんが高度計を見ると、標高940m。(今回、高度計利用は、OKとした)
 標高940m(高度計の示すデータが正しいかどうかという問題もある)から、ここは、南側に進むことにした。
[小ピークあり]

 11:33、尾根の分岐点に出会う。(写真下)
 ここでも地形図とにらめっこ。標高910mあたりの分岐点と推定。ということで、南東の方へ下っていく。果たして、このルートでいいのか、だんだん分からなくなっていく。
 ただ、コンパスで進路方向を確認すると、目的の方向に進んでいると判断できた。
[尾根の分岐点だらけ]

 だが、そろそろ織戸峠に着いてもいい頃だと思っているのに一向に峠らしい光景にならない。
 また、こんな尾根の経路を歩いたっけと思えるような箇所を下っていく。(※この大栂〜織戸峠間は、2009年に逆ルートで歩いていたので、何となく尾根ルートの記憶を持っていた)
 あれ〜?、あれ〜?と思いながら、極度の緊張感が続く。(約3分間ぐらいか)
 すると、ようやく見覚えのある織戸峠が見えてきた。
[織戸峠への道と確信する]

 11:50、織戸峠到着。
 時間もちょうどいいので、ランチタイムとした。
 見上げると、青空のバックに紅葉のモミジが鮮やかだった。
[織戸峠の紅葉]

 織戸峠から椿丸へと向かう。
 椿丸手前の稜線の分岐点で、振り返ると、西丹沢の山並が一望できた。
 畦ヶ丸から屏風岩山へと続く稜線。その奥には、檜洞丸の山並みが続く。
[屏風岩山の奥に檜洞丸の眺望]

 撮影しているうちに先行の2人は、すでに椿丸頂上へ。
 椿丸は、植林の山という記憶が残っていたのだが、ここからの眺めだと、そんなことは無かった。
 紅葉した樹林を右手に見ながら椿丸へ。

 12:43、椿丸頂上到着。
 時間的には、予定通りだ。そんな訳で、エスケープルートとして考えていた法行沢に下りず、計画通りの尾根筋に進むことにした。この尾根筋ルートは、分岐点が多く、コンパスと地形図は必携だ。
 こうして地図読み第2弾のルート歩きが始まった。
[椿丸頂上は、もうすぐ]

 12:52、椿丸を出発。
 法行沢に下っていく尾根を左手に確認した後、正面の尾根筋を進む。すると、尾根幅が広がり、珍しい光景が広がった。植林帯なのだが、眺めていて、なんて気持ちのいい尾根だろう、そんな感想を持った。
[尾根幅が広い植林帯を進む]

 13:14、小ピークに到着。
 ここが、1/25000地形図での838m峰の西峰だと推定。だが、地形図上では、小さな円状の等高線といったピーク表示には、なっていない。尾根筋の等高線が記載されているだけだ。

 フラットな尾根歩きが続いたかと思うと、小ピークが現れたりする。その小ピークを下っていくと、目の前に別の小ピークが現れた。(写真下)
 地形図上から見て、795m峰の西峰だと判断。
 「これは、キツそう」
 と思わず、声が出るが、高度差約40mの登りに取り付く。今回山行で、最大の急斜面だった。
 
 13:46、西峰を登り切った。だが、その後、あっさり同じぐらいの急斜面を南西側に下っていく。結局、登る前と同じ標高750mまで下る。
 ....いささかガッカリ。
[正面に急登現る]

 この椿丸から浅瀬橋への尾根筋ルートは、植林帯だけだと思っていたのだが、意外なことに自然林が、何ヶ所かあり、紅葉した樹林に遭遇した。
 特に780m峰手前からその先までは、自然林が多く、ちょうど紅葉していた樹林帯に思わず、目を見張る。(写真下)
[紅葉に遭遇(780m峰の手前にて)]

 780m峰(このピークは、西寄りのために通らない)の東側尾根筋に登る。
 すると、この辺りは、一面、紅葉した樹林だった。ちょうど太陽光が強烈に樹林に当たっていたため、鮮やかな赤や黄色を醸し出していた。
 ここからのルートは、浅瀬橋まで南東にのびる尾根を一直線に下っていくだけだが、紅葉した樹林が多く、カメラを取り出す度に前方の二人と間隔が開いてしまう。
[紅葉に遭遇(780m峰の南東尾根の下りにて(1))]

 この南東尾根は、今回の山行フィナーレとして相応しい場所だった。
 視界のきかない植林帯を単に下っていくだけと想定していただけに感動も一入。
 このニクい演出が有難かった。
[紅葉に遭遇(780m峰の南東尾根の下りにて(2))]

 14:35、林道に合流。これで、地図読み第2弾のルートも無事終了した。
[林道に下り立つ(振り返って撮影)]

 浅瀬橋を渡っていると、サポート役のTAMさんと、合流することが出来た。
 予定時間より、少し遅れたため、TAMさんが浅瀬橋の方へ、歩いて来てくれたのだ。
[浅瀬橋を渡る(遠くにTAMさん)]

 14:45、浅瀬のゲートに到着。
 ゲートの先で、再びTAMさんの車に乗せて頂き、一路、山北の「さくらの湯」へ。
 こうして、西丹沢でも最奥の大栂周辺を効率よく、歩くことが出来た。
 [世附川対岸の紅葉に西日が当たる]


 他事鉄さん、MAHさん、TAMさん
 この度は、大変お世話になりました。公共機関利用だけでは、なかなか訪問できない大栂エリアを十分、堪能することが出来ました。富士山の眺望だけでなく、ちょうど紅葉の時季と重なったことで、より感動的な山行となりました。
 今後とも宜しくお願い致します。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。