トップページ山行リスト(日付)>大山_記録20180303


大山

 山行日
2018年3月3日(土)       晴れ         単独行
 コース
ヤビツ峠(8:30)〜(10:06)大山(10:33)〜(11:01)富士見台〜(11:13)16丁目〜(11:41)かごや道分岐点〜<かごや道>〜(12:06)下社〜<女坂>〜(12:36)大山寺(12:41)〜<女坂>〜(12:56)大山ケーブル駅〜(13:08)茶湯寺(13:12)〜(13:28)良弁滝(13:31)〜(13:36)愛宕滝(13:39)〜(13:50)大山駅
 昨年12月に訪れた時、大山山頂から富士山が見えませんでしたので、この天気ならばと、今回、行ってきました。その後は、南側の尾根を下ってみるつもりでしたが、結果は、違う方向に展開しました。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 秦野駅7:35発ヤビツ峠行き朝一番バスに乗るつもりで、自宅を出発。
 7:09、秦野駅に着いて、バス乗り場に行くと、すでに登山者の列は、駅ロータリーの角を曲っていた。だが、臨時便が出たおかげで、定刻のバスに乗ることが出来、おまけに座る事も出来た。
 8:16、ヤビツ峠到着。
 臨時便に乗った登山者がまだ残っていて、バス停前には大勢いの人が準備中だった。だが、大山方面に向かう登山者は少ない。
 登山道に入った瞬間、ひと気が一気になくなる。
[ヤビツ峠を出発]

 歩いて数分後、前方左右にスズタケが現れる。最近、スズタケがどんどん少なくなり、こんなに茂っているのは、珍しくなってしまった。という訳で、すぐ撮影してしまう。
[左右がスズタケの密集地]

 8:53、登山道右手横に小さなお地蔵さん3体発見。今まで見逃していたのか、全く気がつかなかった。
[小さなお地蔵さんを発見]

 表参道合流点手前のガレ場の上に到着。(9:30)
 予想通り、本日の富士山は、クリアに見えた。ここで中型カメラをザックから取り出す。いつ、富士山に雲が湧くかわからないので、今のうちに撮影することに。 
[ガレ場の上から富士山]

 無事、富士山撮影を終了し、本社に向かう。
 阿夫利神社本社の隣に、御朱印受付の建屋(山頂茶屋と同じ一つの屋根の下)があった。いつもシャッターが下りていたせいか、全く気がつかなかった。
 ....今日は、どういう訳か、今まで気がつかなかったものを発見している。
[阿夫利神社本社の隣にあった入口]

 阿夫利神社の御神木を撮影。
 今日は、関東平野や相模湾の方は、春靄のせいで殆ど見えない。そんな状況下なのに富士山がクリアに見えるのが不思議だ。
[御神木]

 山頂の裏側に回り、富士山・丹沢方面を眺める。やはり時間が経過するとともに青空に薄い雲がかかってきた。また、富士山の手前にある三国山稜には、靄がかかっていた。

 予定通り、大山の南尾根を下っていく。
 すれ違う登山者が多くなった。富士見台を過ぎたあたりで、ギターケースを背負った若い男性1人(4人グループの1人)とすれ違う。尋ねてみたら、ケースの中身は、ギターとの事。

 16丁目の分岐点では、予定通り、下社に向かわず、大山南尾根を南下するつもりで蓑毛越側を下っていく。
 だが、16丁目からの階段状の下りで、またしても左足首に痛みが走り出した。辺室山の時と同じだ。だが、この前の檜岳山稜を歩いた時、痛みは全く出ていない。どうも中型カメラを背負ってザックが重い時だけ、下りで、左足首に力がかかるような歩きをしてしまうようだ。
 これでは、今日、長距離は、無理だなと思っていると、かごや道分岐に到着。
 大山南尾根を諦め、かごや道経由で、下社に向かうことにした。
[かごや道への分岐]

 かごや道は、快適な下りだ。
 途中で、根こそぎ倒れている木の横を通る。地面にかなり根が張り出していて、その根が壁のように立っていた。何かSFに出て来そうな生き物のように見え、思わずデジカメ撮影。
 豪雨で、周囲の土が水分を含んで軟らかくなったために倒れたのだろうか。
[根こそぎの倒木]

 下社に到着。参拝後、石段の方を見ると、眺望が楽しめる場所に案内板が設置されてあった。(写真下左) 今まで気がつかなかった。
....今日は、本当に新発見が多い。
『ピラミッド型の美しい山容を持つ大山(標高1,252m)は、関東一円どこからでもその雄大な姿を望むことができる山として万葉の古(いしにえ)から讃えられ、また信仰の山として人々の崇敬の対象となってきました。 
 (中略)
 この眺望は、海外からも非常に高く評価されています。豊かな自然や多彩な文化遺産など、旅行者にお勧めしたい場所を紹介しているミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(仏語改訂第4版)に「大山阿夫利神社からの眺望」が二つ星として掲載されました。
 まるで一幅の絵画を見るような絶佳な眺望と豊かな自然を、後々の人にも楽しんでいただけるよう、大切に守っていきたいものです。   伊勢原市』

 ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(仏語改訂第4版)は、平成27年6月にフランスで発売されている。もう3年も前の事だ。

 石段を下っていく。時々、左足首が痛む。なるべく左足首に荷重がかからないようにゆっくりと左足を下ろす。
[阿夫利神社からの眺望についての説明板] [下社の石段を下ってきた(振り返って撮影)]

 全く歩けない程の痛みではないので、この左足首をどう曲げると痛みが発生するのか、調べる意味で、ケーブルカーを使用せず、大山寺経由の女坂を下ることにした。
 女坂には、手摺が増えたような気がした。また、クサリも安全のために一箇所、取付けてあった。
 ....これも新発見

 大山寺を参拝後、階段下から振り返って撮影する。(写真下)
 春先だというのになんだか紅葉時の風景に見える。

 どうも左足首の痛みは、足の小指側(外側)に荷重がかかった時に発生するのが分かってきた。そんな訳で、なるべく足の親指側(内側)に荷重をかけるようにして歩く。
[大山寺(振り返って撮影)]

 まだ時間は、たっぷりあるので、こま参道を下っていく途中で、一度も訪問したことのない茶湯寺に寄り道することにした。
 こま参道の途中から右折して、茶湯寺への小さな橋を渡り、歴史を感じさせる石段を登っていく。
 ここは、木造釈迦涅槃像が有名で、建屋に説明板がかかっていた。
 以下のように書かれてある。
『伊勢原市指定重要文化財(昭和52年5月25日) 木造 釈迦涅槃像  像長 164.5cm
 釈迦が涅槃に入った(亡くなった)時の様子を表し、右手を枕にして横臥する等身大の涅槃釈迦像です。彫刻としての涅槃像は、日本では少なく、貴重な作といえます。
 造像技法は、いくつかの木を合わせた寄木造です。頭部は前後で矧ぎ、首の部分を体部に差し込んでいます。体部は前後左右で四材を矧ぎ、右脇の下に右腕となる二材を矧ぎ付けています。
 江戸時代の作です。また、体内に納められていた木札の記録から明治9年(1877)に修理されたことがわかりました。平成16年3月 伊勢原新教育委員会』


 建屋の中を覗くと、奥に涅槃像が見えた。像長164.5cmというのは、結構大きい。
 この寺は、百一日参りで有名だが、今は、誰もいなかった。静寂な中、外に設置してある「わらべじぞうさま」(6体)の表情を眺めた後、帰りは、石段を使わず、隣の舗装路を通って入口の橋に戻った。
[茶湯寺への石段] [釈迦涅槃像の説明板]

 左足首の痛みが和らいだので、大山ケーブルバス亭のロータリーを左に見ながら、もう少し歩くことにした。
 バス通りを下っていく。
 左折し、良弁滝を見物。
 ここは、滝の部分だけが、完全に日陰となっていて撮影者泣かせの場だった。極端に近づいて、日陰だけの構図にしないと、コントラストが強過ぎて、滝の部分は、真っ暗になってしまう。
 近くに良弁滝説明の立札があり、そこには、以下のように書かれてある。
『大山寺開山(天平勝宝7年(755年))に良辯僧正が入山、最初に水行を行った所。高さ一丈三尺(3m94cm) 江戸時代、たびたび錦絵や版画の題材に取り上げられ、大正時代には、歌舞伎「大山と家光」で「大山良辯滝の場」として演じられた。 大山観光青年専業者研究会』
 良弁滝は、北斎・国芳・広重などの作品が残っていて、江戸時代から、大山の滝の中では、有名な滝だったらしい。当時、これらの作品は、大山講の宣伝広告媒体として、かなり貢献したことだろう。
[良弁滝]

 更に坂を下っていくと、愛宕滝に着いた。
 ここは、良弁滝と異なり、全く日陰が無かった。ほぼ順光で、撮影するには有難かった。スローシャッターで撮りたいところだったが、三脚をセットするのが面倒で、結局、三脚無しで撮影。
[愛宕滝]

 阿夫利神社社務所に寄り道した後、バス通りに出て、大山駅バス停に到着。
 今日は、ここまでと、伊勢原駅北口行きのバスを待った。

 余談
 『大山駅の由来
 神奈川中央交通の大山駅バス停は、昭和10年(1935)にできた。小田急伊勢原駅からのバスは、清水屋の前が終点だった。鉄道が駅という呼び名だったために、鉄道駅からの出発点とバス終点や乗り換えなどの主要なバス停留所のことを、当初は駅と呼んでいた。
 昭和42年(1967)に大山ケーブルバス停ができた後は、今の大山駅バス停は、通過点にすぎないバス停になったが、呼び方はそのまま残った。
 出典:相州大山 今昔史跡めぐり (宮崎武雄) 風人社2013年 』
 [大山駅バス停にてバスに乗車]


 今回は、南尾根を南下しようと思ったのですが、辺室山の時と同様、左足首が痛くなり、ルートを変更し、結果として、下社の他、茶湯寺、良弁滝、愛宕滝、阿夫利神社社務所などを訪問することが出来ました。

 左足首の痛みの発生個所は、だいたいわかってきましたが、これが、治ってくれるのか、気になっています。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。