トップページ他山域山行リスト>高柄山・鶴島御前山_記録20111223


高柄山・鶴島御前山

 山行日
2011年12月23日(金) 晴 同行者:NASさん
 コース
四方津(8:18)〜(8:25)川合橋〜(8:36)川合峠〜(9:45)大丸(9:49)〜(10:14)千足峠〜(10:27)高柄山(11:11)〜(11:43)新矢ノ根峠〜(12:24)分岐点〜(12:36)鶴島御前山(12:42)〜(13:27)鶴鉱泉(14:09)〜(14:15)ムクノキ(14:20)〜(14:32)桂川橋〜(14:44)上野原
 これまで桂川南部の山稜である高畑山、倉岳山、矢平山と歩いてきましたが、中央線沿線シリーズ第3弾は、その東に続く高柄山です。この稜線は、高柄山から鶴島御前山を過ぎると、標高を落としていき、桂川に到達します。そのため、西側の倉岳山などと比べますと、標高は、だいぶ下がっておりますが、コースは、予想外の展開でした。
 詳細は、以下をご覧下さい。同行者は、いつものNASさんです。


 出発点は、四方津駅。
 先ずは、前回の矢平山の時、下ってきた尾根を逆コースで歩き、大丸を目指す。それにしても、今朝は、だいぶ冷え込んだようだ。地面には、一瞬、雪かと思うほど、一面、真っ白な霜が降りていた。
 8:36、川合峠を通過。
 その後、すぐに石碑のようなものがある。前回のときも気づいていたが、撮影していなかった。今回は、撮影する。(写真下右) 「聖徳太子」と読めるのだが、どういう意味だろうか。
 ※聖徳太子は、建築関連(大工、左官など)の職人の信仰の対象だったことをその後、知った。
[今日の出発点:四方津駅] [石碑あり]

 「ついこの間、歩いたばかりなのに方向が違うと新鮮だね〜」なんて、話をしながら、落葉の積った山道を進む。それほど傾斜は、キツくない。おかげでペース良く歩ける。
 9:25、右手に林道工事を見る。林道を北へと延長工事している所だ。(写真下)
 小ピークを登ったかと思ったら、すぐに下りとなる。下りきると舗装路の林道に出た。この後、少し林道を歩き、再び山道に入る。ここまで来れば、大丸は、もうすぐだ。
[林道工事に出くわす]

 9:45、大丸到着。道標には、大丸山頂と記載されている。
 予想以上に歩きやすい登りだった。この冷え込んだ状況が、かえってよかったのかもしれない。
 今日は、上空に雲が多く、遠くの景色がはっきりしない。そんな訳で、東京方面のビル群の眺望を味わうことなく、小休止後、すぐに出発する。(9:49)
 9:52、舗装された林道に出る。地図で確認すると、大丸の東側山腹は、林道がぐるりと回っていた。その林道を少し歩いた後、右手の山道に入る。
[大丸頂上に到着]

 山道に入ると、下りになった。登り返すと、尾根の先端といった所に到着。その後、登っては、小ピーク、すぐ下って登り、また小ピーク。と思ったら、また小ピーク。いったいいくつピークがあるんだと思ったら、ものすごい下りになった。トラロープが用意されてある。その後も小ピークを越える。
 10:14、左から山道が合流する。道標が立っており、千足峠だとわかった。ここから高柄山まで20分と記されてある。
 アップダウンが続いた後、この登りの先が、いよいよ高柄山かなと思う。(写真下)
[アップダウンの続く稜線]

 10:27、ようやく高柄山頂上に到着。
 ここは、北面の視界が開け、上野原の町並みがよく見える。中央線沿線で、こんなに平野が広がっているのは、ちょっと意外だった。また、町の規模も大きい。
 上野原は、江戸時代から、甲州街道の宿場町であり、市のたつ町だった。市では、絹、紬、糸、繭、荒物、その他日用品が売られた。特に農家が農耕のかたわら、家内工業的に織った絹、紬類は、近隣の農家の唯一の現金収入のもとになり、盛んに売買されて、この地域の主な産業になったと言う。
 ....出典:上野原市HP【旧甲州街道ぞいにあるく】

 
ここで、湯を沸かし、ホットコーヒーを飲む。このひと時が、これから定番になりそうだ。
 NASさんと、上野原方面を眺めながら、早めのランチを取る。
 背後からいい匂いが漂ってきた。振り向くと、男性4人組がキムチ鍋を作っていた。冬の山行に熱い料理は、最高だろう。
[高柄山頂上にて]

 高柄山の下りは、結構、急で、トラロープが設置されてあった。落葉で足が滑りそうになる。
 やがて、一直線の下りになった。このあたり、標高は低いものの、冬枯れの木立と、落葉がなんとも感じがいい。(写真下)
 やがて登り返すと、前方に東屋が見えてきた。
[冬枯れの木立の中を行く]

 その東屋のたつ所が、新矢ノ根峠だった。(11:43)
 ここで、左折し、下っていく。高柄山までは、尾根の背を忠実に辿っていたので、アップダウンだらけだったが、こちらは、小ピークを巻いていく場合が出てきた。おかげで、比較的水平に進んでいける。
 その後、長いトラバース路となった。左下は、結構、深い沢になっている。落葉が積りすぎて、イマイチ山道がはっきりしない箇所があったものの、トラロープが現れたのでひと安心するが、よくあるようにトラロープの欲しいと思った所にトラロープがない。今回も、トラロープのない箇所を少々緊張しながら通過。
[新矢ノ根峠]

 11:55、小ピークに到着。右手にゴルフコースが見えてきた。山道右にシカ柵が続いている。少し下って、すぐに次の小ピークに立つ。ここからは、シカ柵が終了し、急な下りとなっていた。
 12:08、登りとなった。
 12:11、急登になった。ジグザグにつけられた山道を進む。(写真下)
 よくもまあ、こんな山道を作ったものだと感心してしまう。
[急登のジグザグ路]

 このジグザグ路を登り切った後、小ピークに着くが、すぐ下りになってしまう。せっかく稼いだ高度が勿体無いと思いつつ、下っていく。(写真下)
 下りきった所が分岐点だった。右が沢沿いルート、直進が御前山へのルートだ。ここは、直進していく。それにしても、アップダウンの多いコースだ。
 今までの中央線沿線の山々とは、ちょっと趣向が異なる山域だ。
[再び下りとなる]

 再び、急登となる。これを登りきれば、御前山のようだ。今まで以上に急登で、安全確保のために手を使用しないと、登れない状況だった。だが、距離的には、短い。一気に登っていく。
 単独行であれば、もう少しゆっくり登っていたかもしれないが、二人となると、結構ペースが速い。
[頂上への急登]

 12:36、御前山に到着。このあたり、やたらと御前山という名のつく山が多い。ここの古い道標には、鶴屋御前山と記されてあった。(写真下左)
 ここも高柄山同様、北側の光景が広がる。
 『甲斐国志』は、「此ヲバ鶴島御前ト称ス山頂平坦ノ地ヲ日向屋敷ト云土人相伝ヘテ小俣日向守ナル者ノ居館ナリシトゾ」と記録している。
....出典:車窓の山旅・中央線から見える山(山村正光)実業之日本社
[鶴島御前山頂上にて(振り返って撮影)] [古い山頂標識]

 鶴屋御前山を出発し、後は、下っていくだけだと思ったら、これまた、ものすごい急な下りだった。本日の最大傾斜だろう。トラロープが用意されてあるので、多少安心して下れるが、足元は、岩と落葉で、滑りやすい。
 木立の間からは、川幅の広い桂川が見えた。だが、近そうで、なかなか近づかない。
[急な下りが始まる]

 13:06、ようやく、墓地横の車道に出た。(写真下) ここで右折し、車道を進む。
 NASさんと地図を見て、近くにある鉱泉に入ってみようということに。果たして日帰り入浴できるのかどうか分らなかったが、とにかく行ってみることにした。
[墓地の前に出てきた]

 途中で、右折し、小さな川を渡った所までは、良かったが、その先でウロウロ。店で道を聞いて、どうにか到着。(写真下)
 尋ねてみると、日帰り入浴OKということだったので、早速、入浴させてもらった。浴室は、広くなかったが、客は、我々だけだったので、ゆっくりすることができた。
 最初、浴槽の湯がぬるく、沸かすまでに時間がかかってしまったが、おかげで肌がツルツルになるのが、実感できた。さすが鉱泉だ。
 一風呂浴びた後、近くにあったムクノキを見学する。
[鶴鉱泉に寄り道]

 14:32、桂川を渡る。
 今まで、何度か桂川を渡ったが、こんなに川幅のある桂川は、初めて見た。下流側にある相模湖のせいかなと思う。そんな訳で、しばし橋の上で、ほとんど流れが分らない川を眺め入る。
[桂川を渡る]

 14:44、上野原駅に到着。(写真下左) ここの駅は変わっていて、上りと下りで改札口が別々だった。左折すれば、下りホーム。右折は、上りホームだった。
 電光掲示板を見たら、上り電車がすぐにやってくることがわかった。急いで、日本酒(桂川を渡った後、途中で購入)でNASさんと乾杯。(写真下右)
[上野原駅に到着] [乾杯]


 今回は、標高が低いので楽勝!と思っていたのですが、実際は、全く逆でした。なんとアップダウンの多かったことか。そんな訳で、記憶に残る山行になりました。
 NASさんとの山行は、来年も続く予定です。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。