トップページ他山域山行リスト>九鬼山_記録20120407


九鬼山

 山行日
2012年4月7日(土) 晴 同行者:NASさん
 コース
田野倉(8:48)〜<池の山コース>〜(9:27)展望台(9:32)〜(9:57)愛宕神社コース合流点〜(10:18)天狗岩(10:21)〜(10:35)富士見平〜(10:39)九鬼山(11:26)〜(11:28)富士見平〜(11:47)弥生峠〜<杉山新道>〜(12:30)落合水路橋〜(12:48)禾生
 この3月は、週末になると、天気が崩れ、土曜日に予定していたNASさんとの山行は、4月にズレ込みました。今回の訪問先は、もう少し西側に行ってみましょうということで、九鬼山へ。
 詳しくは、以下をご覧下さい。


 NASさんとは、高尾駅ホームで、いつもの7:46始発の河口湖行き中央線電車で集合。今回、発車時刻は、変わっていなかったのだが、3月のダイヤ改正のためか、発車ホームが変わっていた。このため、駅のホームでウロウロしてしまった。
 ああ、それにしても体調が悪い。完全な二日酔い状態。昨晩、2年ぶりの花見でついつい飲み過ぎてしまった。そんな訳で、今朝は、全く食欲が湧かず、食べずに自宅を出発。ここに来るまで電車を乗換えする度に飲物を買って飲んでいた。
  ....やたらと喉が渇く。


 こりゃ、同行のNASさんに申し訳ないな〜と、思いながら、NASさんと高尾駅ホームの上で合流する。だが、NASさんも何となく顔色が悪そうで、聞いてみると、同じように二日酔いだった。やはり、朝から何も食べていないとのこと。
  ....なんという偶然。


 富士急田野倉駅にて下車。天気は素晴らしく、歩き出す前に上着を脱ぐ。山と高原地図(高尾・陣馬)を見ながら、登山口を目指す。地図上のルートでは、国道に出る手前の道を進むように記載されてあったが、その道がわからず、結局、国道を歩いていく。
 「おお、馬頭観音がある!」
ということで、撮影。(写真下)
 ここで、スタート地点の田野倉駅の写真を撮っていないことに気がつく。今まで、スタート地点を撮影しなかったというのは、無かったはず。やはり、二日酔いのせいか、どうも頭が働いていないようだ。
[国道沿いに馬頭観音あり]

 国道の左に富士急の踏切があり、ここを左折した方がいいかなと立止まって地図で確認。地図上では、左折すべき地点の国道側にガソリンスタンドのマークが記されてあったが、そんな建屋はなかった。だが、この先、踏切りを渡るような場所は、なさそうなので、ここで左折。
 結果としては、正解だった。
 今の時代、地図上のガソリンスタンド表記は、あまり信じない方がいいらしい。
  ....昨年度の地図だったのだが、いけなかったか。


 ゆるく坂を登った後、下っていけば、道標のある分岐点に到着。(写真下)
 ここで、右の「池の山コース」に向かう。
[札金峠コースとの分岐点]

 ようやく山道になったと喜んでいたら、これが、予想以上の急な登り。
 「ゆっくり、行きましょ。」
と、早くも脱・快速宣言。いつものピッチとは、程遠い超スローペースとなる。それでも何だか胃の中がチャプンチャプンと言っているようで気持ち悪い。
 9:27、突如、右手の視界が広がった。 
[池の山コースを行く]

 9:44、前方がフラットになり、遥か奥には九鬼山のピーク?が見えた。(写真下左)
 ふと周囲を見ると、黄色い花を咲かせた樹木が多く、春らしさを味わう。(写真下右)
 アブラチャンかと思って撮影したが、帰宅後、調べてみたら、ダンコウバイだった。
  ....柄がなかったのだ。(結構、時間をかけて調査)

[九鬼山ピーク?が見えた] [アブラチャン?]

 9:57、分岐点に到着。右は、愛宕神社コースで、富士急禾生駅に至る道だ。
 ここからも木の間から富士山方面が眺められたが、雲の位置がよくなかった。富士山の左側にあった雲が大きく発達し、鹿留山の上空を覆っていた。
  ....風景としてはイマイチ。

 ここまで1時間以上、歩いてきたが、まだペースは上がらない。それでも進まなければ、頂上には着かない。
 「さあ、行きましょう。」
と、NASさんに声を掛ける。
[愛宕神社コースとの分岐点にて]

 分岐点を過ぎると、再び急登となった。(写真下左)
 左側を振り向くと、木立の間から、百蔵山、権現山などの山並みが見えてきた。カメラを取り出すが、手前の木がどうしても邪魔になり、結局、シャッターチャンスは、得られなかった。
 「それにしてもキツイね〜」
と、NASさんと話す。二人ともコンディションが最低なのだが、その分を引いても、今日の登りはキツイと思った。
 10:16、天狗岩のカンバン(写真下右)があり、寄り道することに。
[急登となる] [天狗岩へのカンバン]

 右手にトラバースしていくと、2分程度で、天狗岩なる場所に着いた。どの岩が天狗岩なのか、良くわからなかったが、斜面にいくつか岩が突き出ており、富士山の展望地としては、確かに素晴らしかった。岩の先端に立って記念撮影しようとするが、二人とも、まだ酔いが残っており、とても恐ろしくて、先端には立てず。
 少し手前で、記念撮影。(写真下)
 来た道を引き返し、再び九鬼山の登山ルートに戻る。
[天狗岩にて]

 再び急登となる。左は、自然林、右は植林帯という境界部分を登っていく。左手は、中でもアカマツが目立つ。ルートは、直登となり、ますますスローダウン。
 いい加減、登りに飽きた頃、ヒョコッと尾根の背に飛び出た。丁字路になっており、富士見平の小さな立札を見る。ここを左折すれば、山頂は、すぐ先だ。
 また、幸いなことに二人とも何となく空腹感が出てきた。
 「ようやく、胃の中が空になったか」
と、ひと安心。
[もうすぐ頂上]

 10:39、九鬼山頂上に到着。
 ここは、北側の展望がいい。大菩薩南嶺が、ものすごく近くに感じる。遥か稜線の中で、ちょっと尖がった山が見えたが、あれは、雲取山ではないかと推察。しばし山座同定を楽しむ。
 時間は、早いが二人とも、空腹感が出てきたため、ランチタイムとする。本日も火器を使用し、ホットな飲み物を作る。春とはいえ、じっとしていると、寒くなってくるのだ。
  ....だが、食べた量は、さすがに少なかった。

 食事の真っ最中、他の登山者が続々と到着し、我々の他、6人の登山者が休憩し始め、話し声の絶えない山頂となった。
 11:26、出発する。
[九鬼山頂上にて]

 帰路は、弥生峠を経由し、禾生に下ることにした。先ほどの富士見平まで戻り、今度は、そのまま直進していく。
 11:31、小さなピークに登ると、そこが鈴懸峠との分岐点だった。鈴懸峠とは、鈴ヶ音峠のことだろうか。山と高原地図(高尾・陣馬)には、この峠名は、載っていない。
 右折し、禾生駅方面の道を進む。
[鈴懸峠方面との分岐点]

 道は、急下降だったりするが、酔いが覚めたおかげで、あっさり、弥生峠に到着。分岐点だが、直進ルートも右折ルートも結局、この先で合流する。
 だが、直進ルートは、破線路(山と高原地図)だったので、ここは、右折し、杉山新道というルートを辿ることにした。
[弥生峠にて]

 適度な下りの山路となった。
  ....酔いが覚めて、絶好調

 左側が谷で、安全用のロープが続く。下りから水平道になるが、それでもロープが続く。やがて歩きやすい山道となった。
[緩やかなトラバース路を行く]

 12:19、道標を発見。(写真下)
 この道標のおかげで、弥生峠からの分岐路がここで合流する地点だとわかった。ちなみに下ってきた登山道は、「1号路山腹道 杉山新道」と読めた。もう一方の合流する登山道は、「2号路みゆき尾根」と記載されてあったが、踏跡がはっきりせず、この道標が無ければ、合流点だとは、ちょっと分からない状況だ。
[そろそろ落ちてしまうのではないかと思える道標]

 V字状の落葉の積った道をスタスタ下っていくと、舗装路に出た。(写真下)
 ここからは、民家の横を通り、坂道を下っていく
[舗装路に出た]

 すると突然、レトロな建造物が現れる。(写真下)
 「水道橋?かな〜」と、NASさんと話をしていたら、カンバンを発見。
 『駒橋発電所 落合水路橋
 駒橋発電所で水力発電に使う発電用水を供給するための水路橋として、1907(明治40年)年東京電灯株式会社(現東京電力株式会社)により建設されました。 <以下、略>』

 全くの予備知識無しで、こういう歴史のある建造物に遭遇するのは、結構楽しい。
[落合水路橋]

 国道139号線に出て、禾生駅を目指す。
 すると、前方にコンビニを発見。喉が渇いたので、缶ビールを即購入。
  ....午前中の二日酔いは、どこへやら。

 せっかくなので、新発売の黒を購入。
  ....ドライのためか、ちょっと黒の香ばしさが弱い感じがした。

[国道にてコンビニ発見] [乾杯]

 しかし、この黒ビール1缶だけで、再び酔いが回ってきた。禾生駅までの道のりが遠く感じながらも、どうにか迷わずに到着。(12:48)
 ホームの跨線橋から覗くと、町並みの向こうに九鬼山が、大地に根を張ったような尾根筋を見せていた。「登りのコースは、いい眺めだったね〜」と、NASさんとしばし眺め入った。
 [禾生駅に到着]


 都留市の九鬼山サイトを見ますと、九鬼山には、桃太郎伝説が語り継がれているとのことです。
 百蔵山で生まれた桃太郎は、上野原市の「犬目」で犬を、大月市の「猿橋」、「鳥沢」で猿と雉を引き連れ、九鬼山に棲む鬼を退治にやってきたと伝えられているということです。確かにこんな近いエリアに登場人物が揃っているというのは、なかなか興味深いところです。
 NASさん、お疲れ様でした。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。