トップページ他山域の山行リスト>倉岳山_記録20130525


倉岳山 〜中央線沿線の山々〜

 山行日
2013年5月25日(土) 曇後晴 同行者:NASさん
 コース
鳥沢(8:26)〜(8:44)虹吹橋〜(8:56)ゲート〜(9:00)小篠貯水池〜(9:24)分岐点〜(9:37)夫婦杉(9:41)〜(10:22)穴路峠〜(10:47)倉岳山(11:10)〜(11:35)立野峠〜(12:55)唐栗橋〜(13:20)梁川
 ようやくNASさんとの山行が再開しました。NASさんとは、アクシデントが発生した今年3月中旬の生藤山以来です。再開時の記念すべき1回目は、初めて二人で登った倉岳山としました。
 前回、下山路として使用した月尾根沢沿いのトチノキが印象深く記憶に残っています。また前回は、11月でしたが、今回は、5月ということで、新緑の林が楽しみでした。
 詳細は、以下をご覧ください。


 高尾駅では、大勢の登山者が中央線から降りたが、皆、高尾山に向かったようで、さらに西に走る中央線に乗り換えた登山者は、非常に少なかった。
 8:24、鳥沢駅に降りたが、登山者姿は、我々2人だけだった。
 NASさんとは、倉岳山には時間が早過ぎるため、登山者がいないのではないかと話す。

 自宅を出るとき、一面、曇空だったが、鳥沢駅に降り立った時も、結局、変わらなかった。駅舎を撮影して出発。(8:26)
[曇天の空の下、鳥沢駅を出発]

 倉岳山は、中央線沿線の山で、NASさんが一番通ったと言われる山だ。前回は、高畑山経由で倉岳山に登ったが、今回は、倉岳山へ直登するようなコースで行くことにした。
 山と高原地図27(高尾・陣馬):昭文社では、直登コースの場合、途中に夫婦杉、大トチノキといった樹木の名が記されてある。今回は、これらとの出会いが楽しみの一つとなっている。NASさんに言わせると、どちらも目立つので見落とすことはないとのこと。

 8:33、中央線をくぐる。天井が低いので、ちょっと歩きにくい。
[中央線をくぐる]

 犬を連れた散歩風のオジサンに「怪我をせずに登っておいで〜」と声をかけられる。今まで地元の人からそんなふうに声をかけられたことがなかったので、まるで前回、怪我をしたのを知っているかのように思えた。
 これには、NASさんと顔を見合わせ、思わず苦笑い。

 8:44、虹吹橋を通り、桂川を渡る。登り坂の車道を進んでいくと、立派な登山口への道路標識があった。ここは、駅から所々に登山用道標が立っており、迷わず行ける。
 8:56、ゲートのある林道に入る。(写真下左)
 ここから未舗装路となる。

 オシノ沢沿いに歩いていけば、小篠貯水池の横に出た。(写真下右)
 前回は、全く水がなく、底が見えていたのだ、今日は、満水状態だった。だいぶイメージが違う。池の水は、周囲の緑と同様、濃緑色だった。
[ゲートの横を通る] [小篠貯水池]

 ここからは、山歩き風の景色となる。植林帯でも、植林の木と木の間隔が広く、他の低木が派生しているせいか、あまり植林帯には、見えない。
 9:24、高畑山との分岐点に到着。
 前回は、ここを右折し、高畑山へと向かったのだが、今日は、直進する。
 すると、すぐにお地蔵さんのような石碑を見る。
[高畑山分岐点] [お地蔵さん]

 左には、オシノ沢が続き、登山道は、離れたり近づいたりしながら、上流に続いている。
 そろそろ夫婦杉ではないかと、NASさんに確認すると、もう少し先だとのこと。その後、黙々と歩いていると、先を行くNASさんが、
 「見えてきた」
との発言。確かに垂直に立った樹が見えてきた。

 夫婦杉は、沢と登山道の間に立っていた。近づいて見上げてみる。
 十分満足するほど撮影して一段落し、道を進むと、左に小滝が見えてきた。(写真下)
 この小滝を過ぎて、すぐ
 「あの樹だと思う」
と、先頭を行くNASさんが左の対岸に指を差す。
 周囲に特に看板がある訳ではないが、山と高原地図27(高尾・陣馬)に載っている大トチノキだろう。
 これまた、夫婦杉同様、登山道から何枚も撮影してしまった。
[左に小滝を見る]

 大トチノキを観賞した後、登山道を登っていく。
 9:53、右岸に渡った後、少し沢沿いに進んだ後、左の斜面に取り付く。登山道は、沢の下流に戻るように続いている。どうやら、ここで沢から離れていくようだ。
 緩やかで、左に一直線に登っていたかと思うと、今度は、右へ斜面を直線的に進んでいく。杉の植林帯の中を歩くのだが、とにかく傾斜が変わらず、緩やかなので歩きやすい。

 10:22、穴路峠に到着。
 そこには、「峠道文化の森」と書かれた大きな看板が立っていた。看板には、鳥沢駅の方からこの穴路峠を越えて無生野(秋山村)に通じる峠道と、梁川駅から立野峠を越えて無生野に続く峠道の2本が描かれてあった。
 また、看板には、この付近を峠道文化の森と指定し、人間と森林とが共に生きることや、山村と山村、また都市と山村とを結ぶ現代的な意味での交通について考える端緒となることを期待しているとも書かれてあった。
 ちょっと内容が異色で、どこが作った看板だろうと思ったら、右下に山梨県林務部と書かれてあった。なるほどなぁと納得してしまった。

 穴路峠から先は、以前歩いたことのある倉岳山へのルートだ。ここからは、一転して急な登りが続く。途端に息が切れ始める。そんな状況下で楽しませてくれたのが、ヤマツツジだ。新緑の中に赤いヤマツツジが南側に咲いているのをよく見かけた。
 ....撮影する時に息を整えるのだ。
[穴路峠にて] [ヤマツツジが満開]

 何度かの急登を終えると、フラットな歩きとなった。ここの風景は、記憶がある。この先が山頂なのだ。
 ゆっくり楽しみながら歩いていき、10:47、倉岳山頂上到着。
 すでに5,6人の登山者が休憩中だった。振り返って富士山方面を見渡すが、今日は、一面乳白色の雲で、全く見えない。よく見れば、富士山だけでなく、どの方角も同じ状況だった。
 ここで、シートを敷いて腰を下ろし、早いランチタイムとした。
 だいぶ暑くなったので二人とも、火器類は持参せず、そのまま食べられるものばかり。シンプルな昼食だ。
 昼に近づけば、山頂は混んでくるだろうとの予測から、11:10、早めに出発する。
[頂上手前のフラットな登山道] [倉岳山頂上にて]

 下り始めてすぐ、6人の中高年登山者とすれ違う。
 穴路峠からの倉岳山の登りは、急登が続いたが、この立野峠に下る斜面も結構、急だ。
 ここは、慎重に行かないと生藤山の二の舞になってしまう。NASさんを見ると、危険ゾーンでは、3点支持をキープ。
 11:35、立野峠まで無事、下ってきた。
 ここで中年男性が一人登ってきて挨拶すると、この後、30人の団体がやってくるとの話を聞く。昼過ぎに倉岳山頂上でランチという計画なのだろう。
 すると、6分後に前方から登ってくる人影が見えた。
 一列に並んで登ってくる姿は、道幅が狭いだけに余計、長く見える。立ち止まって、団体さんの通過を待つ。
 今日は、静かな山行だと思っていたが、ちょっと時間がずれていたら、人だらけの山頂に遭遇するところだった。
[団体さんとすれ違う]

 11:49、沢に出た。ここで、小休止。凍らせたゼリーを取り出す。ちょうど食べ頃の固さとなっていた。すっかり、冷凍モノが美味しく感じる季節になったことを実感。腰を下ろして周囲の木を見ると、モミジ系の木などが目につく。
 12:01、出発。

 さて、この先からの楽しみは、トチノキ観賞だ。
 見上げると、大きい葉に太陽光が差し込んでいた。この葉は、トチノキだろう。
 登山道は、月尾根沢の左岸沿いを下っていく。左手の斜面、対岸の右手の斜面にトチノキが目立ってきた。
 ここからトチノキ観賞が始まった。
   トチノキ その1
   トチノキ その2
   トチノキ その3
   トチノキ その4
   トチノキ その5
 ※なお、トチノキは、これら以外にも存在している。代表的なものだけを撮影。
[トチノキの葉が目立つ]

 トチノキ観賞ゾーンが終わってしまうと、道は、沢筋から離れていく。
 木立の間から、右下に家屋が見えた後、車道も見えてきた。そろそろ登山道も終わりのようだ。
 直線状の平坦路を進んでいくと、車道に合流した。(12:55)
[車道に出てきた]

 朝、出発した時の天気がウソのように上空は、晴れ渡っていた。
 日陰の無い車道を歩いていく。
 これほど暑くなってくるとは、思わなかった。日陰の全く無い梁川大橋を渡る。
 この橋から、桂川上流を見下ろす。
[梁川大橋を渡る]

 13:10、梁川駅の下、国道20号線沿いにある売店に入り、缶ビール(ロング缶)を購入。
 店の外のベンチで、NASさんと乾杯。
 冷えたビールが、美味い。
 中央線の時刻は、13:24。ちょうどいいタイミングだ。Tシャツを着替えて駅のホームで上り列車を待った。
 [梁川駅下の売店で乾杯]


 今回は、富士山が残念ながら見れませんでしたが、その代わり、トチノキ観賞は、たっぷり堪能できました。特に下山時は、天気が好転し、日が差し込んできたことで、鮮やかな新緑を味わうことができました。今回の山行で倉岳山が、ますます気に入ってしまいました。

 NASさんとは、今後再び、山行できることを楽しみにしております。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。