トップページ他山域山行リスト>高水三山_記録20131221


高水三山 〜奥多摩の山々〜

 山行日
2013年12月21日(土) 晴 同行者:NASさん
 コース
軍畑(9:15)〜(9:26)Y字路〜(9:39)Y字路(高源寺)〜(9:52)林道終点〜(9:55)砂防ダム〜(10:42)常福院〜(10:49)高水山(10:52)〜(11:29)岩茸石山(12:20)〜(12:55)惣岳山(13:00)〜(13:30)十字路(13:33)〜(13:56)青梅街道丁字路〜(14:04)澤乃井園(15:53)〜(16:01)沢井
 NASさんとの忘年山行として、奥多摩の入門コースと言われる高水三山を計画しました。青梅線で青梅以西に行くのは、小学生の時以来ですので、実に久しぶりです。
 詳細は、下記をご覧ください。


 軍畑駅の改札を出ると、いきなり陽光がモロに目に入り、まぶしい。
 いい天気だなぁと思ったが、その割には、駅前に登山者が少ない。これならば、静かな山行になりそうだと、一人ほくそ笑む。
 駅前にある案内図には、高水三山のルートが記載されてあり、これからの山行ルートを確認する。初めてのルートは、駅前から慎重に進まないと、思わぬロスを生じることが多い。
 9:15、NASさんとともに出発する。
[軍畑駅を出発する]

 車道を進んでいくのだが、ここが今日の核心部だったかもしれない。
 前日の雨で、日陰の路面が凍結しており、危うくコケそうになること数回。まだ登りの坂道だったからよかったが、下りならば、おそらくコケていただろう。
[路面凍結が続く]

 車道が日陰から日向に変わったことで、凍結箇所は、なくなったが、上り坂がキツイ。最近、運動不足のせいで、体重が増えたのが原因だろう。
 9:52、舗装された車道が終了し、小さな橋を渡ると、道幅は、1m以下の山道に変わった。平溝川(沢だが、水流は見えず)沿いに進むと、正面には、堰堤のような人工物が見えた。地図で確認すると、砂防ダムと記載されてある。
 砂防ダムの左側を登っていくと、日陰には、雪が残っていた。この辺りは、標高400m程度だが、昨日の雨がどうやら、雪だったようだ。
[砂防ダムを正面に見る]

 さらに植林帯を進むと、一面、伐採地となり、粉砂糖をばら撒いたような景色となった。日が当たらないため、雪が解けないようである。山道は、凍結していたが、ツルツルという訳でないので、アイゼンを装着せずに尾根の腹を登っていく。
[雪が現れた(振り返って撮影)]

 尾根の背に乗ると、右折し、尾根沿いに進む。傾斜は、だいぶ緩くなった。右下は、先ほど登ってきた伐採地だ。このため、樹林の壁がなくなり、目の前に関東平野が広がった。立ち止まってデジカメ撮影を行う。(写真下)
 平野の先は、所沢や川越あたりの市街地だろうか。初めて眺める景色なので、しばし見入ってしまった。
[東の関東平野を眺める]

 再び植林帯に突入する。植林は、枝打ちされているので、日が射し込み、周囲は、明るい。
 だが、実際は、葉や枝に積もった雪が解け、雨のように頭上から水滴が落ちてくる。傘を出すほどでもないと思い、そのまま歩いていたが、植林帯は、延々と続き、気がついたときは、すでに髪の毛がズブ濡れ状態となっていた。
[植林帯の中は、雨]

 10:35、丁字路にぶつかり、左折する。この先から山道は、尾根の北側斜面に続いている。このため、今までとは様相が変わり、完全な雪道となった。ここは、標高700mぐらいの高度だが、結構な積雪量だ。思わず、雪の斜面とNASさんを入れて、何回もシャッターを押してしまった。
[北側の斜面にて]

 右下に林道が続いており、その先を目で追っていくと、寺のお堂のような木造建屋が見えた。ちょっと寄り道し、このお堂の正面に向かって進む。
 ここは、高水山常福院という。平安時代末期から鎌倉時代初期の武将で、鎌倉幕府の有力な御家人だった畠山重忠は、ここの不動明王に深く帰依し、不動堂を再建したという。(Wikipediaより)
 誰もいない境内に薄らと積もった雪が、落ち着いた雰囲気を醸し出している。

 参拝した後、高水山頂上に向かう。
[常福院にて]

 高水山の頂上は、すぐそこかと思ったが、まだ登りが続いていた。
 左手には、丹沢の山並が眺められる。前回のつづら岩の時と同様、特徴的な三角形を見せているのが、大山だ。その西側には、表尾根に続く東丹沢の峰々のシルエットが見渡せる。(写真下左)
 続いて、手前に見える標高の高い独立峰が見えた。NASさんと話すと、あれが大岳山との事。その手前の山には頂上付近に建屋のようなものが見える。御岳山のようだ。(写真下右)
[大山を望む] [大岳山方面を望む]

 高水山頂上が遠い。そう思えた最後の登り。(写真下)
 先行するNASさんの足取りが軽い。どんどん先に行かれてしまう。
[高水山頂上付近]

 10:49、高水山頂上に到着。他に登山者の姿は、なかった。そういえば、車道で2人の女性パーティを追い越して以来、ここまで登山者の姿は、見ていない。
 残念ながら、ここの展望は、それほどパッとしなかった。そんな訳で登頂記念撮影をしただけで、先を急ぐことにした。
[高水山頂上]

 高水山の下りは、完全な日陰で、積雪も多く、急斜面ということもあり、4本爪の軽アイゼンを装着。高水山ピークからの急な下りを終えると、後は、快適な雪道の縦走路だ。次のピーク、岩茸石山をほぼ正面に見ながら進む。
[北側の登山道は、雪道が続く]

 もうすぐ岩茸石山頂上という手前にて、関東平野方面を振り返る。
 
 
11:29、岩茸石山頂上に到着した。既に7,8人の休憩登山者を見かける。
 ここは、北側半分の視界が素晴らしい。
 思わず北側、西側の山光景に目を奪われる。

 海外勤務を終え、久々に日本に帰国した後、NASさんが最初に登ったのが、この高水三山だったと言う。その時は、バテバテの登山で、この岩茸石山頂上に来た時、棒ノ折山を見て、痛く感動したらしい。ということで、山頂から、その棒ノ折山を地図と照らし合わせ、山座同定してみる。すると、足下から続く尾根の先にその峰は、あった。
 だが、頂上付近は、植林で覆われ、至って地味な山容に見える。
 「なんで、棒ノ折山に感動したの?」
 「わからん。」
 「川苔山と間違えたのでは?」 
 「わからん。ただ棒ノ折山という名だけが脳裏に焼き付いている。」
 「....」
 二人して、しばし棒ノ折山を眺めていた。
[岩茸石山頂上]

 棒ノ折山観賞を経て、ランチタイムとする。今日は、天ぷらうどんを作った。アルミ鍋は、確か今年1月の高川山以来だ。やはり、冬の頂上は、ホットな食べ物が美味い。アツアツのうどんを食べ、NASさんからみかんの差し入れを受ける。
 こういった長閑な山頂でのひと時は、普段の都会生活を忘れさせ、張りつめた神経を和らげてくれる。それゆえ、寒い中でも、山に登ってしまうようだ。

 食後、頂上を少し西側に進み、川苔山を眺める。
 頂上には、いつの間にか登山者が集まっていた。賑やかになり始める前に出発することにした。
[天ぷらうどんを作る]

 岩茸石山を下っていくと、南側への山道となり、先ほどの稜線とは異なり、雪が消える。
 だが、日陰になると、再び雪が現れた。だが、それほど積もってはいない。軽快に歩いていけた。
[雪が少し残る山道]

 惣岳山への頂上と巻道との分岐点を通過。(写真下)、
[凍てつく道標]

 岩場を越えると、そこが惣岳山の頂上だった。
 これで、高水山、岩茸石山に続き、高水三山を登ったことになる。
 ここは、樹林が多く、展望がきかない。広めの頂上には、渭水神社の社があるだけだったので、参拝して、すぐに立ち去った。
[惣岳山頂上]

 惣岳山からの下りは、雪が消え、道幅が広くなり、だいぶ歩き易くなった。ここからは、少し早足で下っていく。今日の楽しみは、下山後にあるのだ。
[雪が消え、歩き易い登山道となった]

 13:30、十字路に出た。御嶽駅に下るルートは、直進だが、我々は、寄り道するため、左折して下っていく。山道は、5,6分で、あっけなく終了し、舗装路に出た。(写真下)
[車道に出た]

 そのまま車道をどんどん進み、青梅線の下をくぐり、青梅街道に出た後、左折し、澤乃井園に向かう。
[澤乃井園へ]

 澤乃井園は、蔵元の小澤酒造が提供している庭園で、屋外で日本酒が飲めるのだが、我々は、最初の一杯だけは、喉が渇いていたのでビールを飲む。
 ....日本酒だけかと思ったら、缶ビール(ロング)も売っていた。

 飲んだ後は、即、きき酒処の建屋へ向かい、NASさんとのミニ忘年会が始まる。
 5勺のきき猪口を最初のきき酒の時に購入し、後は、同じ猪口で、おかわりが続く。
 私は、まず新酒を注文。NASさんは、「梵」の銘柄を見て、即、それを注文。
 その後、大吟醸、純米古酒、純米吟醸生酒...と、飲み比べ。

 結局、2時間弱、飲んでいた。
 ....旧友と酒を飲むというのは、至福の時間。
[まずは、屋外で缶ビール] [きき酒処にて]

 よろよろ歩きで、沢井駅に向かう。
 まだ明るいうちから、結構、酔っ払ってしまった。
 青梅線上り電車をホームで待つ。
 [沢井駅にて電車を待つ]


 2013年の最終山行は、奥多摩で、美味い酒が飲めました。
 奥多摩の山に行ったら、今後は、なんとなくこの沢井駅で途中下車しそうな気分です。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。