トップページ>山行リスト(日付)>経ヶ岳・煤ヶ谷高取山_記録20211213
2021年12月13日(月) 晴 |
「山の会2」メンバー 3名 + 1名 |
半僧坊前(8:43)〜(10:29)大沢ノ頭(10:39)〜(11:19)経ヶ岳(12:07)〜(13:16)華厳山(13:19)〜(13:47)高取山(荻野)(13:51)〜(15:03)高取山(煤ヶ谷)〜(15:37)327m地点〜(16:34)御門橋 |
今回は、「八菅修験春の峰三十行所を訪ねる」の2回目です。
前回の続きで、下記行所を訪問する予定で、歩いてきました。
(6)宝珠嶽(修) (7)山神(修) (8)経石嶽(修) (9)華厳嶽(修) (10)寺宿(泊)
(修):特別な修行や祈祷を行う場所
(泊):祈祷や宿泊する場所。
詳細は、以下をご覧下さい。
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本厚木駅で前回のお二人と集合し、半原行のバスに乗車する。
半僧坊前にて下車し、今回、新たに同行して戴く別のお二人に挨拶して、合流する。今回は、この5人で歩く予定だ。
8:43、半僧坊前バス停を出発する。 |
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[半僧坊前バス停にて] |
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バス通りを戻り、経ヶ岳への登山道へと進む。
このルート、下山路には、何度も使用しているが、登りで使用するのは、あまり記憶がない。そんな訳で、新鮮な気分で登っていく。
前方に堰堤が見えてきた。(写真下) この先からの登山道は、夏場ならば、ヒルの巣窟エリアだが、気温の低い、この時季は、安心して歩ける。 |
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[経ヶ岳への登山道を行く] |
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尾根筋に辿り着いたところにベンチがあり、小休止。
前回歩いた八菅山方面が見渡せる。 |
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[ベンチのある箇所にて小休止] |
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東京方面の高層ビル群を眺めていたら、スカイツリーを見つけた。いつものように撮影。 |
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[スカイツリーを見つけた] |
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小休止後は、植林帯の急登だ。
ゆっくり登っていくことで、どうにかクリア。
9:58、法華峰林道に出た。ここで小休止。
今回の「八菅修験春の峰三十行所」とは、全く関係ないのだが、林道横に転がっている岩を割ると、カネハラニシキガイの化石が見つかるというので、いくつか適当に割ってみる。すると、確かに縦筋が連続して並んでいる小さな模様を発見。これがその化石との事。このあたりが、かつて、海であったことの証拠となる化石らしい。(写真下左)
....下記画像では、ちょっと分かりづらいけど。
10:04、出発。(写真下右) |
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[カネハラニシキガイの化石] |
[法華峰林道を歩く] |
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林道を少し歩いた後、左手の経ヶ岳への登山道に再び入る。
やがて、植林帯の山腹を斜めに登っていき、尾根筋に出た。(10:23)
ここで、経ヶ岳への登山道は、左折するのだが、我々は、逆に右折し、大沢ノ頭を目指す。(写真下) |
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[大沢ノ頭に向かう] |
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大沢ノ頭に到着。平坦な形状なので、どこが頂上か、良く分からないが、この辺りだろうと勝手に撮影。(写真下)
ここは、以前、法華峰と呼んでいた記憶があるが、東丹沢詳細地図では、「大沢ノ頭」と記載されている。
....だけど、大沢という沢が地図上で見つからない。 |
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[大沢ノ頭頂上辺り] |
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大沢ノ頭が、「宝珠嶽」という六番行所とのことだが、何か石祠でもないかとキョロキョロしてみるが、何も人工物は、見つからなかった。
なお、補足だが、修験者ルートとしては、塩川滝付近の五番行所の滝本 平持宿から、大沢ノ頭北側の尾根筋を登ってくるのが、本来の修験者ルートだ。だが、今回、我々は、歩き易さを第一に考えているので、現在の一般コースをなるべく利用して行所を訪れている。
ここからは、八菅山の丘陵地帯がよく見える。(殆どがゴルフ場だが) (写真下)
修験者は、当時、この眺めから何を思ったのだろうか。 |
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[八菅山方面の眺め] |
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大沢ノ頭から来た道を引き返し、経ヶ岳方面へと向かう。
次の七番行所は、「山神」と呼ばれている所なのだが、この辺りで、祠を見かけたことはなかったな〜と思いながら、尾根筋を登っていく。(写真下左)
10:59、ベンチのある小ピークで小休止。(写真下右)
ここが、「山神」ではないかと思われる。
『風土記稿には、「華厳山山中に宝珠嶽山神と唱ふるところあり」と記されている。そこから、このあたりに行所が存在したと考えられている。』
(引用文献:慶應義塾大学教授 宮家準編「修験集落八菅山」慶應義塾大学宮家準研究室)
現在、左手は、陽が差し込まない程、密集した植林帯。右手は、自然林だ。植林帯が自然林だったら、ここも視界が広がったことが推定される。 |
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[尾根筋を登っていく] |
[ベンチのある所] |
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尾根筋を登っていき、経ヶ岳に到着。
ベンチでは、小さな男の子とお父さんの2人が既に休憩中だった。 |
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[経ヶ岳頂上にて] |
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ベンチにて大山から丹沢山方面を望む。
今日は、比較的空気が澄みきっており、クッキリ見える。 |
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[大山から丹沢山方面の眺め] |
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眺望を堪能したら、山頂すぐ下にある経石に向かう。
この経ヶ岳も行所となっており、八番行所「経石嶽」と呼ばれている。この経石があるためだろう。
「昔、弘法大師がこの岩(南側にある穴)に経文を納めたことから経石と、また経石のある山だから経ヶ岳と呼ばれるようになった」と説明板には、書かれてある。 |
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[経石を訪問] |
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経ヶ岳から、華厳山に向かう。
経ヶ岳からの下り急斜面には、長いトラロープが設置されていて、以前より、安全に歩けるようになっていた。
鞍部の荻野越を通過すると、華厳山への登り返しがキツい。
ハアハア言いながら、どうにか華厳山に到着。ここで、山頂標識前にある「西山を守る会」の箱からアクリルたわし(200円)を取り出し、購入する。(写真下)
ここも行所で、九番行所「華厳嶽」と呼ばれている。ふと思ったのだが、宝珠嶽(大沢ノ頭)、経石嶽(経ヶ岳)、華厳嶽と、ピークが行所となっている。修行とは、結局、現代で言うピークハントなのかと思ってしまった。 |
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[華厳山頂上にて] |
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さらに足を延ばして、荻野高取山に向かう。
13:47、荻野高取山に到着。(写真下)
次の行所は、寺宿というところなのだが、これが、どこなのかが、実のところ、分かっていないらしい。宿泊できる場所のようなので、この荻野高取山のピークでは、ないようだ。
『行所の詳しい位置は確定できないが、水場があり、この山に滝洞寺という寺があったと伝えられる。ここが寺の宿である。』
(引用文献:慶應義塾大学教授 宮家準編「修験集落八菅山」慶應義塾大学宮家準研究室)
ということで、十番行所の「寺宿」は、宿題となった。
なお、荻野高取山から先の修験者ルートは、南東側のゴルフ場沿いに進むようだ。
それゆえ、寺宿という行所は、現在のゴルフ場、あるいは、採石場付近である可能性が高い。
荻野高取山から戻る途中で、半僧坊前バス停で合流したお二人と別れる。お二人は、ここから上荻野の方に下っていき、我々3人は、華厳山手前まで戻って、煤ヶ谷高取山に向かう。
なお、煤ヶ谷高取山に続く尾根筋は、修験者のルートではないのだが、今回は、敢えて修験者ルートを外れて、この煤ヶ谷高取山への尾根筋を選択した。 |
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[高取山(荻野)頂上にて] |
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華厳山手前まで引き返し、煤ヶ谷高取山に続く尾根筋を下っていく。(写真下)
急斜面で、前に転倒したら、転がっていきそうなところだ。
久しぶりに歩くルートなので、記憶が曖昧。この先の尾根筋が見えていないので、ドキドキする。 |
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[高取山(煤ヶ谷)に続く尾根を下っていく] |
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斜面を下っていくと、ようやく、この先の尾根筋が見えてきた。確か、この先が急斜面だったなと過去の記憶を思い出す。
だが、その急斜面になかなか遭遇しなかった。
尾根筋をさらに下っていこうとしたら、何か方向が違うなと思い、躊躇った後、右に進み、下を見たら、一本の固定ロープを発見。ここが急斜面の下りルートだと確信。(写真下)
ロープを利用して下っていく。
1本目が終わったら、すぐに2本目のロープが始まった。 |
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[急斜面にロープあり] |
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14:52、鞍部を通過。
緩やかに登り返すと、煤ヶ谷高取山頂上に到着。(写真下)
だが、平坦部分が長く、どこが頂上か良く分からない。山頂標識は、見当たらなかった。
....何度か訪問しているが、まだ山頂標識は、見たことが無い(と思う) |
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[高取山(煤ヶ谷)頂上付近(振り返って撮影)] |
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平坦な尾根筋を進んでいく。
西日が当たり、西側の冬枯れの樹林が印象的だ。(写真下)
15:17、尾根の先端部にて、左に石祠を見る。年号は、「文化」と読める。1800年初めの頃だ。
ここで、尾根は、左右に分かれるが、右側の斜面を下っていく。 |
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[尾根を行く] |
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15:47、右下に紅葉した樹木を発見。これが今シーズン最後の紅葉かなと思いながら、撮影。 |
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[最後の紅葉?] |
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すると、まだ紅葉エリアが続いていた。だが、残念ながら、陽が大山三峰山方面に落ちてしまい、撮影としてはイマイチ。 |
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[まだ紅葉エリアが続いていた] |
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16:34、まだなんとか、明るいうちに御門橋バス停に到着。
次のバスは、17:10。バスを待っていると、見る見るうちに周囲は、暗くなっていき、気温が一気に下がった。
「これは、寒い」と、頬が冷えてくる。だが、なかなかバスが来ない。結局、バスは、5分ぐらい遅れて到着。ようやく、寒さから脱却できた。 |
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[明るいうちに御門橋に到着] |
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今回は、メンバー間で情報交換しながら、歩けたのが、大変有意義でした。いろいろと参考になる情報を得ました。ご同行戴きました方々に厚く御礼申し上げます。 |
※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。
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