トップページ山行リスト(日付)>城ヶ尾山・菰釣山_記録20220903


城ヶ尾山・菰釣山
 山行日
2022年9月3日(土) 曇    同行者:「山の会2」メンバー 2名
 コース
道志の森キャンプ場(8:15)〜(9:38)城ヶ尾峠(9:44)〜(9:51)城ヶ尾山(10:04)〜(10:56)ブナ沢ノ頭(11:04)〜(11:23)ブナ沢乗越〜(11:29)菰釣避難小屋(11:50)〜(12:15)菰釣山(12:30)〜(13:19)油沢ノ頭(13:30)〜(14:09)西沢ノ頭(14:19)〜(14:43)石保土山(15:02)〜(15:24)要所小屋ノ頭〜(15:46)大棚ノ頭下〜(16:04)山伏峠〜(16:13)山伏トンネル
 今回は、「山の会2」メンバーと甲相国境尾根(城ヶ尾峠〜山伏峠分岐間)を歩いてきました。  詳細は、以下をご覧下さい。


 今回は、「山の会2」TAMさんに車サポーター役のご協力を得て、JR御殿場線山北駅から道志の森キャンプ場まで同乗させて戴く。
 道志の森キャンプ場の奥に8:10到着。(写真下左)
 見上げれば、雲が一面覆っている。今にも雨が降りそうなので、ザックカバーを装着した後、他事鉄さん、YYNさんと共に3人で出発。(写真下右)
[道志の森キャンプ場] [林道を出発]

 緩い登りとなった林道を歩き続ける。そろそろ城ヶ尾峠入口ではないかとGPSと地図で確認すると、なんと峠入口を行き過ぎてることに気がついた。
 「あれっ」と思い、引き返す。
 「城ヶ尾峠への道標を見落としたのかな」と思い、先程、見掛けた立派な標柱まで戻る。
 標柱には、「林野庁認定 水源の森百選 横浜市有 道志水源林」と白い文字がクッキリと書かれてあるだけで、道標ではなかった。(写真下)
 だが、地図上の登山口は、この辺りなので、周囲に登山道が無いか探す。
[道志水源林の立派な標柱]

 すると、道志水源林の標柱の先に古びた標柱を発見。よく見たら、「城ヶ尾峠登り口」と書かれてある。茶色くなった標柱に文字が黒だったので、全く標柱に気がつかなかったのだ。(写真下左)
 ここからGPS地図では沢沿いに破線が記載されていたが、実際は、植林帯の斜面を登っていくように道が続いていた。(写真下右)
 なお、後日、ネットで見た地理院地図では、今回通ったGPS軌跡通りに破線が記載されてあった。(GPSの地図情報が古かったようだ)
[城ヶ尾峠登り口の標柱] [植林帯を登っていく]

 その後、尾根筋の直登となり、このまま進むと、城ヶ尾山に登ってしまうと思っていたら、途中で、尾根筋から外れ、左にトラバースするようになった。
 ロープのあるトラバースルートを進む。左下は、崩壊しており、注意して通過。(写真下)
 すると、前方に小沢が現れ、小沢に下っていった後、対岸を登り返す。
[ガレ場のトラバース]

 登り返した後も、左へとトラバースルートが続く。
 すると、前方に稜線が見えてきて、ベンチを確認。(写真下)
 どうやら、城ヶ尾峠に着いたようだ。
[城ヶ尾峠に到着]

 ベンチは、前日の雨のせいか、ビショビショに濡れていて、腰を下ろせない。そのため、立ち止まったまま小休止。
 道標には、南下していく地蔵平への方向案内が示されてなかった。(写真下) これは、最近の話ではなく、2009年に地蔵平から城ヶ尾峠へ登ってきた時でも、既に地蔵平への方向案内は、なかった。どうやら、地蔵平へのルートは、昔から登山道として管理されていなかったようだ。
 ここで、西丹沢登山詳細図(吉備人出版)を広げて確認したら、現在、ここから地蔵平へのルートは、この先すぐのトラバースルート部分が崩壊と記載され、物理的に通過不可能となっていた。
[城ヶ尾峠の道標]

 9:44、城ヶ尾峠を出発し、城ヶ尾山に向かう。 
 ガスが濃くて、前方がはっきりしない中、緩やかな登りを進む。(写真下)
 左手の斜面を見ていると、他事鉄さんが、「ススズタケが全くなくなっている!」との発言。他事鉄さん曰く、昔、地蔵平の方から北上し、城ヶ尾峠ではなく、城ヶ尾山に直登したことがあり、その時、最後の登りは、猛烈なヤブ漕ぎだったとの事。
 今では、スズタケの密集など、全く見られない状況だ。ちなみに西丹沢詳細図によると、他事鉄さんが登ってきた城ヶ尾山への尾根筋ルートが、現在の地蔵平へのルートとして記載されてあった。(前述の通り、城ヶ尾峠へのトラバースルートが崩壊しているため)
[城ヶ尾山へ]

 9:51、城ヶ尾山到着。城ヶ尾山は、久々の訪問だと思い、調べてみたら、1992年以来、30年振りだった。頂上は、平らな広場のようになっていて、樹林に囲まれ、展望がいいとは言えない。
 着いた瞬間、真上だけ、青空が見えて、陽が差し込んできた。(写真下)
 できれば、ガスを吹き飛ばしてもらいたいと願ったが、残念ながら長続きせず、再び陽は、陰ってしまった。
 先程、休んだばかりだったが、ここでも小休止とする。
 ....なんたって30年振りなので。
[城ヶ尾山頂上]

 10:04、城ヶ尾山を出発。次の目標ピークは、中ノ丸だ。中ノ丸も、どんな山だったか、城ヶ尾山と同様、全く記憶になかった。
 ガスは、一段と濃くなったようだ。だが、幸い、雨は降っていない。(写真下)
[ガスの中を行く]

 10:38、中ノ丸到着。(写真下) 樹林帯の中で展望は、なかった。
 正直なところ、どこがピークなのか、分からなかった。但し、道標を過ぎると、急な下りになり、やはり、あそこがピークだったかと思えた。
[中ノ丸]

 10:54、突然、城ヶ尾山のように陽が差し込んできた中、尾根を進む。(写真下)
 「太陽よ、もう少し頑張れ!」と思うのだが、5分程度で、陽が陰ってしまった。
 太陽光が射し込んでくるだけで、尾根歩きの印象がだいぶ異なってくる。
[陽が射してきた]

 10:56、ブナ沢ノ頭の道標に到着。だが、GPSで現在位置を確認すると、ここは、ブナ沢ノ頭(1229m峰)の一つ手前の小ピークだということが分かった。(写真下)
[ブナ沢ノ頭の道標]

 ブナ沢ノ頭の道標から一旦下って、再び登りとなる。(写真下左)
 その後、一度登り切るが、緩く下った後、やや登りになる。(写真下右) このあたりが1229m峰(本来のブナ沢ノ頭)のようだが、道標とか山頂標識の類を見つけることは、できなかった。
[階段状の登り] [1229m峰あたり]

 11:20、尾根幅が広がってきた。(写真下)
 歩いていて気分のいい樹林帯だ。陽が差し込んでいたら、もっと緑が映えただろう。なんとかガスが切れないものかと思う。
[尾根幅が広がってきた]

 11:23、ブナ沢乗越を通過。右手に道志の森キャンプ場への分岐路を見る。
 すぐ先に菰釣避難小屋があると思っていたのだが、実際は、そうでなく、だいぶ距離があった。
[ブナ沢乗越]

 登りが続いた後、11:29、ようやく菰釣避難小屋に到着。
 避難小屋の中に入って、ドア2ヶ所を開き、空気の流れを作ると同時に、光を取り入れる。内部は、整理整頓されていて、休むにはちょうどよい。ここでランチタイムとした。
[菰釣避難小屋にて小休止]

 11:50、避難小屋を出発。ここから気合を入れて登っていく。避難小屋から菰釣山までは、結構、直線登りが続いていたという記憶があった。
 12:14、ガスの中、前方に頂上が見えてきた。(写真下)
[もうすぐ菰釣山]

 頂上直前にて、ちょうど単独男性とすれ違った。本日、初めて出会った登山者だ。
 12:15、菰釣山頂上に到着し、ベンチにて小休止。ここが、本日の最高地点(1379m)だ。(写真下)
 晴れていれば、南西側に富士山が見えるはずなのだが、今日は、ガスに覆われ、全く見えない。
 ベンチの近くに太陽光発電パネルを持つ観測装置?があり、そこから発生する雑音が気になってしまい、ちょっと落ち着かない頂上だった。
[菰釣山頂上にて]

 菰釣山からの下りが終わり、次のピ―クへの登りとなる。(写真下)
 この辺り、自然林の緑が目に入り、歩いていて気分がいい。
[樹林帯の中を行く]

 12:53、ブナノ丸頂上を通過。
 東海自然歩道の道標に「ブナノ丸」という山名が書かれてあったが、緩やかな登りだったせいか、あまり山頂のイメージは、なかった。
[ブナノ丸を通過]

 ブナ沢ノ頭、ブナ沢乗越、ブナノ丸とブナの名がつく地名が続いていたが、ブナノ丸を過ぎて、ブナの大木が目立つようになった。(写真下)
 時間があれば、もっとじっくり撮影してみたいエリアだ。
[枝振りが立派なブナの木を見る]

 小ピークを幾つか越えて、階段状の登りとなる。
 ここで黄葉した落ち葉を拾ってみると、城ヶ尾峠の時も見かけたイタヤカエデだった。どうやら、この国境尾根にはイタヤカエデが多いらしい。(写真下)
 なお、オニイタヤなのか、イトマキイタヤなのかは、よくわからず。
[イタヤカエデの仲間]

 13:19、急な階段状の登りが終わった先が、油沢ノ頭だった。
 急な登りだったため、しばし小休止。
[油沢ノ頭]

 油沢ノ頭を下った後、登り返していくと、前方に大岩が現れた。その右手を登っていき、樅ノ木沢ノ頭に到着。ここには、道標が立っていたが、これがないと、頂上とは気がつかない。
 続いて、木の階段が現れた。これが、今まで以上の急な登りで、おまけに木の階段は滑りやすく、緊張しながら足を置く。登り切った所が、西丹沢登山詳細図によると、鳥屋ノ丸という1308mピークだった。だが、現地にて道標や山頂標識は、見当たらなかった。
 鳥屋ノ丸を下った後、幅広の斜面を登っていく。
 14:09、登り切った所が西沢ノ頭だった。(写真下)
 ここで小休止。今後の下りによる右膝の痛み防止のため、ストックを取り出す。
[西沢ノ頭]

 西沢ノ頭を出発すると、今まで通り、アップダウンの尾根歩きが続くが、石保土山に近づいてくると、アップダウンが少なくなり、歩き易くなってきた。右膝は、まだそれほど痛みを感じていない。
 14:43、石保土山に到着。(写真下)
 ベンチと三角点がある。ここで小休止。周囲は、ガスが全く消えないままだ。
[石保土山に到着]

 要所小屋ノ頭からの急な下りで、右膝の痛みが出てきた。やはり、今までのアップダウンからジワジワと痛みが再発したようだ。
 15:34、送電鉄塔下にて小休止。ようやく視界が広がり、南側に西丸のピークを見る。(写真下)
 ここで、他事鉄さんから車サポーター役のTAMさんに携帯で連絡して戴き、下山場所が山伏トンネルであることを伝えてもらった。
 ....本日、調子が良ければ、高指山まで行く気合は持っていたが、時間的にちょっと難しかった。
[西丸を望む]

 西丸から西側に目を向けると、遠くに薄らと不老山、湯船山方面の山並み、その手前は、丸尾山の稜線の眺めとなった。ここは、風が吹いてくるので心地よく、なかなか離れ難かった。
[湯船山・明神峠方面]

 15:46、大棚ノ頭直下の分岐点(山伏峠分岐)にて、右折し、山伏峠に向かう。(写真下)
 ここから先、下りが続くと、再び右膝の痛みが出てきた。ストックを使って右膝を庇うように歩いていく。
[大棚沢ノ頭直下の分岐点]

 山伏峠手前にて、巨大な送電鉄塔に出合う。
 プレートには、「西群馬幹線258」と記載されているが、実際のところ、現在では、この東山梨変電所〜新富士変電所間は、線名が変更となっているらしい。
 昔、この送電鉄塔の所から富士山と山中湖を撮影した記憶があったので、左手を眺める。だが、今では、手前の密集した植林帯の樹高が伸びてしまい、山中湖だけでなく、富士山も全く見えない状況に変わっていた。
[送電鉄塔下にて]

 16:04、鞍部に到着。直進すると、石割山・御正体山方面への登りとなる。
 左手に小さな手書き道標が立っていた。(写真下)
 ここで、右折し、山伏トンネルの方へ下っていく。
[山伏峠での小さな道標]

 山伏トンネルへの下りに入ると、右膝の痛みがますます激しくなってきた。
 下っていく途中で立ち止まり、立ったまま、右膝をより伸ばす運動を何度も実施。こうすると右膝脹脛の付け根の痛みが消えていく。
[山伏トンネルに下っていく]

 16:13、山伏トンネル手前に出た。どうにか右膝の痛みに耐えながらゴールに到着。
 ここで、TAMさんの車に拾ってもらい、一路、山北駅へと向かった。
 [山伏トンネル手前に下りてきた]


 久々の甲相国境尾根歩きでしたが、ガスに覆われ、前半、中盤は、全く遠景に恵まれませんでした。特に菰釣山からの富士山の眺望を楽しみにしていたのですが、ガスに覆われ、全く見えなかったのは極めて残念でした。
 また、後半、右膝の痛みも、いささか気になってきました。

 同行戴きました他事鉄さん、YYNさん、並びに車のサポーター役をして戴いたTAMさん、有難うございました。今後とも宜しくお願い致します。
[カラスアゲハ]



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。