トップページ山行リスト(日付)>鬼石沢_記録20190901


鬼石沢

 山行日
2019年9月1日(日)       晴れ         同行者:「山の会」メンバー3名
 コース
大滝橋(8:32)〜(9:15)マスキ嵐沢入渓点〜(9:53)一軒屋避難小屋(10:32)〜<鬼石沢>〜(14:40)畦ヶ丸避難小屋下鞍部(15:04)〜(15:32)大滝峠上(15:40)〜(16:14)一軒屋避難小屋(16:28)〜(17:26)大滝橋
 山の会メンバー(NASさん、MAAさん、KEKさん)とともに西丹沢の鬼石沢に行ってきました。
 とにかく長かった〜というのが、率直な感想です。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 今回の沢登り山行は、マスキ嵐沢、葛葉川本谷(前半部)に続いて今シーズン3回目。今年は、雨が多く、通常の山行が中止になるケースが多かったが、どういう訳か、今年の沢は、全部、実行できている。
 いつものように新松田駅7:30発の西丹沢ビジターセンター行きに乗車。乗客は、我々の他に3人だけ。やはり、この朝2番バスは、いつも空いているようだ。
 8:31、大滝橋で下車。この時、10分前に発車している朝1番バスに追いついてしまった。(写真下)
[大滝橋に到着(振り返って撮影)] [林道に向かう ]

 林道から登山道に入り、木橋を渡ると、渡った先の木橋の先が、沢に落ちていた。(写真下)
 やはり、8月の雨で水量が増したようだ。(7月のマスキ嵐沢の時は、木橋は無事だった)
[木橋が傾いていた]

 大滝沢を左岸に渡るとき、なんと、ここでは、木橋が完全に流されていた。
 沢幅が短いところを狙ってジャンプする。(写真下)
[木橋が流されていた]

 9:15、マスキ嵐沢入渓点を通過。
 ちょうど沢支度をしている沢グループ2組(計9人)を見掛ける。今日のマスキ嵐沢は、結構、入渓者が多いようだ。
[マスキ嵐沢入渓点にて]

 マスキ嵐沢を越えて山腹を登っていくと、右下にマスキ嵐沢が見えてきた。最初の滝らしい滝あたりだろうか。やがて、マスキ嵐沢から離れ、斜面をトラバースし、西側に進んでいく。なんとなく頭上に水の流れる音が聞こえてくるなと思ったら、尾根を回り込んだ先で、鬼石沢と出会う。

 鬼石沢の左岸沿いを進み、ようやく一軒屋避難小屋に到着。(9:53)
 小屋の前のベンチで、沢装備の装着開始。
 10:32、避難小屋のすぐ下から、入渓。
[一軒屋避難小屋に到着]

 鬼石沢に足を踏み入れる。砂地が多く、足の裏にやさしい感触を得る。
 すると、前方に大量の流木が山積みされている光景が目に入る。どういう理由か分からないが、ここで流木が堰き止められていた。左手から回り込んで上流へと向かう。
[大量の流木を見る]

 10:48、15m滝下に到着。(写真下左)
 傾斜は、それほどでもないが、最初の滝ということで、ロープを取り出して、NASさんが、トップで左岸を登る。(写真下右)
 ロープが必要なのは、最後のところだけで、それまでは、さほどロープに頼る程の傾斜ではなかった。

 2番目のMAAさん、3番目の花立小僧は、ロープを固定し、アッセンダー利用で登り、ラストのKEKさんは、上から花立小僧が確保して、トップロープで登る。
[15m滝に出会う] [右から登っていく]

 すぐ上に20m滝が現れる。この滝は、ロープが必須と思えた。
 もう1本のロープを使って、NASさんトップ、MAAさん確保で、すでにスタートしており、NASさんは、登り終えていた。やはり、ロープが2本あると、2人一組となり、効率がいい。
 ロープを固定し、アッセンダー利用で登る。水流左から取り付いたのだが、途中で、どういう訳か、私だけホールドを見つけることができず、水流を跨いで、水流右に移った。
 ....自分だけシャワークライミングとなる。
[20m滝]

 12:01、堰堤を左から越える。その後は、しばらくゴーロ歩きとなる。
 左右から枝沢が入り込んでおり、進路ルートが、分からなくなる。しばしばGPSを取り出し、現在位置を確認。
 ....便利な世の中になったものだ。
[堰堤を左から越える]

 そろそろ5m滝が現れるはずなのだが、この先は、全く滝が出てくるような地形ではなかった。そんな訳で、GPSを見ながら歩いても、枝沢に入り込んでしまうのかと思ってしまったが、それでも、自分の判断を信じ、進むと、12:28、ようやく5m滝に出会う。(写真下)
 この滝は、水流沿いをスメアリングで登る。注意力を集中しないと、片足が滑る時があった。
 だが、登っていて、非常に面白い。
 この滝を登った上で、ランチタイムとした。(12:35〜12:47)
[5m滝を直登]

 12:50、ナメを歩くメンバーを撮影。(写真下)
 この辺りは、癒し系の光景で、心が和む。
[ナメが続く]

 大岩にやって来た。水量は、それほどでもない。ナメの中を進んでいく。
 大岩の前で右折し、大岩の間に突入する。
[巨岩帯]

 大岩の下で、MAAさんが身軽なパフォーマンスを披露。
 岩に足をかけると、ヒョイヒョイと、岩の上に上がってしまった。(写真下) この後は、腕力を使って、前の岩上に体重移動。
 ラストは、私となるが、これは、自力だけでは難しいと判断し、スリング、カラビナを取り出し、既に登り終えている3人にスリングをそれぞれ掴んでもらい、引っ張り上げてもらう。
 ....やはり、メタボには無理。
[胎内潜りでの岩登り]

 13:12、右からナメの枝沢が合流する。地図で、現在位置を確認。この先、小滝が続いて、堰堤が現れることを確認する。
 13:17、堰堤の上に大岩が止まっている光景が見えてきた。堰堤が出来た後、上流から移動してきたと思えるが、そのうち豪雨が来たら、堰堤の下に落ちそうだ。
[堰堤の上に大岩]

 ゴーロ歩きの後、ナメとなったり、小滝が連続して現れる。
 なかなか変化があって、面白い。

 緩い滝を登っていく(写真下右)と、その先に上部の欠けた堰堤が現れる。
 その堰堤を越えた先で小休止とした。(13;33〜13:47)
[4mぐらいの滝] [緩い滝を登っていく]

 13:58、目の前にチョックストーンの滝が現れる。大岩の下の岩場に続いて、MAAさん、KEKさんが楽しみにしていた滝だ。
 その二人は、さっさと登ってしまった。(写真下左)(写真下右)
 その後、NASさんも両腕パワーを発揮し、登る。ラストは、花立小僧。重い体重がネックとなるので、ロープでザックを先に吊り上げてもらい、空身となる。右足の足場を確保した後、右手でガバの岩を掴み、後は、腕力で強引に登った。
[チョックストーン滝(1)] [チョックストーン滝(2)]

 14:18、小休止とした。(写真下)
 「いや〜面白かったですね。」と、先程のチョックストーン滝について感想を述べるKEKさん、MAAさん。だが、NASさんの顔色が冴えない。どうやら、長い沢のため、エネルギー消耗が著しいらしい。確かにマスキ嵐沢なら、既に遡行は、終了し、下山中の時刻だ。
 14:27、出発。
 この辺りから左にエスケープしようかと話をし、先頭をMAAさんにバトンタッチ。だが、左の斜面は、急で高度差も結構ある。そんな訳で、左側に登れそうな所を探しながら、沢沿いを進んでいくことにした。
[水が涸れている所で小休止]

 結局、斜度が緩いルートを優先して登っていくと、前方に稜線が見えた。どうやら、左斜面にエスケープするぐらいなら、さっさと沢沿いに登った方が楽ということがわかった。
[稜線が見えた]

 14:40、稜線に上がった。
 ここで、沢装備を解除。取りあえず、予定の鬼石沢を最後まで遡行できたことに大満足。
[稜線に上がった]

 帰りは、一般登山道を使用して、大滝橋に戻る。
 15:32〜15:40、大滝峠上のベンチにて小休止。
[大滝峠上のベンチにて小休止]

 再び、一軒屋避難小屋に到着。(16:14〜16:28)
 ここで、帰りのバスについて考える。
 既に16:00を回っており、西丹沢ビジターセンター17:05発のバスには、ちょっと間に合わないだろうと推察。その次のバスは、18:58発の最終バスとなり、時間がだいぶ開いてしまう。さて、どうするか。
 まあ、タクシーを利用するかも含め、大滝橋に無事、着いてから考えようと結論づけた。 
[一軒屋避難小屋に戻ってきた]

 登ってきた道をどんどん下っていく。
 途中のクサリ場は、滑りやすく、緊張しながら通過。
[クサリ場にて]

 17:26、大滝橋バス停の車道に出た。
 タクシーを携帯で呼んでみる。そんなに台数もドライバーもいないタクシー会社なので、どうかなと思ったが、「10分ぐらいで行きます。」との回答を得た。
 意外に早く来ることが分かり、急いでシャツを着替える。
 メンバーとは、「今日はツイてるね〜」と、思わずニヤリ。
[大滝橋にてタクシーを呼ぶ]

 タクシーで一気に、山北のさくらの湯に到着。(18:07)
 ここまでのタクシー代は、6,340円。4人で割ると、約1600円/人。バスだと、900円/人。ちょっと高めだが、かかる時間が違うし、何より快適だ。これならば、タクシーを使うのもいいなと思えた。
[さくらの湯に到着]

 その後、御殿場線で松田に移動し、いつも立ち寄っている小さな店に入る。ここは、結構、空いている確率が高い。案の定、ゆったりと座れ、生ビールで乾杯する。
 普段は、飲んでも、食べる量は、そんなに多くないのだが、今日は、目一杯歩いたためか、全員、食事も、しっかりとった。
 ....アルコールもしっかり摂取。
 [新松田の小さな店で乾杯]


 参加の皆様 
 ちょっと距離が長く、中弛みとなる沢でしたが、面白い滝やナメもあり、充実した遡行でした。
 今後も、沢登りを楽しみましょう。
 宜しくお願い致します。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。