トップページ山行リスト(日付)>大山北尾根_記録20190413


大山北尾根

 山行日
2019年4月13日(土)       晴れ         同行者:「山の会2」メンバー 11名
 コース
菜の花台(8:35)〜(8:44)三角山(8:47)〜(8:57)菜の花台(8:57)=(タクシー)=(9:17)物見峠入口(9:20)〜(9:54)一ノ沢峠(10:00)〜(11:20)境沢ノ頭(913m峰)〜(12:07)ミズヒノ頭(12:35)〜(12:52)西沢ノ頭〜(14:05)大山(14:17)〜(14:59)春岳山〜(15:29)ヤビツ峠
今回は、「山の会2」メンバーとともに、大山北尾根を行ってきました。
登山口は、物見峠入口で、ここから一ノ沢峠までは、自己未踏ルートでした。その後、大山北尾根を南下し、大山頂上へ。
詳細は、以下をご覧下さい。 


 今回は、秦野駅から物見峠入口までタクシー3台で向かう。但し、我々が乗ったタクシーだけは、途中の菜の花台で降ろしてもらい、タクシーを待たせて三角山を訪問することになった。

 8:35、他事鉄さんと共に、菜の花台からヤビツ峠へ向かう車道の左側を登っていく。しかし、誰も歩いていないのか、経路がよく分からなくなっていた。途中、脚立を使ってシカ柵内に入る。シカ柵の外は、完全にヤブだったが、シカ柵内は、歩き易かった。再び脚立があり、シカ柵を出たところで、8:44、ようやく三角山の三角点に到着した。
 この三角点は、確か2度目だと思う。ヤブが成長して、周囲の景色も変わってしまったようだ。
[三角山の三角点]

 帰りも同じルートで戻ることとした。
 左手に秦野盆地が見下ろせた。(写真下左)
 菜の花台付近では、富士山が眺められたが、時間の制約上、ベストなアングルが得られなかった。(写真下右)
 8:57、待たせていたタクシーに乗車し、菜の花台を出発する。
[秦野盆地を眺める] [木立の間から富士山]

 9:17、物見峠入口に到着。
 直行のタクシーに乗車したTAMさんが出迎えてくれた。他のメンバーは、既に出発しており、姿は見えない。我々もすぐに出発することにした。
 この物見峠入口からのルートは、初めての道なので、ちょっとワクワク気味。
 東丹沢県民の森案内図(考証林)の案内板には、以下のように記載されてあった。
 「考証林」の沿革について(巨樹・巨木は何故残ったのか?)
 「かながわの美林50選」にも選ばれた「丹沢札掛のモミ林:考証林《面積39ha)」は県有財産になった昭和6年(1931年)当時から、風致維持を目的とした「施業制限林」に指定されており、伐採に制限があったようです。第2次世界大戦中、当時の南条完二林務課長に帝国陸軍から軍需資材用として伐採申請がありましたが、「丹沢の森林に関する学術考証に欠かせない貴重なもの」という主張のもとこれを拒否したということが「考証林」と9いわれる所以になったようです。
 昭和27年頃(1952年頃)までは林内低木の炭焼きが行われていたようですが、以降は人手が入ることなく今日に至っています。林内に樹齢300年近いモミや通称「太郎スギ」と呼ばれる樹齢420年のスギ等の巨樹・巨木が多数残されているのはこのような理由からなのです。なお、このようなモミ林は、丹沢全域で江戸時代に比べると面積で1/1000程度まで減少したといわれています。」

 考証林の意味がわかるとともに、ちょっと興味をそそる内容だ。
[物見峠入口を出発]

 布川を渡り、右岸を進む。この辺りから考証林のエリアとなる。
[布川を渡る]

 モミの木が目立ってきた。樹高のあるモミの木が続く。
 この辺りが、考証林の核心部かなと思いつつ、進んでいく。考証林エリアでは、モミ以外にトチノキ、スギ、ケヤキなどがあるようだ。
 9:32、小沢の左岸沿いに登っていく。一ノ沢峠0.5kmという道標を過ぎ、小沢の細い枝沢を進む。すると、先行メンバーが見えてきた。
[モミノ木の大木が目立つ]

 先程から、一ノ沢峠0.6km、0.5km、0.4km、0.3kmと100m単位に道標が現れる。雪が降ったような場合、道がわかりにくいせいだろうか。0.3km道標のところで、尾根の背筋に上がった。この後は、急登はなく、緩やかな登りとなる。先行メンバーとの間は、殆ど無くなって、ほぼ一列状態となった。

 9:54、一ノ沢峠到着。植林帯が目立つ峠である。視界が広がらないのが残念だ。
 ここで、メンバーが合流し、小休止。この一帯は、ヒルゾーンだと言われていたが、ここまで、ヒルを発見していない。この峠でも、念入りにチェックするが、大丈夫だった。
 ここから大山頂上の方へ南下していく。
[一ノ沢峠に到着]

 大山頂上を目指して、南の尾根筋を進む。
 一ノ沢峠まででも、倒木を何度か見掛けたが、この尾根でも倒木が目立った。ここは、植林ではなく、モミの木が根本付近の幹で裂けているパターンが多い。強烈な風雨が襲ったようだ。
[倒木が目立つ]

 もっと短い尾根筋かと思っていたが、意外に長く感じる。
 だが、植林帯だったり、自然林だったり、登ったり、下ったりと、いろいろ変化に富む尾根筋だ。
[境沢ノ頭に向かう]

 境沢ノ頭を通過し、その先の送電鉄塔(新多摩線No.16)へと向かう。このあたりは、風の通り道なのか、高い樹林がなくなり、視界が広がる。
 この先は、大山北尾根として、個人的には何度か歩いているコースだ。
[送電鉄塔に向かう]

 ミズヒノ頭の手前の小ピークを登ったところで、大山頂上方面を望む。
 まだ遠いな〜と思ってしまうと同時に結構、山肌が白いことに気がつく。雪が多いのかもしれない。ちょっと楽しみが増えた気分だ。
[大山頂上を望む]

 ミズヒノ頭でランチタイムとした。
 食事を終え、少し戻り、展望地にて、富士山、塔ノ岳、丹沢山方面を撮影する。(写真下)
 今日は、クッキリと見渡すことが出来た。
 最初は、富士山の頂上に雲が纏わりついていたが、食事を終えた後では、うまいことに頂上付近の雲が消えて、頂上の輪郭がはっきりと分かった。
[富士山と塔ノ岳から丹沢山]

 北側斜面になると、まだ雪が一面残っていて、西沢ノ頭への登りは、雪の上を歩いていく。
[残雪が現れた]

 西沢ノ頭を通過し、尾根が細くなり、慎重に鞍部へと向かう。
 その後、登り返す。(写真下)
[西沢ノ頭を過ぎて鞍部から登りとなる]

 やはり、先程の予想通り、だんだんと雪の量が増えてきた。
 モノレールが現れる頃になると、一面、白い斜面となった。(写真下)
[モノレールが出現]

 尾根が二重山稜となり、気がついたら、左側の尾根筋を歩いていた。
 右側に、いつものブナの木を見つけたので、一旦、雪の斜面を下って、右側の尾根筋に移動しようと思ったが、意外に雪が積もっていたため、ちょっと難儀する。
 振り返って、お目当てのブナの木を撮影。(写真下)
 このブナの木の周辺には、保護柵があるので、それを避けて撮影しようとすると、アングルが今一つになってしまう。

 目の前に頂上の電波塔が大きく見えてきた。右手の富士山を眺めると、この時間帯では、手前に薄い雲が発生し、白い頭の部分は、隠れてしまった。また、丹沢方面も霞がかかったようになってしまい、撮影タイムが終了したことを悟る。
[大山北尾根のブナ]

 14:00、大山頂上に到着。頂上付近には、まだ登山者が多く残っていた。
 奥ノ院の前で全員の記念撮影をした後、頂上を出発。(14:17)
 北尾根にあれだけ雪が積もっていたのだが、この南側斜面には、登山道に雪が全くなかった。
[大山山頂にて]

 14:30、表参道から離れ、ヤビツ峠方面へのルートを選択。(写真下)
 道は、殆ど乾いた状態で歩き易い。
[ヤビツ峠の方へ下る]

 途中、3人だけで春岳山へ寄り道してみた。立派な山頂標識が1本、立っていた。

 
再び登山道に戻り、ヤビツ峠に近づいてきた頃、頭上で、マメザクラが満開だった。
 もう咲く時季かなと思う。今年は、開花が早いようだ。
 この後、ヤビツ峠直前でも満開だったマメザクラに出会った。
 [マメザクラ満開]

 15:29、ヤビツ峠到着。
 意外にも、バスを待つ登山者で列が出来ていた。この待ち行列で、座れなかったら、辛いな〜と思っていたら、バス乗客の全員がちょうど座ることが出来た。
 [ヤビツ峠に到着]


 一ノ沢峠は、帰宅後、調べてみましたら、2005年、2010年に続いて3回目でした。いずれも大山から北上して訪れたケースです。そんな訳で今回は、逆コースを初めて歩いたことになり、道理で記憶がはっきりしなかった事に納得しました。
 今回は、天候が素晴らしく、クリアな富士山・丹沢山塊の眺め、残雪ありと、見て歩くことが楽しいコースでした。
 ....秦野駅前の反省会にて、生ビールも旨かった。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。